心理学者の給与・年収は?初任給や平均月収などの収入について解説
心理学者は、企業や自治体、大学等の運営する研究機関を中心に、心理学に関わる様々な仕事に従事しています。心理学者になるのは大変ですが、地位を得れば安定した収入を得ることが可能です。今回は、心理学者の平均的な給与・年収や、年収アップの方法などを紹介していきます。
心理学者の初任給
心理学者の初任給は20〜28万円
心理学者の初任給は、「どこで働くか」「どれだけの学歴を積んで働くか」などによって大きく変動します。
例えば大学に助手として勤務するにしても、国立大学法人か私立大学かで異なりますので、一概にいうことは出来ません。
民間企業か大学かでも初任給は大きく異なりますが、心理学者の初任給は、20万円〜28万円と言われています。平均値の範囲が広いのは、それだけのばらつきがあるということです。
ボリュームゾーンとしては20万円〜22万円、24〜28万円に分かれていて、一般企業のサラリーマンの場合、大卒初任給の平均が20万円〜22万円と言われていますから、少なくとも平均と同等以上の初任給を得ることができるということになります。
心理学者の初任給は学歴や実績、勤務機関により差が大きい
心理学者と一口に言っても、その働き方は多種多様です。
国立大学法人、私立大学などの教育機関から、民間企業の研究所、医療機関など様々な場所において心理学者が活躍しています。主に心理学に関する研究や分析を中心に、心理学のアドバイザー的な仕事まで、非常に多様な仕事に従事しています。
心理学者の勤務先は幅広く、それに応じて初任給の差やばらつきが大きくなっています。ざっくりと例をあげるとするならば、例えば大学において助手として勤務を開始する場合は、初任給は20万円前後が一般的です。
一方で、民間企業の研究所、医療機関などに勤務する場合は、初任給は24万円〜28万円前後となっています。とは言ってもあくまで平均であって、大学や大学院に在学中の研究実績等に応じて初任給が変動する場合も多いです。
心理学者は基本的には研究職ですので、大学院以上の学歴が必須となります。修士なのか博士なのかで、新卒で就職する年齢も大きく変わりますが、学歴に応じての給与の上下も大きくなるようです。
心理学者の平均給与の統計
心理学者の平均給与は30〜45万円前後
心理学者の平均月額給与を見ていくと、おおよそ30〜45万円となります。
平均値の最高は民間企業や医療機関に勤めている心理学者の平均月額給与で、最低値は国立大学等の非常勤講師や客員研究員の場合の平均月額給与となっています。働き方や勤務先によって心理学者の給与もピンキリですが、概ねこの範囲で考えて間違いないでしょう。
一般企業に勤めるサラリーマンの月額平均給与が35万円と言われていますので、ボリュームゾーンとしてはサラリーマンの平均値に近く、勤務先や働き方などに応じて上下する、と言った形になります。
平均より大きく低いわけでもなければ、大きく上回るわけでもないようです。ただ、民間企業の研究所や医療機関の正規職員の場合は平均月額給与の範囲が40万円〜45万円となり、大学教授などでは50万円に届く場合もあります。
初任給もそうですが、上下のばらつきが非常に大きく、ある程度のボリュームゾーンも、30万円台前半と、40万円前後にきっかり分かれるようなバランス感となっています。
大学、特に私立大学勤務の場合は収入の地域差が大きい
大学に講師や教員、教授等という形で勤務する場合は、まず国立大学法人か私立大学かで給与はある程度大きく変わります。
私立大学は授業料も高く寄附金等も集まるため勤務する職員も全体的に国立大学法人よりも高い収入となります。人気による変動はありますが、首都圏の人気大学であれば、待遇的にも有利になります。
国立大学法人の場合、私立大学と異なり、かつて国家公務員であった名残で、今の国家公務員の俸給と概ね同じ水準をキープする仕組みとなっていますので、国家公務員並みの給与や手当が出るところが多いです。
特に私立大学では、大学勤めの心理学者の場合、地域によって収入に大きな差が出ます。首都圏など大都市圏の人気大学に勤めている場合は、40代で月額給与70万円に届く場合もあります。
国家公務員にも、出張手当や地域手当という制度があるので、どの地域に赴任するかで収入の水準が大きく変わります。
短期契約の研究員や非常勤講師の場合だと給与が厳しい場合も
大学や研究所では、正規職員だけでなく、非常勤で働く客員研究員と呼ばれる、任期契約の心理学者もいます。基本的には正規職員の研究者の助手となったり、全般的な研究補助を担当することとなりますが、給与は時給換算で設定されることが多いです。
その時給を決めるにあたっても修士課程学生か博士課程か、特殊技術があるかなどによって条件が変わり、そうした基準に沿って、概ね1,500円〜3,000円までの時給が設定されています。
