セールスエンジニアの資格・試験とは?取得しておくと役立つ資格の特徴などを解説

セールスエンジニアの資格・試験とは?取得しておくと役立つ資格の特徴などを解説

セールスエンジニアに関係する資格はいくつかあり、合格しておくと就職や転職に有利になるでしょう。例えば、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験などはIT業界で知られている資格なので是非とも挑戦したい資格です。また、営業力を高めるためにはセールススキル検定などもあります。自分の目指したい将来に合わせて挑戦するといいでしょう。この記事では、セールスエンジニアに役立つ資格試験などについてご紹介します。

セールスエンジニアに役立つ資格は?

セールスエンジニアは資格がなくてもなることができますが、将来的にキャリアアップしたいと思っている方に役立つ資格があります。

セールスエンジニアに役立つ資格試験として以下の4つについて概要や難易度を含め、紹介します。

基本情報技術者試験とは?概要・難易度

IT業界で活躍するセールスエンジニアになりたいのであれば基本情報技術者試験がおすすめです。

試験は毎年4月と10月に行われており、技術的な内容だけでなく経営管理方法やIT業界で使える知識を総合的に習得することができます。

この資格試験は情報処理推進機構が実施している試験区分となっており情報処理の促進に関する法律に基づいた国家資格となっています。

高度なIT人材となるために必要な基本的知識と技能を持ち、実践的な活用能力を身に着けさせることを目標としています。

基本情報技術者試験は以下について学習します。

  • ハードウェアとソフトウェアの基本的な構造と仕組み
  • プログラミングに関する基礎知識
  • 会社の運営方法
  • 法律
  • 経営全般に関する知識

簡単にいうならIT業界で働くのであれば最低限必要になる知識を網羅しているといえます。セールスエンジニアとしてIT業界で活躍したいのであれば是非とも押さえておきたい資格になります。

基本情報技術者試験の難易度:低~中

基本情報技術者資格はIT業界の資格試験の中ではレベル2とされており、高難易度ではないもののしっかりとした対策が必要になります。

ITパスポート試験に合格した後のステップとして基本情報技術者試験を受ける人が多く、合格率は20~30%程度となっています。ITパスポート試験よりも少し難易度の高い問題が出題されます。

例えば、USBインターフェイスに関する問題でITパスポート試験では危機の特徴に焦点が当てられているのに対し、基本情報技術者試験では最大接続台数や転送モード、最大転送速度の問題が出されます。

的を絞った学習をすれば独学でも合格は可能といわれており、3~4か月程度の学習期間が必要になるでしょう。

ITパスポート試験に合格しておくのがおすすめ

基本情報技術者試験を受ける前に、ITパスポート試験に合格しておくのがおすすめです。

基本情報技術者試験では午前にマネジメント・ストラテジに関する問題が出題されますが、ITパスポート試験で学んだ知識を応用できる内容です。

また、テクノロジ系の問題も出題されますが、これもITパスポート試験の勉強を通じて必要な基礎知識はカバーできるでしょう。

参考としてITパスポート試験と基礎情報技術者試験の概要をまとめました。

  ITパスポート試験 基本情報技術者試験
平均合格率 40%~60% 20%~30%
出題数 午前100問 午前80問+午後
出題形式 小問84問&中問4題 午前小問、午後長文問題
試験時間 165分 午前150分、午後150分

基本情報技術者試験に合格するためには頻繁に出題されるテクノロジ系の学習に力を入れ、過去問を復習することで合格率を上げることができるでしょう。

応用情報技術者試験とは?概要・難易度

基本情報技術者試験よりも難易度が高い応用情報技術者は情報処理推進機構が運営している国家資格です。

難易度も高く、セールスエンジニアとしてこの資格を持っておくことで会社からも重宝されるでしょう。IT業界で知られている国家資格は難易度が1~3に分かれており、難易度1が最も簡単です。

ITの入門編ともいえるITパスポート試験は難易度1レベルで先に取り上げた基本情報技術者試験は難易度2レベル、応用情報技術者試験は難易度3となっています。

応用情報技術者試験では基礎的な知識だけでなく応用能力が試されます。すでにプログラマーやシステムエンジニアとして活躍している人の多くが受験しており、IT業界である程度の経験とスキルを積んだ人向けに開催されています。

応用情報技術者試験の難易度:中~高

応用情報技術者試験は難易度の高い資格試験として知られています。毎年の合格率は20%程度になっており、決して高くはない数字です。

応用情報技術者試験の受験者の多くはすでにエンジニアとして経験を積んでいる人です。それにもかかわらず、合格率が20%程度に留まっているということは難易度が高いことを裏付けています。

基本情報技術者試験との大きな違いは、午後に行われている記述式試験です。マーク式であれば勘で回答することもできますが、記述式となればそうはいきません。問題の内容も本当に理解していなければ回答できないものが多く、しっかりとした対策が必要になります。

応用情報技術者試験の合格に必要な勉強時間は?

応用情報技術者試験に合格するためにはどのくらいの勉強時間が必要なのでしょうか?

