実演販売士の仕事内容とは?やりがいや魅力について解説
実演販売士は人前で商品の実演を行うだけでなく、魅力的に見せて購入してもらうのが仕事内容です。人に興味を持ってもらうためには商品のアピールポイントをつかむセンスと共に、1人でも多くの人を惹きつけるだけのトークスキルも求められます。この記事では実演販売士の仕事内容と共に求められるスキル、やりがいについて紹介します。
実演販売士とはどんな仕事?
商品を魅力的に見せて売り上げを伸ばすのが実演販売士
実演販売士の主な仕事内容は、家電量販店や百貨店、スーパーやホームセンターなどで扱う商品を対象に、店を訪れるお客さんの目の前で実演して商品をアピールすることです。いわば販促のスペシャリストで、古くからこうした職業で働いている人はいました。
時代が進んでいくとお店に直接出向く人が少なくなったこともあり、実演販売士の職場は現実のお店だけでなくテレビなどに移っていきました。さらにネット技術の発展と共に動画配信サービスが盛んになると、各サービスを使ったPR活動も目立ってきました。
会社所属・フリーランスと働き方は多種多様
実演販売士は派遣会社などに登録しておき、依頼があれば現場に派遣されて販売を行うというのがメジャーな働き方のようです。実演販売士を求める会社であれば説明会や採用面接などが開かれるので、そこに参加して仕事を得るというケースもあります。
たとえばですが、食用きのこを製造しているホクト株式会社では大手スーパー・青果市場などできのこのもぎ取り実演販売を行う新卒採用を実施しています。ホクトだけでなく自社商品をスーパーやデパートで販売したいメーカーは、自社で実演販売士を雇用しています。
実演販売士はたしかに販売のプロですが、新人の販売がいきなり1人で販売をすることは少ないです。最初のうちは先輩と共に販売する場所へ向かい、先輩の手伝いや実演を見ながら修行していきます。そして、一定期間の訓練を受けた後にはじめて実演販売を1人で行えるようになります。
実力と共に人気が出た実演販売士だと、独立してフリーランスのような形で働く人もいます。その場合はタレントのような扱いとなり、自分で動画サービスのチャンネルを開設して依頼を受けたものを販売したり、タレントとして芸能事務所に所属といった場合も考えられます。
実演販売士になるための資格は特になし!
実演販売士とは特殊な仕事のようなイメージがありますが、なるために必要な資格や試験などはありません。なるだけならば簡単な仕事ではありますが、一人前の実演販売士として活動するとなればかなり難しい仕事ともいえます。
実演販売士はスーパーや百貨店などでいきなり人の前に立ち、その人達が興味を持っていないであろう商品を魅力的に見せ、自分に惹きつけるだけのプレゼン力が必要です。
また、興味を持ってくれたお客さんとの円滑なコミュニケーションがなければ商談まで持っていくことも難しいでしょう。その上で実演販売士としての魅力を確立しなければ顧客の心も動かないため、さまざまな力が求められます。
仕事場はスーパーなどの屋内だけではなく店先やイベント会場など屋外になることもあります。こうした色々な場所を想定して販売を行わなければいけないため、多くの知識が求められるのも実演販売士です。
多くの知識が求められるのに資格がないため、素人からすると実演販売士を目指すのは厳しいところがあるように感じられることが多いです。そのため、実演販売士を育成する講座などが開かれており、そこで商品のプレゼン方法や仕事の方法などの知識を学べるようになっています。
ニーズは高まりつつある実演販売士
不況が続く日本はなかなか物が売れないということもあり、実演販売士という仕事は重要な仕事とも言えます。そのため、企業によっては実演販売士を求めている傾向にある上、絶対数が少ないこともあってニーズは高い傾向にあります。
また、実演販売士は販売数のインセンティブが収入に直結するところがあり、やった分だけ結果が高まる部分に魅力を感じる人には向いている仕事とも言えます。近年ではインスタグラマーやユーチューバーといった形で販促も可能で、実演販売士の仕事の幅は広がりを見せています。
また、実演販売士としてタレントのような人気を得られると、メディア出演だけでなく実演販売士の講師として招かれるようになります。また、ビジネスに特化した形であれば営業向けのビジネスマナー研修の講師などという形で活動する道もあります。
