書道家の資格・試験とは?公的な教育機関で書道を教える場合は教員免許が必要

書道家の資格・試験とは?公的な教育機関で書道を教える場合は教員免許が必要

書道家になるために必要な資格や試験はありませんが、小学校・中学校・高校などの公的な教育機関で書道を教える場合は教員免許が必要になります。流派によって級・段・師範などを設けていますが、どれほどの技術やレベルがなければ取得できないのでしょうか。

書道家に必要な資格はある?

書道家と言っても働き方はさまざま!書道家を名乗るための資格は不要

書道家と一言で言っても働き方は様々です。教育系の仕事につき、書道教室の先生や小学校・中学校・高校で書道を教える書道家もいます。

結婚式の招待状や熨斗に文字を書く筆耕士として働く人や、商業用にデザインとしての書道を極める人もいます。芸術として書道を極め、個展を開いたり作品を販売する書道家も存在します。

書道家を名乗るために必要な資格や試験はありません。ただし、お手本のような字を書くことを求められる場合や、書道教室で生徒に教える場合など、求められたクオリティの字が書けるだけの技術と正しい知識が必要です。書道家であることを証明する資格がないだけに、実力主義の世界とも言えるかもしれません。

特に芸術を極める書道家の場合、表現力や個性が世間に認めてもらえるかどうかがカギとなるため、資格や検定は役に立たないでしょう。教室を開く場合などは展覧会に出品して入賞した経歴に加えて資格や検定、段や級を明確に示せることによって集客につながることもあります。

小学校・中学校・高校で書道を教えるには教員免許が必要となる

自ら書道教室を開く場合や、他の書道家が運営する書道教室で教師をする場合などに取得義務がある資格はありません。しかし、小学校・中学校・高校で書道を教える場合には教員免許が必要です。

小学校・中学校の書道は「書写」の科目があります。小学校で書写を教えるためには小学校の教員免許が必要です。中学校で書写を教えるためには国語の教員免許を取得する必要があります。高校で書道を教えるためには高校書道の免許を取得する必要があります。これは国語科目と別に設けられています。

高校では書道は選択科目となりますので書道の指導ができる教員がいない場合は非常勤の講師として高校書道の免許を持つ教員を雇うことがあります。ただし、高校書道免許のみで採用をしている学校は少ないため、国語の免許も取得している人が多いようです。

書道教室に通うと取得できる級や段、師範は流派が設けているもの

書道教室で書道を習うことで、級や段が上がることがあります。一番上級の段位は「師範」であることが多いです。書道の段や級というのは日本国内で統一された基準がなく、各流派が設けている民間資格のようなものです。そのため、級や段が同じでも流派が違えば技量のレベルはさまざまともいえるでしょう。

師範の資格も同様に、一貫した基準はありません。各流派の最上位であることを示す資格と言えるでしょう。中には、通信講座で勉強し一定のレベルに達したら師範認定を受けられることもあります。

書道に関する資格にはどんなものがある?

「毛筆・硬筆書写検定」は文部科学省後援の公的試験、上級取得は難関

日本書写技能検定協会が運営している公的検定です。年に3回実施されており、硬筆と毛筆でそれぞれ5~1級にレベルわけがされています。硬筆・毛筆ともに、3級は70%前後、2級は40%前後、1級レベルになると10%前後の合格率となりますので、級が上がるにつれて難関となります。

「毛筆・硬筆書写検定」は履歴書にも書け、入試で優遇を受けられることもある

文部科学省後援の検定試験なので公的性があり、履歴書に記載可能な資格です。また、特定の大学や短期大学、高校の入学試験を受ける際に優遇制度を受けられることもあります。そのほか、大学や短期大学では増加単位として認定してくれる学校もありますので、取得しておくことで今後の人生にも役立つ資格と言えるでしょう。

「全国書道教師資格認定試験」は文部科学大臣認定の民間資格

全国書道教師資格認定試験は文部科学大臣認定の資格試験です。書道の普及を目的とした通信講座を開くなど、さまざまな活動を行っている日本書作化協会が認定している資格です。

試験は1次~4次試験があり、1次試験から順番に受験していかなければなりません。1次・2次試験は半紙作品を提出し、合否が決まります。3次・4次試験は協会指定の所定教育をそれぞれ受けた後にしか受験ができません。

全国書道教師資格認定試験難易度はどれくらい?取得に時間がかかるかも

残念ながら具体的な合格率や難易度の統計は出ていません。しかし、作品を実際に提出しなければならない点や、協会指定の勉強をしなければならない点を踏まえると、将来書道教室を開きたいと思っている人など、書道に対して熱意がある人が受けるべきと言えるでしょう。

