養護教諭になるには?必要資格や向いている人の特徴などを具体的に解説

養護教諭になるには?必要資格や向いている人の特徴などを具体的に解説

子ども達が学校生活において、「学校の保健室の先生」として安全で健やかに過ごすことができるように働く養護教諭。養護教諭になるにはどのようなことが必要となるのでしょうか。本記事では、養護教諭になるために必要なこと、向いている人の特徴などについてご紹介します。

養護教諭になるには何が必要?

養護教諭になるには養護教諭専門の「免許状」を取得し、さらに自治体の養護教諭採用試験に合格する必要があります。それぞれどのような方法があるのか解説します。

養護教諭免許状の取得

養護教諭になるために最初にすべきことは「養護教諭免許状」の取得です。免許の取得方法はいくつかありますが、一番スタンダードなルートは大学院・大学・短期大学の看護学部または教育学部にある「養護教諭養成課程」を卒業することです。

教員免許状はどの学校を卒業したかによって3つに分類されており、大学院を修了した場合は「専修免許状」・大学を卒業した場合は「一種免許状」・短大を卒業した場合は「二種免許状」が与えられます。ただし、どの免許を取得したかによって働く上での内容に違いはありません。

大学などへ通って免許を取得する方法以外に多いのが、高校卒業後に看護系の専門学校で学び、養護教諭の免許状を取得する方法です。専門学校を卒業して受験資格を得て、「看護師または保健師」の国家試験に合格した後に、養護教諭養成機関で数ヶ月から1年間学ぶことで、大学卒業と同じ一種免許状を取得することが可能です。

大学・私立学校の場合は養護教諭免許状が不要な場合も

大学または私立の小学校・中学校・高等学校(全てではない)では「養護教諭免許状」を取得していなくても、保健室の先生として働くことが可能です。その理由は私立の場合「法律で養護教諭の設置が義務づけられていないこと」にあります。

よって看護師や保健師の免許を取得している場合、学校の募集要項が養護教諭免許を条件としていない限り、「学校の保健師」という立場で児童や生徒に関わることができます。

養護教諭の採用試験に合格

養護教諭として働くためには「養護教諭免許状」を取得した後、教員採用試験を受けて合格する必要があります。公立学校の教員採用試験を実施しているのは各都道府県の自治体にある教育委員会です。

一般的な試験の流れは1次試験と2次試験の2段階で3月下旬から試験の出願受付が始まります。自治体によって願書の内容は異なりますが、基本的には自己PRや志望動機の記入が必要です。1次試験は地域ごとに6月下旬~7月下旬にかけて行われ、日程が異なれば他の自治体の試験を併願することも可能です。

2次試験は10月頃。1次と2次の試験内容はそれぞれの教育委員会によって異なりますが、「筆記・論文・適正・面接・実技」などを主軸として問題が出されます。

合格イコール採用ではないことも

養護教諭に関わらず全ての科目の教員採用試験で行われる1次と2次の試験の合格者は「採用候補者名簿」に登載されます。この名簿に名前が記述された人だけが、必要な人数に応じて教員として採用される仕組みとなっています。

したがって、合格者の人数が欠員人数よりも多いときは、場合によっては即採用にならないこともあります。養護教諭の採用の特徴は、他の教諭よりも倍率が高いことです。理由としてあげられるのは、養護教諭の存在は基本的に各学校に1人であること、一度採用されたら長期間にわたって働き続ける人が多いことです。

特に地方にある学校の場合は都会にある学校よりも勤務年数が長い傾向にあるため、養護教諭として新卒で採用される確率は低いのが現状です。

臨時採用としての働き方

正規で採用されている養護教諭が、産休・介護・疾病などの理由で一定の期間休職することがあります。そのような場合、学校は代替えとして臨時の養護教諭を採用しなければなりません。

雇用条件や採用条件にあたる免許状の種類は自治体の応募要項によってまちまちです。臨時職員には、正規社員として同じ時間働く「常勤講師」や決まった曜日または毎日短時間のみ働く「非常勤講師」の2種類があり、それぞれ給与の支給額や手当の付き方は異なります。

臨時職員として採用されるためには、各都道府県の名簿に登録する必要があり、養護教諭の欠員が出た時に登録者の中から雇用される仕組みとなっています。

養護教諭に向いている人、適性がある人

養護教諭になるには免許状以外にどのような資質が必要とされるのか見ていきましょう。

人・子どもが好きで責任感があること

養護教諭は多くの人と接する機会がある仕事です。学校に通う児童や生徒・他の教諭・保護者・連携しているスクールカウンセラーや児童相談所などが、関わりを持つ主な相手です。