特に何も特筆すべき学歴や実績がない場合は、時給は1,200円まで下がり、一般的な派遣社員と同等の水準になってしまいます。
ポスドクや客員研究員、大学の非常勤講師など、研究実績を積み正規職員にならない限り待遇が厳しいままということもあるので、着実に結果を出していくことが大切になってきます。
心理学者の平均年収の統計
心理学者全体の平均年収は550万円
心理学者全体の平均年収はおおよそ550万円となっています。しかし年収はばらつきが多く、低い年収の心理学者も多数いるので、平均値が550万円であっても、中央値は概ね400万円程となっているようです。
一般企業に勤めるサラリーマン全体の平均年収が421万円程度となっているので、全体的には平均より上でも、ボリュームゾーンを考えればサラリーマンと同等か、それ以下の水準となるようです。
これまで説明してきた通り、心理学者は勤務先や職種、役職の有無で年収はピンキリで、年収の規模は人により異なると言っても過言ではありません。
正規の研究員ではなくギリギリの生活を強いられるレベルの低い年収の心理学者から、それこそ1,000万円を超えるような高年収を得ることができる心理学者まで、様々な年収の人がいます。
心理学者の年収は勤務先や地位によって様々
例えば研究助手や客員研究員、ポスドクなど補助的な立ち位置にいる人の年収は特に低く、年収200万円にも満たない人たちもいます。
非常勤講師の場合はこうした補助職よりは高いものの、年収は300万円〜400万円ですが、短期契約であることから安定した地位や収入は保証されません。
医療機関に勤める心理学者は年収300万円〜500万円と医療職の中ではあまり高い年収ではないようです。民間企業に勤める心理学者は、それなりに高い収入を得られますが、基本的には企業の一般社員とそう変わらない水準が適用されます。
最も稼げるのは大学など高等教育機関に属する場合と、民間の大手企業が運営する研究機関に勤める場合です。国内でもトップクラスの大手企業が運営する研究所に勤める場合は、30代で年収1,000万円を超えることもあります。
大学では地位を確立し役職に就けば一気に年収がアップします。助手の段階では低年収ですが、准教授となると年収は400万円〜600万円となり、それなりに高い年収がもらえるようになります。
大学の教授で実績の大きい人は年収1,000万円を超えることもあり、安定した地位も確立できます。
心理学者として高年収を得るには、研究実績を重ねて副業も視野に
心理学者として高年収を得るセオリーとしては、大手企業の運営する研究機関で働くか、首都圏の有名大学(特に私立大学)で研究者として働き、実績を重ねて准教授・教授への出世コースに乗ることが絶対条件となります。
しかし研究機関、教育機関で得られる年収は、せいぜい1,000万円前後であって、もしそれ以上に年収を得たいと思うのであれば、著書の出版や講演会の開催で知名度をあげ、テレビ出演をするなど個人で副業を積極的に行っていくことも視野に入れましょう。
特にテレビなどのメディアへ出演する場合、収入は青天井となり、的確に知名度をあげ、実績を積んでいけば、数千万円の収入も期待できます。場合によっては独立開業も視野に入れ、個人としての実績を重ねていくと、より多くの年収を得ることが可能となるでしょう。
心理学者の給料・年収まとめ
高年収を得るには正規職員として出世コースに乗るのが前提条件
心理学者として高い年収を得ようと思ったら、民間企業が運営する研究機関、あるいは大学などの高等教育機関に所属し、研究者として実績を重ねていくことで、出世コースに乗ることが前提条件になります。
大学で教鞭を振るう心理学者の場合、特に著書の出版を行う傾向が強いです。また各種講演会を併せて行うことで知名度をあげ、テレビでのコメンテーターなどメディアへの露出を増やし、研究結果や実績を活かした副業収入を増やしていければ理想的です。
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心理学者の参考情報
平均年収 | 400万円~550万円 |
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必要資格 |
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資格区分 | 学位 |
職業職種 | 教育・保育 |
統計情報 出典元:
- 職種・性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額
- 職種別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額
- 年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額
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