ショップ店員になるには?必要資格や向いている人の特徴などを具体的に解説

ショップ店員になるには?必要資格や向いている人の特徴などを具体的に解説

ショップ店員は、小売店において実際に顧客と接客し、商品の販売を行う重要な仕事です。顧客に最適なサービスを提供できるショップ店員になるには、どういった適性が求められるのでしょうか。今回は、ショップ店員に向いている人の特徴や、求められるスキルについてご紹介します。

ショップ店員になるには何が必要?

扱う商品に関する幅広く深い理解が不可欠

ショップ店員は、小売店など実店舗において、消費者に最も身近な立ち位置で、接客、販売、売り場や在庫の管理などを担当する仕事です。マーチャンダイザー、スーパーバイザー、店長などの指示の下、顧客の求めに応じたサービスを適正に提供していくショップ店員の仕事は、店舗運営の根幹の一つです。

ショップ店員は、いくらアルバイトなど立場が低くても、顧客からは専門家として映ります。ですので、自らが扱う商品の知識を豊富に持っていないといけません。誰でも、よくわからない商品を、それについてよく理解していない人から売りつけられたら、納得行きませんし、不快に思うはずです。

ですので、ショップ店員は日々のリサーチを欠かさず、なるべく最新の商品知識を揃える必要があります。最低限、メーカーから送付されるパンフレットや、インターネットの公式サイト、ツイッターなどのSNSなどでメーカーが発信している情報に掲載された売り文句は把握しておきましょう。

欲を言えば、ほかの商品と比較検討しての、該当商品のメリット、デメリットを詳しく説明できれば完璧です。

適切な距離感の接客とマナーのある言葉遣い

ショップ店員は、じかに顧客と接し、販売の対応をする職業です。商品を買って頂くためにサポートを行う立場であるため、顧客のことを第一に考える必要があります。しかし顧客も人間ですので、必ずしも全員が同じような対応を好むとは限りません。一人一人、好みと適正な距離感は異なります。

特によく言われるのは、アパレルショップなどでありがちな積極的な顧客への声がけが不快だ、というものです。何かを買いに来て、欲しいものが明確であれば、そうした対応もありがたいですが、何となくふらりと立ち寄ったウインドウショッピングの場合、そうした対応を取られると、何か買わないといけないのかと警戒されたり、嫌な思いをしたりするでしょう。ショップ店員には、そうした顧客の機微を的確に把握することが大切です。

かといってただただ丁寧であればいいかというとそうでもなく、人によっては、丁寧すぎる対応を取られると逆にかしこまらないといけなかったり、息が詰まったり、不快に思ったりする人もいます。そうした人には、逆にざっくばらんな対応で、場合によっては敬語すら使わなくてもいい場合もあります。

そうした機微を適切に理解するには、普段から様々な顧客を観察して、研究を続けることが大切です。そして過去にどういった人に対してどういった対応で喜んでもらえたかを逐一ストックしておいて、自分の心の中でリスト化しておくことができれば完璧です。

毎日違う顧客を見続けていれば、初めて来店した顧客であっても、どういった商品を求めている人なのか、どういったサービスを求めている人なのかが、ある程度察することができるようになります。

販売員をやっている人の本で、英語圏では、「May I help you?(何かお手伝いをしましょうか)」と声を掛けられることが多いですが、ハワイのとある店で「もし何かお手伝いが必要であれば、ここにいるので声をかけてくださいね」と言われて非常に気持ちのいい思いをした、ということが書いてありました。こうした声がけであれば、顧客は軽く頷いて、わかりました、というだけで済みます。

的確に把握できないうちは、こうした一定の距離感を保ちつつ顧客が安心して商品を探せるような対応を行っていくのがいいのではないでしょうか。

ショップ店員に向いている人、適性がある人

人に対して真摯であり、適切なコミュニケーションが取れること

ショップ店員にとって大事な意識は、顧客を第一に考え、顧客の立場を考えながら仕事に取り組むことです。そのためには、初めて会った人ともそれなりにコミュニケーションが取れることが大切です。あまり人とは関わりたくない、と思う人には、ショップ店員は向いていません。

仮に積極性がなく、引っ込み思案であっても、人自体が好きであって、真摯な気持ちを持つことができる人は、ショップ店員に向いています。なるべくなら、初めて会った人とも笑顔で普通に話せるくらいの積極性が欲しいところですが、話すのが苦手であっても、人が好きであれば、必ずそれは相手に通じます。

また、人によっては話したがりの人もいます。そうした人に対しては、あまり自分からは話さない、聞き上手の人の方が好まれます。人と人の関係が一人一人違うように、接客は千差万別で、人の数だけあるといっても過言ではありません。極端なことをいえば、店員とわざと汚い言葉で罵倒し合うのが好きな人だっています。

