労働基準監督官の資格・試験とは?労働基準監督官採用試験の概要と合格の秘訣
働き方改革で注目をされている労働基準監督官はどのような資格が必要なのか、このページでは紹介しています。労働基準監督官は資格ではなく、公務員試験に合格をする必要があります。どのような試験で合格率はどの程度か解説しているので、ぜひ参考にしてください。
労働基準監督官の資格とは?
労働基準監督官に必要な資格は、公務員試験「労働基準監督官採用試験」です。これに合格をすることで労働基準監督官として働くことができます。
この資格は必須となるため、この試験を突破しなければ労働基準監督官として働くことができません。それではこの試験はどのようなものなのかここでは詳しく紹介していきます。
労働基準監督官の試験内容
試験内容は大きく分けて2つです。
筆記試験(1次試験)と面接試験(2次試験)です。これらの試験を突破すると、晴れて労働基準監督官として働くことが可能になります。それではそれぞれの試験内容がどのようなものかを解説していきましょう。
筆記試験
1次試験では、公務員としての基礎能力を問う基礎能力試験と専門知識というものがあります。ここでは40問出題され、この問題はどの公務員にも共通した問題です。ここで注意しなければならない点が専門知識を問う問題です。
法律を専門に扱う労働基準監督官Aであれば、労働法や経済などの知識が問われる問題を中心に出題されます。技術的な分野を担当することになる労働基準監督官Bでは、工学、応用物理学などを中心にした問題が出題されます。
面接試験
筆記試験を突破すると面接試験を受けることになります。ここでは主にその人物を判断する試験になります。また身体検査なども行い、労働基準監督官として適性がないと判断されれば、いくら試験の成績が優秀でも落とされてしまう可能性があるため気をつけなければいけません。
労働基準監督官の資格の難易度・合格率
労働基準監督官の難易度はどの程度なのでしょうか。合格率について紹介していきます。
競争率から見る難易度
労働基準監督官の試験倍率は6.6倍です。この数字は今後変化をしていくことも考えられます。その理由は、ここ最近働き方改革が企業に問われているためです。そのため労働基準監督官の需要も高まってきているので今後採用者が多くなるということも期待されます。
合格難易度
労働基準監督官Aの合格率は応募者に対して全体の8%しか合格しません。内訳は男性57.1%、女性42.9%と男性がやや多めですが、女性の合格者も多い傾向にあります。
労働基準監督官Bは合格率が4.1%と、Aと比較をしても少ない合格者です。こちらは男性が8割を占め、理系の大学生比率同じような推移になることがわかります。
労働基準監督官はごくわずかな人しか採用されないのでしっかりとした試験対策が必要になります。しかし今後も採用枠が増えることが予想されるため、採用率も高くなることが予想されるため諦めずに試験対策を行いましょう。
試験区分 | 合格率 |
---|---|
労働基準監督官A | 8% |
労働基準監督官B | 4.1% |
その他の労働基準監督官関連資格
労働基準監督官に関連した資格はどのようなものがあるのか、詳しく紹介していきます。
社労士
労働基準監督官になると社労士の資格を取得する際「労働基準法」と「労働安全衛生法」の科目は申請を行うことで免除になり、試験を有利に進めることができます。また社労士として資格を取得することで、労働基準監督官を辞めたあとでも幅広い仕事を行うことができるため取得することをオススメします。
もちろんこの資格を持っていると労働基準監督官としての仕事に活用することができるので、試験対策前に社労士に挑戦をしても良いでしょう。しかし社労士も労働基準監督官と同様に狭き門の資格でもあるため、資格取得は慎重に検討するようにしてください。
労働に関する取得は活用できる
このように社労士の資格を労働基準監督官の仕事として活用することができるため、労働関連の資格は労働基準監督官として活用できることが期待されます。
例えば人事、労務分野におけるプロフェッショナルの資格でもある労務管理士の資格を取得していれば、より正確に会社がどのように労働者を管理しているのか専門的な知識から判断することができるため、余力があれば取得をすることをオススメします。
もちろん労働基準監督官になればこのような資格を取得する必要がありませんが、実績を残し少しでも労働基準監督官としてキャリアアップを目指したいのであれば、労働関連の資格(労働者を管理をすることに関連した資格)を取得することをオススメします。
労働基準監督官の資格が取れる学校
労働基準監督官は資格を取れる学校というのもがありません。しかし国家公務員試験を突破するための資格対策を実施している専門学校は全国各地に多くあります。労働基準監督官を志すのであればこのような資格対策を特化した専門学校に通うことをオススメします。
専門学校を選ぶ基準
労働基準監督官の専門学校は全国各地に多くあるため、どのような学校に通うかも重要です。大学生、社会人によっては通う基準が大きく異なるため、志望者別によって選ぶ基準を紹介していきます。
大学生が通うべき専門学校
大学生が労働基準監督官を目指して専門学校に通うのであれば、学校が開講している資格対策講座を受けるようにしましょう。学校の開講している講座は専門学校から出張して講座を開いていることが多く、授業料を比較的安い価格で受講することができます。
授業は大学1年生から受講することができます。不安のある方は1年生から受けるべきですが、試験が4年生にならないと受けることができないため、受講をするのは3年生になってからと長期的な視野で受けることをオススメします。
大学生の場合、社会人に比べて集中的に学習を行うことができるので資格対策講座も比較的通いやすいというメリットがあるでしょう。
社会人が通うべき専門学校
社会人の場合、公務員の勉強と仕事を同時並行しなければなりません。そのため、もし労働基準監督官に転職をしたいという希望があれば、仕事と差し支えのない範囲で通うことができる専門学校に通いましょう。
この時、専門学校を選ぶ基準は「社会人としての合格率はどの程度あるか」という点に絞ってチェックしておくことをオススメします。社会人として勉強を効率的に学ぶことができる場所にしなければ通う意味がありません。そのため社会人としてどの程度合格することができるのかに注目をして専門学校を選んでください。
専門学校に通うメリットとは
労働基準監督官の資格対策は資格対策のテキストで行うこともできます。しかし少しでも合格率を上げたいのであれば、専門学校に通うことをオススメします。専門学校に通うことでのメリットは次の通りです。
試験に合格しやすい勉強ができる
専門学校では独自の分析で過去にどのような問題が出題されたかを分析しています。分析した問題を中心に解いていくことで無駄のない試験対策を行うことができます。少しでも効率よく勉強を行いたいのであれば試験に合格しやすい勉強ができる専門学校をオススメします。
面接対策もできる
労働基準監督官になるためには面接試験に突破する必要があります。面接ではどのような質問を聞かれるのかなど過去の質問を分析するだけでなく、実践的な対策が必要です。専門学校ではこのような実践的な対策を実施してもらうことができるので、筆記試験に突破できても面接に自信がないという人にもオススメであるといえるでしょう。
このような理由から、労働基準監督官として本気で目指したいのであればぜひ専門学校に通うことで、少しでも厳しい競争を勝ち取る対策をするように心がけましょう。
労働基準監督官の資格・試験まとめ
狭き門を突破して労働基準監督官になろう
労働基準監督官は他の仕事に比べて採用率がとても低い仕事です。しかし資格を保有していても就職できない企業に比べ、合格さえすれば労働基準監督官として働くことができるというメリットもあります。
これから労働基準監督官として働くことを検討している方は、ぜひ試験対策をしっかりした上で試験に臨みましょう。
労働基準監督官の参考情報
平均年収 | 400万円~650万円 |
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必要資格 |
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資格区分 | 試験合格 |
職業職種 | 公務員 |
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