レコーディング・エンジニアの給与・年収は?初任給や平均月収などの収入について解説

レコーディング・エンジニアの給与・年収は?初任給や平均月収などの収入について解説

レコーディング・エンジニアの中には大手レコード会社や有名アーティストから依頼を受け、高年収を稼ぐ人もいます。しかし、一方で企業に属する場合だと給与水準は高くないようです。また、雇用形態も非正規雇用が多いため、高給を得るためには経験と技術が非常に重要となります。本記事では、レコーディング・エンジニアの初任給、平均的な給与、平均的な年収など、収入面についてご紹介します。

レコーディング・エンジニアの初任給

契約社員の場合が多いため少額のケースが多い

レコーディング・エンジニアは技術や経験が求められる職業です。そのため、新卒や未経験の人がいきなりなれる職業ではなく、大半の場合はスタジオや制作会社のアシスタントかアルバイトからスタートします。

初任給は他の職業に比べると低い傾向にあり、およそ15万円前後といわれています。この額はもし正社員として入社したとしても、そこまで金額に差はないようです。

また、レコーディングスタジオは基本的に24時間体制となっており、時給換算すると800円程度のこともあるため、下積み時代は相当ハードといわれています。

できる仕事が増えれば給与は増えていく

レコーディング・エンジニアの経験がないアシスタントやアルバイトの人は、ほとんどが先輩エンジニアのサポートとしてリハーサルスタジオの受付業務や機材管理業務などを行うことになります。ほかにも荷物運びやセッティングなどを行い、徐々に知識が増えていけばミックスやマスタリングに携われるようになります。

できる仕事が増えるとともに、勤務年数が長くなると給料も徐々に上がり始め、場合によっては正社員に登用される可能性もあります。

忍耐力が問われるレコーディング・エンジニア

レコーディング・エンジニアは多くのアーティストと関わったり、後々まで残る音楽作りができたりと音楽好きには最高の職業でしょう。しかし、レコーディング・エンジニアとして食べていけるようになるまでには長い下積み時代が必要で、脱落者が少なくない職業でもあります。

まず、仕事がハードな上に初任給が安定しないこともあり、収入面や健康面で不安が出てきます。また、レコーディング・エンジニアの仕事は深夜帯になることや納期の関係もあり、徹夜になることも少なくありません。土・日・祝日なども関係なくアーティストの予定に合わせるため、プライベートがない場合もあります。

レコーディング・エンジニアの平均給与

レコーディング・エンジニアの給与は経験とともに高くなる傾向

レコーディング・エンジニアの給与はアシスタントや正社員、さらにフリーランスの形態があるため、給与形態もまったく違ってきます。そうしたあらゆる条件の給与を平均していくと、およそですが18万円が最低ラインになりそうです。全体的には25~35万円がボリュームゾーンとなります。

スタジオや制作会社に所属している場合は給与として支払われるため、給与が保証されている上にポストなどが与えられると給与も上がりやすい傾向にあります。なかには40代で40万円以上の給与をもらっている人もいるようです。

フリーランスとして活躍している人のなかには有名アーティストを相手にする場合もあり、そうした有名レコーディング・エンジニアであれば給与額も一気に跳ね上がり、一度の仕事で50万円以上の報酬をもらっている場合もあります。しかし、確実な給与が保証されているわけではないので、確実に給与が上がるとは言い切れない部分があります。

レコーディング・エンジニアの主な給与体系

レコーディング・エンジニアは雇用形態がさまざまなこともあり、給与形態もそれぞれ違うことが大半です。アシスタントならば時給制、本職のレコーディング・エンジニアでフリーランスの場合は出来高制、会社に勤務している場合は給与制となるようです。

これはあくまで一例で、各スタジオや制作会社の方針によっても違ってきます。たとえば、アーティストの予定に合わせた勤務体系となる場合であれば、本職のレコーディング・エンジニアであっても出来高制になることがあるようです。また、スタジオを長時間開ける場所ならばアシスタントとともにシフト制になる場合もあります。

