テレビディレクターの資格・試験とは?取得しておくと役立つ資格の特徴などを解説
番組制作のプロフェッショナル、テレビディレクターとして働く上で、必須となる資格は特にありません。ですが、映像音響処理技術資格など映像製作などに関する資格や試験に合格していれば、就職や転職、また働く上でも役に立ちます。本記事では、テレビディレクターに役立つ可能性がある資格などについてご紹介します。
テレビディレクターに役立つ資格「映像音響処理技術資格」
映像編集技術に関する民間試験
一般社団法人、日本ポストプロダクション協会が主催及び、試験を開催している民間試験です。
映像音響処理技術資格試験は、テレビ番組や動画コンテンツなど、映像や音響に関する業界で働く際に必要になる技術の基礎から応用を習得し、より良いコンテンツの制作が出来る人材の育成、普及を目的としています。試験日は基本的に6月の上旬頃に行われています。
この資格を取得しておくことで、採用の際にも資格の有無を目安としている企業もありますので、就職や転職の際にもアピールポイントとして役に立つ資格です。
映像音響処理技術資格の試験概要
合格率 | 全体的に約70%前後 |
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受験資格 | 特に制限なし |
試験場所 | 全国の約40会場で開催 |
受験費用 | 税込みで5400円 |
出題範囲 | 下記に詳しく記載 |
映像音響処理技術資格格試験の出題範囲
映像音響処理技術に関する以下の知識について問われます。
- 編集、デジタルテレビ放送、保守、管理などの映像技術に関する基礎問題
- 映像信号の基礎やフィルム関連作業の基礎など映像に関する知識問題
- 音声回路の基礎などの音響に関する基礎問題
- デジタルやインターネット技術などのデジタルメディア・コンピューター基礎問題
- 著作権関連に関する基礎問題
上記の内容が盛り込まれている試験問題集を協会が発行しています。
難易度は低め、しかし十分な試験対策は必要
合格率は毎年、約70%前後と比較的難易度は低めです。マークシート形式の筆記試験となっていて、正答率が60%以上で合格と認められます。難易度は低めですが、出題範囲が幅広いため、ちゃんと要点を抑えて試験に挑む必要があります。
独学でもちゃんと試験対策をしていれば合格できる可能性が高い資格ですが、難しいという方は映像音響処理技術の試験対策がある学校や教室を探してみるのもひとつの手段です。
テレビディレクターに役立つ資格「日本語検定」
台本をつくる際に役に立つ日本語の民間試験
特定非営利活動法、日本語検定委員会が開催、実施している、日本語に関する総合的な知識や能力を取得しているかを測る検定試験です。
日本語検定は、日本語を正しく使える人材を育成、普及させることを目的としています。7級から1級までありますが、2級と1級は社会人が身につけておくべき日本語として考えられています。
テレビディレクターとは関係がない様に思いますが、テレビディレクターが番組を作る際、大体の番組には台本という物が必要です。その台本を作成する際、正しい日本語に関する知識と語彙力を用いてよいものを生み出せるようになるでしょう。
日本語検定の試験は年に2回、6月と11月頃に実施されています。
日本語検定2級、1級の試験概要
合格率 |
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受験資格 | 特に制限なし |
試験場所 | 全国から受検可能 |
受験費用 |
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出題範囲 | 敬語、文法、語彙、表記、言葉の意味、漢字に関する6つの領域から出題 |
日本語検定2級、1級の合格基準
2級、1級は試験時間が両方とも1時間となっています。合格基準は総合得点では1級、2級どちらも満点中、80%以上、領域別得点では50%以上で合格となります。
難易度は高め。試験対策は十分にしておくこと
2級は約10%前後、1級は2%前後と7級から日本語検定はありますが、1級と2級の合格率は低く、難易度は高いです。
公式サイトテキストや過去問題集も級別に発行されています。基礎問題から実践問題の公式問題集から各領域に焦点をあてた問題集や参考書なども発行されているので、独学で試験対策することも可能ですが、1級、2級は相当難しいので日本語検定試験対策を支援している教室を利用してみてはいかがでしょうか。
その他、テレビディレクターに役立つ可能性がある資格
テレビディレクターの仕事に直接関係は少ないですが、就職や転職をする際に役立つ可能性があるものを下記に紹介します。
運転免許証はある方が良い
会社にもよりますが、取材に行くなど採用された後に来る前尾運転する場合もあるので、ハードスケジュールなテレビディレクターになる前に運転免許証は取っておく方が良いです。
働いていく上で、急な呼び出しがあったとしても車があればすぐに迎えることが出来ますし、日常生活にも使えるため運転免許は取得しておくと役に立つでしょう。
Pro Tools技術認定
映像制作の音の処理に関する資格となっています。映像編集技術とは少し離れている資格ですが、テレビディレクターはカメラマン以外にも音響さんに指示を出すこともあります。他にも編集する際にも、音響関係の知識や技術を身につけておくと役に立ちます。
テレビディレクターに関する資格の勉強が出来る学校や教室
テレビディレクターは資格がなくてもなれる職業です。しかし、テレビディレクターとして使える知識や技術が学べる専門学校や短大、大学には行っておくべきです。
資格支援以外にも、テレビディレクターにとって必要なスキルや能力が学べること、さらに同じ道を目指す人と出会えることも魅力のひとつです。
日本工学院
映像編集コースの放送芸術科では、プロが使う最新のソフトや技術を学ぶことができます。
講師は実際にテレビ業界などの様々な映像編集に詳しいプロがテクニックなどを教えてくれます。さらに映像音響処理技術資格試験は必須資格として、2年生になると全員が補講を受けることが決められているので、卒業すると同時に資格が取得できるようにサポートしてくれます。
ライセンススクール PCランド
日本語検定試験の対策講座を行っています。6級から1級までの受験対策講座を行っていて、マンツーマン形式で教えてくれます。
受講回数は基本的に2級、1級どちらも4回からとなっており、1回80分となっています。7級以外すべての級の受験対策講座を行っています。随時受付となっているので、開校スケジュール等は問い合わせしないといけないので注意が必要です。
配属される番組によって必要になる能力は様々
テレビディレクターとして活躍するためにとっておくべき資格は様々ありますが、それは配属される番組によって異なってきます。テレビ業界は資格以外にも情報に敏感であること、そしてどんな資格でも番組内容によって活用できる職業でもあるのがテレビディレクターです。
しかしどんな番組のディレクターに配属されたとしても、沢山の人と関わる仕事なのでコミュニケーション能力は欠かせない能力の一つです。だからこそコミュニケーション能力が高められる資格も取得しておくと、働く際に役に立つでしょう。
テレビディレクターの資格・試験まとめ
テレビディレクターになるなら、映像音響処理技術資格を取得しよう
テレビディレクターは特別な資格がなくてもなれる業務に就ける職業です。しかし、働く際や転職する際に取得しておくと役に立つ資格は何かを考え、取捨選択する必要はあるでしょう。
担当する番組によっては、テレビディレクターとはかけ離れた資格であっても取っておくと役に立つ資格は多数あります。そのため自分が理想とするテレビディレクターのイメージに役に立ちそうな資格取得も目指してみてはいかがでしょうか。
テレビディレクターの参考情報
平均年収 | 400万円~1000万円 |
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必要資格 | 必要資格なし |
資格区分 | - |
職業職種 | テレビ・映画・映像 |
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