パティシエの給与・年収は?初任給や支給される手当まとめ

パティシエの給与・年収は?初任給や支給される手当まとめ

なりたい職業ランキングで上位のパティシエ。平均の給料や年収はいくらくらいなのでしょうか?今回はこの記事で、パティシエの平均給与や年収とともに、給与アップの可能性や手段についてご紹介します。

パティシエの初任給

新人パティシエの給料は平均15~18万円

パティシエとして働く場合、初任給は15~18万円前後が相場といわれています。子どもたちに人気の職業ランキングで男女ともに上位に位置するパティシエですが、給料面では意外と厳しい現実が待っているようです。

どこで働くかによって多少の差が生じるようですが、特に新人のころは肉体労働も多い分、対価は低めと考えておくほうがよさそうです。

転職したときの給料は経験や役職で左右されやすい

パティシエの世界では、よりレベルの高い場所で経験を積むために転職をする人が多いです。

転職をした場合の初任給は、これまでの経験や採用予定の役職によって決まるのが一般的です。店長候補での採用であれば、25~30万円の給料でスタートするケースが多いといわれています。

基本的にパティシエとして10年以上働いているなど、一定の経験年数があれば新卒採用者と同列の給料になることは少ないようです。とはいえ、役職のない一般社員として採用される場合は、前職の給料水準を保証してもらえるかどうかは勤務先によって異なります。

中には新卒採用者と同じ給料を提示される場合もあるので、なるべく経験や実績をアピールすることが大切です。特に個人洋菓子店の場合は経営者の一存で給料が決まるので、交渉次第で給料が変わる可能性もあるでしょう。

異業種からパティシエへの転職は給料の確認を

異業種からパティシエに転職する場合は、年齢に関係なく新卒の年代と同じ給料になることが多いです。転職前の仕事内容によっては、大幅に給料がダウンする可能性もあるため、慎重な判断が必要になるでしょう。

パン・洋菓子製造工平均給与の統計

パティシエの平均給料は約24万円

厚生労働省の「平成29年賃金構造基本統計調査」 のデータ によると、パティシエを含むパン・洋生菓子製造工の平均給与は、全国平均が約24万円となっています。

パティシエの仕事は一日中立ちっぱなしに加え、繁忙期は深夜まで働かないといけない場合もあり、下積みの間は特に大変です。ハードな仕事内容と比べると、パティシエの給料レベルは低めかもしれません。

ただ、スキルがアップしたり、お客様に喜んでもらえたときのやりがいも大きい仕事です。給料だけにとらわれて、心が折れないようにすることも大切になりそうです。

勤務期間に応じて給料もアップすることが多い

パティシエの給料は、勤務期間に応じてアップするのが一般的です。元々特別な資格がなくても業務に就くことは可能なので、最終学歴によって採用時の給料が左右されることは少ない傾向にあります。

求人を探す際は給料以外の手当もチェック

パン・洋菓子製造工全体の統計では、給料とは別に支給される賞与も年間平均約30万円前後という結果が出ています。パティシエの世界は繁忙期を含め残業が多いですが、企業によっては基本給以外の各種手当や残業代は支給されない場合もあるので注意が必要です。

就職・転職をする際は、求人票の一覧で残業代が支給されるか、給料以外に賞与や各種手当、昇給などの精度が整っているかも確認するようにしましょう。

男女でも平均給料に差がある

パティシエは男女ともに人気のある職業ですが、厚生労働省の統計 一覧によると男性と女性とでも平均給与に差があるようです。男性だけで見た場合の平均給与は約27万円、年間賞与は約41万円なのに対し、女性は約20万円、賞与約17万円となっています。

男女で給料に差が出やすいのは、女性の場合は結婚や出産で一旦現場を離れ、落ち着いてから再び復職するケースが多いためといわれています。パティシエとして働く男性の平均年齢が40.5歳に対し、女性は37.8歳と低いことからも、女性の場合は何らかの事情でキャリアが中断するケースが多いことが推察されます。

