バリスタになるには?必要とされる資格や仕事に就くまでの具体的な方法を徹底解説
人気の職業のいつも上位に上がる、バリスタ。おしゃれで楽しそう、そんなイメージが強いですが、基本接客業なので大変なことも多く、向き不向きがはっきりしている仕事でもあります。この記事では、バリスタになるために求められることや向いている人の性格など具体的に解説しています。
バリスタになるためには?
年齢に関わらず人気の職業、バリスタ。おしゃれなカフェやバール、レストランなどで活躍できる仕事なので憧れる人は多いようです。
バリスタの仕事は何か特定の資格が必要になることはありません。ですが、コーヒーに関する知識や技術なども身につけていなければなりませんから、誰でもできるというものでもありません。
バリスタになるには、一般的に大きくわけて3つの方法があります。
- 専門学校やスクールに通う
- バリスタの下で見習い修行する
- 個人的に海外で経験を積む
それではここから、それぞれの方法を一つずつ詳しく解説していきます。
専門学校やスクールに通う方法
バリスタになるための方法として一番メジャーなのが、バリスタの専門学校やスクールに通うというものです。そこではコーヒーに関する専門的な知識は当然のこと、焙煎や淹れ方の技術、接客術、ラテアート、開業のための経営学などを学びます。
バリスタを目指すのは若い人だけとは限らず、働きながら社会人で専門学校に通う人もいます。そのため、専門学校のスタイルは様々で、2年制の学校や週に3日や週に5日だけの通学スタイルのスクール、昼間働いている人のための夜間制の専門学校というスタイルも用意されています。
未経験なら、まずはコーヒーの専門的な知識を徹底的に知る必要がありますから、専門学校に通うのが一般的でしょう。
専門学校の中には、近年人気になってきたラテアートを学べる学校やカフェの経営を学ぶことに主眼を置いた学校など、専門的な要素を兼ね備えた学校も少なくありません。自分が目指しているバリスタの理想像があるなら、それに沿った専門学校選びも大切なのかもしれません。
もし専門学校に行く時間が取れないという方であれば、民間のカルチャースクールなどで行われているバリスタの講座に行くという方法もあります。専門学校よりも授業時間が少ない分学べる内容にも違いがありますが、自分の生活スタイルに合っているという理由で民間のバリスタ講座を選ぶ方も少なくありません。
バリスタが経営するお店で見習い修行する方法
バリスタになるために専門学校に通う以外の現実的な方法なら、すでにバリスタがいるお店で働き、修行するという方法もあります。
バリスタはコーヒーの専門的な知識を持っているのが前提ですが、それと同じ位、先輩バリスタの仕事ぶりを実際に自分の目で見て体で覚えていくべき仕事内容も沢山あります。十分な技術と経験を積んでいるバリスタの元で修行ができるのであれば、専門学校へ行く必要はありませんし、すぐに学んだことを実践できるので一石二鳥です。
最近ではバリスタ見習いとしてカフェやバール、レストランが求人を出すことも少なくないので、求人情報をチェックしておくのも良いでしょう。
もし将来、バリスタとして本格的に働きたいと思っているのであれば、コーヒーの専門店や技術力のあるバリスタがいる店を選び、修行を申し込むことが効果的です。
個人的に海外で経験を積む方法
日本で一流のバリスタとして知られている人は、ほとんどの場合、比較的早い段階で海外のコーヒーショップやバールなどで修行を経験しています。
バリスタの仕事は専門学校で机に向かって勉強すること以外にも奥深く、やはり本場での経験や技術の取得、バリスタの精神など学ぶべきことは沢山あるようです。ですから、海外の有名店やバリスタの元で修行し、そこで学んだことを生かして日本で独立するケースも多いのです。
全くの素人を海外の有名店が受け入れてくれるのかというのは不安が残るところですが、初めは本当にただのアルバイトとして働いたりするぐらいの心意気は必要かもしれません。
持っておくと有利なバリスタに関する資格とは?
