テキスタイルデザイナーの給与・年収は?初任給や平均月収などの収入統計
アパレル製品やインテリア用品に利用される生地を選ぶ、デザインするといった仕事をするのがテキスタイルデザイナーです。センスを磨き、スキルアップしていけばしっかり稼げる仕事ですが、この仕事で就職した場合の初任給、給与相場、年収相場をご紹介します。
テキスタイルデザイナーの初任給
新卒採用の正社員として、テキスタイルデザイナーとして企業に就職した場合、初任給はどれくらいなのか、採用された後は、テキスタイルデザイナーとしてどんな仕事をするのかをまず解説します。
テキスタイルデザイナーの新卒採用での初任給
新卒採用の正社員で、テキスタイルデザイナーの仕事に就いた場合の初任給の相場は、18万円~20万円です。
一般財団法人労務法人研究所の「2018年度新入社員の初任給調査」によると全産業でみた大学卒の新入社員の初任給の平均は21万1,039円でした。ですからテキスタイルデザイナーの初任給は、大卒新入社員の初任給の平均相場よりも少し安い金額です。
テキスタイルデザイナーとしての初期の仕事
テキスタイルデザイナーの就職先としてはアパレルメーカー、インテリアメーカー、繊維メーカーなどですが、就職してからしばらくは、社会人としてのルールやマナーを学ぶのはもちろんですが、テキスタイルデザイナーとして必要な様々な糸や生地に関する知識、加工方法やその技術を学ぶことになります。
テキスタイルデザイナーの平均給与
次に、テキスタイルデザイナーの平均給与、基本給以外に支給されるものを紹介します。
テキスタイルデザイナーの給与は約30万円
厚生労働省のまとめている「賃金構造基本統計調査の職種別賃金表」の中には、様々な職業の平均給与がまとめられています。その中に「テキスタイルデザイナー」という職種は含まれていませんが、「デザイナー」という職種はあるので、これを参考に平均給与を紹介します。
平成27年のデザイナーの平均給与(月額)は30万3,300円です。
働いている企業の規模で月給も変わる!?
「平成30年賃金構造基本統計調査」では、職種ごとの給与だけでなく、企業の規模に応じた給与の平均額も公表されています。デザイナーの場合、企業の規模に応じてどれくらい給与額が違ってくるのか参考にできます。
事業者規模 | 決まって支給する現金給与額 | 年間賞与その他特別給与額 |
---|---|---|
小規模事業者(労働者10人から99人) | 27万1,800円 | 34万8,300円 |
中規模事業者(労働者100人から999人) | 26万7,700円 | 42万円 |
大規模事業者(労働者1,000人以上) | 31万1,500円 | 69万4,200円 |
小さな企業でも毎月の給与面では、中規模の企業とほとんど変わることがありません。しかし賞与(ボーナス)に関して言うと企業の規模が大きくなるほど、その支給額も増えていきます。年収で考えると、やはり小規模の会社より規模の大きい会社でデザイナーとして働く方が得であることが分かります。
短時間労働のデザイナーの給与は?
テキスタイルデザイナーを含めデザイナーとして働く人の中には、フレックス制で働く人や、家事と仕事を両立させるために短時間労働の人、時給制が働いている人もいます。次にそうした短時間や臨時で働くデザイナーの平均的な給与や時給も「賃金構造基本統計調査の職種別賃金表」を参考に紹介します。
短時間で働くデザイナーの平均給与は、18万9800円、臨時で働くデザイナーに1時間あたり決まって支給される現金給与額は、5,820円でした。ただし、デザイナー全般のデータとなっており、実際には時給制で働く場合は1,000円~前後で募集がかけられていることが多いようです。
テキスタイルデザインの平均年収
最後に、テキスタイルデザインの仕事での平均年収、年収アップの方法を紹介します。
テキスタイルデザインの平均年収は平均より上!?
