小説家の仕事内容とは?やりがいや魅力について解説

小説家の仕事内容とは?やりがいや魅力について解説

小説家の主な仕事は、小説を書くこと。しかし小説を書くということは小説を書く行為だけでは完結しませんし、小説家にも様々な仕事があります。兼業の人も多いですが、実際、仕事事情はどうなのでしょうか。この記事では、小説家の仕事の内容や特徴、将来性についてご紹介します。

小説家とはどんな仕事?

小説家の仕事の第一は「小説を世に出すこと」

小説家は、文字通り、小説を書いて生計を立てる人のことを指します。主な仕事は長編から短編、様々な長さの小説を書くことです。時に依頼されて、随筆、エッセイなど、小説ではなくとも自分を表現するありとあらゆる文章を書きます。

小説を世に出せば、所定の印税収入が見込めます。キャリアや知名度、クオリティに応じて印税契約は変動しますが、概ね8~10%、新人では5%ということもあるようです。

小説家として雑誌に連載を持ち、原稿料を得る

デビューした後のキャリアプランとしての定石コースとしては、まず新人賞を受賞したデビュー作の出版を行った後、実績を重ねて、雑誌で連載を持つことでしょう。雑誌に連載を持つと、毎月の執筆文字数を原稿用紙換算した分だけの原稿料を得ることができます。毎月一定のペースで文字数を重ねて稼ぐことができるので、訓練にもなります。

なお、デビューしたばかりの無名の新人が小説連載を任されることはまずもってあり得ませんので、雑誌連載を目指すなら、2作、3作と著作を発表して実績を積む必要があります。

知名度が上がれば、TV出演や講演などで副収入も望める

小説家としてキャリアを積み、人前に出ることなくひたすら純粋な小説家としてのキャリアを磨いていく有名作家もいますが、知名度が上がれば小説以外の仕事も舞い込んできます。TVやラジオといったメディアへの出演や、新聞や雑誌のインタビュー対応、講演会の依頼もあるでしょう。

小説家が華やかに見えるのは、積極的にテレビなどで顔を広める活動をしている人がいるからです。自身の小説以外の仕事を積極的に受けて、メディアにも良く出演する小説家は、年収においても抜きん出て高いことが特徴です。少なくとも商業小説家は、漫画家や脚本家や芸能人と同じ、人気商売ということができるでしょう。

小説家の仕事の具体的な内容

小説を世に出さなければ、収入を得ることができない

小説家を専業にしている人の主な収入は、小説を書いて出版した際の印税収入ですし、そうあるべきです。しかし、この印税収入というものは、小説が世に出ないと収入が入らないという性質を持っています。

何を当たり前のことを、と思う人も多いかもしれません。しかし、実際に書く側になってみるとわかることですが、「小説家として自分が書いた小説は全て無事に出版までこぎつけるとは限らない」ということをよく知っておく必要があります。毎回必ず一発OKで担当の編集さんを満足させる作品が書ける小説家はまずいないと言っていいでしょう。

どんな天才でも一度は直しや差し戻しなどで修正を求められますし、編集さんの力なしに読者のニーズを的確に把握でき、常に自分や出版社にとって最適な作品が書ける作家はまずいません。様々な要因で作品そのものがボツになることも充分にあり得ます。ボツになった作品に対して一切の収入は発生しません。

「印税収入は出版された本の発行部数に係る収入である」ということを再度考えてください。つまり、どれだけ努力しても、出版に至らなければ1円の収入にもなりません。これが専業小説家の宿命であり、最も夢があるところであり、かつ最も残酷な現実でもあります。

雑誌に連載を持って原稿料を得る

雑誌に小説の連載が持てれば、毎月一定の原稿料を得ることができます。これは概ね、原稿用紙1枚あたり3,000~2万円と言ったように、月にどれだけの枚数書いたかで収入は上下します。

原稿料は作家の実力、文章における専門性の有無、知名度などによって変動しますが、芥川賞を受賞した羽田圭介さんでも、原稿用紙1枚あたり5,000円だと言いますから、あまり派手に上がることはないのかもしれません。

また、作品の人気の度合いにもよりますが、いずれ完結したものを書籍化することになります。連載した小説には、既に貰っている原稿料とは別に、所定の印税が入ります。そしてその売り上げにもよりますが、一定部数売り上げれば、単行本の出版から数年、一般には2年程経った後に、同じ作品が文庫化されます。

文庫化されれば、再度すでに貰っている単行本の印税とは別途、所定の部数に準じた印税が作者に支払われます。この3段構えの印税および原稿料の収益が小説家の黄金コースといっていいでしょう。

