ミュージシャンの資格・試験とは?スタジオミュージシャンなどレコーディングで役立つ資格まとめ
ミュージシャンに関する資格・試験についてご紹介。ソロ歌手や他のミュージシャンの手助けをする形で活動するスタジオミュージシャンは、他人のために演奏することが中心になります。ここでは、スタジオミュージシャンのステップアップにつながる関連資格をお伝えしていきます。
ミュージシャンの資格とは?
プロミュージシャンになるには特別な資格は必要ありませんが、演奏活動をメインとするスタジオミュージシャンには、役立つ資格がいくつかあります。機械操作など技術的要素の高い資格ですが、自身のステップアップを望むなら取得することをお勧めします。
Pro Tools技術認定試験の資格とは
プロミュージシャンのレコーディング現場に欠かせないハードディスクレコーダーの標準機となるPro Tools。そのPro Toolsの知識や操作を評価する資格がJAPRS認定の「Pro Tools 技術認定試験」です。
現在、音楽業界での録音・再生技術はデジタル化へと向かっています。音楽業界のプロたちの中でも利便性が高いと支持を集めたPro Toolsが、レコーディングシーンの標準機として定着しています。
この資格はレコーディングエンジニアを目指す人のためにできたものですが、スタジオミュージシャンのステップアップとしても役立てることができるでしょう。
Pro Tools 110,210の資格とは
Pro Toolsは、音楽業界で非常に優れた機器として広く使われるようになりましたが、今ではレコーディング業界だけでなく、ポストプロダクション(テレビや映画などのMA業界)でも標準機となりつつあります。
Pro ToolsはDigidesign社が開発した機器ですが、その知識や操作の熟練度を評価するのがPro Tools110、Pro Tools210(Pro Tools110,210)となります。
先に紹介したPro Tools技術認定試験の資格も含め、Pro Toolsの資格を持った人は音楽業界をはじめ、エンターテインメントの世界で広く求められています。
この資格を持っていれば、スタジオミュージシャンだけでなく、映像の世界でもレコーディングや編集の仕事に就くことができるでしょう。
サウンドレコーディング技術認定試験の資格とは
プロのレコーディングエンジニアのためにできた「サウンドレコーディング技術認定試験」ですが、他のミュージシャンのレコーディングを手助けするスタジオミュージシャンにも役立つ資格となります。ミュージシャンと綿密なやり取りをしながら音楽制作に取り組むレコーディングのような場面では、その技術を大いに活かすことができるでしょう。
試験合格のためには音楽的要素のソフト面と、技術的要素のハード面の両方をバランスよく習得しておくことが大切です。
MIDI検定の資格とは
MIDI検定というのは、コンピュータを使って音楽を制作・編集・活用するための能力をはかる技能検定。MIDIについて学ぶことで、オリジナル曲の制作や、ゲーム音楽の制作などに必要な技術を身に付けることができます。
音楽業界ではMIDIを使いこなせる人、MIDIの知識や技術を駆使して音楽制作や音楽監修のできる人材が求められています。MIDI検定の資格を持っていれば、音楽業界のさまざまな場面で活用することができるでしょう。
スタジオミュージシャン関連資格の試験内容
先に紹介した3つの資格の試験内容についてお伝えします。試験の内容や傾向だけでなく、合格するための学び方などについて詳しくご説明します。
Pro Tools技術認定試験の内容・試験対策
Pro Toolsはプロのミュージシャンたちが活躍する現場で活躍する機器で、オペレーション方法や録音・編集技術など、専門性が高いツールといえます。きちんとした設備の整っている専門学校では、試験対策の特別授業を受けられたり、学内でPro Tools技術認定試験を受けられるところもあるでしょう。
受験資格は高校卒業程度以上。Pro Tools技術認定試験の結果は合否判定ではなく、受験者の習得レベルをAからEのランク形式で判定して認定されます。試験は協会発行の「Pro Tools技術認定試験問題集」から出題されますが、専門的な知識だけでなく、技術についても専用の機器を使って勉強する必要があるので、きちんと対策できる専門学校で学ぶのが一番です。
Pro Tools 110,210の内容・試験対策
Pro Tools 110,210の資格を取得するためにはソフトはもちろんのこと、実際に機器に触れながら学んでいく必要があります。ですから、専門学校などでPro Toolsの教育を受けることが大切です。
