校正者になるには?必要スキルや向いている人の特徴などを具体的に解説

校正者になるには?必要スキルや向いている人の特徴などを具体的に解説

校正者は出版におけるクオリティチェックを一手に担います。校正者になるには、問題点をわかりやすく明確にするための専門知識と正確性が必要ですが、どういった人が校正者になれるのでしょうか。このページでは、校正者に求められること、向いている人の特徴などについてご紹介します。

校正者になるには何が必要?

校正者に必要なのは、何よりも「間違い探し」の力

校正者が担当する校正の対象は様々ですが、より原義に近い校正作業においては、主に原稿と校正刷り(ゲラ刷り)を見比べて文章や文字、段落など文章の組まれ方に違ったところがないかをひたすら見ていくことを指します。

校正者は、主に日本語の文章を扱う仕事であり、人に日本語の誤りを指摘する仕事ですから、第一に必要なことは文章を読むのが好きなこと、日本語が好きなことと思われがちですが、正確には異なります。

校正を専門に行う場合は、文章を読んではいけません。ひたすら原稿との違いがないかを確認する仕事なので、文章は記号の羅列というくらいに思う必要があります。

原稿をもとにゲラ刷りが生まれるわけですから、見るべきは「原稿通りに刷られているか」が第一です。校正作業において何よりも大事なのは、原稿とゲラ刷りに差異がないか、その一点に尽きます。

文章の違いだけでなく、段落の組まれ方、文章や見出しのレイアウト、貼られている写真の内容、ページのサイズや判型に至るまで、全てが原稿通りに刷られているかどうかが、純粋な校正作業においては問われます。

時代の流れとともに「校閲者」としての能力も必要になってきた

純粋に校正のみを行うのであれば、文章を下手に読んでいては、問題点が積み上がってキリがありません。そうした作業は校正者ではなく「校閲者(こうえつしゃ)」に任せるのが一般的でした。

しかしながら、原稿そのものがデータ入稿されることが増えた昨今では、組版や判型はDTPソフトウェアなどを用いてかなり正確に組むことができるようになりました。そうしたDTPにおけるミスはより大きく根本的なものであることが多く、見ただけで判別がつくものが多いので、指摘するのも容易になりました。

そうした事情もあって、現代においては、上記のような原義に則した校正の作業よりも、文章において使われている語句の誤用や文脈の違和感、話の整合性、事実確認など、文章の内容そのものに踏み込んだ修正を行う需要がメインとなってきています。こうした作業を「校閲」と言います。

そのため、現代の校正者は、かつて校閲者が担っていた校閲の仕事を含めて行っていく必要があります。校正だけでなく校閲を行う場合は、文章を読むのが好きであること、日本語が好きであること、日本語を綺麗に使いたいという気持ちがあること、が大きく問われてきます。

校正者に向いている人、適性がある人

言葉に対して敏感であり、厳密に物事を見られる人

校正者が何よりも正確性が重視される仕事であることは、先述の通りです。しかし現代においては校閲の力も必要とされてきていることから、言葉の使われ方や意味合いに対しても普段から敏感であることが求められます。

校閲の範囲まで作業する場合は、一字一句、原稿において用いられている言葉をチェックし、何か違和感があったらすぐに調べ直し、間違った使われ方をしている場合ははっきりと指摘する必要があります。

こうした力を養うには、普段から本をよく読み、語彙が豊富にあることが必要になります。正確に校閲を行うには、古い名作から現代のライトな小説まで、沢山の本を読んで、違和感のない言葉の使われ方に関する感性を養っておかないといけません。

そもそも違和感に気づく教養がなければ校正、校閲の仕事の意味がありません。進んで言葉に関する教養を身につけ、言葉に敏感な人が校正者に向いています。そして、言葉が好きで違和感のある使われ方をされることに耐えられない、といった言葉に対する厳密さも大切です。

類い稀な集中力と体力がある人

校正者の仕事は、枠組レベルの大きな範囲に及ぶチェックも勿論ですが、文章をしっかり読み込んで、その意味合いを考え、違和感や矛盾点がないか、整合性は大丈夫か、事実に即した正確な内容になっているか、ということを具に確認していく仕事です。

現代では文章を書くことそのものに対する敷居が大幅に低くなったことと、大量出版が前提となってきていることから、出版するに値するのか疑問を呈してしまうようなクオリティの原稿が提出されてしまうこともあります。

