野菜ソムリエの仕事内容とは?やりがいや魅力について解説

野菜ソムリエの仕事内容とは?やりがいや魅力について解説

有名人が続々と取得したことで話題を集めている野菜ソムリエ。資格を生かせる職種は実に幅広く、食品開発や栄養士、レストラン業などをはじめフード業界全般に役立てることが可能です。ここでは野菜ソムリエの具体的な仕事内容ややりがいについて、詳しく解説していきます。

野菜ソムリエは特定の職業ではない

野菜への幅広い知識を生かせるため、多くはフード業界で活躍

野菜ソムリエは職業ではなく、「日本野菜ソムリエ協会」という団体が設立した民間資格です。そのため、資格を取得したからといって特定の職業に就けるわけではありません。資格者それぞれが元々携わっている仕事において、野菜やフルーツの知識を生かしていくという使われ方をするのです。

野菜・果物に関する広い知識を持っていることの証明となる野菜ソムリエには2段階の資格がありますが、プロ向けの上級資格である「野菜ソムリエプロ」は、フード業界で仕事をする人々が取得する場合が大半です。新鮮な野菜の見分け方、旬や食べ方、保存方法をはじめとする野菜の専門知識を得られることから、企業や自治体と協力して仕事を行い、講演会やメディア出演までこなす人もいます。

主に食品メーカー、栄養士、レストラン従業員などが取得

実際に野菜ソムリエを取得する人の業種で多いのは、食品メーカーの商品開発者、栄養士、フードコーディネーター、シェフ、レストランやカフェに従事する人などです。この他にスーパーの青果担当や青果店員、野菜の仕入れ・配達業者などの中にも野菜ソムリエがいます。

このように多岐にわたる業種で資格者がいることから、フード業界全体で役立てられる資格であることがうかがえます。なお、野菜ソムリエの上級資格を取得した人の中には、肩書きを「野菜ソムリエ」として講演活動などを行う野菜の専門家がいます。自治体などと協力して野菜の魅力を発信したり、メディアや書籍で野菜についての情報をより多くの人に伝えたりする存在です。

芸能人にも人気のある資格で、保有者は多い

芸能人が野菜ソムリエを取得して、レシピブックなどを手がけるといったケースも増えています。保有者には山口もえ、大桃美代子、磯山さやかなど約60人が名を連ね、芸能人にも人気の資格と言えます。

彼らの中には資格者であることから料理・食育関係のPRに携わる仕事を得る人も多く、一般の人にも「仕事につながる資格」という認識を持たれています。実際に一般人であっても、専門知識を生かした料理情報をブログ・SNS・動画サイト・レシピサイトなどに掲載し、人気が出て収入につながったという主婦が見られます。

野菜ソムリエの具体的な仕事内容は職種により異なる

職種によって野菜ソムリエ資格の生かし方はそれぞれ異なる

多数の職種で野菜ソムリエを取得する人がいますが、資格の生かし方はそれぞれ異なります。

例えば学校給食のメニューを考える栄養士なら、旬の食材をメニューに盛り込んだり、栄養価の残りやすい調理方法を考慮したりといったことが挙げられます。有機野菜を使ったレストランのシェフであれば、新鮮な野菜の目利きや仕入先の選定などに役立ちます。

野菜やスイーツの特徴やおいしく食べる方法などの知識を得られることから、食品開発職では、苦手とされやすい野菜を用いた斬新な食品のプロデュースや、味を引き出しやすい加工方法を考案するのに生かすことができます。

資格取得が独立開業の足がかりになるケースもある

野菜ソムリエと一口に言っても、できることは非常に多様です。勤務先の仕事に合わせて取得する以外に、独立開業のため資格取得を目指すという人もいます。自然派レストランを開業して自ら仕入れ先や日々使用する野菜を選び、メニューを考案し、お客さんへの説明も自分で行うという場合には資格をフル活用できるでしょう。

