アニメーターになるには?必要スキルや向いている人の特徴などを具体的に解説

アニメーターになるには?必要スキルや向いている人の特徴などを具体的に解説

アニメ好きなら誰もが一度はなりたいと考えるアニメーターという職種。アニメーターになるには、一体どのようなことが必要なのでしょうか。本記事では、アニメーターになるために求められること、必要となるスキル、向いている人の特徴などについてご紹介します。

アニメーターになるには何が必要?

アニメーターになるために、必要とされる資格や試験はありません。

アニメーターの主な就職先はプロダクションやアニメ制作会社ですが、就職をする前にアニメーターの養成課程がある専門学校や、美術系の大学などに通って学ぶのが一般的とされています。

アニメーター養成課程のある専門学校

専門学校に通うメリットは、アニメーターに関する専門的な知識や技術を集中的に習得できることと、就職に強いことにあります。多くの専門学校は2年制で設定されていますが、3年制・4年制と時間をかけて学ぶことができる学校も多く存在しています。

アニメーターになるための学校選択としては、大学よりも専門学校に通うことが一番スタンダードな道と言われています。

美術系の大学

以前より、4年制大学を卒業してアニメーターになる人の数は少ないとされていました。しかし、昨今では美術系の大学や、アニメに特化した学部や学科を卒業した人がアニメーターになるパターンも多く見られるようになっています。

4年制大学を卒業するメリットには、一般的な専門学校よりも長い期間で知識や技術を習得する時間を確保できること、一般教養を学び、色々な人に囲まれながら学校生活を送ることで知見が広がることにあるといってよいでしょう。

ただし、4年制大学は専門学校よりも学費が高い傾向にあるので、金銭的な兼ね合いも考えて進学先を考えるとよいでしょう。

アニメ制作会社に直接売り込む

自分の画力に自信がある人の中には、作品などのポートフォリオを直接アニメ会社やスタジオに持ち込んで売り込みをする人もいます。ただし、これはアニメーターの全体数からみればかなりの少数派です。

大手のアニメ制作会社やスタジオでは作品を見てもらえないことの方が多いので、Webなどで中小規模の会社を調べて持ち込み先を絞ると、見てもらえる可能性が高くなるとされています。

未経験者を募集している会社に応募する

アニメ制作会社やスタジオでは「未経験者」または「初心者」を募集していることがあります。

基本的に会社は即戦力を必要としますが、まれに「アニメーター未経験者」を一から育てようとする会社も存在するので、応募する際は会社の育成環境や風土がどのようになっているのかをよく確認することが重要です。

アニメーターの世界は離職率が高く、慢性的に人手不足の傾向にあります。そのため、未経験者をとりあえず採用して人手を増やそうとする会社が多いことも事実です。

アニメに関する技量を持ち合わせない状態で応募するなら、自分が成長できる環境のある会社かどうかをよく考えて就職先を選ぶとよいでしょう。

アニメーターに向いている人、適性がある人

ここではアニメーターに向いている人の特徴や適性について解説します。

アニメが好き

アニメーターになる理由として、「子どもの頃からアニメが好き」「仕事でもアニメに関わっていたい」という理由を挙げる人が多いでしょう。アニメーターの仕事は、一日中原画または動画を描き続けることが基本です。

30分のアニメに必要とされるカットの基本枚数は250~400枚。動きの滑らかなアニメの場合は、それに加えて動画が多くて1万枚にもなることもあります。このように、1本のアニメを制作するためには莫大な総カット数が必要になるので、アニメを仕事にするには「根っからのアニメ好き」であることは基本中の基本です。

画力が高いことは基本

アニメーターとして活動するには、アニメに対する強い気持ちだけでは仕事を続けることはできません。アニメーターとして就職するために必要なのは、学歴や資格ではなく、「画力」が最も重要視される要素です。

アニメーターは原画を描く「原画マン」と、原画と原画の間に差し込む絵を描く「動画マン」の二者に分かれます。両者に必要な資質としては、画力以外にもデッサン力・構成力・想像力などが挙げられるでしょう。

一般的に、新人は動画マンから始まり、力がついてきたら原画マンとして昇格しますが、仕事をしている中で自分の苦手とする構図やキャラクターのポーズなどを克服して成長をし続けることも重要です。

コミュニケーション能力がある

アニメーターの仕事と言えば、ひたすら机に向かって絵を描き続ける姿を想像する人も多いでしょう。

作業中は黙々と仕事をこなすアニメーターですが、一本のアニメを完成させるためには、多くの人とチームを組み、コミュニケーションを取りながら仕事を進める必要があります。