実演販売士の具体的な仕事内容
商品の魅力を端的かつ魅力的にアピール
実演販売士の仕事はただデパートやスーパーなどで商品を紹介することではなく、その魅力を伝えて販促効果を出すことです。そのためには、商品の魅力をしっかりと把握しておき、それをキャッチーに伝えることが重要になってきます。
たとえば、新登場した鍋を販売するとしましょう。その鍋を使えば調理において従来の鍋よりどれぐらい早く煮物ができるのかなど、しっかりとセールスポイントをつかんでおく必要があります。もし店先で販売する場合は、新商品の鍋と従来の鍋を使った料理を並べておき、食べ比べてもらうなどの実演は必要になるでしょう。
こうした商品の特徴をしっかり把握してアピールするだけではなく、それが顧客ニーズに沿うかどうか判断しなければいけません。もし実演販売する商品にそれ以上の威力があり、顧客ニーズに合うものがあれば、そこをプッシュして販売するのが実演販売士です。
クローズまでできて本物の実演販売士
実演販売士の力によって商品を魅力的に見せるのが実演販売士の仕事です。しかし、魅力だけを伝えて購入までに至らなければ、実演販売士した意味は薄れます。そのため、実演販売の場で購入までこぎつけてお金を支払ってもらうレベルになるのが理想形と言えます。
そのため、魅力を伝えるプレゼンの力だけでなく、最後の購入契約にあたるクローズまでできるのがプロの実演販売士といえます。近年ではテレビやネットを介して販売する形もありますが、画面の向こう側の人に購入してもらった後の動線を考えることも重要です。
実演販売士は土日が仕事になることが多い
実演販売士がメインとするのはお店にやってくる顧客のため、土日は基本的に仕事になることが多いです。祝日なども同じ理由で仕事になることが多く、連休は特に忙しくなる傾向にあります。
また、店舗ではなくネットやテレビが中心である場合は、場合によっては出ずっぱりになるため休日らしい休日がない場合があります。そのため、普段からしっかりとスケジュール管理を行い、計画的に休暇を得ることも念頭に置いておく必要があります。
実演販売士の仕事のやりがい
パフォーマンスにより人を笑顔にできる
実演販売士は商品をアピールして物を売りつけるというネガティブなイメージを抱く人がいるかもしれません。しかし、本当にいい商品を欲しい人に提案し、笑顔にできるのも実演販売士です。
実演販売士は仕事柄人前で話すこともあり、人とコミュニケーションを取るのが好きな人が多い傾向にあります。そのコミュニケーションによって商品を紹介するだけでなく、人を楽しませて笑顔にするパフォーマンス能力も実演販売士には求められる能力と言えます。
人を笑わせるのは簡単ではなく、その場の状況・反応・客層に応じて瞬時にトーク内容を考え、表現する必要があります。それだけの教養が求められることはもちろん、判断できるだけの経験も求められます。
人の集まり具合によってインセンティブも増える
基本的に実演販売士は1人で複数人を相手にすることになり、その集客力と売り上げによってはインセンティブが増えていきます。人が多くなることでパフォーマンスもより乗ってきますし、その上報酬が増えると自然とやりがいを感じられます。
また、実演販売士として人気が出てくれば各メディアに取り上げられることもあり、人気が出てくる部分にやりがいを感じる人もいます。
実演販売士の仕事内容まとめ
実演販売士はダイレクトにやりがいを感じられる仕事
実演販売士の主な仕事内容は、スーパーや百貨店など多くの人がやってくる小売店のほか、テレビショッピングなどにおける商品のアピール・実演販売になります。
来客しているお客さんに対してパフォーマンスを行い、1人でも多く興味を持ってもらい普段以上に売り上げを伸ばすことが最大のミッションです。そのためには1回でも多く現場を経験すると共に、さまざまな客層と話せるだけの情報を蓄えておくことが求められます。
実演販売士の参考情報
平均年収 | 350万円~500万円 |
---|---|
必要資格 | 必要資格なし |
資格区分 | - |
職業職種 | 販売・サービス |
実演販売士の関連記事
「フォロー」をお願いします
最新情報をお届けします