自営業や個人事業主としての働き方にも色々な選択肢があります。フードライター、セミナー講師、実演販売員、料理教室の先生などがその一部として挙げられます。また、そのような場合には前職がフード系ではない人もおり、野菜ソムリエの資格取得を目指して勉強したことを仕事にするという転職のケースが見られます。

協会認定のお店を持てる、公認資格者として仕事ができるサポート体制

資格者には、日本野菜ソムリエ協会と連携して仕事をする道が開かれています。料理教室、レストラン、青果取扱店を営む場合は協会の認定制度を受けることができます。一方、お店を開かず個人で活動する野菜ソムリエは「野菜ソムリエプロダクション」に登録でき、企業や団体と仕事をする機会を支援してもらえます。

協会によるサポートは上記の他、知識をアップデートできるイベントや講座の開催、地域で働く野菜ソムリエの公認コミュニティなどがあります。このような仕組みをうまく利用することで、仕事に役立つ情報を仕入れたりビジネスの案件につなげたりすることも可能です。

野菜ソムリエの資格は仕事に生かせるか

スキル・収入アップでき、人に喜ばれるやりがいも

野菜ソムリエの資格は、取得しただけで何かが変わるというよりは、得た知識を自らの仕事に生かすことで力を発揮するものです。例えば、野菜の仕入れ業者が専門知識を生かして良質で新鮮な野菜を選ぶことができれば、ダイレクトに仕事の技術向上と言えます。

シェフであっても同様で、鮮度のよい野菜を目利きすることや食材に合った調理方法、保存方法を実践することでよりおいしい料理を提供できるようになりますから、スキルアップになります。

このように職種のスキル向上につながるのが野菜ソムリエの資格であり、自分の成長を実感したり職場で認められたりといったステップアップを後押しするものです。フード業界の人々がその専門性を深め、仕事にさらなるやりがいを感じる助けとなるのです。

お客さんに喜ばれる

接客業など、顧客や消費者と接する機会のある業種では、何と言ってもお客さんに喜んでもらうことがモチベーションになるもの。野菜への幅広い知識を生かして品質のよい野菜を顧客に届ければ喜ばれるでしょうし、レストランのスタッフが料理に使用している野菜の産地や特徴を詳しく伝えられればお客さんも喜び、信頼してくれるでしょう。

単に野菜やフルーツに詳しいというだけではなく、人に知識を伝えることで相手に喜ばれるという働き方ができるのも、野菜ソムリエの特徴と言えます。そして、その専門性と知識の確かさを裏付けするのがこの資格ということになります。

独立開業して収入が上がる

レストランのシェフなどであれば、専門知識を生かして独立開業も可能です。お店のコンセプト設定からメニューづくり、使用する野菜の吟味といった全てをプロデュースする立場となる代わりに、経営が軌道に乗れば大幅な収入アップが見込めます。

資格を生かして独立し、収入が上がるケースは他にもたくさんあります。料理教室を開いたり、野菜のプロとしてメディア出演や執筆活動をしたり、最近では食育コンサルタントという職業も需要があり注目されています。一般に、従業員として企業などで働くよりも独立開業して活躍する人の方が高収入という傾向がありますから、収入アップや独立を目指す人にとっては目標達成の手段となるでしょう。

野菜ソムリエの仕事内容まとめ

仕事に生かしてこそ力を発揮する専門知識。転職もアリ

主にフード業界で働く人が仕事に生かすため取得する野菜ソムリエ。得られた専門知識を仕事で使うことによって、初めて資格が力を発揮します。その効果は職種によってさまざまですが、スキルアップやさらなる仕事の幅を増やすのに有効なのはもちろん、独立開業の足がかりにもなります。

また現在は、食品や野菜に関する職種に就いていない場合でも、転職目的で野菜ソムリエを取得し、フード関係の仕事につなげることは可能です。世間全体における食への関心が高まる中、手に職をつけたい、やりがいのある仕事をしたいといった人にもおすすめの資格ということができます。

野菜ソムリエの参考情報

平均年収350万円~450万円
必要資格
  • 野菜ソムリエ
資格区分 民間資格
職業職種飲食

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