寿司職人の給与・年収は?初任給や平均月収などの収入統計

寿司職人の給与・年収は?初任給や平均月収などの収入統計

カウンターに立って見事な手さばきを見せる寿司職人。なってみたいと憧れる方も多いのではないでしょうか。今回はこの記事で、寿司職人の気になる初任給や平均給与、年収統計や、転職、年収アップの可能性などについてご紹介します。

寿司職人の初任給

新人寿司職人の初任給は15~20万円前後

寿司職人の初任給は、一般的におよそ15~20万円程度と言われています。寿司職人は、専門学校などで一定の技術を学んだ後にお店に就職するか、寿司職人の親方に弟子入りして仕事を覚えていくことがほとんどです。

どちらの場合も、最初から一人前ということはなく、見習い期間があります。見習い期間でも給与を得ながら働くことができるので、寿司職人を目指す人にとってはありがたいことではあるのですが、収入面はかなり厳しいのが現実です。

まかないがつくことが多いので、住み込みや寮、自宅からの通いであればなんとか生活していくことができるでしょう。しかし、自分で部屋を借りて住むのは難しいと言える水準であることがほとんどです。

寿司職人は見習い期間が長い

寿司職人は、単に寿司を握るだけではなく、お茶を出したり、お客様とコミュニケーションを取ったりします。

食器洗いなど調理場の裏方もこなさなければなりません。食材の目利きも必要です。ネタとなる魚介類は季節によって変わりますし、日によっても獲れる量や良し悪しが変わりますので、仕入れや提供するメニューも対応しなければなりません。

このように毎日の仕事をこなしながら覚えていく仕事が多くあるので、一人前になるまでの期間が長くかかると言われています。このため、収入面については、かなり低い期間が長くなることを覚悟しなければならないでしょう。

収入の面では厳しい寿司職人ですが、寿司職人の魅力はお金だけではありません。技術が向上したり、お客様に喜んでもらえたり、寿司職人がやりがいを感じられることはたくさんあります。収入にこだわりすぎて一人前の寿司職人になるのをあきらめないようにすることも大切です。

寿司職人の平均給与

寿司職人の平均給与は低め

寿司職人の平均給与に関する公式な統計はないので、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」で「調理師」と「調理士見習」の給与を参照してみましょう。

平成29年の調査結果によると、調理師の給与額は25.4万円、調理師見習は20.0万円です。これは税金や社会保険料等を引く前の金額なので、手取りはこれより低い金額となります。

寿司職人でも調理師免許を持っている人は多くいますが、給与面で寿司職人が調理師を大きく上回るということはあまり考えられませんので、寿司職人の給与も上記と同程度か、少し低めと予想されます。

勤務する寿司店によっても異なる

寿司職人の勤務先としては、寿司屋や回転寿司店などが考えられます。回転寿司店で働く場合、一人前になったとしても、収入の面はあまり期待できません。見習いやアルバイトの世話をする立場になれば、多少の待遇向上が見込めますが、それほど高い給与は見込めないでしょう。

個人経営の寿司屋の場合は、店によってかなり違いがあります。一流の高級寿司屋の場合、寿司職人の待遇もかなり良いことがあります。一方で、経営状況があまり良くない寿司屋もありますので、その場合は給与も低くなります。

寿司職人への転職は注意が必要

寿司職人は、和食、洋食など他のジャンルの料理ができたからと言ってなれるわけではありません。握り方はもちろん、ネタやシャリの扱い、その他、寿司職人ならではの要素が多くあります。たとえ、他のジャンルで一人前と言われる人でも、寿司職人を目指す場合は見習いからのスタートとなる場合がほとんどです。

寿司職人は、特別な資格や学歴がなくてもなることが可能です。そのため、他の職業から寿司職人へ転職することは不可能ではありません。しかし、その場合も見習いからのスタートとなることに変わりはありません。

他のジャンルの料理人から寿司職人へ転職する場合でも、他の職業から寿司職人へ転職する場合でも、低収入の見習い期間が相当長いことが予想されます。転職にあたっては、単なる憧れだけではなく、収入面についても良く考えることをおすすめします。