一概には言えませんが、基本情報技術者試験に合格している方で200時間程度、一から勉強する人で500時間程度が必要といわれています。

おそらく仕事をしながらの勉強になるので短期間での詰込み学習になるでしょう。参考書を使うこともできますが、やはり効率がいいのは過去の問題集をひたすら解き続けることでしょう。

最近では過去問のアプリも出ているようです。通勤の隙間時間などを使って学習時間を積み重ねることで合格の確率が高くなります。

ITストラテジスト試験とは?概要・難易度

ITストラテジストとはIT技術を使って戦略を立て、提案し、実際に行動するポジションのことを指し、事業計画や業務改善計画などを練ります。

ITストラテジスト試験は独立行政法人情報処理推進機構によって行われている国家資格です。経済産業省から認定されておりビジネスモデルにおいてIT技術を駆使する能力や企業の経営戦略能力などが問われます。

IT業界で知られている国家資格はいくつかありますが、その最上位にあるのかITストラテジストと言われています。対象者は高度なIT人材としての専門分野を持っており、会社経営にIT技術を取り入れることのできる人です。

企業の役職を務めるだけでなく部下を指導する能力も問われており、IT業界のセールスエンジニアとしても持っておきたい資格です。合格すれば最高情報責任者(CIO)や幹部候補、ITコンサルタントなどとして活躍できるかもしれません。ITセールスエンジニアのみならず可能性を最大限に広げることができます。

ITストラテジスト試験の難易度:高

IT業界の中でもITストラテジスト試験は非常に難易度が高いとされています。公認会計士や司法試験に匹敵するとの見方もあり、十分な勉強量と対策が必要です。実際、ITストラテジストを偏差値に置き換えると70ほどとされており、IT資格の中でも最難関とされています。

経営戦略知識を活かして高いベルの経営力を発揮することが求められる資格であり、的確なアドバイスや意思決定能力なども問われます。そのため、合格率は10%~15%程度に留まっており、短期間の対策と勉強だけでは手が届かない資格です。

ITストラテジスト試験の合格に必要な勉強期間は?

ITストラテジストに合格するためには十分な勉強時間と計画性が必要になります。もともと持っている個人の知識量があるので一概には言えませんが、最低でも3~6か月程度の学習期間が必要になるでしょう。

この試験を受ける人の多くが社会人として活動している人なので学生のように時間に余裕があるという人は少ないでしょう。自分にかけている点や過去の問題集を参考にしながら効率の良い勉強がカギになります。

ITストラテジストで最も難しいといわれているのは2,000文字の論文作成です。ITエンジニアとしての知識とスキルだけでなく国語力が求められ多くのエンジニアがここで脱落していくようです。

ダラダラと期間を決めずに勉強してもモチベーションが下がり、学習効率も低下します。まずは半年程度の期間を決めて集中的に勉強するといいでしょう。合格したあかつきにはIT業界で活躍するセールスエンジニアとしての道が待っています。

セールススキル検定とは?概要・難易度

セールスエンジニアになるためには営業スキルも向上させなければいけません。その点でセールススキル検定に合格すればセールスエンジニアとしての近道になるでしょう。

この資格は特定非営利活動法人セールスコーチング協会が2000年から運営しており、営業マンの営業スキルを判定します。

この資格試験ではセールスコンビテンシーと呼ばれる行動が判定基準になっており以下のポイントを押さえておく必要があります。

  • セールスエッセンシャル
  • リレーションシップ
  • コミュニケーション
  • 計画実行
  • モチベーション
  • 問題解決
  • 営業知識
  • テレ・コミュニケーション

セールススキル検定の難易度はどれくらい?

セールススキル検定は1級から3級に分類されており、各級によって難易度や問題の出題傾向が異なります。

各級の平均合格率は以下の通りです。

セールススキル検定 各級の平均合格率

等級 合格率
3級 79.10%
2級 訪問型セールス 63.10%
テレセールス 58.40%
フォローアップセールス 70.90%
1級 42.90%

3級の合格率は80%程度になっており、比較的簡単な資格試験といえるでしょう。しかし、級が上がり1級試験になると42%程度の合格率なので十分な対策が必要になります。

セールススキル検定の受験資格

セールスエンジニア試験には受験資格があります。

年齢や性別、学歴による制限はありませんが、2級・1級を受験するためにはセールスの実務経験が必要になります。

■3級の受験資格

ヒューマンスキルに関心のある人。セールス未経験者や学生も受験可。

■2級の受験資格

セールススキル検定の3級資格保持者であり、セールスの実務経験が3年以上であること

■1級の受験資格

セールススキル検定の2級資格保持者であり、セールスの実務経験が5年以上であること

セールスエンジニアの資格・試験まとめ

セールスエンジニアとして活躍する業界や資格の種類で難易度は違う

セールスエンジニアとして絶対に必要な資格はありませんが、関係する資格を持っておくと就職や転職の際に有利になります。

また、情報系の資格を持っておくことでIT業界で活躍するセールスエンジニアに近づくことができますし、営業力を証明したいのであればセールススキル検定などがおすすめです。

活躍する業界やトライする資格によって難易度も大きく変わってくるので、自分の知識とスキルに合わせて選ぶといいでしょう。

セールスエンジニアの参考情報

平均年収400万円~600万円
必要資格 必要資格なし
資格区分 -
職業職種コンピューター

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