特別支援学校教諭になるには?必要資格や向いている人の特徴などを具体的に解説

特別支援学校教諭になるには?必要資格や向いている人の特徴などを具体的に解説

障がいを持つ子どもたちが通う特別支援学校で教員として、子どもたちをサポートする特別支援学校教諭。そんな特別支援学校教諭になるには、何が求められるのでしょうか?この記事では、特別支援学校教諭になるために必要なこと、向いている人の特徴などをご紹介します。

特別支援学校教諭になるには何が必要?

教員免許

特別支援学校教諭として働くには、まず教員免許を取得することが必須です。幼稚園・小学校・中学校・高等学校いずれかの教員免許を取得しましょう。

さらに、特別支援学校で働くときにあるといいのが「特別支援学校教諭普通免許状」です。特別支援学校の教員免許が無くても特別支援学校教諭として働くことはできます。しかし、特別支援学校で働くときに必要となる知識等は事前に身につけておいた方が良いので、特別支援学校教諭普通免許も取得しておいた方が良いでしょう。

特別支援学校の教員免許が取得できる福祉系の大学等に通い、教員採用試験に合格することで教員免許を取得することができます。

授業科目の勉強

特別支援学校も一般的な学校と変わらず、授業をおこないます。そのため、自分が担当する授業についての勉強を続けなければいけません。

特別支援学校教諭の場合、ただ勉強するだけでなく、障がいを持つ子どもたちが楽しく勉強をするにはどのような教え方がいいだろうか?どのように説明したら理解しやすいだろうか?と授業方法についても日々勉強と改善を積み重ねていきます。

障がいの知識

特別支援学校教諭に障がいの知識は必須です。教員として障がいを持つ子どもたちに勉強に教えるだけでなく、生活面でのサポートが必要な場合も多くあります。車いすで生活する子、耳が聞こえない子、目が見えない子、長時間じっと座っていることが難しい子など、それぞれ抱えている障がいは異なります。

1人1人が安心して学校生活を送れるように学習環境への配慮や生活面での支援をおこなうことが必要であり、そのためにも障がいについての知識を身につけておく必要があります。特別支援について学ぶことができる大学等に通い、しっかりと特別支援の知識や技能を学んでおくと良いでしょう。

生徒1人1人と向き合う姿勢

教員として勉強を教えることはもちろん、生徒1人1人と向き合ってさまざまなサポートをおこないます。

特に、特別支援学校に通う生徒たちは介助が必要な子どもが多く、また、その介助方法も抱える障がいによって異なるため、より1人1人としっかり向き合っていかなければいけません。どんな障がいを抱え、どんな介助を必要としているのかを把握し、必要に応じてサポートしていきます。

特別支援学校教諭として大切なことは「生徒のできないことばかりに目を向けない」ことです。できないことをサポートすることも大事なことではありますが、大人ができないことばかりに目を向けてしまうと、子どもたちも自分のできないことばかりに目を向けるようになってしまいます。

できないことではなく、できることや得意なことに目を向け、子どもたちに自信を持って生活できるように得意なことを伸ばす教育をすることが大切です。

時には保護者のサポートも

障がいを抱える子どもたちを持つ保護者も、不安や悩みを抱えています。面談や家庭訪問をおこない、子どもたちの学校生活の状況を共有し、普段の生活面でのアドバイスをすることもあります。

子どもたちが学校だけでなく、自宅や社会でもできる限り不自由な思いをせずに生活できるよう、子どもや保護者のサポートをおこないます。

特別支援学校教諭に向いている人、適性がある人

温かい心で子どもと接することができる人

特別支援学校に通う子どもたちは、1つのことを理解するまでに長い時間がかかってしまい、何度も同じ失敗を繰り返してしまうことが多くあります。そのことを理解したうえで、子どもたちが理解できるまで気長に待ってあげて、何度も教えていかなければいけません。