求人を探す場合は給与以外も要チェック

寿司職人は、開店前の仕入れや仕込みから、閉店後の片付け、翌日の仕込みまで、1日が長い仕事です。基本給のほかに残業代や各種手当てが支給されるかどうか、また、賞与が支給されるかどうかは事前にしっかりチェックしましょう。

また、店によってまかないの有無や住み込み、寮などの住環境も異なりますので、事前によく確認しておくことが大切です。

寿司職人の年収統計

寿司職人の平均年収は500万円未満

寿司職人の年収に関する統計データとしては、経済産業省の「人材ニーズ調査」があります。最後の調査が平成16年なので少し古いデータではありますが、寿司職人の平均年収を年収区分別に見ると、300万円未満が44.75%、300~500万円未満が49.16%、500~700万円未満が1.82%となっていて、700万円以上は0.00%です。

寿司職人の年収は、一般的に300~400万円程度と言われています。上の調査結果では、寿司職人の約半数が年収300~500万円、残りの大半は300万円未満となっていて、一般的に言われている年収を裏付ける結果となっています。

同調査における全職種の平均では、300万円未満や300~500万円未満の割合が寿司職人より少ない一方で、500万円以上の割合が多くなっています。寿司職人の年収は、やはり他の職業より低めと言えるでしょう。詳細は、次表のとおりです。

表 平均年収別割合
区分 平均年収(%) 全職種平均(%)
300万円未満 44.75 39.73
300~500万円未満 49.16 37.89
500~700万円未満 1.82 7.21
700~1000万円未満 0.00 1.85
1000万円以上 0.00 0.33

収入を重視するなら良く考えて

最近の調査結果の参考として、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」で「調理師」と「調理士見習」の年収を見てみましょう。

平成29年調査による調理師の給与額は25.4万円、年間賞与等が35.1万円なので、給与を12ヶ月分として年収を計算すると、339.7万円となります。同様に、調理師見習は給与20.0万円、年間賞与等12.3万円で、年収は252.4万円となります。

(調査結果は千円単位で公表されているので、それぞれ千円単位で算定しています。四捨五入の関係で端数が一致しません。)

やはり待遇面では厳しい傾向のようです。特に、調理師見習いは低い金額となっています。カウンター越しに見る寿司職人の姿に憧れを抱く人は多いかもしれません。しかし、寿司職人は簡単に一人前になれるわけではなく、見習い期間が長い仕事です。若いうちから高収入を重視する方が寿司職人を目指すのは、注意深く考えたほうが良いでしょう。

独立すればより高い給料・年収の可能性も

寿司店への就職ではなく、独立して自分で寿司屋を開店すれば、より高い給与・年収を得られる可能性があります。

ただし、独立する場合、寿司職人として寿司を握るだけではなく、店舗用の土地・建物の確保から店の外装・内装、従業員の雇用など全ての点において責任を負うこととなります。ただ単に美味しい寿司を握るということだけではなく、経営者としての才覚が問われます。

ですから、独立したからといって必ず高収入が保証されるわけではありませんが、能力や努力次第では、雇われの寿司職人よりかなり高い年収を期待することができます。

独立開業の場合、開店資金が必要です。将来、独立を目指して修行をする場合は、必要な資金を計画的に貯金したり、寿司に関すること以外にも経営面の知識を身につけるなどの準備をしたりしておくことが大切です。将来の明るい自分をイメージできれば、見習い期間を将来の糧としてより充実したものにできるでしょう。

寿司職人の給与・年収まとめ

給与・年収は低めでもやりがいはある寿司職人

寿司職人の平均給与や年収は、他の職業と比較して決して高いとは言えません。見習いの期間が長く、一人前になるまでに時間がかかる仕事です。一方で、美味しい寿司を握ってお客様を笑顔にすることができる、やりがいのある仕事でもあります。

高級寿司店に就職したり、独立開業したりすれば、より高い収入を期待できます。どのような寿司職人を目指すかは自分次第。寿司への情熱と努力次第で道が開ける仕事と言えます。

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寿司職人の参考情報

平均年収300万円~500万円
必要資格 必要資格なし
資格区分 -
職業職種飲食

統計情報 出典元:

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