ルートセールスの資格・試験とは?役立つ資格の特徴や試験の難易度、合格率などを解説
ルートセールスは、取引のある顧客や企業を訪問し、注文された商品やサービスを納品する、新商品やサービスがあれば宣伝する、取引先や顧客の利益になるような商品やサービス、新商品があれば提供するのが仕事です。こうしたルートセールスの仕事を行うためには、どんな資格があれば有利なのか、いくつかの資格を紹介します。
ルートセールスの仕事に有利な資格とは?
ルートセールスの仕事を行うためにあれば有利とされる資格として次の3つがあります。
- 普通自動車運転免許
- 営業士検定
- セールススキル検定
営業車で取引先を訪問するので、普通自動車運転免許はほぼ必須と言えます。業種によってはトラックの免許やフォークリフトの免許が必要というところもあります。
営業士検定、セールススキル検定の資格も、ルートセールスに必須の資格というわけではありません。あくまで資格として持っているならルートセールスの仕事に就職・転職する際に有利ということです。
紹介した3つの資格をもう少し詳しく説明します。
普通自動車運転免許
営業車で取引先を訪問するので、普通自動車運転免許は必要です。営業車がすべてAT車という会社もあります。ですから、AT限定の免許の方でも、MT車の運転経験がない方でも、この仕事で就職・転職は可能です。
トラックの運転免許は必要?
飲料メーカーのルートセールスなどでは、たくさんの商品を積んで店舗や自動販売機を巡回します。ですからトラックで営業活動を行ないます。
2017年3月12日に道路交通法が改正され、準中型免許が新設され、普通免許で運転できるトラックの種類にも変更が生じました。2017年3月12日以降に普通免許を取得した人が運転できる車は、車両総重量が3.5トン未満、最大積載量が2.0トン未満、最大定員10人以下になりました。
トラックを使用したルートセールスで一般的に使われるのは、コンビニの配送のトラックと同じ大きさの2トン・3トントラックです。ですから、2017年3月12日以降に普通免許を取得した人は、2トン・3トントラックは運転できません。
こうしたトラックを運転しようと思う場合は、準中型免許の取得が必要です。2017年3月12日以前にすでに普通免許を取得していれば問題なく、こうしたトラックを運転でき、更新された免許書にはそれが記載されています。
トラックを使ったルートセールスを行っている会社に就職を考えている場合は、自分の免許書で運転できる車の大きさを確認しておきましょう。
営業士検定
営業士検定は、経済産業省認可の「セールスレップ・販路コーディネータ協同組合」と連携した資格認定制度のことです。営業のプロフェッショナルとなれるよう、商品や生産開発に関する知識、販売促進やマーケティング技術などを学びます。
試験に合格した人には「営業士」の資格が与えられます。営業士にはランクがあり初級・上級・マスターの3つのランクに分けられています。
セールススキル検定
セールススキル検定は、「NPO法人セールスコーチング協会」の実施する資格試験です。セールスを行うにあたって不可欠な能力を測定し、スコア化、認定を行います。
実務経験やセールスの関する能力、セールススキル検定をすでに合格しているかどうかに応じて、1級から3級までの試験を受けることができます。
普通免許・準中型免許の資格の難易度・合格率
ルートセールスの仕事には普通免許がほぼ必須であり、業種によってはトラックの運転免許も必要です。まずは、普通免許・準中型免許の難易度や合格率を紹介します。
筆記試験・実技試験も難易度高くなし
運転免許試験場で、適性検査と学科試験・技能試験に合格すれば普通免許・準中型免許の交付を受けることができます。警察庁の発表している「運転免許統計」によると平成29年の普通免許試験の合格率は71.9%、AT限定普通免許が69.5%、準中型免許が94.1%でした。
免許種別 | 合格率 |
---|---|
普通免許 | 71.9% |
AT限定普通免許 | 69.5% |
準中型免許 | 94.1% |
運転免許試験場で直接受験する、いわゆる一発免許という方法がありますが、一般的には自動車教習所や合宿免許を利用し免許取得を目指します。教習所でしっかり勉強し、運転実技を学んでおけば、試験合格は難しくありません。
その他のルートセールス関連資格
ルートセールスの仕事に必須でありませんが、営業士やセールススキル検定の資格も、あると就職や転職、待遇面で有利に働きます。次に営業士やセールススキル検定の受験資格や受験費用、試験の内容などを紹介します。
営業士検定の受験資格や費用
営業士検定の受験資格や費用、試験問題の内容は以下の表のようになります。
受験資格 |
それぞれの級に応じて受験資格が異なります。