18歳以上であればだれでも受験することができ、1次試験から徐々に難しくなる試験内容となっています。そのため初心者の人や独学で勉強している人が能力を試す場としても利用できます。4次試験をクリアすると書道教師の資格を得られますが、日本書作家協会の流派の師範になったというとらえ方もできます。

取得して損はない!書道の知識が深まる資格

熨斗書きや賞状の名前入れなど、意外と活躍の場が多い「筆耕士」に関する資格

最近では家庭でもパソコンやプリンターが普及したことで、一昔前に比べたら字を書く機会は格段に減ったと言えるでしょう。筆耕士という仕事は、熨斗(のし)や賞状の名前、結婚式の招待状などを代行して書く仕事のことです。

筆耕一本で十分な収入を得られることはほとんどないです。筆耕の仕事を含めた他の業務を担ったり、副業として筆耕の仕事を請け負うのが一般的です。学校で使われる賞状に書かれた文字は、書道の指導を行う国語の先生が行うことが多いです。結婚式場などでも、筆耕ができるスタッフが兼任で行っているケースが多いようです。

筆耕になるために必要な資格は存在しません。しかし、当然のことながら教科書のお手本のように美しい字を書くことを求められます。書耕をやる上で書道の師範を持っていると少なくとも、一定の技術を持っているのだと認識してもらえる可能性が高いです。

「賞状技法士」を学ぶことで筆耕士として第一歩を踏み出せるかも

筆耕の仕事をするのに必要な資格や試験は存在しませんが、持っておくと便利な民間資格はあります。例えば日本賞状技法士協会が認定する「賞状技法士」です。準3級から1級があります。取得方法は通学と通信講座で選べ、各コースを受講し修了課題の審査で合否が決まります。通学の場合、1級を取得するのに最低でも1年かかります。

賞状書きの資格は管轄する団体や通信講座を運営する会社によって内容が異なり、管轄する会社によって教えられる書風が異なる場合があります。賞状技法士は横広で比較的大振りな文字の書き方をします。どの書風が良い悪い、というわけではないようですが、書風は筆耕士にとって仕事をする上での武器のようなものです。こだわりがある方は講座を受ける前にどのような書風か確認してから勉強を始めると良いかもしれません。

そのほか実用書道の講座内容に、賞状や熨斗に文字を書くカリキュラムを取り入れているところや、講座を修了することで独自の終了証を発行している通信講座もあります。

書道家として学校で教えるための教員資格が取得できる学校とは?

大東文化大学文学部 書道学科ではさまざまな角度から書道を学べる

大東文化大学文学部 書道学科ではさまざまな角度から書道を学ぶことができます。芸術としてだけでなく、学問として書道について学んでいきます。書史を学び歴史を尊重し、現代における「書」について知ることで、鑑賞し研究する力を養うことができます。

学問として学ぶだけでなく「書作演習」の授業もあります。楷書・行書・草書・篆書・隷書による漢字作品制作演習や仮名作品制作を行い実際に作品をつくります。生徒60名に対し専任教員が12名ついているため、きめ細やかな指導が行き届きやすいです。

多方面から書道を学ぶことにより造詣が深まり、1人の書道家として自分の作品を確立することができる学科です。

書道家として知識を深め、伝統分館を継承する一役を担う、修復・復元の授業

板橋キャンパスには書道保存修復室が設けられています。傷んだ作品の修復を行うカリキュラムも組まれており実際の修復作業を行います。

書を修復するには筆跡や文献の調査・研究を行う必要があるため作品への理解を深める学習の一環にもなります。また、修復の授業を受けたことで実際に書の復元の道を志す人もいます。

在学中に高校書道の教育職員(一種)、中学・高校国語の副免許

書道学科では在学中に高校書道の教育職員(一種)、中学校国語、高校国語の副免許が取得できます。そのため、卒業後は教員の道に進む学生が多いです。教育以外の道では博物館学芸員や美術館など作品の管理保管に携わる仕事を目指す学生もいます。

書道専門店や、結婚式場・神社仏閣での筆耕、実家の書道教室を引き継ぐ卒業生もおり、中には就職を選ばず、芸術としての書道を極め展覧会に出品したり海外で個展を開く道を選ぶ卒業生もいるようです。

書道家の資格・試験まとめ

書道家になるためには資格や試験は不要だが、あったほうが選択肢が広がる

書道家を名乗るために特別な資格は必要ありません。しかし、小学校・中学校・高校で書道を教えるためには教員免許が必要とされます。

書道の級や段は数多くある書道の流派が独自に出しているものなので、民間資格となり公的性はないです。硬筆・毛筆の書写技能検定は公的検定なので一定以上の級を取得することで履歴書に記載できたり、就職の優遇や入試優遇、追加単位が取得できることがあります。

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