文具ソムリエールの資格・試験とは?取得しておくと役立つ資格の特徴などを解説
文具ソムリエールとして働く上で必要となる資格は特にありません。しかし、仕事をしていく上で資格試験を受験して取得しておくことは何かと役立つことが多いです。この記事では、文具ソムリエールとして活動する上で役立つ可能性が高い資格試験情報についてご紹介していきます。
文具ソムリエールの資格とは?
文具ソムリエールに必須資格はない。文具メーカーや小売店で経験を積むことが一般的な手段
文具ソムリエールに関する国家資格や公的資格はありません。極端にいえば、「文具ソムリエールです」と言ってしまえば、誰でもその日から活動することが可能です。
とはいっても、文房具は消しゴムやシャープペンシル、ボールペン、修正液など非常に多くの種類があるので、豊富な種類のある文具に関する商品知識が求められます。
そのため、多くの人はしっかりと文具メーカーや小売店などで商品知識を身につけた上で独立しているようです。
文具ソムリエールの仕事に役立つ資格
文具ソムリエールは特別な資格がなくても、自らその肩書を名乗ることで仕事をすることができます。
どのような仕事をするにしても、文具に関する商品知識は求められるので、商品知識を当資格や販売に役立つ資格などを取得していくといいでしょう。
文具知識能力検定
文具知識能力検定は略称として「文具検定」とも言われており、文房具屋さんドットコムが運営、文具専門誌の紙製品新聞社、全通、日本文具新聞社、文研社の4者が共済して行われる資格試験です。
目的としては、文具店店員の方々に対する文房具の基礎知識の養成、一般ユーザーにも文具に関する知識を広く知ってもらうことで業界の活性化とファンの拡大を目指しています。
使うと便利な文具、使いやすい、環境に良い、夢のある文具などさまざまな文具に関する基礎知識・豆知識が盛り込まれている試験です。この試験に合格したからといってすぐに仕事ができるわけではないものの、持っておくと文房具に関する知識があることの証明にはなりうるでしょう。
販売士検定
販売士検定は日本商工会議所が実施・認定する公的資格で、別名をリテールマーケティング検定とも呼びます。
資格の等級は1級、2級、3級の3段階あり、3級ではマーケティングの基本的な考え方を、2級では流通・小売業における高度な専門知識を、1級では経営計画の立案や経営管理に関する項目が見られます。
プロダクトデザイン検定
プロダクトデザイン検定は、日本インダストリアルデザイナー協会が運営・実施する資格試験で、文字通りプロダクトデザインに関する知識を見るための試験です。
専門性を確立したデザイナーやこれからデザイナーを目指す方、営業・マーケティング担当者などが受験しており、2級はデザインの基礎知識を1級は一通り業務を遂行できる人を対象とした試験となっています。
その他、文具ソムリエールが活用できる資格
文房具や販売・デザインに関する資格以外にも、文具ソムリエールとして仕事をする上で役に立つ資格があります。
語学に関する資格
接客するお客様はなにも日本人だけとは限りません。国内にも多くの外国人が住んでいるので、時には、外国人に提案・案内をしなければならない可能性も考えられます。
英語をメインとして置くといいですが、中国語・韓国語のいずれかが話せるとさらにいいでしょう。
普通自動車運転免許
文具ソムリエールになる前は、文具メーカーや小売店などで経験を積むことが一般的です。特に営業や宣伝(セールス・プロモーション)関連の部署へ配属となった場合、自社製品を載せて移動する機会も多くなります。
そのため、普通自動車運転免許がほぼ必須です。多くの人は学生のうちに取得しますが、時間のある学生の就職活動開始前に取っておきましょう。まだ取得していない場合も、ねいて以後入社前に取るようにするといいでしょう。
文具ソムリエールの仕事に役立つ資格の難易度・合格率
文具ソムリエールの仕事に役立つ関連資格について、それぞれの難易度、合格率とともに、試験の特徴などをまとめました。
文房具の知識・販売に関する資格
文具知識能力検定
文具知識能力検定は、文房具屋さんドットコムが運営、文具専門誌の4社(紙製品新聞社、全通、日本文具新聞社、文研社)が共済する資格試験です。
文具店店員の方々にとっては文房具の基礎知識を確認、一般ユーザーにとっては文具について広く知ってもらうことで業界の活性化と文房具ファンの拡大を目指す目的ではじまりました。
試験は年齢・学歴などに関係なく誰でも受験でき、文具店店員は正答率8割以上、一般ユーザーであれば正答率7割以上が合格基準となります。
試験はPCやスマホを使って行い、年1回(4月中旬頃)に行われます。本試験前にはWEB上で模擬試験が行われ、出題傾向や分野別の得意・不得意を知ることができるので、受験を希望する人は受験してみるといいでしょう。
合格率 | 非公表 |
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受験資格 | 年齢・学歴などに関係なく誰でも受験可能 |
