移植コーディネーターの給与・年収は?医療関係にもかかわらず収入水準は高くない

移植コーディネーターの給与・年収は?医療関係にもかかわらず収入水準は高くない

現在の日本では移植手術の件数は少なく、移植コーディネーターの人数も少ないので一般的な給与・年収の正確な数値を算出するのは難しいです。このページでは、実際に出された移植コーディネーターの求人情報から移植コーディネーターの給料について検証します。

移植コーディネーターの初任給

移植コーディネーターは求人が少なすぎるので一般的な初任給を調べることは難しい

移植コーディネーターという職業は求人が不定期で限られているので一般的な初任給を調べることは難しい職業です。

日本臓器移植ネットワークの求人情報を見てみると、給与165,600~195,500円となっている鳥取県の求人があります。鳥取県のウェブサイトによると、県職員の初任給が大学卒業程度で186,400円、獣医師の場合249,300円、薬剤師の場合大学6卒が211,500円、大学4卒が192,300円となっているので、専門知識が必要にもかかわらずかなり低めの収入のようです。

また大分県臓器移植コーディネーター公募要項によれば週4~5日勤務、午前9時~午後4時(休憩時間60分)の勤務時間で日給9,000円、賞与なし、時間外勤務手当、通勤手当有りという条件になっています。大分県の県職員の初任給を調べると、大学卒業程度の初任給は187,200円となっています。日給9,000円で土日祝日を含まない月の日素を23日とした場合、月給207,000円になるので大分県の場合水準以上の収入を得ていると考えられます。

2014年にいばらき腎臓財団の出した臓器移植コーディネーターの求人では、午前8時30分~午後5時30分、勤務日数は週5日という勤務時間、初任給は172,200円プラス各種手当、年間報酬は300万円前後という条件が提示されています。茨城県の2014年の公務員初任給は平均で195,493円なので平均よりもやや低い給料水準と言えるでしょう。

移植コーディネーターの平均給与

移植コーディネーターは求人が少なすぎるので平均給与の統計を調べることは難しい

移植コーディネーターは求人が不定期で限られているので一般的な平均給与を調べることは難しい職業です。

日本臓器移植ネットワークの未経験者向け募集要項によると、コーディネーター職は25歳で基本給と地域手当(東京)を足して月給25万円以上とされています。年1回の定期昇給や年2回の賞与、各種手当などもあり待遇面は充実しています。

また、経験者向け募集要項によるとコーディネーター職は30歳で基本給と地域手当(東京)を足して月給27万円以上とされています。定期昇給や手当などの待遇面は未経験者と同様です。

前段の鳥取県の求人や大分県の求人、茨城県の求人と比べてかなり給与の差が激しく、移植コーディネーターの給与には地域などの条件差が激しいと言えるでしょう。月収にして17~31万円と経験や地域によって大きく振れ幅があります。

看護師の平均月収と比較すると

同じ医療関係の仕事であり、移植コーディネーターを兼務することが多い看護師の平均月収と比較してみましょう。

平成30年賃金構造基本統計調査によると、看護師の平均月収はおよそ33万円です。これは全ての看護師の平均なので単純に比較するのは適切ではありませんが、移植コーディネーターという仕事は特別に高収入でないということはわかるでしょう。

ちなみに医師の平均月給は約89万円、歯科医師の平均月給は約66万円、薬剤師の平均月給は38万円と移植コーディネーターは医療関係の職業の中でも特に給与の低い方に入ります。単純に高収入を求めるのならやっていけませんし、難病を救い、人のいのちのバトンをつなげるという使命感ややりがいがないと務まらないかもしれません。

組織移植コーディネーターがアルバイトで雇われることも

臓器ではなく角膜や皮膚、造血細胞などの組織を移植する手術の場合、非常勤スタッフがアルバイトとして雇われることもあります。その場合時給は1500円ほどになるようです。アルバイトと言っても医師や看護師としての実務経験が求められます。

医師や看護師として働きながら院内コーディネーターとして仕事を兼務する場合もある

移植コーディネーターはまだまだ数の少ない職業であり、日本国内で行われる移植手術の数も少ないのが現状です。専任の移植コーディネーターを用意できず、医師や看護師が移植コーディネーターの役割を果たす院内コーディネーターとして仕事を兼務する場合もあります。

勤務時間は決めることができない

移植コーディネーターの勤務時間は求人情報では9:00~16:00などと決められていますが、臓器提供候補者がいつ見つかるかは完全にコントロール不能の要因です。

通常のデスクワークや臓器移植の啓蒙活動などは業務上決まった時間にすることができますが、もし夜中に臓器提供候補者が脳死状態になる事故があればそれに合わせて現場に駆けつけるしかありません。ご家族への説明や移植適合検査や手術の手配などもその時その時の状況に合わせるしかないので移植コーディネーターには柔軟性が必要です。

出張や休日出勤は常に覚悟しておかなければならない

臓器提供者が遠くにいれば出張して説明や承諾書を作成しなければなりませんし、それが休日に行わなければならないこともあります。臓器移植手術後、移植された患者さんからの手紙を渡したり、ご家族の話を聞くために臓器提供者の家庭に訪問することもあります。

また講義やセミナーを休日に開くためその準備も含めて進めなければいけないこともあります。こうした出張や訪問が多いため、移植コーディネーターの採用条件には普通自動車免許を取得していることが決められていたりします。

土日休日や有給休暇など待遇はきちんと整備されていますが、それでもいつでも出張や出勤に備えていなければいけないのが移植コーディネーターの仕事です。

移植コーディネーターの年収水準

移植コーディネーターは求人が少なすぎるので年収統計を調べることは難しい

移植コーディネーターという職業は求人が不定期で限られているので一般的な年収を調べることは難しい職業です。上記の求人を元にして考えた場合、200~360万円ほどと大きな差があります。また、手当や賞与を加味した場合、300万円~450万円前後だと思われます。

移植コーディネーターの仕事の中で少しでも高収入を得たいのであれば、都心部のコーディネーターを目指したいところですが、移植コーディネーターの求人はもともとわずかであり、職場を選ぶのは難しいかもしれません。どこの地域の移植コーディネーターに採用されても遠方への出張は必ずあります。

アメリカでは移植コーディネーターの仕事は多い

移植コーディネーターになる人は臓器移植の現場において役に立ちたいという使命感からなる人が多く、高収入を求めてなる人は少ないでしょう。しかし移植コーディネーターとして高収入になりたいと思うのであればアメリカなど臓器移植が多く行われている国に行くしかないのではないでしょうか。

日本臓器移植ネットワークによると、2015年、日本では臓器移植数が315件だったのに対し、アメリカでは24,980件の移植が行われています。ですがその場合、アメリカで臓器移植コーディネーターの資格を取る必要があり、日本で移植コーディネーターになる以上のハードルがあります。

移植コーディネーターの給与・年収まとめ

移植コーディネーターは求人の絶対量が少なすぎるので一般的に給料・年収を調べることが難しいものがあります。日本臓器移植ネットワークの求人情報によると月収17~31万円と地域や条件によって大きく差が開きます。

看護師と比較した場合、平成30年賃金構造基本統計調査によると、看護師の平均月収は約33万円なので、移植コーディネーターになったからといって特別に高収入を得られるわけではないことがわかります。

移植コーディネーターという職につく場合、これらの点を踏まえて検討したほうが良いでしょう。

移植コーディネーターの参考情報

平均年収350万円~450万円
必要資格
  • 日本臓器移植ネットワーク採用試験
資格区分 試験合格
職種医療

統計情報 出典元:

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