子どもたちがなかなかうまくできなくても、すぐに怒ったり突き放したりせずに温かい心で接することができる人は特別支援学校教諭としての適性があるでしょう。

体力がある人

特別支援学校教諭は、障がいを持つ子どもたちの介助をおこなうため、一般的な学校の教員以上に体力が必要になります。車いすの子どものトイレ介助や着替え介助をおこなうときに体を持ち上げてあげますし、じっとしていられない子は頻繁に動き回るので追いかけなければいけないこともあります。

特別支援学校教諭は体力を使うことも多いため、体力がある人が向いているといえます。

臨機応変な対応ができる人

特別支援学校に通う子どもたちは、同じ障がいでもそれぞれの性格や障がいの程度によって対応方法が異なります。同じ障がいだからとみんな同じ対応をしてはいけません。先ほども紹介した通り、1人1人と向き合って個性や性格を理解し、適切な対応方法を見極めることが大切です。

さらに、子どもたちだけでなく保護者の悩みに合わせて対応する必要があります。保護者の不安や悩みを取り除く方法も、それぞれ異なるので柔軟な対応が求められます。

それぞれに合った方法で対応することができる、臨機応変な対応力を持っている人が向いています。

特別支援学校教諭になるための学校・教室

ここでは、特別支援学校教諭の教員免許を取得できる学校を一部抜粋して紹介します。特別支援学校教諭の免許が取得できる学校について、詳しく知りたい方は文部科学省の「特別支援学校教諭の免許資格を取得することのできる大学」をご確認ください。

参考リンク:特別支援学校教諭の免許資格を取得することのできる大学

東京学芸大学 教育学部

東京学芸大学教育学部特別支援教育教員養成課程では、特別支援学校教諭に必要な聴覚障害・言語障害・知的発達障害・学習障害に関する専門性の高い知識を学ぶことができます。基礎知識だけでなく、実習授業や研究も取り入れた応用知識も身につけることができるカリキュラムとなっています。

この課程では、日本の特別支援学校教諭に必要となる知識や技能を基礎から応用まで広く身につけ、卒業までに特別支援学校教諭の教員免許を取得することが期待されています。

愛知教育大学 教育学部

愛知教育大学教育学部特別支援学校教員養成課程では、特別支援学校教諭について専門的に学ぶことができます。一般的な教育学科では教育全般について幅広く勉強しますが、こちらは特別支援学校教諭に特化した養成課程です。

視覚障害、聴覚障害、知的障害、肢体不自由の4領域について専門的に学習し、発達支援技能を身につけます。卒業と同時に特別支援学校教諭と小学校の教員免許を取得できるほか、指定された科目を履修することで中学校と幼稚園の教員免許を取得することが可能です。

早稲田大学 教育学部

早稲田大学教育学部教育心理学専修では、教育に関する心理学をメインに、幅広く心理学全般について学ぶことができます。心理学の基礎科目を中心としたカリキュラムが組まれているため、基礎的な知識や技能をしっかりと身につけることが大切です。

指定された科目を履修することで、高等学校の地理歴史・公民、中学校の社会の教員免許、特別支援学校の教員免許を取得することができます。特別支援学校教諭として働くうえで心理学の知識はとても役に立つので、教育学だけでなく心理学も学んでみたい方におすすめです。

特別支援学校教諭になるには?まとめ

温かい心で1人1人と向き合うことが求められる

特別支援学校教諭は、生徒に勉強を教えるだけでなく、日々の生活のサポートもおこないます。一般的な学校と比べて生徒数は少ないですが、その分1人1人としっかりコミュニケーションを取って楽しく学校生活を送れるような環境作りが必要になります。

生徒のできないことが多くても根気よく温かい心で接し、体力や気遣いが必要で大変なことも多いですが、生徒の成長や笑顔を間近で見守ることができる素敵な仕事です。

特別支援学校教諭の参考情報

平均年収400万円~700万円
必要資格
  • 小学校教諭普通免許状
  • 中学校教諭普通免許状
  • 高等学校教諭普通免許状
  • 特別支援学校教諭普通免許状
資格区分 免許
職業職種教育・保育

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