バリスタになるために特別な資格は必要とされないので、国家資格や民間資格の取得を心配する必要はありません。
ですから、比較的挑戦しやすい職業ともいえるかもしれませんが、バリスタとして働くつもりなら、取得しておくと有利な資格もあります。プラスアルファとして考えることのできる資格ですが、これらの資格を取得していればバリスタとしての仕事の幅も広げることができるでしょう。
ではここから、持っておくと有利なバリスタに関する資格について詳しく解説します。
JBAバリスタライセンス
最近名称が良く知られるようになってきた、JBAバリスタライセンス。この資格は、日本バリスタ協会が「一定のエスプレッソコーヒーを抽出できる」者として認めた人に与えられる資格です。
この資格を得るためには、JBA認定校で定められた講座を修了し、試験に合格することが必要です。ステップアップすることができる資格で、最初はレベル1からスタートし、知識と技術が上がればレベル3まで昇り詰めることができます。
バリスタとしての格付けにも役立つ資格ですし、バリスタの求人応募の際にも有利になります。
コーヒーマイスター(SCAJ)
先ほどの資格とはまた違い、日本スペシャルティーコーヒー協会によって認定される資格がコーヒーマイスターというものです。「コーヒーに関しての知識や技術を持ち、お客さまへ豊かなコーヒー生活を提案するプロのコーヒーマン」として認められる資格です。
コーヒーマイスターとしての資格を取るには、「コーヒーマイスター養成講座」を修了したのちに行われる試験の合格することが必要です。
最近では、次のステップアップとして「コーヒーマイスター中級資格」も行われるようになり、バリスタ人気は衰えそうにありません。
バリスタに向いている人の性格とは?
コーヒーの専門的な知識と技術を兼ね備えたバリスタ。
特に決まった資格も必要ではなく、誰でも目指すことができる仕事の一つですが、やはり適正不適正はあるものです。ただ好きだからという理由だけで行える仕事もありますが、そうはいかない仕事もあります。
では、バリスタに向いている人の性格にはどんな特徴があるのでしょうか?詳しく解説します。
自分自身が大のコーヒー好き
そもそもその仕事に向いているかどうかは、自分がその仕事を好きかどうかということに大きく関係していることでしょう。好きな仕事なら一生懸命努力しますし、辛いことがあっても簡単には辞めたりしないはずです。
多くのバリスタは、大のコーヒー好きという場合が多く、コーヒーマニアの度が過ぎてバリスタになってしまったという経歴の人さえいるほど。バリスタになる前からいろんな国のコーヒーを飲み比べていたり、美味しく淹れる方法を試行錯誤していたりと、コーヒー好きという根本から成り立っている仕事がバリスタなのでしょう。
コーヒーが好きだからバリスタになれるというわけでもありませんが、バリスタになるための大きな根拠の一つであることに間違いありません。
接客業が好き
バリスタが在籍しているお店は、大抵の場合お客さんとバリスタの距離が近いので高い接客基準を求められることが多いといいます。またコミュニケーションを積極的にとりながら、相手の好みにあったコーヒーを淹れる必要があるので、接客業が好きな人に向いています。
そもそもバリスタの役目は、コーヒーを淡々と入れるだけではなく、最適の一杯でお客さんを喜ばせることです。ですから、接客業がバリスタの本質だといっても過言ではないのです。
人が好きで、初対面の人でも緊張せずに話せて、相手の感情を汲みとる能力に長けている人はバリスタに向いていると言えるでしょう。
向上心を持っている
バリスタの世界では技術やスキルはどんどん進んでいきます。もちろん、コーヒー自体にも変化があり、味や豆の種類には流行がありますし、新しいものも次々と登場してきます。
ですからコーヒーの抽出技術を磨き、マシンを使いこなしたとしても、覚えることや追求すべきことには限りはなく、新しい知識や技術を取り入れ続けなければならないのです。初めに習ったことだけで満足し、新しいものを取り入れないようではバリスタの仕事はこなせません。
ですから、飽くなき向上心を持ち、毎日勉強の気持ちを忘れない人はバリスタとして達成感のある日々を送ることができるでしょう。
サービス精神がある
バリスタのやりがいは、コーヒーを飲んだ時に見せてくれるお客さんの笑顔です。そのために働いているといっても過言ではないでしょう。そのためにはただ好みのコーヒーを淹れるだけではなく、サービス精神も必要です。
