小説家になるには?必要資格や向いている人の特徴などを具体的に解説

小説家になるには?必要資格や向いている人の特徴などを具体的に解説

日々様々な作品が大量に供給される、小説の世界。ベストセラーが次々と生まれていく様をみて、小説家に華やかなイメージを持つ方も多いかもしれません。しかし実際の小説家稼業は人気や評価に左右される厳しい世界で、日々血が滲むような苦労を強いられます。今回は、小説家になるために必要なこと、適性のある人などについてご紹介します。

小説家になるには何が必要?

先ずは「こんな小説が書きたい」と言う意欲が大前提

小説を書くためには、まず「小説を書きたい」と言う気持ちがあり、欲を言えば、「こんな内容の小説を書きたい」「世に発表したい」と言う強い意欲が必要です。

小説を書く商売ですから、至って当然のことを言っているようですが、小説家になろうと思った時に、今一度自分自身に、書きたい小説、書きたいテーマがしっかり決まっているかを問いかけることは極めて大切なことです。

人によっては、非常に抽象的な「好きなことを仕事にしたい」と言う動機で小説を書こうと思う人もいます。無論、小説は仕事にしようと思わなければ、とりあえずは誰にでも書けるものなので、アマチュアであればそれでもいいでしょう。

しかし、小説を仕事にする、お金を取ってそれで食べていくとなると、具体的に自分がどうしても書きたいテーマをひとつでも持っていることがかなり重要になってきます。

プロの小説家は、一つの作品を書いて終わりという世界ではありません。幾多もの作品を一定以上のクオリティでずっと提供し続けなければなりません。始めるハードルが比較的低いからこそ、長く生き残って行くためには、人並み外れた、表現への欲や野心が問われます。

自由かつ斬新な発想力と同じくらい、ルールに則ることも必要

小説家には、自由でこれまでにない発想力が大事と言われます。これは創作全般に言えることですが、小説の世界は文字のみで表現を行わないといけないという制約の中で、斬新性を表現しなければなりません。ほかの表現分野に比べると、その匙加減は非常に難しく、それゆえに頭を捻る必要があります。

小説家デビューへの登竜門である、出版社の主催する新人賞の応募要項には、これまでにない斬新な作品を求める旨の記載があります。これは、単に奇抜な作品を求めている、ということではありません。小説としての体裁が整った上で、作品の根幹にあるものが斬新であったり、強く印象に残ったりする作品が求められているのです。

新人賞は特にですが、小説には基本的な文章力、表紙や要約の書き方、字数制限、原稿の綴じ方に至るまで、細かな取り決めと約束があります。

応募要項をしっかりと読み込み、ルールを隅々まで把握し、理解する能力、その上でミスをせず、しっかり確実に最後まで書ききる能力が重要です。あまりにもルールを逸脱しすぎると、そもそも読んでもらえない可能性が高いのも、小説の難しさと言えるでしょう。

フットワークの軽さ、多い文字数を書き続けられる力も必要

商業小説家は、ただ自分の作品を、自分のペースで書き続けていればそれでいい、という職業ではありません。出版社から突然、他の作家に割り当てられたページに穴が空きそうだから穴埋めの原稿を1日で書いてくれ、といった急なスケジュールでイレギュラーな依頼を受けることは多々あります。

穴埋めの原稿を代理原稿と呼びますが、この代理原稿は新人が任されることも少なくありません。書く予定がなかったものに、余分にスケジュールを空けて対応できるフットワークの軽さや柔軟さは勿論のこと、自分が推定していたよりも多い文字数を、イレギュラーであってもしっかり書き切り、納品できる執筆力は、出版社と契約している小説家には必須の能力です。

小説家に向いている人、適性がある人

小説が好きであることが一番大事

またも当たり前のようなことを言いますが、小説家を目指す人は、「小説が好きである」人であるのが理想です。小説は他人の作品から学べることも多くありますし、大抵の場合、いい小説を書く人は、いい読者でもあるからです。

例えば恩田陸さんや、西尾維新さんなどは、デビュー以降も、現在に至るまでかなりの本を読破し続けています。西尾維新さんは読書の時間を作るために1日の執筆文字数の目標を1万字増やし、恩田陸さんは生粋の濫読家で新刊も常にチェックしていると言いますから、その熱心さはかなりのものです。