または、別の小説家の原稿が締め切りに間に合わない等の理由で落稿した場合に、空いた文字の穴を埋めるために、代理原稿という形で新人の小説原稿が使われることがありますが、その際にも原稿料はしっかり支払われます。代理原稿や、エッセイ、コラム、短編などをコツコツ書き続けて、収入を稼ぐ小説家も少なくありません。

しっかりとした取材、インタビューも小説家の大事な仕事

小説を書くということは、ただ机に向かって書いているだけでは完結しないことも多いです。完全に空想小説で、自身に無限大のアイディアがある人ならば別かもしれませんが、多くの作家、特に社会派の小説を書いている人にとって、取材は小説を生み出すための貴重な源泉となります。

国内の特定地域が舞台であれば、その場所に赴いて実際に空気を感じます。現地に降り立ってみないことにはわからない表現を、取材を通して掬い上げなければ、リアリティのある表現にはなりませんし、現地で思わぬ着想に出会えることもあります。トラベルミステリーなどはその最たるものと言えるかもしれません。

ファンタジーを書くにしても、大々的に発表はしないものの、ファンタジー世界のイメージに近い舞台を現実世界に見出し、裏設定として現地に取材に行くというのは、ジブリ作品をはじめアニメの世界でも良くあることです。

また、小説で特定の職業、特に医者や科学者、弁護士、陶芸家、漆職人など専門職に従事する登場人物が主人公だったり、重要な局面で活躍する小説を書く場合、その専門職の人に実際に会いにいって、インタビューをして話を伺ったり、時に仕事の流れなどを見学させて貰ったり、そうした経験も小説のリアリティに繋がります。

本の質を引き上げたり、斬新な筋書きをふと閃いたり、取材は小説家の命とも言えます。交渉次第ですが、仕事に必要な経費として、出版社が取材費用を出してくれたりもします。

小説家の仕事のやりがいと将来性

人々に夢を与え、心を豊かにすることができる仕事

小説家は、その小説の世界が現実に近いか遠いかは別として、様々な彩りのある世界を創作し、それを読者に見せることで、不特定多数の人々を自身の世界に没入させることができる仕事です。

小説家なら誰しもが、作品を通して何かを伝えたい、読者の考え方や観点、心の中身を少しでも豊かなものにしたい、そう考えることがあるはずです。しかしそれは著作を残すことで多くの人に影響を与えられるからこそで、それこそが小説家という仕事における一番のやりがいかもしれません。そして、その精神は人間の小説家しか持ち得ない大切な付加価値です。

文学賞の選考委員として次世代の作家の作品を審査できる

小説家として成功している人の殆どは、かつて新人賞に応募し、受賞を経ることでデビューしています。キャリアを積み、公募制でない直木賞や芥川賞などの文学賞の受賞をいくつか果たすなど実績を重ねると、小説家は新人賞や芥川賞などの文学賞の選考委員を任されることがあります。

自分がくぐってきた文学賞に対して選考委員として関わることができることは、人によるとは思いますが将来を担う新たな小説家の誕生を直接見ることができる立場にやりがいや喜びを見出せる人もいるでしょう。

将来性はインターネットにあり!誰でも作品を公開できる時代

小説を発表できる場は、着実に拡がってきています。インターネットが一般社会に広く浸透し、もはや欠かせないものとなった今、小説の世界でもWebサイトを活用した発表の場を、誰でも気軽に持てるようになりました。今はアマチュアの人が収益度外視で公開している状態ですが、プロの小説家も同様にWebへの移行が進むと言われています。

現状、小説家は出版社から印税や原稿料を貰って生活しています。出版社に損害を与えないよう、時に出版社の意向に沿った修正をせざるを得ない場合もあります。しかし昨今の出版不況により、出版業界の市場規模が年々縮小する中、小説家の個人事業化はますます加速すると言われています。

好きな活動を行いやすくするために、新たに自分のメディアを立ち上げる人も今後現れるでしょう。収益化にはまだ課題も必要かもしれませんが、amazonのKindleセルフ出版(KDP)を筆頭に、電子書籍ストアにおいて個人で出版できるプラットフォームも整ってきています。

収益を損なわずに好きな活動ができるようになっていく動きが加速すれば、小説家もよりやりがいを持って創作に打ち込めるでしょう。

小説家の仕事内容まとめ

有名になればなるほど儲かる仕事、常に未来を見据えた活動を

小説家だけで食べていける人はほんの一握りです。苦しい生活をしながらひたすら専業で研鑽していく人もいますが、ほとんどの人は兼業を余儀なくされています。

しかし時代は変わりつつあります。今後既存の出版業界の不況は益々加速して行くでしょう。その中で新たな活動基盤を常に模索しながら、実績を重ねて自らのブランド価値を高めつつ、広い視野をもって活動していくことが肝要です。

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