助産師になるには?女性だけがなれる職業?必要資格や向いている人の特徴などを具体的に解説

助産師になるには?女性だけがなれる職業?必要資格や向いている人の特徴などを具体的に解説

助産師のイメージといえば、出産に立ち会ってお産の介助を行うというイメージですが、実際は妊婦の健康管理や食事から運動の指導、出産後の体調管理と幅広く妊婦のサポートに携わります。この記事では助産師に必要な資格と適性者についてまとめました。

助産師になるには何が必要?

助産師国家試験の条件

助産師になるには、助産師国家試験を合格する必要があります。しかし、助産師の国家試験には受験条件があります。どんな条件が必要なのかを紹介します。

女性であること

海外では男性の助産師がいますが、日本国内では女性のみに限定されます。

看護師免許を持っていることが前提

助産師国家試験の受験資格を得るには、まずは看護師国家試験に合格していることが前提です。そのため、まずは看護師としての学習から始め、看護師国家試験を合格したうえで免許を得る必要があります。

助産に関する学歴

看護師の国家試験に合格をしたら、次は文部科学省で指定した助産師教育機関で1年~2年学びます。卒業もしくは修了するとともに助産師の国家試験を受けることがようやく可能となります。助産師教育機関はさまざまな種類がありますが、以下の通りです。

  • 助産専門学校
  • 助産課程のある大学院
  • 助産課程のある短大・大学

助産師国家試験の難易度

助産師国家資格の合格率は平成29年度では98.7%と非常に高い合格率を誇ります。しかし、決して内容が簡単なわけではありません。これは助産師の国家試験受験資格が非常に厳しいためです。国家試験よりも受験資格を得ることのほうが難しいとまでいわれています。

看護師国家試験の難易度は?

平成29年度の看護師国家試験合格率を見ると、助産師程とまではいきませんが、合格率は91%と高めです。助産師同様、看護師国家試験も受験条件として看護師として必要な学科を修めていることが前提となるので、合格率が高い傾向にあります。

助産師と保健師との違いは?

保健師は助産師と同様、看護師の資格を持っていることが前提です。助産師は主に妊婦や胎児の誕生を支援し、それ以外にも女性の健康問題に対しても関わることがあります。

保健師は人々の健康管理が中心であり、個人や家族への生活指導、乳幼児の検診や母子保健活動といった仕事内容がメインです。また、保健師は女性だけではなく男性でも資格を取得することができます。

助産師も保健師も人々の健康管理を行うといったことは共通しており、妊産婦や乳幼児に関わる場合は似たような業務内容となることが多いです。

助産師に向いている人、適性がある人

悲しいお産にも向き合える強さ

助産師といえば赤ちゃんが好きで赤ちゃんと関わりたいという方が多いですが、いくら赤ちゃんが好きだからといってそれだけで成り立つ仕事ではありません。

助産師というのは人の命が誕生する瞬間に立ち会う仕事です。どういうことかというと、助産に立ち会った場合に全ての生命が無事に生まれるとは限りません。時には悲しいお産に立ち会うこともあります。助産師の多くは悲しいお産に立ち会ったときが一番つらいと感じています。

しかし、それは誰のせいという訳でもありません。全力でサポートするのも助産師の仕事ではありますが、どうしようもない時もあります。そんなとき、つらさを引きずったままではなく立ち直れる精神力が必要です。

人のお世話が好きであること

助産師は妊婦さんの身体だけではなく心のケアも必要です。ふだんの会話からボディタッチと妊婦さんとの触れ合いで不安を汲み取ってあげたりする能力が必要とされます。このことからコミュニケーション能力も非常に求められます。

妊婦は病気ではありませんが、自分の身体には一人分の生命を抱えているので非常に負担が大きく、不安に陥りやすいです。また、自分の身体以外にも赤ちゃんのためにも健康管理には特に気を使う必要があります。