先ほど紹介した「賃金構造基本統計調査」のデザイナーの平均月収、賞与の金額を参考に、企業の大きさ別にその年収平均を計算してみました。
事業者規模 | 毎月の給与額 | 年間賞与その他特別給与額 | 年収(給与+賞与) |
---|---|---|---|
小規模事業者(労働者10人から99人) | 27万1,800円 | 34万8,300円 | 360万9,900円 |
中規模事業者(労働者100人から999人) | 26万7,700円 | 42万円 | 363万2,400円 |
大規模事業者(労働者1,000人以上) | 31万1,500円 | 69万4,200円 | 443万2,200円 |
企業の大きさにより年収に差が生じますが、デザイナーの年収はおよそ360万円~450万円ということになります。テキスタイルデザイナーの年収相場もおおよそこの範囲内に収まります。
「賃金構造基本統計調査」によると平成29年の男女の平均年収は304.3万円でした。ですからテキスタイルデザイナーの平均年収はそれより高い金額です。
テキスタイルデザインで年収を上げる方法
テキスタイルデザインの仕事でも、年収アップ、スキルアップを目指すことは可能です。次に、年収アップにつながる方法をいくつか紹介します。
- 昇給
- 昇進
- 転職
- 独立
昇給
昇給の時期として一般的なのが4月です。定期昇給を採用している会社であれば、毎年給料が上がります。賞与の金額が、毎月の給与金額に基づいて支給されている会社ならば自動的に賞与の額も上がります。
昇進
昇進も給与アップにつながります。デザイナーのチームリーダーなど管理職として部下を束ねる立場になれば、年収もアップします
デザイナーチームのスケジュール管理、デザインや品質のクオリティーの維持など、直接的にテキスタルデザインの仕事とは関係のない分野のこうしたスキルを身に着けておけば、経営者側の意図も汲み取れるデザイナーとして昇進や昇給、または有利な条件での転職などの機会を掴むきっかけになります。
転職
今より給与面で待遇の良い会社に転職するというのも年収アップの方法のひとつです。デザインの大切さをあまり理解していない会社よりも、すぐれたデザインの商品を世に送り出すことの大切さを理解している会社に勤める方が、給与面でもやりがいの点でもきっと違ってくることでしょう。
さらに将来的に拡大する見込みのある会社に転職するという選択肢もあります。当初給与のアップは難しいかもしれませんが、見込み通りに業績が上がっていけば、それに比例して給与も上がっていくでしょう。
独立
テキスタイルデザイナーとして年収アップさせる最後の方法は独立です。テキスタイルデザイナーとしてのセンスやスキルがすでに高く評価されているのであれば独立も視野に入れることができます。
しかし、企業に勤めているデザイナーとは異なり、フリーのデザイナーとして活動する場合、自分を売り込むための営業力が必要です。収入・支出に関する会計処理も行わなければなりません。さらにこれまでは会社の設備を利用していましたが、仕事に関係するすべての設備を自分で用意するための設備投資も必要です。
こうしたデザインの仕事以外の雑務に追われる結果、フリーのデザイナーから企業に勤めるデザイナーに戻るというケースもあります。テキスタイルデザイナーとして独立を目指す場合は、こうしたデメリットも考慮する必要があります。
テキスタイルデザインの給与・年収まとめ
年収は全国平均より高い!センスを磨けばきっちり稼げる
テキスタイルデザインの仕事の初任給は平均的な大卒の初任給より少し高く、平均年収も一般の平均年収よりも高い金額でした。
デザイナーとして企業にある程度の期間、勤務し続ければ、昇給・昇進などで給与、年収ともにアップします。経験を重ねてデザインのセンスやスキルを磨いていけば長い期間第一線で活躍することができます。
自分のデザインした洋服やインテリアが店頭に並んでいる、お客様に喜ばれる様子を観察できるのが、この仕事の醍醐味です。そんなやりがいあふれるテキスタイルデザインの仕事でしっかり稼いでみるのはいかがでしょうか。
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テキスタイルデザイナーの参考情報
平均年収 | 350万円〜500万円 |
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必要資格 | 必要資格なし |
資格区分 | - |
職業職種 | 美容・ファッション |
統計情報 出典元:
- 職種・性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額
- 職種別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額
- 年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額
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