ボイストレーナーの資格・試験とは?取得しておくと役立つ資格の特徴などを解説
ボイストレーナーとして働く上で、必ずしも試験を受けないと業務に就けない訳ではありませんが、持っていれば就職や転職の際に有利に働くことはあるでしょう。ボイストレーナーの資格としては、JAVCERT 日本ボイストレーナー連盟資格認定があります。本記事では、ボイストレーナーに役立つ資格などについてご紹介します。
ボイストレーナーの資格「JAVCERT 日本ボイストレーナー連盟資格認定」
実技やレッスンなどのスキルを習得できる資格
JAVCERT 日本ボイストレーナー連盟資格認定は、日本ボイストレーナー連盟が資格認定している資格で実技やレッスン方法などボイストレーナーに必要なスキルを習得できます。
ボイストレーナーには必要な資格はありません。誰でもボイストレーナーになれますが、スキルがなければ長く続かせることは難しいでしょう。
生徒に指導をするために必要なスキルを磨けるのがJAVCERTの資格です。
JAVCERTの資格を取得してボイストレーナーになる人も多く、ボイストレーニングに関する人気資格の一つです。
ライセンス等級ごとのボイストレーナー指導レベルの目安
3級ライセンス
発声、もしくは発声に関連する事業を生業としていない方々(※1)を対象にボイストレーニングを実施する事が許可されます。
プロフェッショナル(※2)の生徒にボイストレーニングを行う場合は2級以上のライセンスを取らなければなりません。
※1 一般のカラオケをうまくなりたい方など
※2 シンガー、アナウンサー、ナレーター、声優など
2級ライセンス
3級ライセンスに加えて、 シンガー、アナウンサー、ナレーター、声優など 声に付随するプロとして活動している方々を対象にボイストレーニングを実施する事が許可されます。
1級ライセンス
マスターボイストレーナーの称号を付与します。
2級ライセンスに加えて、ボイストレーナーの育成も可能となります。
また、法人・公共団体・公官庁から講演依頼があった際の斡旋等、日本ボイストレーナー連盟からの業務委託なども優先的に行わせて頂きます。
参考リンク:JAVCERT(日本ボイストレーナー連盟資格認定試験)の内容と受験料について
JAVCERT 日本ボイストレーナー連盟資格認定の試験概要
受験資格 | 特になし。誰でも受験可能 |
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受験費用 | 5,250円 |
試験地 | 東京、大阪、福岡 |
出題範囲 | ボイストレーニングガイドラインの知識、ボイストレーナーとしての生徒に対する状況対応能力、ボイストレーナーとして資質 |
筆記試験に合格したら実技試験に進もう
JAVCERTは先に筆記試験を受けることになります。筆記試験には75点以上で合格になりますが、点数に応じて3級から1級までどの実技試験に受験するかを決める必要があります。筆記試験の点数を確認した後2日以内に伝達する必要があります。
難易度は高め。十分な試験対策を
JAVCERTには筆記試験と実技試験の両方を受ける必要があります。それぞれ100点満点で、筆記試験は75点以上で合格になります。
JAVCERTは1級から3級まであり、筆記試験は全て同じ内容になりますが、得点率に差があります。JAVCERT1級の合格には筆記試験93点以上の合格が必要になります。合格率は公開されていませんが、かなり難易度の高い試験であると言えるでしょう。
ボイストレーナーに役立つ資格「声優能力検定」
滑舌やナレーションの技術を証明する資格試験
声優能力検定は比較的新しい資格の一つです。声優になるために必要な技術を認定する試験ですが、ボイストレーナーに必要な滑舌やナレーションなど声に関する資格でもあります。
特に滑舌は声優能力検定全ての級に含まれています。声優能力検定は電話口で録音する形式で試験が行われる、かなり斬新さがある資格です。スマホで電話がかけられれば誰でも受験できます。
声優能力検定の試験概要
合格率 |
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受験資格 | 特になし。誰でも受験可能 |
受験費用 |
|
出題範囲 |
