受付の資格・試験とは?役立つ資格の特徴や試験の難易度、合格率などを解説

受付の資格・試験とは?役立つ資格の特徴や試験の難易度、合格率などを解説

受付に必要とされる資格や試験はあるのでしょうか。受付は顧客が来社した時に最初に接する企業の顔。就職先の業種や来客の種類によって色々な受付スタイルがありますが、どの仕事もスムーズに行うためには、あらゆる能力を必要とされます。今回は、受付に必要な資格や試験をご紹介します。

受付の資格とは?

秘書技能検定

受付になるために、必ず必要となる資格や試験は特にありません。ただし、会社の顔として働くなら、社会人としての一般常識を身につけておくのは当然とされるでしょう。「秘書技能検定」は、秘書になりたい人だけでなく、一般常識やそれ以上の知識を身につけたい時に受けるとよい資格です。

秘書技能検定に合格すれば、社会に出て働く時に誰もが知っておくべき知識や常識を持っているという証になります。試験に向けて勉強することで、社内での振る舞いや接客の場面において役立つ知識を沢山得ることが可能です。

秘書技能検定は1級・準1級・2級・3級の4種類があり、職場での基本常識を問う3級から、現役の秘書を含む社会人までが受験する1級までと、難易度によって分類されています。秘書技能検定に必要な受験資格は無く、誰でも受けることが可能です。2級・3級は年に3回、準1級と1級は年に2回、全国各地で開催されています。

ビジネス実務マナー検定

ビジネス実務マナー検定は、秘書技能検定を開催している「公益財団法人 実務技能検定協会」が実施している検定です。1級・2級・3級の3種類に分類され、どの級も試験は年に2回、全国で実施されています。

受験資格に制限はないので、資格を取得したい誰もが受けることが可能です。出題領域は、必要とされる資質・企業実務・対人関係・技能の4つ。ビジネスマンとして身につけておきたい職場常識を持ち合わせているかどうかを、決められた基準によって判断されます。

秘書技能検定との違いは

秘書技能検定とビジネス実務マナー検定の違いはどこにあるのでしょうか。知名度の高さや受験者の数でいうなら、秘書技能検定の方が圧倒的に勝るといえるでしょう。秘書技能検定の特徴は、基本的な社会常識以外にも上司をサポートする秘書としての身の振る舞い方を問われる問題が多いことです。

そのため、ある程度社会人経験があり、なおかつ人をサポートする立場で仕事をする人は、秘書技能検定を受けた方が適切と言えます。受付の仕事も、来社した顧客に接客や対応をしたり、社内の人間に通したりすることが主な仕事なので、会社の顔という役割以外にもサポート面でも大きく貢献しているといえるでしょう。

ビジネス実務マナー検定は、これから就職する人や社会経験が少ない人に適している検定です。社会人としての偏りのない基礎知識や常識を身に付けることができるので、受付の仕事はもちろんのこと、それ以外の仕事に就きたい場合も、多くの役立つ知識を得ることが可能です。

受付に役立つ資格の難易度・合格率

秘書技能検定の概要

秘書技能検定は、準1級・2級・3級はマークシート方式の選択問題と記述問題が出され、1級は全て記述方式です。全ての級は「理論」と「実技」に分けられ、それぞれの分野で60%以上の正解を出すことで、合格ラインに達します。また、準1級と1級においては記述試験に合格した後、面接の2次試験に合格する必要があります。

難易度が高い級になるにつれて合格率は低くなる

高校生の受験が主な3級の合格率は、平均して65~70%の合格率です。基本的な知識や常識を問う問題が多く出題されるので、それほど難易度は高いということはないでしょう。3級よりも少し出題問題が複雑になる2級の平均合格率は、55~63%位。

受験者数の約半分が合格できることや、独学での合格も難しくはないのでこちらもそれほど難しい試験とはされていません。2級は社会人や大学生が多くを占めています。中堅の秘書像を求められる準1級では、その合格率は平均30%前半台となり、2級にくらべてぐっと難易度が高くなることがうかがえます。

また、準1級から面接試験もあるので、紙面だけでの勉強だけでは合格することが難しくなります。経験の長い社会人や現役秘書も受けると言われる1級の合格率は約30%。準1級と同様に試験に合格するためには面接の必要があり、筆記試験以上に難易度が高いとされています。

