アニメーターの給与・年収は?初任給や平均月収などの収入について解説

アニメーターの給与・年収は?初任給や平均月収などの収入について解説

アニメ好きの人なら誰もがなりたい「アニメーター」という職業。人手が常に不足していると言われているアニメーターですが、平均的な給与や年収はいくらくらいなのでしょうか?本記事では、アニメーターの初任給、平均的な給与、平均的な年収など、収入面についてご紹介します。

アニメーターの初任給

昨今、多くの残業時間や低い賃金などの労働環境が問題視されるアニメ業界。アニメーターは非正規雇用や個人事業主(フリーランス)として働いている人が大多数を占め、正社員や契約社員として会社に雇われる人の数は少数とされています。

フリーランスのアニメーターの初任給は約5~10万円が相場

アニメーターには、作画の原画を作成する「原画マン」と原画と原画の間の作画を作る「動画マン」に分類されますが、新人や未経験者の場合は「動画マン」からキャリアをスタートさせるのが一般的です。

業務委託(フリーランス)として働く場合の初任給は完全な出来高制となり、1枚当たりの金額(150~250円前後)の動画を何枚仕上げたかによって初任給が決定します。1日に仕上げることができる動画の枚数は作品の内容によって異なりますが、少ない場合だと10枚に届かないことも。

また、難易度の高い動画を任された場合は1日にこなせる枚数が少なくなり収入に結びつかない反面、比較的容易な動画ばかりを仕上げて初任給がアップしたとしても技術の向上に結びつかないというジレンマが発生します。

このように、フリーランスの新人アニメーターが制作できる動画の枚数には限りがあり、1枚単価の金額も低いことから初任給は5~10万円前後くらいが相場とされています。

フリーランスゆえ社会保険などは自己負担

フリーランスのアニメーターとして働く場合、国民年金や健康保険などの手続きは自分で行い、支払いをしなければなりません。また、会社に雇用される正社員や契約社員のように残業代などが出されることもありません。

そのため金額の低い初任給から健康保険などの費用を差し引いた金額が実際の手取りです。新人アニメーターとして動画の制作をして「原画マン」に昇格するには、早い人でも2年の歳月がかかると言われています。

アニメーターを長く続けていくなら、最初の数年間は生活に困らないように前もって貯金をして備えておいた方が、精神的にも安定して仕事を続けることができるでしょう。

原画マンになれば1枚当たりの単価はアップ

新人アニメーターがすぐに原画マンとして起用されることはほぼありませんが、原画マンの1枚当たりの作画単価は2000~2500円が相場です。また劇場版のアニメになるともっと高い単価が期待できると言われています。

アニメーターとして給与アップを狙うなら、日々の作業の中で技術を磨きながら実績をつけ、早く原画マンとして働くことが一番の近道といえるでしょう。

アニメーターの給与中央値の統計

ここでは、一般社団法人JAniCA(日本アニメーター・演出協会)が発表している「アニメーター実態調査2019」の資料を基に、アニメーターの給与の中央値を見ていきましょう。

原画マンの給与中央値は約10万台前半

実態調査での原画マンの平均勤続年数は4年、平均年齢は27歳と若く、年収の中央値は160万円程。この数字を12ヶ月で割ると必然的に給与の中央値は13万円くらいと推定されます。

動画マンの初任給と同様に、数年働いた後でも給与の平均値は低く、一般的な企業の高卒の初任給に届かない人が大多数を占めているのが現状といえるでしょう。

第一原画と第二原画の給与中央値は差がある

アニメーターは「動画マンと原画マン」の2つに大きく分類されますが、原画マンは更に「第一原画」と「第二原画」の2つに分かれます。

第一原画とは、原画のもとになる大雑把な「ラフ原画」を描く人を指し、第二原画は第一原画のラフを丁寧に仕上げて後の工程作業をする動画マンに渡せる作画を仕上げる人を指します。

第一原画の平均勤続年数は17年、平均年齢は40歳で年収の中央値は300万程。従っておおよその給与平均値は25万円と推定されます。

また、第二原画の平均勤続年数は10年、平均年齢は39歳で年収の中央値は100万円程なので、おおよその給与中央値は約10万円と推定され、第二原画では動画マンとさほど変わらない給与で労働していることと考えられます。