受験費用 | 無料 |
出題範囲 |
過去の模擬テストから出題
※文具の総合メーカー、筆記具、ファイル、糊、墨、手帳、学童文具などさまざまな専門メーカー、または文具店店長から寄せられた「最低限知ってもらいたい知識」や、文具に関する文献、専門家や開発者の意見をうかがいながら問題を作成。 |
販売士検定
販売士検定は日本商工会議所が運営・認定する資格で、ニーズを的確に汲み取ってそのニーズに合った商品を提供すること、商品開発や仕入れ、販売、物流などに関する知識を見る「販売のプロ」を認定するための資格です。
小売店舗に勤める従業員や店長だけでなく、製造業・サービス業・流通業の従業員、そこを目指している学生も受験するほどなので、非常に多くの方が受験する資格試験といえます。
合格基準は、それぞれ下記のとおりです。
平均70点以上、かつ1科目ごとの特典が50点以上
いずれかが満たされていなければ、不合格となります。
販売師の資格は5年ごとに更新が必要なので、注意してください。
文具ソムリエールになる前に、文具メーカーや小売店舗で経験を積む人が多いことを考えると、受けておいて損のない試験でしょう。
合格率 |
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受験資格 | 年齢・学歴などに関係なく誰でも受験可能 |
受験費用 |
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出題範囲 |
【3級】
※全体で試験時間100分 【2級】
※試験時間60分
※試験時間90分 【1級】
※試験時間120分(午前)
※試験時間80分(午後) |
デザイン関連の資格
プロダクトデザイン検定
プロダクトデザイン検定は、日本インダストリアルデザイナー協会が実施する資格試験で、デザイナーとしての専門性の確立、社会的信頼性の恒常、プロダクトデザインの普及・啓発を目的に、商品開発に携わるすべての人に向けて実施しています。
合格ラインは2級が60%以上、1級は70%以上です。
デザイナーの人であれば自身のプロダクトデザインに関する実力を、学生やデザイナーを目指している人にとっては学習の進み具合を確認するために受験するといいでしょう。
また、商品開発に携わるデザイナーや文具ソムリエールであれば、魅力的な商品づくりに必要なデザインの知識を確認する目的で受験してみてください。
合格率 | 非公表 |
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受験資格 | 年齢・学歴などに関係なく誰でも受験可能 |
受験費用 |
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出題範囲 |
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文具ソムリエールの仕事に役立つ資格が取れる学校や講座
日本商工会議所の通信講座
販売師の資格に関しては、次の2つの方法があります。
- ハンドブックを使った独学
- 通信教育講座の受講
通信教育には、公開経営指導協会や産業能率大学が行っている講座があります。
以前は民間の資格学校でも講座を行っていましたが、現在は「試験問題の大半が公式ハンドブックから出題される」と謳っていることから、独学か通信教育講座の受講を選んでいるのが実情です。
2級・3級では講習会があるので、近くに商工会議所があればそういうところで勉強するのもいいでしょう。
文具ソムリエールの資格・試験まとめ
文具ソムリエールとして知識を身につけるために資格試験の勉強をしてみよう
文具ソムリエールを目指す上で必須となる資格は特にありません。
しかし、文具ソムリエールになる前には、文具メーカーで営業や宣伝、雑貨店・書店・ホームセンターなどのような小売店舗の文具コーナーで販売の経験を積むことが一般的です。その他、メーカーであればデザイナーと一緒に商品開発の経験を積む機会も与えられる可能性もあります。
文具ソムリエールとして活動するためには、文具に関する基礎知識が求められますが、そういった知識は仕事上で身につけられるので心配はいりません。
それでも、文具知識能力検定や販売士検定、プロダクトデザイン検定を受験すること、しなかったとしてもそれに向けて勉強することは仕事していく上で大きなプラスになると考えられます。
業務をしていく上で教わったことが身についているかどうかを確認する目的で、この記事で紹介した資格試験を受験・勉強していくといいでしょう。
文具ソムリエールの参考情報
平均年収 | 300万円~600万円 |
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必要資格 | 必要資格なし |
資格区分 | - |
職業職種 | 販売・サービス |
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