DTPオペレーターの給与・年収は?初任給やボーナス、支給される手当まとめ
出版社や印刷会社、広告代理店などで働く人が多く、デザイン業界で活躍しているDTPオペレーターですが、どれほどの年収・給与を得られるのでしょうか。またあえて正社員より派遣社員としての働き方を選ぶ人もいます。その理由と、メリットにはいったいどんなものがあるのでしょうか。
DTPオペレーターの初任給
DTPオペレーターの初任給は学歴や就職する会社、業種にも影響される
DTPオペレーターとして働く場合、就業先として多いのが出版社や印刷会社、デザイン会社、広告代理店などです。雑誌などの書籍だけでなくチラシやポスターなどのプロモーションツールを作っている会社ではDTPオペレーターが活躍していることが多いです。
DTPオペレーターの新卒初任給は16~22万円前後が相場です。金額に差がでる理由はいくつかあります。例えば会社によっては学歴を重視し、年齢も考慮して4年制大学卒業者の方が給与面で多少優遇されることがあります。
他にも同じDTPオペレーターの仕事でも会社によって業務内容に違いがあることがあります。DTPオペレーターはデザイナーやコピーライターの指示に従って紙面を作っていきます。しかし、デザインも手掛けるDTPデザイナーもおり、DTPオペレーターと業務内容があいまいになることもあります。
そのほか最終的にデザイナーの仕事を任せるために、新入社員にDTPオペレーターを経験させることもあります。指示に従ってデータを作り、紙面を組んでいくだけではなく、自分の判断でデザインを行う、もしくはデザインに関する仕事も教えてもらっている場合などは業務内容が濃くなるため初任給が増える可能性が高いです。
また就職先の業種や会社の規模、都市部・地方によっても初任給が大きく変わることがあります。DTPオペレーターはデザイナー系の仕事へキャリアアップすることも多く、初任給だけではなく将来的に自分がどのように働きたいかによって、就職先を選ぶ必要があるでしょう。
DTPオペレーターの平均給与
正社員のDTPオペレーターの年代別給与とは?会社やキャリアでも差が出る
正社員として働いているDTPオペレーターの給与は初任給と同様に、どのような会社に就職するのか、その人の経歴、土地によっても異なります。1か月の給与の大まかな水準は20代後半で18万円前後、30代が20~22万程度、40代が23~26.5万円前後、50代が26~30万円前後です。
会社によって、年に1~数回ボーナスが出ることや残業代などの各種手当が出ることがあります。全体的に一般的な会社員より給与水準が低いといえるでしょう。またデザイン業界の中でも、ゼロから自分で創造することが少ないことも理由の一つです。
DTPオペレーターとして派遣社員で働くメリットとは?給与と経験があがるかも
DTPオペレーターの仕事は正社員以外の雇用形態で働いている人が、仕事を担っているケースも多いです。フルタイムで働く場合、派遣社員や契約社員といった形が多いです。そのほか、パート・アルバイトが業務を支えていることもあります。
派遣社員としてDTPオペレーターの仕事をする場合、時給1,200~1,800円程度が相場です。専門的な仕事内容のため、一般的な事務の派遣に比べて時給は高いです。1日8時間、1か月22日出勤で残業無しの派遣社員の場合、単純計算すると21万円~31.6万円の月給与が見込めます。
会社によっては正社員としてDTPオペレーターをするよりも、派遣社員として働いたほうが残業をしなくてすみ、給与待遇も正社員と大差がないこともあります。また給与面のメリット以外にも、派遣社員として働くことでさまざまな職場を経験することができます。
中には派遣社員として働きながらDTPスキルとデザインセンスを生かして個人で仕事を受注しているケースもあるようです。有能なDTPオペレーターほど能力と経験で勝負できるため働き方や可能性は多様化します。
DTPオペレーターは締め切り重視の仕事のため、忙しいとは深夜残業や徹夜になることもあります。そのため残業時間が長くなり、長時間労働を強いられることもあります。派遣社員の場合、派遣会社との取り決めもあるため残業を強制されるケースは少ないです。
DTPオペレーターの正社員は若い人が多い?考えられる理由とは
正社員のDTPオペレーターは入社して日が浅い20代の社員など、若年層が多い傾向があります。逆に40~50代のDTPオペレーター専門で仕事をしている人は、派遣社員や契約社員の雇用形態で働いている人が多く、中にはフリーランスのDTPオペレーターもいます。
キャリアを積んだ年配のDTPオペレーターが正社員として働いていることが少ないのにはいくつか理由が考えられます。
一つ目は、正社員は残業が多くなり労働時間の割に収入が少ない傾向にあるからです。残業代によっては収入が増えるかもしれませんが、体力的、精神的な負担は否めません。そうなれば期限付きの派遣社員として働き、残業無しの方が働きやすいのです。人によっては副業に時間を充てることで正社員より効率的に収入を得られます。
二つ目は、社風や職場の雰囲気によっても異なりますが、DTPオペレーターは下請け的な気質があり、基本的に誰かの指示を仰いで動きます。自分より先輩のDTPオペレーターがいると、若手のデザイナーは仕事上とはいえ意見しづらくなり、思ったような仕事ができなかったり、指示が出にくくなったりすることがあるようです。
