理容師の資格・試験とは?理容師国家試験の概要と合格の秘訣
理容師は理髪店に来店したお客様のカット、パーマ、シェービングを行います。理容師は誰でもなれるわけではなく、理容師の国家資格を取得した人のみがなれる仕事です。この記事では、理容師国家資格の難易度や合格率などを詳しくご紹介します。
理容師の資格とは?
理容師国家資格が必須!
理容師として働くためには、理容師国家資格を取得する必要があります。この資格を持っていないと理容師として就職することができません。
理髪店などで理容師として働きたい場合、まずは理容師国家資格の取得を目指しましょう。
筆記試験と実技試験の両方に合格する必要がある
理容師国家資格の試験は「筆記試験」と「実技試験」の2種類に分かれています。
筆記試験
筆記試験では理容師として働くために必要な知識が問われます。理容師に必須の衛生・法律に関する幅広い知識を問う問題が多く出題されます。具体的な科目としては「関係法規・制度、衛生管理、理容保健、理容に関連する物理・化学、理容理論」となっています。
これらの科目の合計点が60%以上を超えていると筆記試験合格となります。しかし、合計点が60%を超えていてもいずれかの科目で無得点科目があると不合格となってしまうので、まんべんなく勉強すると良いでしょう。
実技試験
実技試験では、カット・整髪・理容師資格取得者のみ行うことができるシェービングの技術力を問われます。仕上がりだけでなく、道具の扱い方やスピード、衛生面への配慮が求められるため、日ごろからカットや整髪の練習を行う必要があるでしょう。
衛生面での減点が30点以下で、かつ技術面での減点が40点以下の場合に実技試験合格となります。技術面だけが優れていても、衛生面に配慮できていなければ不合格となってしまう可能性が高いため、技術と衛生面の両方を対策しておきましょう。
理容師の資格の難易度・合格率
合格率は50~70%程度
理容師国家資格試験の合格率は50%~70%程度となっています。受験者の半分以上が合格できる試験なので、難易度は高くはないでしょう。筆記試験と実技試験の両方の対策をしっかり行うことで、一度で両方の試験に合格することも十分可能です。
万が一どちらかの試験が不合格となってしまった場合も、次回受験時には合格した試験を免除してもらえます。例えば、筆記試験は合格して実技試験に落ちてしまっても、次回は実技試験のみの受験になるので、実技試験対策に専念することができます。その逆もしかりです。
難易度は普通
先ほども紹介した通り、難易度はそこまで高くありません。とはいえ、毎回不合格者も一定数いるのでしっかり対策を行わないと合格することは難しくなります。
のちほど紹介する理容師養成学校に通学し、試験対策を行うことをおすすめします。
受験資格の指定もあり
理容師国家資格試験を受験するためには理容師養成施設を卒業する必要があります。この理容師養成施設を卒業していないと理容師国家資格試験の受験資格が認められません。
理容師を目指す人は、まず理容師養成施設で理容に関する勉強を行いましょう。
その他の理容師に関連する資格
管理理容師
理容店で2名以上が働く場合、必ず管理理容師資格取得者を1名以上置く必要があります。理容師国家資格取得後、3年以上理容師として働くと管理理容師資格試験の受験資格が認められます。
なので、理容師国家資格を取得した方は管理理容師資格も取得すると、将来独立して自分のお店を開くときにも役立てることができます。
美容師国家資格
多くの理容師国家資格取得者が合わせて取得するのが美容師国家資格です。理容師として働くだけでなく美容師として働きたい人や、仕事の幅を広げたい人が取得するケースが多いようです。
美容師国家資格も美容師養成施設を卒業しないと受験資格が認められませんが、理容師国家資格取得者であれば履修科目の一部免除が認められ、比較的取得しやすい資格となっています。
毛髪診断士
毛髪診断士は、毛髪に関する専門知識を持っていることが認められている資格で、お客様の髪の毛の悩みにアドバイスができるようになります。理容師として整髪するだけでなく、1人1人の毛髪状態に合わせた施術やアドバイスができるようになりたい人におすすめの資格です。
