特別支援学校教諭の資格・試験とは?特別支援学校教諭採用試験などについて解説

特別支援学校教諭の資格・試験とは?特別支援学校教諭採用試験などについて解説

特別支援学校教諭に必要な資格試験は、特別支援学校教諭採用試験があります。今回の記事では、特別支援学校教諭を目指す上で必要となる特別支援学校教諭採用試験、特別支援学校教員資格認定試験、教員免許状などについてご紹介します。

特別支援学校教諭の資格とは?

特別支援学校教諭採用試験とは

特別支援学校教諭として働くためには、特別支援学校教諭採用試験の合格が必要です。以前は盲学校、養護学校、ろう学校と呼ばれていましたが、現在では特別支援学校という名称に統一されています。

採用試験は自治体で異なる

特別支援学校教諭採用試験は各自治体で行われます。そのため、試験内容や難易度は自治体ごとで異なります。

また、いくつかの自治体では通常の教職員採用試験に合格した人のなかから特別支援学校教諭を選ぶところもあります。試験を受けるときには、あらかじめその自治体の試験概要を確認しておきましょう。

受験資格も自治体ごとで異なる

特別支援学校教諭採用試験の受験資格は自治体ごとで異なります。一部の自治体では、特別支援学校教諭の免許状がないと試験を受けることができません。

一方で別の自治体では、支援学校教諭の免許状がなくても試験を受けることが可能です。そのため希望する自治体がある場合には、受験前に特別支援学校教諭の免許状が必要かどうかを確認しましょう。

一般の教諭の免許状は必要

特別支援学校教諭採用試験では一般の教諭の免許状は必須となっています。教諭免許状には、特別支援学校のほかに高等学校、中学校、小学校、幼稚園のカテゴリーがありますが、特別支援学校教諭採用試験を受ける場合には、どれかの免許状を取得していなければなりません。

特別支援学校教諭採用試験の難易度・合格率

特別支援学校の合格率は低め、早めの受験対策を

特別支援学校教諭試験の採用率は自治体によっても異なりますが、通常は3.8倍です。

他の教職員試験と比較した場合、小学校は4.5倍、中学校は7.8倍、高等学校は7.7倍となっており、他の教職員採用試験と比べれば難易度は低めです。ただし採用数はかなり少ないため、早めの受験対策をして、計画的に勉強することが重要です。

特別支援学校教諭採用試験

合格率 自治体によって異なる
受験資格 自治体によって異なるものの、多くの自治体では教員免許状を必須としている
受験費用 自治体によって異なる
出題範囲 1次試験は教職に関する専門教育科目と教科に関する専門教育科目。

2次試験は個人面接、模擬授業が行われる。ただし出題内容については自治体によって異なる

受験者は女性の方が多い傾向

特別支援学校教諭採用試験の受験者は女性の方が多い傾向にあります。年によって割合は異なりますが、基本的に受験者数の6割が女性で、4割が男性です。合格者の割合も女性の割合が高く、ここ数年は女性が6割に対して男性が4割となっています。採用率は男性が4.5倍、女性が3.3倍です。

既卒よりも新卒のほうが合格者の割合が高い傾向

平成29年度の特別支援学校教諭採用試験の合格者は、新卒が40%なのに対して既卒が23%です。受験者は既卒の方が新卒よりも多いですが、合格率については新卒の方が高めです。

特別支援学校教諭に関連する資格

特別支援学校教員資格認定試験

特別支援学校関係の資格として特別支援学校教員資格認定試験があげられます。資格試験のため、特別支援学校教諭として働くためには特別支援学校教諭採用試験の合格が必要です。

ただし特別支援学校教員資格認定試験の資格を取得すれば、特別支援学校で働くための知識やスキルを証明できるため、自治体によっては採用試験において有利になります。

試験は筆記試験と実技試験がある

試験科目は教職に関する専門的事項、特別支援教育に関する一般的事項、自立活動に関する専門的事項となっています。

また試験は1次試験と2次試験があり、1次試験は筆記試験のみ、2次試験は筆記試験と実技試験があります。受験者数や合格率は非公開ですが、計画的に受験対策をすれば合格も可能です。

