国税専門官の資格・試験とは?国家公務員採用試験の概要と合格の秘訣
国税専門官は、個人や法人が適正な納税をしているかどうかの調査や指導をしたり、滞納や脱税をしている場合は、督促や強制調査などをする納税の専門家です。そのため、国税専門官になるには、会計や経営、法学に関する知識を問われる資格試験に合格する必要があります。
国税専門官の資格・試験とは
国税専門官採用試験への合格が不可欠
国税専門官には「国税調査官」「国税徴収官」「国税査察官」という3つの役割があり、それぞれ名称が異なり別々の資格のように感じますが、すべて国税専門官の仕事です。国税専門官の資格は、その名の通り国税のプロフェッショナルとして国家に尽くす仕事であるため、国家公務員の採用試験に合格する必要があります。
受験資格は年齢基準をチェックしよう
国税専門官は公務員であるため、国税専門官の公務員試験に合格する必要があります。受験資格に学歴の要件はなく、基本的には日本人であれば、ほとんどの方が受験可能です。
受験資格
- 21歳以上30歳未満の者。
- 21歳未満の者で次に掲げるもの
大学を卒業した者及び試験年度の3月までに大学を卒業する見込みの者。
人事院が先に述べた者と同等の資格があると認める者
また、以下の者は受験することができません。
- 日本の国籍を有しない者
- 国会議員法第2条の規定により国会職員となることができない者。
- 成年被後見人又は被保佐人(準禁治産者を含む。)
- 懲役又は禁固の刑に処されて、その刑の執行を終わらない者又は刑の執行を受けることのなくなるまでの者。
- 懲戒処分により官公職を免ぜられ、その身分を失った日から2年を経過しない者。
- 前3号のいずれかに該当する者のほか、国家公務員法の規定により官職に就く能力を有しない者。
試験内容は幅広く、専門性の高い内容
1次試験
基礎能力試験 | 知能分野27問、知識分野13問 |
---|---|
専門試験 | ■必須問題(民法・商法、会計学から16問)
■選択問題・多肢選択式(憲法・行政法、経済学、財政学、経営学、政治学・社会学・社会事情、英語、商業英語、情報数学、情報工学の9科目から4科目を選択し、計24問解答) ■記述式(憲法、民法、経済学、会計学、社会学の5科目のうち1科目を選択) |
2次試験
人物試験 | 個別面接(性格検査も実施される) |
---|---|
身体検査 | 胸部疾患、尿、その他一般内科系検査 |
合格基準
■1次試験
基礎能力試験および専門試験(多肢選択式)において基準点(満点の30%)以上である者について、両試験種目の標準点を合計した得点に基づいて合格者が決定されます。
■2次試験(最終合格者)
1次試験のうち、専門試験(記述式)において基準点以上であり、かつ、人物試験においてA~Cの評価であり、かつ、身体検査に合格した者について、基礎能力試験、専門試験(多肢選択式)、専門試験(記述式)および人物試験の標準店点を合格した得点に基づいて最終合格者が決まります。
国税専門官採用試験の難易度・合格率
平成30年度の合格倍率は4.6倍となっており、厳しい競争率となっています。
採用予定数は、例年約800~1000名前後となっており、平成30年度の申込者数は15,884名、合格者は3,479名でした。難関試験で知られている国税専門官試験ですが、近年は、国税専門官の採用人数を増加させる傾向にあるため、受験可能年齢を2歳引き上げるなどの緩和措置がとられています。
また、合格者数が採用予定数より多くなっている理由として、「採用漏れ」の可能性が上げられます。国家公務員試験の場合、合格しても他の試験に合格した人は辞退する可能性が高いです。そのため、採用予定数よりも多い合格者を出しているのです。
つまり、試験の合格点を満たしていたとしても、合格順位が付けられており、得点の高い人が辞退しなければ、採用される可能性は低くなってしまいます。採用漏れを防ぐためにも、できる限り高得点での上位合格を目指しましょう。
国税専門官採用試験の合格倍率
年度 | 倍率 |
---|---|
平成24年 | 11.5 |
平成25年 | 6.7 |
平成26年 | 5.8 |
平成27年 | 4.0 |
平成28年 | 5.4 |
平成29年 | 4.8 |
平成30年 | 4.6 |
国税専門官採用試験に役立つ学校
大学の法学部・経済学部・政治学が有利だが、独学は難しい!?
