税理士の資格試験とは?税理士資格試験の概要と合格の秘訣

税理士の資格試験とは?税理士資格試験の概要と合格の秘訣

税理士になるためにはいくつかの方法がありますが、多くの人は国家試験を受験して資格を取得した上で、税理士として働いています。こちらでは、国家試験の受験資格や試験内容、難易度などについて解説しています。

税理士の国家資格について

税理士には、「独占業務」と呼ばれる業務があり、税理士でないと携わることができない仕事があります。

これは1951年の「税理士法」によって定められた法律で、独占業務を行うには一部の例外を除き、税理士の国家資格に合格した人でなければならないと決められているのです。

そのため、現在税理士として働いている人の多くが、国家試験を受けて合格しています。

国家資格がなくても税理士になれる人

ごく一部の税理士には、国家資格を取得せずに税理士として働いている人がいます。それは、国税官公署で国税専門官として23年以上の実務経験を積んだ人たちです。

これらの人々は、実務によって税務に関する知識や業務を熟知しているので、試験を受けずとも税理士になることができます。

難易度と合格率

国家試験は、決められた11科目のうち5科目を選択し、それらの試験で6割以上の得点を獲得しなければなりません。税理士の国家試験はかなり難易度が高く、数ある国家資格の中でも合格率の低い資格だといわれています。

例えば、平成28年に行われた税理士試験における各科目の合格率は、簿記論が12.6%、財務諸表論が15.3%、所得税法が13.4%とかなり低いです。そのほかの科目においても、合格率が20%を超えている科目はありません。

そのため、1回の試験で5科目すべてに合格する人はかなり少なく、多くの場合1科目を合格して、翌年にはさらに1科目に合格する、という形で少しずつ合格科目を増やし、何年もかけて国家資格を取得している人も多いです。

受験資格

税理士の国家試験は、受験資格がとても幅広いです。大きく分けると、「学職による受験資格」、「資格による受験資格」、「職歴による受験資格」の2つがあります。

学職による受験資格

学職における受験資格については、まず大学または短大で法律学もしくは経済学を1科目履修し、卒業した人です。

大学を中退している人だと、法律学もしくは経済学を1科目以上含め、62単位以上を取得した人は受験資格を満たしています。

そのほか、司法試験に合格している人、公認会計士の短答式試験に合格している人も、国家試験の受験が可能です。

資格による受験資格

大学で学んでいない人でも、日商簿記検定の1級と、全経簿記検定の上級に合格していれば、国家試験を受験できます。

高卒の人などは、これらの資格を取得し国家試験を受ける人も多いようです。

職歴による受験資格

学歴ならびに資格取得での受験資格を満たしていない人は、実務経験があれば国家試験を受験でいます。

法人または個人事業の会計に関する事務職に2年以上従事していることもしくは銀行や信託銀行、保険会社で資金の貸付や運用に関する事務職に2年以上従事した人も、国家試験の受験が可能です。

また、税理事務所や弁護士事務所、公認会計士事務所での実務経験が2年以上ある人も、受験資格を満たしています。

国家試験の勉強方法

独学で学ぶ人は少ない

試験勉強については、独学で学ぶ人もまれにいるようですが、難易度がかなり高い上に市販での参考書や問題集が少ないため、合格率はかなり低いようです。

ただし、独学でも数年かけて合格しているという人がまったくいないわけではありません。とはいえ、国家試験を受験する人の多くは専門学校や通信教育などを活用して勉強しています。

専門学校

民間の専門学校やスクールには実にたくさんの学校があり、カリキュラムや学費もそれぞれ異なります。

例えば、高校を卒業して税理士を目指す人は全日制の専門学校に入学して学ぶ人が多く、学費は年間100万円以上かかることも珍しくありません。在学期間はコースによってさまざまですが、1年もしくは2年、あとは科目ごとに履修できるコースが用意されている学校もあります。

対して社会人が税理士を目指す場合、時間を選んで通えるスクールで学びながら国家試験を目指します。スクールの場合は、夕方以降で仕事終わりに通って勉強するという人もいれば、主婦などは日中の通える時間帯を選んで勉強しているという人もいます。こちらも金額はコースによってさまざまですが、全日制の専門学校よりは低い金額です。

