治験コーディネーターの給与・年収は?初任給や支給される手当まとめ
新薬などの実験を行う治験を裏から支える治験コーディネーターは、近年グローバル化も進んでいる職業です。需要も高まりつつある職業ですが、この記事では治験コーディネーターの給与や年収に関する情報について紹介します。
治験コーディネーターの初任給
治験コーディネーターの平均初任給は約18万円
治験コーディネーターの初任給は、年齢や継続年数によっても異なりますが、20代の場合だとおよそですが16~20万円と言われています。平均年収にするとおよそ250万円から300万円となり、一般企業よりも高めになっているのがわかります。
また、治験コーディネーターは大手企業だと年収が大きく変わると言われており、特に大手SMO企業の株式会社EP綜合・サイトサポート・インスティテュート株式会社・ノイエス株式会社・株式会社アイロムだと、年収換算でおよそ370万円になると言われています。
収入で大きく差が出る理由
治験コーディネーターの収入は大手企業と中小企業では差が出ると言われています。しかし、月給ベースで見ればそれほど変わりないと言われており、年収で見た場合に差が出るのは賞与の金額の違いと言われています。
中小企業の場合でも、治験コーディネーターとして働く人は大手かそれ以上の企業並みの月給をもらっている人もいます。しかし、そうした場合は賞与が出ないこともあり、その一方で賞与がある場合は平均月給が少ないこともあるようです。
この辺りの給与条件は各企業や医療機関により条件が異なるので、就職前に契約条件をしっかりと確認しておく必要があります。
治験コーディネーターの平均給与の統計
治験コーディネーターの平均給与はおよそ25万円
治験コーディネーターの平均給与を厚生労働省の「平成29年賃金構造基本統計調査」 から算出してみると、およそ月給25万円となっているようです。
治験コーディネーターの給与も年齢や企業の規模によって大きく違ってきますが、大企業になればおよそ27万円で、中小企業になるとおよそ21万円となっています。
医療資格による給与差はほとんどない
治験コーディネーターになるための資格は特にありませんが、仕事をする上で看護師や薬剤師、臨床検査技師などの知識は必要になるため、それに準ずる資格を持っておいたほうが就職は有利になると言われています。しかし、これらの資格が治験コーディネーターの給与に影響することはほとんどないと言われています。
たしかに看護師と薬剤師、臨床検査技師ならばそれぞれ賃金に差があります。しかし、それらの資格を持つ人が「治験コーディネーター」として働くのであれば、知識量は違えど仕事内容は同じものであるため、資格保有による上乗せは行わない方針を取る企業や医療機関が大半となっています。
所属先によって給与が変わる傾向にあります
治験コーディネーターの前職などによる給与差はほとんどありませんが、企業の規模や医療機関によっては待遇や給与条件が異なってきます。
医療機関に所属する治験コーディネーターは平日出勤で有給休暇が取りやすい傾向にあり、仕事量が多い場合でも手当が支給されることが多いです。また、昇給率は月給でみると1~2%が多く、治験コーディネーターなどの経験がある場合は昇給率が高い場合もあります。
その一方、SMOに所属する治験コーディネーターは業務以外の雑務を行うこともあり、出張なども多い傾向にあります。その代わり、SMOで働く場合は経歴や役職によって大きく給与が上がることも多く、医療機関に所属する治験コーディネーターよりも多くの月給をもらえる可能性が出てきます。
給与に影響を与える手当が多い
治験コーディネーターは基本給だけでなく、各種手当が充実しているのが特徴です。たとえば、「CRC手当」という外勤手当があり、提携している企業や医療機関へ出向して仕事を刷る場合に発生する手当がこれに当たります。所属する機関によっては3万円前後になることもあり、生活に大きく影響する手当と言えます。
また、「見込み時間外手当」として残業を見越して事前に支給する手当も治験コーディネーターにはあります。この名称は各機関で違いがありますが、平均して15時間分の残業代を手当として支給していることが多いようです。
治験コーディネーターの年収統計
治験コーディネーターの平均年収はおよそ300~500万円
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」 によると、治験コーディネーターの平均年収は300~500万円ほどと言われています。また、生涯年収で見ると1億4000万円ほどになると言われており、医療関係の職業で見れば少し低めとなっています。
年収に差が出てくるのは所属する企業規模や経歴によって左右されるところが多いためです。ベテランや大企業所属の治験コーディネーターであれば400万円を超えることも多々あり、一概に稼げない職業とは言えないところもあります。
特に、治験コーディネーターの経験は年収に大きく左右されるところがあり、企業によっては最重要視することもあります。ほかにも資格、勤務地、家族構成も踏まえることもあるので、就職・転職の際はうまくアピールするようにしましょう。
経歴による治験コーディネーターの給料差
治験コーディネーターは経験年数によって給料が上がるようになっており、各経験年数によって年収にも大きな差が出てきます。
治験コーディネーターを3年経験した人であれば、年収はおよそ420万円と言われています。治験コーディネーターを3年経験していると認定資格の受験なども可能となり、その資格を取得できれば年収にも大きな影響を与えます。
もちろん、3年の経験が無くても事前に認定資格などを持っていれば年収も大きく変化してきます。また、認定資格を持っているとおよそ6万円の昇給が見込めると言われています。
治験コーディネーターを5年している人になると年収は約450万円となり、さらに7年を超えてくると約480万円になってくるようです。5年以上の経験者は認定資格を持っている人も多いですが、それ以外に年収に大きく影響してくるのが「役職」です。
企業で働く治験コーディネーターであればチームリーダーやチーフという役職を用意していることが多く、それによって手当が付くことで月給も変わってきます。また、それ以外にもマネージャーというポジションも存在しており、こうした役職に付くと年収は少なく見積もっても550万円以上も見込めるようです。
年収1,000万円を超える治験コーディネーターもいる
治験コーディネーターは経験やポジションによって給与が大きく変わり、ベテランになれば年収1,000万円を超えることも珍しくないようです。
新卒で治験コーディネーターとして働くことになった場合、全くの未経験で資格数なども少ないと手当なども付きづらいため、初任給でみれば低くなる傾向にあります。しかし、何年かしっかりと働き続ければ知識の差も縮まり、上手くいけば資格を取得できると共に一定の役職にも付くことができれば、年収も徐々に上がっていきます。
治験コーディネーターの給与・年収まとめ
治験コーディネーターの給与は比較的安定して高めと言える
治験コーディネーターの初任給は医療関連の職業としては低めと言えますが、経験を積んでいけば年収300万円以上はしっかり稼げる仕事です。また、大手になれば400万円に近い年収になることもあり、ベテランになれば年収1,000万円になることもあります。
治験コーディネーターは経歴や資格などが給与に大きく影響しますが、企業規模や医療機関の契約内容によっても違ってきます。就職・転職を考える際は、その機関の提示する条件などをしっかり確認しておきましょう。
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治験コーディネーター(治験協力者)の参考情報
平均年収 | 300万円~500万円 |
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必要資格 | 必要資格なし |
資格区分 | - |
職業職種 | 医療 |
統計情報 出典元:
- 職種・性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額
- 職種別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額
- 年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額
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