ラテアートでかわいい動物を描いて喜ばせたり、楽しい話術でリラックスしてもらったりと、出来ることは沢山あります。「どうしたら喜んでもらえるだろう?」「どうしたら楽しんでもらえるだろう?」こんな考え方ができる人はバリスタ向きかもしれません。
バリスタの仕事に求められていること
コーヒーに関しての知識と技術、接客に関して高い仕事意識を持つバリスタ。とはいえ、それ以上にバリスタには求められることがあります。ここからは、バリスタの仕事に求められていることについて詳しく説明します。
発想を表現する才能と努力
正しい知識と技術に基づいた最高の一杯を提供すること、バリスタとして求められる絶対的な仕事です。ですがそれだけではリピーターはつかめませんし、長くも続きません。
必要なってくるのは、発想を表現する才能と努力です。日々新しいメニューを考案したり、ラテ・アートやオリジナルドリンクの発想も大事な仕事です。それを行動に移すか移さないかでバリスタとしての仕事の幅には随分違いが出るはずです。
仕事以外の時間もコーヒー抽出の研究をしたり、ラテアートの練習をしたりと見えない努力を欠かさないバリスタは少なくありません。一流のバリスタはこのような才能と努力の上に成り立っているのです。
人を引き付ける雰囲気
経験を積んだ一流のバリスタには、独特のオーラとあふれ出る自信が見えます。コーヒーのことに関しては知り尽くしているという自負と情熱があるのです。この魅力的な雰囲気に惹かれてリピーターになるという人も少なくありません。
とはいえ、このような自分の世界観だけに浸ってしまうと本来の仕事、接客の大切さを忘れてしまいます。独特なオーラでお客さんを魅了するのも大切ですが、同時に近づきやすく、気さくに話せるようなアットホームな雰囲気もバリスタには必要とされます。
この2つのバランスが難しいのですが、バリスタとして評判を勝ち得るためには大切なことです。
気になるバリスタの男女比率とは?
バリスタといえば男性という印象が強い職業です。おしゃれなカフェやバールが職場なので女性が多くてもおかしくない気がしますが、どちらかというと良く目にするのは男性のバリスタ。
一般的には、バリスタの男女比率は(男性)8:(女性)2と言われています。ですが、バリスタとして働くのに性別の決まりはありませんし、特に男性の方が有利という理由もありません。近年では女性のバリスタの数も増えつつあり、企業やお店も積極的に雇用しています。
近年における女性バリスタの増加と躍進
近年増加傾向にある、女性のバリスタ。もともと女性は感性が豊かで美しいアートの世界観が好きな傾向が強く、食に対してもこだわりがある方が多いので、バリスタの仕事が向いている方は少なくないはずです。
活躍している女性のバリスタの中には、2007年に世界中のバリスタが腕を競う「ワールドバリスタチャンピオンシップ(WBC)」において、4位の好成績を残したUCCフードサービスシステムズ株式会社の宮前みゆきさんや、2010年と2011年の「ジャパン バリスタ チャンピオンシップ(JBC)」で2年連続優勝し、2013年にも2位に入賞した、丸山珈琲の鈴木樹さんなどが有名どころです。
このような有名なバリスタの大会でも、女性が上位に残ったり、優勝候補になることが増え、女性バリスタの活躍が期待されるようになっています。全体的に見れば、まだまだ男性の比率が多いバリスタですが、女性のバリスタがもっと進出し、同じ割合になる日もそう遠くないのかもしれません。
バリスタになるには?まとめ
コーヒーに関しての一流の知識と技術を持ち、同時に接客業も極めているバリスタ。憧れる人が多い職業ですが、意外にハードルは低く、難しい資格は必要とされません。
とはいえ、コーヒーに関する専門的な知識や焙煎や淹れ方の技術、接客術、ラテアート、開業のための経営学などの知識は必要となるので、専門学校に通ったり、バリスタが在籍しているお店で修行したり、本場海外での修業を積むなど、バリスタになるための手順を踏む必要があります。
どの方法を選ぶかは、自分がどんなバリスタを目指しているのかということを踏まえて決定できるでしょう。まずは理想のバリスタ像を固めて、自分に合った方法を見つけましょう。バリスタは、コーヒーを飲むお客さんを笑顔にする素晴らしい仕事です。夢のある仕事ですから、胸を張って人に自慢できる職業と言えるでしょう。
バリスタの参考情報
平均年収 | 300万円~400万円 |
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必要資格 | 必要資格なし |
資格区分 | - |
職業職種 | 飲食 |
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