音楽系の専門学校なら、プロも驚くようなレコーディング設備を完備している学校もあります。試験対策など資格取得のためのサポートもあり、学内で試験を受けられるところであれば、安心して試験を受けることができるでしょう。
Pro Tools 110については、音楽系専門学校の認定プログラムを履修することで取得することも可能です。
サウンドレコーディング技術認定試験の内容・試験対策
サウンドレコーディング技術認定試験の結果もPro Tools技術認定試験と同じくAからEのランク形式での認定となります。試験内容は音や音響の基礎理解から、音に関するコンピュータの知識や操作も求められます。
学ぶ範囲がとても広いので、レコーディングのプロから体系的に学んでいく必要があり、個人で勉強するよりも音楽系の専門学校で学ぶのがお勧めです。
受験資格は高校卒業程度以上。学内で試験が受けられる専門学校もあります。学内で試験を受けられ、レコーディング現場で活躍するプロのエンジニアがいる専門学校を探すことが、資格取得への一番の近道になるでしょう。
MIDI検定の内容・試験対策
MIDI検定の対策も、音楽系の専門学校で基礎から学んでいくことがお勧めです。MIDI検定は4級、3級、2級1次、2級2次、1級と細かく分かれていて、それぞれの試験に合格するためには効率良く学んでいく必要があります。
音楽系専門学校ではオーディオとMIDIの違いから、音楽情報の数値化や最終的な制作・監修までの一連の技能を習得します。入学の1年目で4級と3級合格。2年目で上級といわれる2級合格を目指すなど、段階的に資格を取得していくことができます。
受験資格も2級2次の受験資格は3級合格者。2級1次の受験資格は2級2次の合格者というように、段階的に合格していかなければ上位の試験を受けられないようになっています。
スタジオミュージシャンに必要なこと
スタジオミュージシャンとしてステップアップするために資格を取ることも大切ですが、技術や知識だけではなく、人脈やコミュニケーション力、即座に対応できるアドリブ力も必要となるのがスタジオミュージシャンという仕事です。
演奏力が求められる
他のミュージシャンのレコーディングの演奏を手伝ったり、企業広告の作品などに参加したりする形で演奏するので、音楽的なニーズは多様です。どんなジャンルでも演奏できるスタジオミュージシャンは現場で重宝されることが多いです。
高い演奏力はもちろんですが、はじめて会ったミュージシャンとも即座に息を合わせることができる音楽センスも求められます。
ときにはアドリブ力も必要
さまざまなジャンル、難易度の高い曲にも対応できる演奏力が必要とされますが、アレンジや編曲のアイディアを求められることもあります。無理難題を押し付けられても対処できるアドリブ力も、ときには必要となることもあるでしょう。
作曲や編集ができ、自分なりのアレンジを加えられることも評価につながります。スタジオで会って即収録開始といったケースも少なくない現場では、即座に対処できる対応力があることも重要です。
コミュニケーション力も重要
スタジオミュージシャンの中には会社に属さず、音楽プロデューサーなどの人脈を活かし、個人で活動する人もいます。それらの人たちに共通するのがコミュニケーション力の高さ。
個人で活動するスタジオミュージシャンたちは、そのコミュニケーション力の高さを活かし、仕事につながる人脈作りをしています。
初対面のミュージシャンと仕事をする機会も多くあり、良い演奏をするためには、相手とのコミュニケーションは欠かせません。初対面でもすぐに打ち解け、現場を盛り上げて演奏をはじめられる高いコミュニケーション力を持つことも重要となります。
ミュージシャンの資格・試験まとめ
スタジオミュージシャンは対応力が求められる職業
ミュージシャンの中でも、スタジオミュージシャンはさまざまな面で高い対応力が求められる職業です。他のミュージシャンと仲良くできるコミュニケーション力や、突然の要求にも答えられるアドリブ力。仕事をもらうためには人脈作りも重要になります。
当たり前に求められる演奏力を高めるためにも、さまざまな関連資格を取ることは自分の将来にとって、きっとプラスになるでしょう。
ミュージシャンの参考情報
平均年収 | 250万円~400万円 |
---|---|
必要資格 | 必要資格なし |
資格区分 | - |
職業職種 | 音楽・ラジオ |
ミュージシャンの関連記事
「フォロー」をお願いします
最新情報をお届けします