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受験費用 | 8,640円 |
受験期間 | 初級・上級・マスターすべて毎年6月・11月の年2回開催 |
出題内容 |
それぞれの級で出題される問題のレベルが違います。
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セールススキル検定の受験資格や費用
セールススキル検定の受験資格や費用、試験形式は以下の表のようになります。
受験資格 | それぞれの級に応じて受験資格が違います。
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受験費用 | それぞれの級に応じて受験資格が異なります。
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受験期間 | 全国200ヶ所以上の試験会場から希望の日時を選択。2級・1級の試験に関しては2次試験があります。
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出題内容 | セールススキル検定公式テキストを中心に出題される。ただし2級・1級に関しては2次試験があります。
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あれば便利な他の資格
ルートセールスの仕事をするのに必要な普通免許、あれば有利な営業士やセールススキル検定などの資格について解説しましたが、他にもあれば便利な資格があります。
不動産業界でのルートセールスの仕事をするのであれば、「宅地建物取引士」、IT系の会社であれば「基本情報技術者」、保険・金融系の会社であれば「ファイナンシャルプランナー」の資格があれば仕事に有利です。
それぞれの業界で求められる資格も違うので、自分がすでに持っている資格を活かせる業界を探してみることもできるでしょう。
ルートセールスに役立つ資格が取れる学校
ルートセールスだけに特化した資格を取得できる学校はありません。しかしルートセールスの仕事をするのに必要な自動車運転免許や、就職・転職に有利な営業士やセールススキル検定の資格取得をサポートしてくれる学校や講座はあります。
普通自動車運転免許や準中型免許は自動車教習所
自動車免許の取得方法は、運転免許試験場で直接受験する、いわゆる一発免許という方法と、自動車教習所や合宿免許を利用し免許取得を目指す方法があります。
一発免許で合格できれば費用が節約できます。しかし独学で勉強しなければならず、筆記試験や技能試験に落ちてしまう可能性もあります。自動車教習所を卒業し、運転免許試験場での適性検査と学科試験に合格すれば、技能試験は免除され、免許が交付されるので、費用はかかりますが、ほとんどの確率で合格できます。
営業士の資格を得るための学校や講座
営業士の資格認定を行っている「セールスレップ・販路コーディネータ協同組合」が開いている講座を受講できます。忙しい人向けに通信教育講座も備えています。
セールススキル検定の資格を得るための学校や講座
セールスコーチング協会やその認定校が実施している対策講座で、資格取得に向けた勉強を行えます。
株式会社サービスクリエイト
株式会社サービスクリエイトはセールススキル検定を実施できる総代理店、また資格取得に向けた講座を開設している正式認定校です。
学科試験対策のための課題問題や、解説、2級試験の実技試験のための対策などを講座では準備しており、確実にセールススキル検定に合格するための知識やスキルを身に着けることができます。
ルートセールスの資格・試験まとめ
普通自動車運転免許はほぼ必須!余裕があればその他の資格も
既存の得意先を訪問し、営業活動を行なうのがルートサービスの仕事です。この仕事を行うためには、取引先を車やトラックで回るため、運転免許がほぼ必須です。
お客様との上手なコミュニケーションを取り、売り上げを上げるために、営業士やセールススキル検定などの資格を取得することもできます。また、基本情報技術者やファイナンシャルプランナーのように仕事をする業界で、持っていれば便利な資格もあります。
ルートセールスの仕事で実績を残すために、こうした資格を取得してみるのはいかがでしょうか。
ルートセールスの参考情報
平均年収 | 350万円~450万円 |
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必要資格 | 必要資格なし |
資格区分 | - |
職業職種 | オフィス |
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