パティシエより調理師のほうが給料は高め

パティシエと同じ、調理に関わる仕事として代表的なのは調理師があります。調理師は和洋中、さまざまな料理をつくるのが仕事で、パティシエが担当するデザートも業務のひとつに含まれます。

同じ厚生労働省のデータによると、調理師の平均給料は約25万円。賞与は約35万円といずれもパティシエの平均を上回っています。パティシエに関連する資格には製菓衛生師、菓子製造技能士などの国家資格がありますが、調理師も国家資格のひとつです。

専門学校によってはパティシエの知識やスキル、資格取得を目指す以外にも、調理師の資格を取得できるケースがあります。将来的に調理師として働くことも考えるのであれば、パティシエだけでなく調理師の免許取得も選択肢に入れてもいいかもしれません。 

平均給料はパティシエとして働く場所の規模・状況によって変動

前述したパティシエの給料はあくまで全国的な平均の数字です。勤務先の企業規模や条件によって、給料も変動すると考えていいでしょう。

実際、厚生労働省の統計 一覧では、企業規模が1,000人以上の場合の平均給料は約25万円と全体の平均を若干上回っています。賞与についても年間約45万円という平均より高めの結果が出ています。

大手ホテルや結婚式場は給料水準が高めの傾向

パティシエの勤務先の中でも、比較的企業規模が大きいケースが多いのは、大手ホテルや結婚式場などが挙げられます。その他、複数店舗やチェーン店を展開する大手洋菓子店なども、平均以上の給料が提示される可能性があるでしょう。

大手ホテルの場合は、職人として働くパティシエの人数も多い分、下積みの期間に学べることも多いといわれています。職人の数が多い分、昇格は時間がかかりやすいですが、福利厚生が整っている可能性も高いと考えられます。

個人の洋菓子店でもホテルより高給与の場合はありますが、中には最低賃金以下の給料水準の場合があるので注意が必要です。ただ、個人店の場合は店舗ごとに個性を出しやすく、接客によってお客様と直接関わることができます。人によっては給料以上の魅力に感じられることもあるでしょう。

いずれにせよ就職を決めるときは、事前に情報を集めて比較・検討することが重要といえそうです。

経験や実績によっては給料アップにつながることも

パティシエの給与は一般的に見て高いほうではありませんが、一方で高い実力があれば大幅な給料アップを見込める仕事でもあるといわれています。転職する場合にも、有名店での修行経験や、店長、チーフなどの役職に就いていた経験があれば給料に実績を考慮してもらえる可能性が高いでしょう。

役職以外にも、コンクールで成績を残したり、世界的なコンテストに入賞するなどの実績を積めば、給料アップにつながるチャンスが生まれるかもしれません。その他、経営者の判断にはよるものの、経験という面では海外の専門学校卒業者や留学・修行経験がある場合なども、豊富な知識を持つと評価されるケースがあります。

資格取得が給料や手当に反映されるケースも

パティシエの仕事は、スキルのレベルが給料に反映されやすい職業です。資格取得は採用で有利に働くだけでなく、給料アップにもつながる可能性もあると考えられます。将来的に独立や開業を考える場合でも、資格を取っておくことは有意義なことでしょう。

資格の中でも給料への評価につながりやすいといわれているのは、技術力が問われる菓子製造技能士の資格です。試験自体の難易度も高いですが、1級は実務経験が基本的に7年以上ないと受験ができないためです。しっかりと経験を積まないと取得できない資格だからこそ、持っていれば十分なスキルがあるという証明にもなるでしょう。

パティシエに関連する代表的な資格には製菓衛生師もあります。ただ、どちらかというと、パティシエの仕事は実績や経験年数に注目する経営者が多い傾向にあるといわれています。製菓衛生師の資格が給料アップにつながるかどうかは勤務先次第というのが実情のようです。

せっかく取得した資格を活かすためにも、就職や転職の際は、資格手当の支給される企業を探してみるのもひとつです。資格手当が出るかどうかは、求人票の一覧に記載されているはずです。

