海外ツアーガイドの資格・試験とは?取得しておくと役立つ資格の特徴などを解説
海外ツアーガイドとして働くためには特別な資格が必要なわけではありません。しかし総合旅程管理主任者の資格があれば海外ツアーガイドとしての就職や転職に有利です。本記事では、役立つ資格の内容、取得の方法、受験内容や受験資格、さらに資格取得をサポートしてくれる学校などを紹介します。
海外ツアーガイドの資格とは?
基本的に海外ツアーガイドもしくは現地ガイドとして働くために特定の資格を取得しなければならないということはありません。
しかしヨーロッパの一部の国、例えばフランスでは、たとえ日本人相手に観光ガイドとして働くとしても、「フランス政府公認ガイド」(guide-conférencier)の資格が必要です。フランスの有名観光名所ルーブル美術館などで無資格でガイドをしていれば違法行為とみなされます。
そのため、自分が働きたいと思う国で観光ガイドとして仕事する場合、特定のライセンスが必要か確認する必要があります。
こうした一部の例外を除いて、一般的には海外ツアーガイドになるために、資格が求められるということはありません。現地の地理・文化・歴史・観光名所などに関する知識と英語や現地語の語学力があれば仕事を行うことができます。
しかし、日本からツアー添乗員の形でツアーに参加する場合があることを考えると、「総合旅程管理主任者」の資格があると何かと便利であり、海外ツアーガイドとして就職したり転職したりするときに有利に働く場合があります。
この記事では「総合旅程管理主任者」の資格の内容、試験の難易度、受験資格などを解説します。
海外ツアーガイドに役立つ資格「総合旅程管理主任者」
総合旅程管理主任者の資格とは?
「総合旅程管理主任者」とは、国内旅行と海外旅行の両方で添乗員として働くことができる資格です。
「国内旅程管理主任者」という資格もありますが、これはその名称の通り国内旅行のみ添乗員として仕事できます。
総合旅程管理主任者の資格取得までの流れ
総合旅程管理主任者の資格取得までの流れは以下の通りです。
- 添乗員派遣会社に登録
- 基礎添乗業務研修の受講
- 総合旅程管理研修の受講
- 終了証書の交付
- 添乗実務を経験
総合旅程管理主任者の資格取得に必要な実務経験とは?
総合旅程管理主任者の資格を取得するためには、添乗実務を経験しなければなりません。
添乗実務は以下の3つの方法のいずれかで行うことができます。
- 実際に実施されているツアーに補助添乗員として同行
- 手配旅行に添乗員として同行
- 登録会社の研修ツアーに参加して研修を受ける
どの方法を選んでも、国内旅程管理主任者は国内ツアー、総合旅程管理主任者は海外ツアーに参加しなければなりません。その際には、有資格者の添乗員講師による指導を受けなければなりません。
実務経験の対象になるのは、旅程管理研修が修了した日から数えて前後1年以内に1回以上、もしくは旅程管理研修の修了した日から数えて3年以内に2回以上行なわれたものです。
総合旅程管理主任者の受験資格
総合旅程管理主任者の資格を取得するためには、2つの研修を受ける必要がありました。それぞれの研修について受講対象となる方を説明します。
①基礎添乗業務研修
基礎添乗研修は現在e-ラーニング講座として実施されています。18歳以上でインターネット環境下にあるパソコン(スマホ・タブレットは不可)で受講できる方であれば添乗員派遣会社に登録していない方でも受講可能。
②総合旅程管理研修
添乗員派遣会社に登録済みで、基礎添乗研修をすでに修了している方
総合旅程管理主任者の試験内容
総合旅程管理主任者の資格取得に必要な2つの研修で学ぶ内容をそれぞれ紹介します。
①基礎添乗業務研修(30日間のe-ラーニング講座)
添乗員の仕事の紹介・添乗サービスの基本・添乗の仕事の役割と仕組み・国内添乗業務および海外添乗業務の流れなど
②総合旅程管理研修(3日間)
標準旅行業約款・国内添乗実務・海外添乗実務と添乗英語。それぞれに講義とテストがある
総合旅程管理主任者の受験料
総合旅程管理主任者の資格を取得するためには、2つの研修を修了する必要があります。それぞれの研修の受講料を紹介します。