国税専門官は学歴に関係なく受験することができますが、試験内容の専門性が高く、広範囲に及びます。しかも、試験の難易度は、大卒程度の学力が想定されているため、法学部、経済学部、政治学部、経営学部の出身者の方が、試験の内容に抵抗なく勉強することができるでしょう。
ただし、大学で法学や経済学なども学んだからといって、必ずしも簡単に合格できる試験ではありません。しかも、国税専門官は公務員の中でも人気のある試験です。高得点で確実に合格し、採用されるためには、独学よりも専門の予備校で勉強することをオススメします。
「独学でも合格してみせる」というモチベーションが長く続く方であれば良いですが、公務員試験の内容を熟知している試験のプロから学んだ方が効率的であることは言うまでもありません。受講料はかかりますが、未来の自分への投資だと思って、最短距離で合格することを目指しましょう。
LEC東京リーガルマインド
■受講形態
通学、通信
■強み
模擬面接「リアル面接シミュレーション」が通信・通学に関係なく、かつ、回数制限なく受講することができます。面接対策に力を入れているのが魅力です。
■受講料
通学は31~37万円。通信は27~32万円。
資格の大原
■受講形態
通学
■強み
専門試験の対策を充実させており、優秀な講師陣からのサポートも魅力です。また、論文試験の対策にも力を入れており、合格するために必要な答案作成が身に付く指導を受けることができます。
■受講料
ホームページなどでは公表されていませんが、約35万円前後となります。各校舎の正確な授業料を知るには、資料請求する必要があります。
TAC(タック)
■受講形態
通学、通信
■強み
簿記知識がない方向けのコースと、簿記3級レベル向けのコースという風に、簿記知識のレベルに応じたコースを選択することができます。また、公務員受験指導のプロが、勉強方法や試験情報に限らず、一人ひとりの悩みや不安まで相談にのってくれるなど、きめ細やかなサポートが魅力です。
■講料
通学は32~39万円。通信は33~36万円。
クレアール
■受講形態
WEB通信のみ
■強み
入学金は不要で、教材費込みの受講料が割安です。また、WEB通信のみですが、担任サポートや質問サポート、論文添削サポートなどのコースも含まれており、サポート体制が整っている点も魅力です。
■受講料
18~23万円。早い時期に入学すると割引があります。
資格スクール大栄
■受講形態
通学
■強み
全国に100拠点あるため、通学しやすい点が魅力です。また、試験直前には、大栄オリジナルの問題演習を解くことで、実力や弱点の確認をすることができます。2次試験対策としては、面接対策なども行われ、段階を経たカリキュラムを組んでいます。
■受講料
校舎やエリアごとに料金が異なるため、自分が通いたい校舎へ資料請求して確認する必要があります。
東京アカデミー
■受講形態
通学、通信
■強み
生授業で最新の試験傾向に合わせた講義や個別指導を受けることができます。筆記試験対策だけではなく、2次試験の面接対策にも力を入れているのが魅力です。
■受講料
校舎やエリアごとに料金が異なるため、自分が通いたい校舎へ資料請求して確認する必要があります。
国税専門官の資格・試験のまとめ
国税専門官は、公務員試験の中でも特に人気の資格試験です。国家公務員一般職・地方公務員上級の試験と併願も可能なため、応募者数も多く、合格倍率も4~6倍となっています。
国税専門官の試験に合格し、確実に採用されるためには、高得点で上位合格する必要があります。そのためにも、専門の予備校で効率的に勉強を進める必要があります。各予備校の特徴や強みを理解し、自分に合った予備校選びをしましょう。
国税専門官の参考情報
平均年収 | 400万円~900万円 |
---|---|
必要資格 |
|
資格区分 | 試験合格 |
職業職種 | 公務員 |
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