教員免許状

特別支援学校教諭として働くためには、一般の教員免許状の取得が必要です。教員免許状は教育免許状取得のための「教職課程」が用意されている学部があれば取得可能です。教育大学はもちろんのこと、一般の四年制大学や短期大学でも取得できます。

通信大学でも取得が可能

教員免許状を取得するためには大学や短期大学へ進学して必要な単位を取得することが必須ですが、大学に通うのが難しい社会人については、通信大学で学ぶことで教員免許状を取得できます。

過去に四年制大学や短期大学を卒業した人については2年で、高等学校を卒業した人については4年で教員免許状を取得できます。特別支援学校教諭になるために教員免許状を必要とする人は、状況によっては通信大学もおすすめです。

特別支援学校教諭に役立つ資格が取れる学校

東京家政学院大学

東京家政学院大学は子どもへの教育を学ぶことのできる大学で、幼稚園教諭や小学校教諭はもちろんのこと、特別支援学校教諭を目指す人についてもおすすめです。

「子どもの教育」、「子どもの心理」、「子どもの福祉」、「子どもの文化」、「子どもの保育」、「子どもの健康」の6つをベースに専門知識やスキルを習得できます。また現場実習を通して実践力や対応力を身につけて、子どもの成長をサポートできる教諭を目指すことができます。

基礎知識や実践的な知識を身につけられる

東京家政学院大学では、実社会で活躍できる人材の育成にも力を入れており、社会で働くために必要な基礎知識をはじめ、語学やIT、キャリアデザインといった教育も行っています。また、地域連携や社会貢献活動、産学連携を通して実践的な知識も身につけることができます。

茨城キリスト教大学

茨城キリスト教大学は文学部、看護学部、経営学部、生活科学部が設置されており、キリスト教の精神に基づいた教育を行っています。

特に児童専攻科については特別支援学校の教員を目指すためのカリキュラムが用意されており、障がいのある子どもたちを教育するための知識やスキルを身につけることができます。

3つの分野を通して社会に役立つ実践的なスキルを身につけることができる

茨城キリスト教大学では、いじめや不登校の問題に対処するための知識を身につける「教育学」、障がいのある子どもたちを教育するのに役立つ「心理学」、野外活動を実践的に指導するための知識を身につける「体験活動型授業」の3つの分野を通して、社会で役立つスキルを身につけることができます。

北陸福祉保育専門学院

北陸福祉保育専門学院は付属保育園の施設もある専門学校で、子どもに接することのできる環境でより実践的な知識やスキルを身につけることができます。介護実習室や音楽室、入浴介護実習室なども備わっており、現場で役立つ能力を習得できます。

少人数制の授業でしっかり学べる

また北陸福祉保育専門学院では少人数制の授業を採用しており、学生と先生が近い和やかな雰囲気で学ぶことができます。さらに、就職にも力を入れており、就職相談や保護者面談を通して学生の適性に配慮した就職サポートを展開しています。

特別支援学校の資格・試験まとめ

特別支援学校教諭には、特別支援学校教諭採用試験の合格が必要

特別支援学校教諭を目指す上で、特別支援学校教諭採用試験の合格が必須となります。また、一般の教員免許状の取得も必要です。

特別支援学校教諭採用試験は倍率が高いため、計画的な学習と実践的なスキルを身につけることが重要です。特別支援学校の教諭として必要なスキルを身につけることのできる大学や専門学校へ進学するのもおすすめです。

特別支援学校教員資格認定試験は、特別支援学校教諭に必ず必要な資格ではありませんが、特別支援学校で必要な教える能力や介護のスキルを証明できるため、採用試験において有利になるでしょう。

特別支援学校教諭の参考情報

平均年収400万円~700万円
必要資格
  • 小学校教諭普通免許状
  • 中学校教諭普通免許状
  • 高等学校教諭普通免許状
  • 特別支援学校教諭普通免許状
資格区分 免許
職業職種教育・保育

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