毛髪診断士の資格は、2日間の講習会を修了し、試験に合格すると毛髪診断士として認定されます。
理容師の資格が取れる学校
国際理容美容専門学校 理容科
国際理容美容学校では理容科が設置されていて、理容に関して専門的に学ぶことができます。理容師国家資格試験の受験も可能となっているので、理容師を目指す人にぴったりの学校です。
理容に関する授業はもちろん、グループワークやビジネスマインドなど人間力を高め、理容師としてお客様に最高のおもてなしができるようになれるカリキュラムが組まれています。
また、1人1人の希望に合わせたコース選択ができるようになっていて、スタイリストコースとリラクゼーションコースから選ぶことができます。スタイリストコースでは、美容師や理容師に必要なカット、パーマ、整髪などの技術を学びます。
リラクゼーションコースでは、理容師のみが行えるシェービングの技術とエステ技術を組み合わせた「シェステ」を学ぶことができます。理容室でブライダル向けのシェービングを行えるよう、顔や背中のシェービング技術を習得できます。
東京理容専修学校 理容師養成コース
東京理容専修学校の理容師養成コースでは、理容のスペシャリストから知識や技術を学ぶことができます。理容師として現役で活躍されている講師や、理容競技大会チャンピオンによる特別講義もあり、プロから学べる機会が多いのが東京理容専修学校の特徴です。
また、東京理容専修学校は理容師養成施設として認定されているので、本校を卒業すれば理容師国家資格試験の受験資格を得られます。高い理容師国家資格試験の合格率を維持しているので理容師の教育ノウハウや資格試験合格ノウハウを活かした実践的な授業が多数開講されています。
毎年5月頃には東京都理容競技大会の見学ができ、プロのパフォーマンスを間近で見ることができます。実際に自分の目で見ることで新たな発見や利用への強い気持ちを感じることができるでしょう。
さらに、美容師国家資格取得者用の美容修得者コースも設置されていて、履修科目や学費を免除してもらえます。美容師国家資格取得者で理容師国家資格も取得したい人におすすめのコースです。
中央理美容専門学校 理容科
中央理美容専門学校の理容科では、理容師国家資格取得に向けた実践的な授業を受けることができます。理容師国家資格試験の実技試験であるカットやシェービングはもちろん、カラーリングやフット・ハンドケア、ヘアデザインなど理容師として活躍するために必要なさまざまな技術の実習授業が開講されています。
カットやシェービングなどの基本的な技術だけでなく、理容師として幅広く活躍するためにマルチスキルを身につけたい人におすすめの学校です。もちろん、筆記試験対策のための座学もしっかり開講されているので、資格取得を目指す人にぴったりです。
理容師国家資格または美容師国家資格取得者向けの「ダブルリグディーコース」も新設されました。理容師国家資格取得者が美容師国家資格も取得したい、あるいは美容師国家資格取得者が理容師国家資格も取得したい場合、履修科目と学費が半分ほど免除されます。
美容師と理容師の両方の資格を取得したい人は中央理美容専門学校への通学も検討してみてください。
理容師の資格・試験まとめ
理容師になるには理容師国家資格の取得が必須
理容師として働く場合、必ず理容師養成施設を卒業し、理容師国家資格試験に合格する必要があります。
理容師国家資格試験は筆記試験と実技試験の2種類があり、難しいと感じる人もいるかもしれませんが、難易度自体はそこまで高い試験ではありません。しっかりと対策を行って理容師国家資格取得を目指しましょう。
また、すでに美容師国家資格を取得している人は、履修科目や学費が免除される専門学校を選ぶことをおすすめします。
理容師の参考情報
平均年収 | 250万円〜400万円 |
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必要資格 |
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資格区分 | 国家資格 |
職業職種 | 美容・ファッション |
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