通信講座

働きながら税理士を目指す人の中には、通信講座を活用する人も多いようです。

通信講座はなんといっても自分の好きな時間に勉強することができますし、通学の時間も必要ないので、時間を有意義に活用することができます。さらに専門学校やスクールよりも学費が安いので、自分できちんとスケジュールを立てて勉強を進められる人には、大きなメリットがあります。

学習方法は、テキストや問題集を用いて進めていくのが一般的です。合間に模擬試験を受け、テストを行って添削してもらいながら、学習内容を自分のものにしていきます。中にはDVDを見ながら学ぶ講座もあるようですので、自分に合った学び方を選ぶとよいでしょう。

勉強時間

受験する人の勉強方法によって勉強時間は異なりますが、数ヶ月などの短い期間で合格することはまずないと考えてよいでしょう。受験する5科目すべてを1回の試験で合格できる人はほとんどいないので、少なくとも2〜3年はかかると思われます。

また、大学や短大の学歴を持っていない人は、日商簿記検定1級などの資格を取得して受験資格を得る必要がありますので、簿記の勉強と合わせるとかなり長い時間を要します。

それでなくても、中には10年以上の時間をかけて合格を目指す人もいるようですので、税理士になりたいと考えている人は、できるだけ早い段階で準備を始めることが望ましいです。

税理士と合わせて取得されている資格

税理士は、独占業務がある上に専門性が高く、一生活用できる仕事です。

しかし最近は中小企業の倒産などが増えていることから、顧客獲得に苦労している税理士も増えている様子。そのため、税務に関する仕事だけでなく、ほかの仕事も並行して行うことで、顧客や収入の確保につなげています。

最近は創業融資支援や経営コンサルティングなどを行っている税理士が多いようですが、こうした業務を行う上で、税理士の資格以外にも資格を取得して仕事に活かしているようです。

そこで、税理士の資格と合わせて取得すると仕事に役立つ可能性が高い資格をいくつかご紹介します。

行政書士

行政書士は、ビザや登記など、さまざまな手続きに必要な書類を作成することができる資格です。そのほかにも、近年法改正が行われ、行政不服審査法によって書類作成から発行までの業務を代理で行うことができるようになりました。

具体的には宮内庁に提出する書類の作成や提出代理、権利義務や事実証明に関する書類の作成など、行政書士の仕事は多岐に渡り、作成できる書類の種類はなんと10,000種類以上もあります。

行政書士は、税理士の資格を取得していると試験が免除されるので、申請をして資格を取得し、税理士の仕事と並行して行政書士の仕事を行う税理士も多いようです。

中小企業診断士

中小企業診断士は、その名の通り中小企業のコンサルティングに関する国家資格になります。近年注目されている資格で、税務知識はもちろん、コスト削減や売上戦法など、一歩踏み込んだアドバイスを行うために役立ちます。

ちなみに、税理士の国家資格を取得している人は、中小企業診断士国家試験の第1次試験に吹く荒れている「財務・会計」の資格が免除されます。税務代理と合わせて経営コンサルティングを行う税理士であれば、ぜひ取得しておきたい資格です。

ファイナルプランナー

ファイナンシャルプランナーの資格は、個人の税金や保険など、お金に関わる幅広い問題を解決するためのアドバイスに役立つ資格です。保険会社で働く人で取得している人が多いと思われます。

税理士の顧客には個人事業主も多いので、ファイナンシャルプランナーの資格を活かして事業主個人の財産管理や経済状況に関するアドバイスを行うことができるので、業務の幅が広がります。

税理士の国家資格と試験についてまとめ

税理士の国家資格は、合格までの道のりは決して楽ではありませんが、受験資格の幅が広いため多くの人がチャレンジでき、また一生もののスキルを手に入れることができる資格です。

税理士の資格を取得することで、一部の試験が免除される資格も多いので、これからキャリアアップしたいという人に適した資格だと思われます。

現在社会人の人でも、働きながら学んでいる人が多いので、「もう遅い」と思うことなくチャレンジしてみてはいかがでしょう。

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