またDTPオペレーターは基本的には指示通りにデータを作っていく仕事なので、仕事経験が浅い新人でもDTPに使われているパソコンソフトの使用方法がわかっていれば任されやすい業務内容です。今後デザイナーとしてステップアップしていくための修行にもなります。これらの事情があるため、DTPオペレーターは若い人が多い傾向があります。
派遣社員のDTPオペレーターと正社員のデザイナーでは、雇用条件や立場が異なるため年齢差があっても仕事がしやすい、という心理が働くことが多いようです。もちろんコミュニケーション能力や職場の雰囲気よっても異なります。
三つ目は、高い能力のDTPオペレーターはデザイナー職にキャリアアップすることが多いからです。デザインとDTPオペレーターを両方こなすDTPデザイナーや、雑誌の紙面を作っていたDTPオペレーターから編集者へ転身する人もいるようです。
就職する前に専門学校や大学でデザインの勉強をしている人も多く、DTPオペレーターの仕事をこなしながらセンスとスキルを磨き、最終的にはDTPオペレーターの仕事を離れる人が多いです。
DTPオペレーターの平均年収
DTPオペレーターの年収はどれくらい?残業代が多いと増えるが負担も大きい
DTPオペレーターの平均年収は20代後半では230~280万円前後、30代では250~340万円前後、40代では280~420万円前後、50代では340~450万円前後です。残業が多い場合手当がどれくらいつくか、ボーナスの支給はいくらくらいかによって同じDTPオペレーターでも年収に差が出るでしょう。
年代 | 平均年収額 |
---|---|
20代後半 | 230~280万円 |
30代 | 250~340万円 |
40代 | 280~420万円 |
50代 | 340~450万円 |
DTPオペレーターと一緒に働くことが多い、グラフィックデザイナーの年収は?
DTPオペレーターとしてデザイン業界や出版業界に入り、その後デザインスキルを磨いてDTPデザイナーやウェブデザイナー、グラフィックデザイナーなどに転身する人が多いです。あらゆる場所で活躍するグラフィックデザイナーの年収はどれくらいでしょうか。
どの業界でどのように雇用されるか、企業の規模などによって異なりますが20代後半での年収は340~390万円前後、30代では330~480万円前後、40代では430~610万円前後、50代では550~650万円前後と推測できます。DTPオペレーターと比べると年収の平均的な水準が高くなります。
DTPオペレーターからグラフィックデザイナーに転職するためにどうすべきか?
販促ツールであるチラシやポスター、パンフレット、雑誌の紙面など紙媒体でのデザインを行うのがグラフィックデザイナーの仕事です。アイデアやセンス、個性が求められる仕事でもあります。
DTPオペレーターからグラフィックデザイナーを目指すためにはデザインの勉強をする必要があります。デザイン関連の書籍や雑誌を参考にしたり、展覧会やワークショップに出かけてみたりするのもよいでしょう。中には、DTPオペレーターとして働きながら、専門学校や大学でデザインの勉強をする人もいます。
また自分で作品を作ることも必要です。デザイン系の就職活動をする際に提示や提出を求められることが多いのが、自分の作品をまとめたポートフォリオです。IllustratorやPhotoshopなどのツールを使用して捜索した作品を用紙に印刷し、ファイルなどにまとめていることが多いようです。
応募する業界や会社によって内容を変えることもあるようですが、基本的には自分の「傑作選」だと思ってよいでしょう。転職活動における大事なポイントになり、作品作りを通して自分のデザインスキルを磨くこともできます。
そのほか、作品を制作してコンテストや展覧会に出品してみるのも良い腕試しになります。グラフィックソフトを使いこなす技術は当然必要で、センスや個性がデザイナーとしての仕事を左右します。
DTPオペレーターの給与・年収まとめ
DTPオペレーターからどうやってキャリアアップするかが年収を上げるカギ!
DTPオペレーターの給料・年収は、一般的な会社員より水準が低くなる傾向があります。
残業になることも多く、残業手当がついたとしても体力的・精神的に負担がかかることがあります。派遣社員として働く場合は契約内容によって残業をする必要がないこともあり、時給も悪くないことから、派遣社員として働くDTPオペレーターも多いです。
またDTP技術やデザインスキルを生かして副収入を得る、キャリアアップを目指す人が多いです。
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DTPオペレーターの参考情報
平均年収 | 300万円〜400万円 |
---|---|
必要資格 | 必要資格なし |
資格区分 | - |
職業職種 | 広告・デザイン・アート |
統計情報 出典元:
- 職種・性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額
- 職種別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額
- 年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額
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