副業としてレコーディング・エンジニアをする人もいる

過去にスタジオに所属していたり、自分の趣味を拡張させるかたちで技術を身に付けたりした人のなかには、別に本業を持ちつつ週末や依頼が来た時だけ副業としてレコーディング・エンジニアをしている人もいます。

副業としてレコーディング・エンジニアをやっている人はミキシングの仕事を請け負うことが多く、名前が知られていればプロアーティストのデモテープを作ることもあるようです。また、イベントや結婚式などで使用するテープ作成などもあり、内容によって金額は異なりますが1本で3万円の仕事もあるなど、副業としては十分な金額になっています。

レコーディング・エンジニアの平均年収

大手レコード会社ならば年収額も日本人の平均年収前後だが、基本的にはあまり高くない

レコーディングスタジオやレコード制作会社の場合、レコーディング・エンジニアの年収は雇用形態や会社の規模などで大きく変わってきますが、大手になれば500万円以上の年収になってきます。そのなかでもチーフなどの役職に就くと年収はさらに大きくなってきます。

一方で、大手ではない企業の場合、給与水準が20~30万円以下が多く、賞与もあまり出ないため、300~500万円前後がボリュームゾーンとなっています。

また、フリーランスでも有名なレコーディング・エンジニアになれば案件数が増えるだけでなく1回の額も大きくなり、年収1,000万円近いエンジニアもなかには存在します。しかし、これだけの額を稼げるレコーディング・エンジニアになるには並大抵の努力では難しいところがあります。

レコーディング会社の多くは小規模

大手レコード会社や有名アーティストからの1回数十万円の報酬を受け取るレコーディング・エンジニアがいることは事実ですが、大半のレコーディングスタジオは社員数も少ない小規模な企業が多いことは年頭に置いておくほうがいいでしょう。

例えばですが、チーフエンジニア1人、レコーディング・エンジニア4人、そしてアシスタントが1人という感じのスタジオは数多く存在しています。こうした会社では大手レコード会社とは規模が全く違うため、大幅に年収が少なくなり、一般企業と金額的には大差ないでしょう。

また、フリーランスは少額を数多くさばくというスタイルの方が多く、ほぼ休みなしでミキシング作業に追われることがほとんどです。その上でやっと年収300万円ということもあり、もし独立を考えている場合はよく考えておく必要があります。

レコーディング・エンジニアの将来は明るい?

レコーディング・エンジニアとして働きたい人の多くは、有名アーティストとの共演を夢見たり、自分の音楽を残したいと思ったり、音楽を仕事にしたいと考えていたりするかと思います。しかし、ネットの発展とともに音楽を動画サイトなどに投稿することができるようになり、CDなどのかたちにしなくても音楽表現ができる時代になっています。

そのため、レコード会社などは長い不況時代が続いていると言われており、さらに技術の発達によってミキシングやマスタリングについてもほぼオート作業でできるようになっています。こうした事情もあり、レコーディング・エンジニアはセッティングや管理作業が主になるのではないかといわれています。

ネットや技術の発展はレコーディング・エンジニアにとって暗い未来を映し出すかもしれません。ですが、逆にそうした技術を使い、よりミュージシャンと密にコミュニケーションをとって、より良い作品を作れるかどうかもレコーディング・エンジニアの手腕にかかってくることを意味します。

技術革新によって表現の幅が広がったと考えられるレコーディング・エンジニアであれば、技術革新も迎え入れて前に進めるはずです。

レコーディング・エンジニアの給与・年収まとめ

1,000万円プレイヤーになるには多くの努力が必要

レコーディング・エンジニアの初任給は、アシスタントとしてスタートすることが大半のため、低めになっています。

その後のキャリアによって年収も大きく変わっており、1,000万円近く稼ぐレコーディング・エンジニアもいれば300万円前後にとどまる人もいます。

また、あまり高くない給与水準に加え、非正規雇用がほとんどのため、レコーディング・エンジニアを目指す方はその点を踏まえておきましょう。

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レコーディング・エンジニアの参考情報

平均年収300万円~500万円
必要資格 必要資格なし
資格区分 -
職業職種音楽・ラジオ

統計情報 出典元:

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