■1級滑舌、朗読1(小説)、朗読2(詩)、ナレーション・口上、ドラマ ■2級滑舌、朗読1(小説)、朗読2(詩)、ナレーション、ドラマ ■3級滑舌、声の使い分け、ナレーション、朗読 ■4級滑舌、声の使い分け、朗読 ■5級滑舌、声の使い分け、朗読 |
実技試験の練習を中心に行う
声優能力検定は全て実技試験。録音で行う試験ではありますが、2級から難易度が高くなるので滑舌やアクセントの基本を徹底的に練習することが大切です。練習が試験対策に大きく繋がるので、例題をこなしていくことが合格率を上げるポイントになります。
級によって合格率は異なる。試験対策は万全に
声優能力検定は、1級から5級までランクがあり、級によって合格率や難易度が異なります。1級の合格率は18%、2級が21%。3級が35%、4級と5級が48%になっています。
試験自体は10分あれば終わるので気軽に受験することは出来ますが、録音されたデータは専門の担当者によって採点されるので、1級になれば難易度はとても高いです。級に合わせて滑舌や朗読の試験対策をすることで合格率をアップさせられるでしょう。
ボイストレーナーに役立つ資格などが取れる学校
ESPエンターテイメント東京
ESPエンターテイメント東京では、ボイストレーナーを目指す人のために、音楽アーティスト科ヴォーカルコース専攻が設けられています。
様々な音を出すためのボイストレーニングや歌唱について学び、ボイストレーナーとして活躍するためのスキルを磨けます。
やりたいことが広がるカリキュラムで学べる環境
ESPエンターテイメント東京では、1年次では入学時に選んだコースで学べます。2年次にはアーティストプログラムとキャリアプログラムに分かれています。
アーティストプログラムでは、1年次に学んだことを突き詰めることができます。キャリアプログラムでは、さまざまな資格やスキルを習得できます。ボイストレーナーとして資格を取得したい人は、キャリアプログラムを選択すると良いでしょう。
尚美ミュージックカレッジ専門学校
尚美ミュージックカレッジ専門学校では、ボイストレーナーになる人のためにヴォーカル学科が用意されています。
知識を学ぶこともできますが、個人レッスンも充実しているので、表現力も一緒に磨けます。もともとプロのヴォーカリストを目指す学科でもあるので、多くのことを吸収できる環境です。
就職支援も手厚くサポートしてくれる
尚美ミュージックカレッジ専門学校では、就職支援も手厚いことから就職に対する不安は軽減されるでしょう。
卒業就職率は92.2%と高い数値を誇り、キャリアセンターが全面的にサポートをしてくれます。尚美ミュージックカレッジ専門学校では、年間100社を超える企業が訪れる企業説明会を開催しています。
学内オーディションも定期的に行なっているので、業界関係者に自分のスキルをアピールできます。多くの卒業生が就職というチャンスを勝ち取れる環境です。
キャリアカウンセリングや就職に対するガイダンス、資格取得に対するサポートなど幅広くキャリアセンターが対応してくれます。
ボイストレーナーの資格・試験まとめ
ボイストレーナーに役立つ資格、JAVCERTの取得を目指そう
ボイストレーナー自体は、特別な資格や試験に合格しなくても業務に就くことは出来ます。ですが、転職や就職を考える場合には資格を持っていた方が有利に働く可能性があります。
JAVCERTや声優能力検定の資格を取得すれば、一定の知識やスキルを証明するのに役立つでしょう。資格を取ったうえで現場でスキルを積んでいき、技術的にも認められるとキャリアアップや年収アップにもつながっていくでしょう。
ボイストレーナーに関する資格試験は、他にもさまざまな試験が行われています。まずはJAVCERTや声優能力検定の資格取得を目指しつつ、自分の理想とするボイストレーナー像に役立ちそうな資格取得を目指してみてはどうでしょうか。
ボイストレーナーの参考情報
平均年収 | 250万円~600万円 |
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必要資格 | 必要資格なし |
資格区分 | - |
職業職種 | 音楽・ラジオ |
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