基礎添乗業務研修の受験料
- 9,800円(消費税/教材費込)
総合旅程管理研修の受験料
- 36,000円(語学教本なし)
- 38,400円(語学教本あり)
参考リンク:一般社団法人日本添乗サービス
総合旅程管理主任者試験の難易度・合格率
総合旅程管理者試験の難易度、合格率、試験内容などを次に解説します。
総合旅程管理主任者の難易度は低い
総合旅程管理主任者の資格取得までの流れの部分で説明したように、①基礎添乗業務研修 ②総合旅程管理研修の2つの研修を受け、添乗実務を経験することで資格が取得できます。
研修にはテストが含まれており、不合格の場合は再受講が求められますが、テストの内容は研修内容をきちんと理解しているかどうかの確認を目的としたものなので、合格するのは簡単です。
海外ツアーガイドに役立つ資格が取れる学校・講座など
総合旅程管理主任者など旅行関連資格の取得を目指せる学校
総合旅程管理主任者の資格取得には、基礎添乗業務研修と総合旅程管理研修を修了し、添乗実務の研修を受ける必要がありました。
総合旅程管理主任者を含め、旅行資格取得をサポートしてくれる学校がありますので、最後に資格取得をサポートしてくれる学校を紹介します。
トラベル&コンダクターカレッジ
トラベル&コンダクターカレッジは旅行資格取得に特化したスクールとしての歴史と実績があり、旅行業務取扱管理者、旅程管理主任者の資格者輩出に関しては全国随一の実績を誇っており、20以上の大学で学内講座も開催しています。
トラベル&コンダクターカレッジは、平成17年に「観光庁長官登録研修期間第2号」の認可を受けており、このスクール内で、資格取得に必要な講座、実務研修を受けることができ、修了試験に合格すれば即日修了書が発行されます。
トラベル&コンダクターカレッジがおすすめの理由
総合旅程管理主任者の資格取得には、トラベル&コンダクターカレッジがおすすめです。
■研修を毎週開催している
総合旅程管理主任者になるためには、3日間の総合旅程管理研修を受ける必要があります。連続日の受講でなくても問題ありません。
トラベル&コンダクターカレッジの新宿校と大阪校では、毎週研修が開催されているので、忙しい方でも資格取得を目指すことができます。
■他よりもお得な研修費用
総合旅程管理研修費用は28,500円(税込)です。それには教材費、修了書も含まれており、他のスクールや協会が行っている研修よりもお得な値段で研修を受けることができます。
■高い合格率
研修には修了試験がありますが、平成29年度の試験修了率は98%、このスクールで研修を受けたほとんどの方が合格しています。
■充実した内容の実務研修
研修を修了したなら、添乗員としてデビューするために法律で定められた実務研修を受けなければなりません。
これらは旅行会社でも行われていますが、このスクールでも充実した内容の国内・海外の実務研修を実施しています。そして実務研修終了後には、実務経験修了証が発行されます。
海外ツアーガイドの資格・試験まとめ
特定の資格は必要ではないが、総合旅程管理主任者の資格があれば有利
海外ツアーガイドになるためには語学力や、ガイドを行う国に関する知識が必要です。しかし一部の例外を除いて特別な資格やライセンスが求められることはありません。
しかし、海外ツアーなどに日本から添乗員として参加する場合があることを考えると、総合旅程管理主任者の資格があると就職や転職の際に有利に働きます。
資格取得の難易度もそれほど高くなく、2種類の研修を受け、テストに合格し、その後添乗実務研修を受ければ、晴れて総合旅程管理主任者、つまり海外ツアーも引率できる添乗員となれます。
海外ツアーガイドを目指しているのであれば、こうした資格の取得を目標にしてみるのはいかがでしょうか。
海外ツアーガイドの参考情報
平均年収 | 300万円~400万円 |
---|---|
必要資格 | 必要資格なし |
資格区分 | - |
職業職種 | 旅行・ホテル |
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