詩人になるには?求められることや向いている人の特徴などを具体的に解説

詩人になるには?求められることや向いている人の特徴などを具体的に解説

詩人は詩を創作し、それを詩集や朗読会などで発表して世に送り出す職業です。多くの場合、詩人として専業で活動することは難しく、エッセイや脚本、歌詞などを書く仕事と兼業しているケースがほとんどです。本記事では、詩人になるために求められること、向いている人の特徴などについてご紹介します。

詩人になるには何が必要?

詩とは、自然や日常の出来事などで感じたことや感動したことを、リズムを持つ言語形式で表現したものと定義できます。

詩には型に従うと2種類に分けることができます。音韻や韻律、字数などにルールのある定型詩と、ルールのない自由詩や散文詩です。

内容によっても詩は分類することができ、作者の心情を詩にした叙情詩、自然の情景などを写実的にありのまま詩にした叙景詩、歴史上の人物や事件を詩にした叙事詩などがあります。

詩は、表現方法のひとつであり、言葉を使った芸術作品でもあります。ですからこうした詩を制作する詩人はある意味芸術家、クリエイターともいえます。

そうした詩人になるために求められる能力を紹介します。

豊かな感受性

詩は日常の出来事、自然の風景などにインスパイアされて生み出されるものです。特別な出来事があった時やきれいな景色などに遭遇した時に何も感じないようでは、詩は生まれてきません。他愛のない日常の出来事も詩にするのが詩人です。

例えば石川啄木の有名な詩に「たはむれに 母を背負いて そのあまり 軽きに泣きて 三歩あゆまず」というものがあります。ふざけて母をおんぶしたら、母があまりにも軽いので母の老いを感じて悲しくなったという詩です。

こうした日常の出来事を作品にするのが詩人です。そのため、詩人には物事に対する豊かな感受性が求められます。

豊かな想像力

詩人は自然の風景や、出来事を人と違った視点や観点でとらえてそれを表現します。

例えばその一つに擬人法があります。擬人法とは出来事や風景など、人間ではないものを、あたかも人間がしているように、あるいは人間の感情を使って生き生きと表現するものです。

詩人として有名な金子みすゞの「積もった雪」という詩には次のような表現があります。「上の雪 さむかろな。つめたい月がさしていて。」雪が人間とおなじように寒さを感じていると擬人法で表現しています。

他にも堀口大学の「海の風景」の歌詞には「船が散歩するたばこを吸いながら」という表現があります。船の煙突から出る煙がたばこを吸っているようだというわけです。

こうした風景を人とは違った視点で観察し、それを詩で表現するためには、豊かな想像力が必要です。

語彙の豊富さ

言葉だけで感情や風景、出来事を表現するには語彙が豊富でなければなりません。

詩人として有名な宮沢賢治は、没後『宮沢賢治語彙辞典』という本が出版されるくらい語彙が豊富な詩人です。賢治の作品を分析すれば、彼が古今東西の哲学や文学、宗教に通じており、様々な語彙を駆使して詩や童話などを作り出していたことが分かります。

さらに宮沢賢治は作品中でイーハトーブやハームキヤ、センダードなど住んでいた岩手の地名から作った造語も使っています。

こうした語彙の豊富さ、言葉を作り出すセンスも詩人には求められます。

卓越した表現方法

詩には倒置法や反復法、体言止め、直喩や隠喩などの様々な表現方法があります。

例えば、詩人の高村光太郎の「冬が来た」という詩では「きりきりともみ込むような冬が来た」という直喩表現があります。きりきりともみ込むようだという表現を使うことで、厳しい寒さの到来をイメージしやすくなります。