自己管理が上手く、決まった時間に仕事ができる人

小説家に必要な能力として、自己管理を徹底させることができる力があります。自由業のイメージがある小説家ですから意外に思われるかもしれませんが、ベストセラー作家の多くは、決まった時間に起床し、決まった時間に仕事を始めて、所定の時間仕事をしたらたとえ書けていなくてもきっぱりと執筆をやめるそうです。

要は、自分で自分を管理でき、自分なりの定時を定めることができる人が小説家として長く生き残ると言われています。定時に帰るサラリーマンと同じで、仕事とそれ以外の時間をきっちりと分けることができる人は、精神的にも安定しますし、身体も健康でいられますし、より短時間の中で集中力を最大限に持っていくことができます。

理不尽なことに耐える精神力を持つ人

小説の世界は厳しい世界です。出版社は、小説家に本を出してもらうためにかなりのコストをかけているので、担当編集をつけ、編集さんを通して小説家に要望を伝え、時に修正をしてもらったり、小説をボツにしたりすることもあります。

小説家の収入は、あくまでも発行した書籍の発行部数に応じた印税なので、ボツになり、直しが発生した場合、その労力に対して収入は発生しません。たとえ不本意であっても、作品として顕在化しなければ結果も出ず収入も発生しない、そのことに耐えられ、割り切ることができる精神力が必要です。

また、小説家という職業は実力や世の評価が大きなウェイトを占める人気商売です。それ故、常に世の中の読者や、同業者からの評価に晒される環境にいます。自分の望む評価と正反対の評価で貶されるならまだしも、不本意に大きく持ち上げられたり、持て囃されたりもします。

小説家に限らず、創作を行う職業の人は、常に世の評価と自己評価のギャップに悩むものです。出版社に期待をかけられているプレッシャーも常に背負わなくてはいけません。そんな環境でもブレない心の強さは、小説家には必須です。

小説家になるための学校等

専門学校は専門性よりも「幅広い表現」を学ベる場所

小説家を専門に養成する課程を置く専門学校はそう多くなく、映画の脚本家、シナリオライター、漫画家、アニメーターを専門に養成する専門学校の1コースとして併設されていることが多いです。

こうした学校ではあくまでシナリオ、脚本を書くための基礎的な文章力、構成力、プロットやキャラクターの組み立て方など、創造力全般に通じる幅広い教養を教えています。小説そのものを専門的に学ぶというよりは、物語を作るための全般的な知識を学びます。脚本家だけでなく、編集者や小説家が講師をやっている学校もあります。

小説を書くために必要な専門知識というのは実はそう多くありません。結局小説家として活躍するためには「何を書きたいか」が大きく問われることになるからです。専門学校では、専門知識を学ぶよりも、小説でない他の創作分野で切磋琢磨している同年代の人たちと関わることの方が、結果的に小説に役立てられます。

学校によっては、映画やアニメーション作りに際して撮影班やアニメーターとコラボレーションして物語を作ることができたりもします。こうして培った豊かな人間関係が、結果的に小説に生きることになるのです。

働きながら小説執筆の基礎を身に付けたい人には通信講座も

小説家になるための通信講座も開設されています。通信講座は一定期間の中で所定の枚数の原稿を書き、提出した原稿をプロの小説家が添削、指導するというのが主体のようです。

顔を突き合わせて話すことはできませんが、実際に原稿を書き、プロにその文章を見てもらうというのは、実践的かと思います。講座によっては、プロが小説執筆のコツを動画で説明すると言ったこともあるようです。

働きながら、あるいは大学など別の学校に通いながら小説家になるための勉強がしたい人は通信講座も選択肢の一つとして、一考の余地ありでしょう。

小説家になるには?まとめ

小説が好きで、新たな環境を開拓できることが仕事を広げる

小説家は現状、出版社と契約し、所定の印税を得て生活している為、出版社から本が出ないことには、そして本が売れないことには暮らしていけない厳しい職業です。しかし昨今はWeb公開や、電子書籍の個人出版等新たな表現の場、収益を得られる環境が整いつつあります。

小説が好きであれば、環境に囚われず、どこででも好きな作品が書けるはずです。時代の変化にも柔軟に対応できる人が生き残って行くでしょう。

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