実務経験が少ない場合は、試験に合わせて開催されている講座の受講などの対策が必要とされます。

ビジネス実務マナー検定の概要

1~3級に分かれるビジネス実務マナー検定の記述は倫理と実技に別れ、それぞれ60%以上の正解率が合格の基準です。また2級と3級はマークシート方式と記述式になりますが、1級はすべて記述方式となります。また、1級においては記述試験の合格後、ビジネスマンとしての適正が試される面接審査があります。

合格率の高さから難易度はそれほど高くない

第55回(平成30年6月24日開催)と第56回(平成30年11月18日開催)の合格率は、3級は約60%・2級約60%・1級41.5%と50%と報告されています。秘書技能検定のように級が上がるにつれて合格率が著しく低くなる傾向は見られず、どの級も受験者数の約半分が合格していることから、試験はそれほど難しいものとはされていません。

その他の受付に関連する資格

医療事務・歯科医療事務・歯科助手資格

記述の通り、一般企業で受付として働く場合には特別な資格は必要とされません。ただし、歯科を含む医療機関では、医療事務(医療事務管理士、診療報酬請求事務能力認定試験)・歯科医療事務(歯科医療事務管理士)・歯科助手(歯科助手技能認定)などのスキルを有していることで仕事の幅が広がり、就職や転職の際も有利になることが考えられます。

特に小規模の医療施設では業務を兼任する場合も多くあるので、就職先に関係するあらゆる資格を取得しておいた方が、職場の即戦力として活躍することができるでしょう。

英検・TOEFL・IELTS

外国人の来客が多い場合の受付業務では、英語の使用が必須となるでしょう。対面では身振りや手振りで話が通じることもありますが、電話がかかってきた時にスムーズに対応するためには、ある程度の英語力が必要です。

英検やTOEFLなどの資格を持つことも重要ですが、いかに実践的な英語を使えるかということが受付業務では重要です。スムーズな対応や顧客に良い印象を与えるためには、英語の学習や資格を取得しておいて損はないでしょう。

microsoft office specialist・MOT

受付の仕事は接客以外にも、社内情報の確認・役員のスケジュール確認・会議室の予約などパソコンを使用する場面が多くあります。そのため、受付業務をこなすためには一般レベルのパソコンスキルを保有していることが前提とされます。

また、WordやExcelなどのソフトを使わなければならないこともあるので、microsoft office specialist、マイクロソフトオフィシャルトレーナー(MOT)などのOffice系のソフトの資格を取得しておいた方が役に立つでしょう。

受付の資格が取れる学校

大学・短大・専門学校

企業の受付として働くには、ある程度就職先で経験を積んでから受付に配属されることが一般的といわれています。

受付は専門職ではないので、特に受付になるために通う必要がある学校はありません。ただし、大学・短大・専門学校などに通う場合は教養学科・秘書科・ビジネス学科・経営学科・英語科などの分野に進んだ方が後々約に立つといえるでしょう。

秘書技能検定を取得するなら

受付業務に最も役立つ資格の一つとされる「秘書技能検定」。3級くらいなら書籍を購入して独学でも十分合格できる可能性はありますが、難易度が高くなるにつれて自分だけの学習だけでは合格することが難しくなります。資格学校や通信教育では秘書技能検定の対策を行っている講座が用意されているので、積極的に活用するとよいでしょう。

大原学園

大原学園の集中資格取得コースでは、2級と準1級に特化した秘書技能検定講座を開催しています。Web通信なので、学校に通うのが難しい場合でも自宅で講座を受けることが可能です。また学習期間は4ヶ月間と短く、試験前に効率良く集中して勉強することができます。

ユーキャンの通信講座

通信講座を考えているなら、ユーキャンの通信講座「秘書技能検定(3級・2級・準1級)合格指導講座」を利用するとよいでしょう。この講座は1級には対応していませんが、準1級~3級の内容を級ごとではなく、全体的にまとめて学習することが可能です。

また丁寧な添削サポートも充実されているので、独学では合格が難しいと感じている場合は利用するとよいでしょう。

受付の資格・試験まとめ

特別な資格は必要ないが、必要とされるスキルは多い

企業や団体のイメージに大きな影響を与える受付の仕事。受付になるために、必要とされる資格や試験は特にありません。ビジネスマナーや社会人としての常識を身につけることはもちろん、常に接客技術の向上や臨機応変な対応を必要とされます。

また、業務内容によっては英語力や就職先の関連資格など、さまざまなスキルを求められることもあります。

受付(レセプショニスト)の参考情報

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