体言止めは文の終わりを名詞で止める表現方法です。印象を強める、余韻を残すなどの効果があります。

「真っ赤な太陽が沈んでいく」は普通の文ですが、体言止めを用いた詩的表現では「沈んでいく 真っ赤な太陽」となります。

詩人はこうした表現方法を巧みに使い分け、詩という言語芸術を完成させます。

意欲や情熱

現在有名な詩人、例えば相田みつを、山田かまち、宮沢賢治などは没後有名になりました。彼らは存命中はそれほど有名ではありませんでした。

活躍している詩人の中にも、詩の創作活動だけで生活できている人はわずかです。今も昔も詩人として有名になるのは難しいことがよくわかります。

詩の創作だけで生活するのは難しい場合もありますから、創作活動を続けていくための意欲や情熱を持ち続けることが求められます。

自分の作品がきっと誰かの心に達すると信じ続ける気持ちが詩人には必要です。

詩人に向いている人、適性がある人

次にどんな人が詩人に向いているのか、適性があるのかをわかりやすく紹介します。

素直な心の人

日常の些細な出来事や、季節の移り変わり、風景などに触発されて作品を創造するのが詩人です。

目にした事柄に素直に感動したリ、何かを感じ取ることができる心の持ち主は、詩人になるための適性があるといえます。

人と違った視点で物ごとを眺められる人

詩の表現方法には、擬人法や隠喩、直喩など、物事を何かに例えて表現するという方法があります。

物ごとを見た時に、それをまるで「○○みたい」と何かに置き換えて捉えることができる、人と違った観点で観察できるような人は詩人の特性があります。

言葉選びにセンスがある人

詩には表現のルールやいくつもの表現方法があります。例えば韻を踏むという表現方法があります。

詩人の草野心平の作品「河童と蛙」には「るんるん るるんぶ るるんぶ るるん つんつん つるんぶ つるんぶ つるん」という表現があり「る」と「つ」で韻を踏んでいます。これにより詩にリズムが生まれます。

ラップでも韻を踏むことをライムといいますが、韻を上手に踏むには言葉選びのセンスが必要です。韻を上手に踏める言葉選びのセンスがある人は詩人の適性があります。

朗読や書、絵がうまい

詩人の仕事の中には、制作した詩を朗読会で朗読する、書にして販売する、詩の内容にマッチした絵やイラストを描いて販売するというものもあります。

朗読が上手、味わいのある書を書くことができる、絵やイラストがうまいという人は、詩人としての活躍の場をさらに広げることができるので、詩人の仕事が向いているといえます。

詩人になるための学校・教室

詩人として働くために特別な学校に通う必要はありません。詩人として活動し始めればそこが詩人としての活動のスタート地点になります。

ただ、カルチャースクールの講座などで必要な知識やスキルを学ぶことで基礎固めを行えますので、本気で目指すなら検討してもよいでしょう。

最後に、詩人として必要な知識やスキルが身につくスクールを紹介します。

NHKカルチャー「今夜は詩人!詩の世界を愉しむ」

NHKカルチャーでは、「今夜は詩人!詩の世界を愉しむ」という講座があります。

現役で活躍している詩人を講師に招き、詩の作り方を学ぶことができます。詩の名作を鑑賞する、作った詩を提出し講師からの講評を受けることができます。

講座最終回には、自作の詩を朗読する発表会も行われます。詩を書くのは初めてという人はもちろん、もっと詩の世界を愉しみたいという人にもおすすめの講座です。

日本現代詩人会に投稿する

日本現代詩人会は現代詩の普及活動を行なっている団体です。

日本現代詩人会ではホームページ上で詩の投稿を定期的に受け付けています。3ヶ月間に1人3篇までの詩の投稿が可能です。

日本現代詩人会の会員や、詩の世界の芥川賞ともいえるH氏賞を受賞した詩人が入選作を選び、評価を公開します。

詩人として活躍しようと考えている人は、現代詩人会に自分の詩を投稿して入選を目指すこともできます。

詩人になるには?まとめ

詩人として活躍するには感受性、豊富な語彙力が必要

詩人という職業は日常の出来事や風景を観察し、それを詩という形で表現します。

選び抜かれた言葉で美しい詩を生み出す詩人になるためには、感受性や豊富な語彙力、巧みな表現方法を身につける必要があります。

素直な心で物ごとをとらえられる人、言葉選びにセンスがある人は、詩人として活躍できる素養があるといえます。

詩は言葉を素材にした芸術作品です。詩人という芸術家になって活躍できるよう、今から努力してみるのはいかがでしょうか。

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