人から作業の指示を受けたり指示を出したりしながら円滑に仕事を完成させる為には、細かな連絡のやりとりが必要です。また、アニメーターは締め切りがある仕事なので、自分の仕事を時間内に最後までやり遂げようとする責任感も持ち合わせることが大切といえるでしょう。

長時間労働に耐えうる体力・精神力・忍耐力がある

近年ではアニメ業界の労働環境や条件を改善しようとする動きが見られますが、アニメーターの世界は昔から平均労働時間や残業時間が長く、長時間労働で働かなければならない会社が多いと言われています。

理由として挙げられるのは、離職率が高いためアニメーターの人材が常に不足していること、各作業がスムーズにいかず各部門の仕事が効率良く進まないことなどがあります。

このような労働環境のもとで働くためには、体力・精神力・忍耐力を持ち合わせていることが重要といえるでしょう。

知識や人生経験が豊富である

アニメを描くための技術として重要なのは画力です。しかし、人の心に感動を与える絵を描くためには、原作や作品監督の意図に沿うことができる「想像力・構成力・表現力」などが必要です。

これらの力を身につけるためには、人生において色々な経験をしたり、多くのアニメはもちろん、絵画・映画・芝居などの作品を見たりして己の知識を深めることが重要です。

多くのことを経験して知見を広めたりたりすることで、自分の描くキャラクターに深みのある動きが出せるようになるでしょう。

収入面を重要視しない人

昔からアニメーターの世界は、自分の描いた原画の枚数によって給与が決定する、「歩合制」を採用しているところが多いとされています。

現在では労働環境を改善するために、正社員・契約社員での採用、または社員登用制度を取り入れている会社もありますが、そうでない場合は当面の生活費を稼ぐのも難しいのが現実です。

このような環境のもとでアニメーターとして働くには、収入面を重要視しないことが求められます。余裕があれば、アニメーターになるまでに日々の生活費を貯金して蓄えておいた方がよいでしょう。就職するときは、会社の定める給与体系をよく見極めることが大切です。

アニメーターになるための学校・教室

ここでは、アニメーターになるためのおすすめの専門学校と、4年制大学を一校ずつ紹介します。

アミューズメントメディア総合学院 アニメーション学科

2019年に開校25周年を迎えるアミューズメントメディア総合学院は、エンタテイメント産業界の中でも歴史のある専門学校です。

アニメーション学科には「アニメーター専攻」と「アニメ監督・演出専攻」の2コースがあり、現職のプロである講師からの指導や徹底した就職サポート体制により、2018年度まで7年連続100%の就職率を維持し続けています。

デッサン技術などの基礎画力の習得に加え、PCによるデジタル技法、企画や構成力、演出力など、就職した時に即戦力となれるような力を身につけることが可能です。これらの授業に加え、卒業までの2年間の学校生活の中で、4本のアニメを共同制作で作り上げる授業もあります。

東京工芸大学 芸術学部・アニメーション学科

東京工芸大学は4年制大学の中でも珍しく、芸術学部・アニメーション学科というアニメに特化している学科を設置している学校です。次世代のアニメーターを育成すべく、4年間の学びの集大成となる作品制作を行う「制作分野」と、アニメ作品などの批評を行う「研究分野」の2分野を軸に学習をすすめます。

大学では自らの手を動かして絵を描く力を鍛えると共に、現在普及しつつある立体アニメーション・CGなどの技法にも対応できるように、PC・サウンドスタジオ・シアターなどの設備も充実しています。

卒業後の主な進路には、アニメーターはもちろん、監督・美術背景・撮影・3DCGクリエイター・アニメーション作家などの道があります。

アニメーターになるには?まとめ

色々な経験をして表現力を身につける

アニメーターになるには、専門学校などで基礎技術を身につけ、卒業した後に制作会社へ就職するルートが一般的とされています。

アニメーターの資質として、人に認められる「画力」を持ち合わせていることは一番の基本ですが、加えて想像力や表現力を持っていることも重要です。

人の心に響く作品を作るためには、人生において色々な経験をして知識を身につけ、深みのある人間になることも必要とされるでしょう。

アニメーターの参考情報

平均年収150万円~350万円
必要資格 必要資格なし
資格区分 -
職業職種マンガ・アニメ・ゲーム

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