何よりも大切なのは、顧客のことを考え、人として真摯に接することです。そうすれば余程のことがない限りは、ショップ店員として失格だということにはならないはずです。

好奇心旺盛で、流行や、様々な情報に対して敏感であること

ショップ店員は、業界の中の人間として、専門知識を活かして顧客と接します。おすすめを提案したり、商品が陳列してある場所を案内したりしますが、店舗によっては、商品の数は膨大な量に及びます。

仮に店舗の全商品に対して把握はできなくても、自分の担当している商品と、その商品を開発している業界や関連市場などについては幅広く網羅する必要があります。そのためには、常日頃から、担当している商品やその関連分野の動向を、Webサイトや雑誌をしっかりチェックして、最新の事情も含めて把握しておくことが肝要です。流行の商品を適切なタイミングで入荷できれば、大きな売り上げを望めます。

もちろん、季節ごと、時期ごとのイベントに則した情報や、旬の話題なども包括的にチェックしておきましょう。ショップ店員にとって、何が商品の売り上げにつながるかわかりません。

例えば、とある俳優がアカデミー賞をとったとか、小説家が偉大な文学賞をとったとか、そう行った時事ニュースを常に仕入れておけば、関連商品を入荷して特集コーナーを組むなど店舗の売り場に反映できます。

ニッチな需要など、これだけは負けないと思える知識があること

また、ショップ店員にとって大切なのは、他の競合店舗との差別化を図ることです。差別化は、独自の趣味を持ったショップ店員がいなければなかなか成立しづらいところがあります。例えば、他のショップ店員にはわからないニッチなジャンルをあえて特集することで、潜在的なニーズの発掘や、意外性が受けて、大いに話題を呼んだりすることができます。

特にインターネットで日々流行っている(バズっている)話題には、そうしたものが少なくありません。小売業の実店舗の取り組みそのものが取り上げられてバズっている場合もあります。一見、仕事に役に立たないようなサブカルチャーの知識や、物事を面白がる姿勢を持って、ユーモア溢れるコーナーを作ったり、ポップアップを設置したり、そうした独特な取り組みを行うことで、店舗に特別感が生まれ、安定した需要が望めるようになります。

こうした知識を独り占めするのではなくて周りに教えて回るのが好きな人、ひけらかすことなく、面白がりそうな人にだけ、こっそりと教えて回るような人、いい意味でひねくれていて迷惑をかけることなく悪ノリができる人など、的確に空気を読んだ上で、そうした自分しか知らないような知識を周りに共有できる人は、ショップ店員に向いています。

ショップ店員になるための学校・教室

接客技術を学べる学校、あるいは語学を学べる学校への進学が適切

ショップ店員に求められるのは、学歴や資格ではなく、的確な接客技術です。人によって接し方のバランスはもちろん変える必要はありますが、まず、基本的な接客のイロハ、最低限人を不快にさせない程度の接客スキルは持っておかないといけません。

そうしたスキルを学ぶことができるのは、ビジネススクールなどの専門学校でしょう。そこで社会人として恥じないよう最低限のビジネスマナーや言葉遣いを学んだ経験は、就職してからも大いに生かすことができるでしょう。接客を極めるために、高度な接客技術を必要とするホテル系の専門学校でレベルの高い接客を学ぶのもいいでしょう。

また、近年は特に、小売店舗に外国人が訪れたり、あるいは働きに来たりと何かと外国人と接する機会が急増しています。まだまだ日本人は英語をはじめとする外国語を積極的に学ぼうとしない傾向にありますので、語学に強いだけでも、他のショップ店員との大きな差別化が図れます。

必ずしもマルチリンガルである必要はありませんが、日本語と、英語と、もう一つくらいは喋られる言語があると理想です。なので、語学系の専門学校や、大学の外国語学部に進学して、語学を専門に学ぶといいでしょう。

ショップ店員になるには?まとめ

ショップ店員は小売の最前線、社会的意義の大きい仕事

ショップ店員は、小売業の現場の最前線で活躍します。ショップ店員が気持ちのいい接客をしてこそ、小売業の全体がうまく回るのです。こうした存在意義に反してまだまだ待遇が改善されていないという問題点がありますが、確実に人手不足は進行し、日本人のショップ店員の存在意義がますます問われていくようになるでしょう。

インターネット通販や自動化などによって店舗を省いて物が買える時代だからこそ、実店舗における人間的な対応が今後見直されていくでしょう。ショップ店員は、こうした時代に対応できるような人間性や、独自の観点をこれからも磨いていく必要があります。

ショップ店員の参考情報

平均年収250万円~350万円
必要資格 必要資格なし
資格区分 -
職業職種販売・サービス

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