アニメーターの平均年収

アニメーターの平均年収はどれくらいなのでしょうか。ここでも、一般社団法人JAniCA(日本アニメーター・演出協会)が発表している「アニメーター実態調査2019」の資料を基に、アニメーターの平均年収について見ていきましょう。

動画マンの平均年収は約125万円

実態調査の報告によると、動画マンの平均年収は約125万円と発表されています。最小値は50万以下、最大値は約250万円と人によって150万円程の差がありますが、中央値が約160万円なので、一般企業の平均年収と比べてもだいぶ低いことがわかります。

第一原画の平均年収は約334万円

第一原画の平均年収は約334万円、最小値は50万円以下、最大値になると1,200万円と動画マンにくらべて人によって大きな差があるようです。

また、第二原画の平均年収は131万円と、給与の中央値と同様に動画マンの平均年収とさほど変わらない収入を得ているのが実情のようです。

アニメーターの平均年収が低い理由

2018年の帝国データバンクによると、2017年度のアニメ業界全体の収入合計は200億円を超え過去最高を更新し、1社あたりにおける平均収入高も7年ぶりに回復したと報告されています。

要因としてはヒット作が出たことや動画配信サービスのアニメ参入の増加などがあり、今後新しいビジネスでアニメの進出がさらに期待されるとしています。明るいニュースが報じられる一方で、アニメーターの労働環境や給与面での改善が一部進められていますが、すぐに年収に反映されるかとなると疑問です。

アニメーターが現在に至るまで低賃金で働く理由の一つには、昔からの慣習や不況によって元々の制作費が少ないことがあげられます。

また、名の知れているアニメ制作会社は全体数からみればほんの一握りであり、ほとんどのアニメ制作会社会社は中小企業が占め、発注先の元請けや孫請けに仕事がくるまでに、少ない制作費がさらに削減されて渡ることが原因とされています。

その上、個人事業主のアニメーターは「作画の単価×枚数」が収入として換算されるので、どれほど制作に関わった作品がヒットしたとしても、ボーナスなどの上乗せが期待できることはあまりありません。

アニメーターが収入アップを狙うには

収入が低いとされるアニメーターが収入アップを狙うためにはどのような方法があるのでしょうか。アニメーターは労働賃金が低いことに加えて、労働時間が長時間であることも問題視されています。

一般社団法人JAniCA(日本アニメーター・演出協会)が発表している「アニメーター実態調査2019」の報告結果では、アニメーター以外の職種も含むアニメーション制作者の1日の労働平均作業時間は平均約11時間、1ヶ月の平均休日は4.6日との結果が出ています。

一般的な他の仕事にくらべて、アニメ制作者の労働環境は長時間労働で休日が少ないのが現状です。このような環境の中で働くには、経験を積みながら作業効率を上げて労働時間を少なくしていくのが改善方法の一つと言えるでしょう。

アニメーターから昇格を狙う

アニメーターの中には、将来的に作品監督や演出家、プロデューサーの道を目指す人も多くいるでしょう。アニメーターの仕事は労働賃金が低いので、アニメ業界全体が低賃金のイメージを持たれますが、職種が違えばそのようなことはありません。

同調査の報告結果によると、作品監督の平均年収は約649万円、プロデューサーは約542万円、演出家は約380万円と、アニメーターの平均年収よりも遥かに多い収入を得ていることがわかります。

アニメ業界で一番収入が多い作品監督の中には年収1,000万円を超える人も中には存在するので、実力次第では一般企業に勤める人よりも多くの収入を得る可能性もあるといえるでしょう。

アニメーターの給与・年収まとめ

アニメーターは他職種への昇格で賃金アップを狙う

正規雇用自体がほとんどなく、基本的にアニメーターの収入は低いので、特に動画と第二原画を担当している間は厳しい生活が続くかも知れません。

ただし、アニメ制作に携わる作品監督やプロデューサーなどの他の職種は世間のサラリーマンと同等くらいの平均年収を得ているので、収入アップを狙うなら、実績と経験を積んで昇格を目指すのが一番良い方法といえるでしょう。

アニメーターの参考情報

平均年収150万円~350万円
必要資格 必要資格なし
資格区分 -
職種マンガ・アニメ・ゲーム

統計情報 出典元:

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