そのため、産前・産後の女性は情緒不安定です。どんな些細な訴えでも真剣に聞き入れ、解決に導くために協力してあげられることが大切です。不安になりやすい妊婦さんを安心させるために、信頼してもらうための心遣いは必要です。

不安になった時や陣痛になった時に、近くでサポートしてくれる助産師の存在というのは妊婦にとっては強い味方です。そのためにも気楽に相談しやすい環境を作り、いつも元気に声をかけて信頼関係を築きあげることが最も安心してもらうことに繋がります。

体力も必要

妊婦さん自身はもちろんのこと、助産師も非常に体力が必要とされます。出産はいつ始まるかわからず、昼であろうと夜であろうと休日であろうと関係ありません。

夜勤や休日に出産へ立ち会うことは珍しくありません。長時間の出産に立ち会うことも多く、時間が長引くほど勤務時間も伸びます。過酷な仕事ともいえます。

日々勉強し、スキルアップを目指せる人

医療は日々進化し続けています。近年では高齢出産というハイリスク出産が増えている傾向にあり、特に高い知識や技術が必要とされています。このような出産にも立ち会えるようにセミナーや勉強会、研修へ積極的に通い、日々技術を磨くことが大切です。

全てをそろえている必要はない

これまでいくつか助産師に向いている適性を紹介しましたが、最初からすべてが身についている人はいません。例えば悲しいお産に立ち会うことで落ち込むことが多くても、経験を積めば精神的に強くなることはあります。

このように経験を積むことで鍛えられるスキルもあるので、自分は適性者じゃないと諦めることはありません。やってみたい気持ちがあるのであれば、それに向かって努力をし続ければ自然と身につくこともあります。

助産師になるための学校・教室

助産師を目指すための学習方法

助産師を目指すには必然的に専門学校や大学に進学する必要があります。これは助産師国家試験の受験資格に助産師教育機関で学習することが条件に入っているためです。独学で資格取得を目指すことはできません。

看護師資格と助産師資格がまとめてほしい

卒業と同時に看護師資格と助産師の資格が取得できれば、卒業後にすぐ助産師として働くことができます。その場合、4年制大学の助産師養育課程へ進みます。非常に効率が良いようには見えますが、一度に両方の勉強をしなければならず学校生活は甘くはないでしょう。

看護師資格を取得したのちに助産師資格を取得したい

この場合は3年生の短大を卒業か看護専門学校を卒業し、看護師国家試験を受験して合格します。その後は別途助産師養成所に進学してさらに1年間学習します。看護師、助産と時期をずらして勉強ができるのでじっくりとやりたい方はこの進路がよいでしょう。

ただし、この方法を選択する場合は二つの学校に進むことになるので学費がそのぶんかかり、金銭面の負担が大きいデメリットがあります。

どの大学や短大に進めばいいのか?

厚生労働省によって認められた看護師養成所にて学習を受ける必要があります。大学はさまざまあり、前項目で紹介した通りに自分が選んだ勉強スタイルに合った教育機関を選ぶのがベストです。対象の学校一覧は以下のサイトを参考にしてください。

参考リンク:厚生労働省公式サイト

助産師学生はどんな実習をするのか?

学校により実習内容や期間が異なります。多くの場合は助産所で妊娠期、分娩期、産褥期、新生児期の実習を行っています。なかには小中学生での思春期教育や不妊、更生期のケアといった女性のライフスタイルに関する実習を行っています。

助産師になるには?まとめ

とにかく資格取得に向けて学業に励む

助産師は人の命に係わる関係上、出産の立ち合いからメンタルケアや健康管理とさまざまなスキルが求められます。看護師国家試験、助産師国家試験はともに日々の学業の積み重ねが重要です。

まずはどのようなに学業を進めていくのかどうかを考え、日々真面目にコツコツを勉強していくことが何よりも大切です。助産師を目指している方は、まずは国家資格の受験資格取得に向けて学業に励みましょう。

助産師の参考情報

平均年収300万円~450万円
必要資格
  • 助産師
  • 看護師
資格区分 国家資格
職業職種医療

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