パン・洋菓子製造工の年収統計

パティシエの年収は200~300万円前後

パティシエを含めたパン・洋菓子製造工の平均年収を、厚生労働省の統計一覧の平均給与と年間賞与から算出すると、約319万円になります。

新人の場合月々の給料が15~18万円であれば、年収は200万円台になることも考えられるため、パティシエの一般的な年収は200~300万円前後と予想されます。

役職が上のポジションになるにつれ多少の給料アップは見込めますが、長時間労働になりやすく肉体的にもハードな仕事内容と比較して、年収レベルは低い傾向にあると考えられます。

独立すれば平均給与以上の給料や年収の可能性も

パティシエの平均以上の給料・年収を稼いでいる人の多くは、独立したり、オリジナル商品を生み出した経験を持つ人のようです。自分が開発した商品がヒットすれば、年収1,000万円以上を目指すことも夢ではないでしょう。

とはいえ、独立するには技術の高さとともに自分の腕に対する自信があることが大前提です。資金力も必要になりますし、運に左右されることもあるかもしれません。成功への道は簡単ではないですが、地道な努力を重ねて実力をつけ、少しずつ自分のファンを増やすことで道は開けてくるはずです。

将来パティシエとして独立するためにアルバイトを選ぶ人も

パティシエとして将来自分のお店を持ちたいと考えている人の中には、正社員として一カ所で経験を積む以外に、アルバイトという立場でさまざまな店舗を渡り歩く人もいます。

アルバイトで働くメリットは、多くの職場で経験を積み、職人の技術を学べることです。雇用面での不安定さは否めませんが、残業代が出ない正社員より、働いた時間分の給料がもらえるアルバイトのほうがいいと考える人もいるようです。

パティシエの時給については、1,100円程度 が一般的のようですが、お店によっては900円くらいからスタートすることもあります。アルバイトで働く場合の年収は、時給や働いた時間に給料が左右されやすいため、年収200万円~400万円ほどと、幅があるようです。

パティシエとして独立や開業を目指すならアルバイト以外の働き方も

アルバイトに近い働き方としては、契約社員や派遣社員としての求人もある他、最近は正社員でも労働時間が短い、短時間正社員という雇用形態が生まれています。短時間正社員は、雇用の安定性がアルバイトよりも高く、給与も固定なのがメリットです。場合によっては社会保険への加入や賞与手当が支給されることもあります。

独立や開業を目指して経験を積みたいという場合は、正社員以外の働き方も選択肢のひとつかもしれません。

パティシエの給料・年収まとめ

パティシエの年収レベルは低め。給料以上にやりがいが得られる仕事

パティシエの平均給料や年収レベルは、精神的・肉体的なタフさも求められる仕事内容と比較すると、低めの傾向といえます。各種手当や残業代が出る就職先かどうかでも差が生まれやすいでしょう。

とはいえ、職人の世界だからこそ実力がつけば給料アップも見込めます。資格を身に着けたり、コツコツ技術を磨いて大きな賞を獲得した場合などは、好待遇で転職ができる可能性もあるでしょう。ゆくゆくは自分のお店やブランドを立ち上げるなど成功をつかむチャンスもあるかもしれません。

パティシエという職業は、お菓子づくりが好きという強い思いと努力を続ければ、自分の理想が叶うかもしれない、夢のある仕事といえるでしょう。

年収UPも可能なオススメ転職・就職支援サービス

doda(デューダ)は、転職活動の疑問に応える充実のコンテンツであなたをサポート! 約10万件の求人数・転職の悩みを解決・転職に役立つサービス満載・doda限定の求人も多数・タイプ: 営業職, エンジニア, 事務職, 販売サービス, 人事, 総務, 法務, 経理, 財務。

パティシエの参考情報

平均年収200万円~400万円
必要資格
  • 製菓衛生師
  • 菓子製造技能士
資格区分 国家資格
職業職種飲食

統計情報 出典元:

役立ったら応援クリックお願いします

にほんブログ村 資格ブログへ

パティシエの関連記事

飲食に関する他の職業KANREN JOB