日々来室する生徒に対応したり、深刻な問題が発生したりした時は周りの人と協力をしながら問題の解決をしなければなりません。

保健室にくる生徒の多くはケガの処置や話し相手になって欲しいなど、何らかの問題を抱えています。そのため、養護教諭には子どもを思いやる気持ちや問題を解決しようとする責任感を持っていることが重要な資質と言えるでしょう。

懐が大きくどっしりと構えてられること

養護教諭が対処する問題は、軽いケガや気軽に話せる相談内容ばかりではありません。骨折や大出血などの大ケガ、命の危険を感じるような家庭問題の環境悪化など深刻な状態の場合も考えられます。

そんなとき、どのような問題がきても適切に対処し、しっかりと子どもに向き合って話を聞いたりしてあげられる懐の大きさや、どっしりと構えていられる性格であることが養護教諭に求められる資質といえるでしょう。

平等でドライに接することができる力

学校の規模にもよりますが、1人の養護教諭が担当する生徒数が数百人ということもあるでしょう。養護教員のおこなう職務の内容は幅広く、生徒の相手以外にも計画書や報告書、日報の記入など事務的な仕事も行わなければなりません。

膨大な事務作業をこなしつつ多くの児童や生徒に接するには、ある程度ドライであることや冷静に物事を判断できる力が必要です。また、決まった生徒に固執せずに全ての生徒に平等に接することができ、なおかつ全体を見渡せる力を持っている観察力が必要とされます。

自分を管理する能力

養護教諭として働いている存在が学校に自分1人だけの場合は、仕事の進捗や自分の体調を管理する能力が特に必要です。養護教諭が体調を崩したり、仕事が上手く捗ったりしないと、保健室の運営がうまくいかなくなります。

学校に通う生徒がいつでも気軽に訪れることができる場所として保健室を運営するなら、体調管理と仕事を効率良く片付けていく力が必要とされるでしょう。

医学的な知識と判断力

養護教員は子ども達の体と心の健康をサポートすることが主な仕事です。そのため、医学的な知識や問題が起こった場合の対処能力が必要とされます。培った経験にもよりますが、子どもの状態をパッと見て状況を確認し、すぐに何をするべきかを判断する能力が重要です。

養護教諭になるための学校・教室

文部科学省のホームページでは、護教諭免許資格を取得することができる学校が掲載されています。

大学卒業程度の一種免許状

養護教員の免許を取る方法の中では、4年制大学に通うのが一番多いパターンと言われています。

国立・私立大学にかかわらず47都道府県には一種免許状を取得できる大学が多くあり、その多くは各大学の教育学部・看護学部・医学部・人間健康学部などに養護教諭養成課程があります。

4年制大学で養護教諭免許を取得できる大学の一例は以下の通りです。

大学名称 学部学科
北海道教育大学 教育学部・教員養成課程
日本体育大学 体育学部・健康学科
東海大学 医学部・看護学科
熊本大学 教育学部・養護教諭養成課程

短期大学卒業程度の二種免許状

二種免許状の取得できる学校は平成31年4月1日現在、日本国内で10校あります。

4年制大学や大学院に比べて数が少なく、短期大学は数が限られているため、自分の居住地域に通える学校がない場合は、他県に進学を考えなければならない場合もあります。

以下は養護教諭の免許が取得できる短期大学の一例です。

大学名称 学部学科
帝京短期大学 生活科学科・生活学科専攻(東京)
関西女子短期大学 養護保健学科
九州女子短期大学 子ども健康学科・用語教諭養成課程

大学院修士課程修了程度の専修免許状

大学卒業後にさらに養護教諭に関しての専門性を高めたい場合は、大学院へ進み修士課程を修了すると専修免許状を取得することができます。

4年制大学ほど数は多くありませんが、専修免許状を取得できる大学院の一例は以下の通りです。

大学名称 学部学科
弘前大学 教育研究科・教職実践専攻
東京藝術大学 教育学研究科・教育実践専門職高度化専攻
静岡大学 教育学研究科・学校教育研究専攻
大阪大学 医学系研究科・教育実践学専攻

養護教諭になるには?まとめ

免許状の取得と養護教職員採用試験の合格を目指そう

養護教諭になるには、「養護教諭免許状の取得」と「養護教職員採用試験の合格」を目指しましょう。

養護教諭の仕事は、生徒が安心して学校に通える環境を作り出すことにあります。人を思いやる気持ちや責任感、反対に冷静な判断力と諸問題に対する適格な対応力などを持っている人が向いています。

養護教諭の99%以上が女性とされていますが、適正があれば定年まで長く続けられる素晴らしい仕事といえるでしょう。

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