なので、誤りはそれこそ山のように出てくる可能性もあるということです。文章の組み方に対しても、そもそもサイズが違うとか、ページそのものの判型に問題があるとか、根本的にどうかと思うようなミスが増えてきていますが、文章を細かく見ていくとキリがないくらいの誤用や表記揺れ、基礎文法の誤りなどが出てきてしまうことが多いです。

そうした原稿を、出版に堪えるクオリティにまで引き上げることが校正者の仕事です。一つでも重大なミスが発覚すれば出版社の信用にまで影響する大きな問題となってしまいますから、類い稀な集中力でもってチェックにあたらなければなりません。

特に校閲作業は1回で終わることは少なく、初校、再校、3校、4校、著者校、念校など何度も繰り返しチェックすることが多いです。著者校とは、ある程度の校閲作業が終わった後に再度、原稿の著者に確認をとって、校正や校閲そのものに問題がないかを洗い出す作業です。

正社員の校正者の場合ではあまり残業はないと言われていますが、繁忙期の場合はどうしても残業が多くなりますし、フリーランスの校正者など案件を沢山こなさないと収入が上がらない働き方をしている場合は、長時間労働が当たり前になります。

そうしたハードな仕事に耐えられる集中力と、長時間に及ぶ仕事をこなせる体力も校正者には必須となります。

細やかな気配りと、柔軟な頭を持ち、優先順位をしっかりつけられる人

校正者は、ただミスや誤記、誤用を指摘して終わり、といった仕事ではありません。ほとんどの出版物には所定の納期があり、それに合わせて多くの職種の人が動いています。作業の進捗や、執筆者の作業遅れによっては、どうしても納期が迫る中での短期間での作業を余儀無くされる場合があります。

修正するにしても、出版元やクライアントが何を最も重視しているのかを一番に考えて行わなければなりません。あまり厳密な日本語の修正を求めず、きちっとしたフォーマットに収まった体裁が整っていればそれでいい、という人もいます。

そうした場合、日本語についてはどうしても致命的だと思われる箇所のみの修正に留めておくなどの気配りが重要になってきます。また、こうした優先順位の設定を受け入れ、頭を切り替えられる柔軟性も大切です。

校正者は専門性に特化した仕事ではありますが、校正者は多くの人が関わる出版プロセスに携わる一員として、全体のスケジュールを見据えた動き方が求められます。あまり真面目すぎても、効果的とは言えません。

校正者になるための方法や学校等

資格取得と学習を兼ねるなら日本エディタースクールへ

校正者になるにあたって資格の有無などは問われませんので、出版社や校正プロダクションに就職し、校正部門に配属されればなることができます。あるいは、校正の技能を独自に磨いて、アルバイトなどで校正の仕事を始めて、そこから校正者になる人もいるでしょう。

しかし昨今の不況の煽りを受けて、校正者を一から育てる余裕が企業においてはなくなっており、即戦力を求める傾向にありますし、就職前に経験や訓練を積み、資格を持っている人だとより即戦力となれる可能性が高まります。

校正者に関する資格には「校正技能検定」があり、これは日本エディタースクールが運営しています。日本でも数少ない校正と編集のための学校である日本エディタースクールにおいて講座を受講し修了すれば、それだけで校正技能検定初級の資格と、校正技能検定中級認定試験の受験資格が得られます。

校正者に必要なのは実務スキルと経験ですので、ひたすら仕事をしていれば知識や技能は身につきますが、就職前に技能取得と資格取得がセットになった日本エディタースクールに通っておくと有利になるかもしれません。

また、「校正士」の資格は専門的な知識と技能の習得から資格認定までを全て在宅で終えることが可能なので、大学等に通いながら、そうした講座を受講するのも一つの手です。

校正者になるには?まとめ

これからの校正者は校閲のスキルも必要 幅広く仕事をしよう

校正者に求められることも時代とともに変わりつつあります。これからの校正者は校閲もできるようにならないといけなくなりましたし、場合によってはAIが取り入れられ、校正の世界もさらに大きく変わっていくかもしれません。

しかしこれからも人間が文章や出版物を生み出す限り、校正の仕事がなくなることはありません。言葉を大切にしながらも、時代の変化を見据えて、柔軟に働き方を切り替えていく姿勢が大切です。

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