保健師の資格試験とは?保健師国家資格試験の概要と合格の秘訣

保健師の資格試験とは?保健師国家資格試験の概要と合格の秘訣

保健所や市区町村の施設で、地域住民への保健指導や、疾病予防・健康増進に関わる仕事に携わる保健師。地域に密着した医療専門家である、保健師になるためにはどのような資格・試験が必要なのでしょう。この記事では、保健師の資格の取得方法や難易度、試験情報などについてご紹介していきます。

保健師の資格とは?

保健師になるためには「保健師助産師看護師法」のもと定められている厚生労働大臣による免許、保健師国家資格を取得する必要があります。そのためには、保健師国家試験に合格しなくてはなりません。

保健師国家試験の受験資格

保健師国家試験の受験資格を得るためには、看護師養成施設を卒業してまず看護師の資格を取得後、さらに1年間文部科学大臣または都道府県知事指定の保健師養成施設で学ぶ必要があります。つまり、看護師資格があることが条件となります。

もしくは大学の看護学系学部で保健師になるための学科を専攻した者、または総合カリキュラムを採用している4年制の看護系専門学校を卒業した者は、看護師と保健師の両方の受験資格が得られます。保健師だけの資格取得はできません。

保健師の資格の難易度・合格率

保健師国家試験の合格率は、例年90%前後になることが多いようです。平成29年度では81.4%です。

非常に高い合格率のように見えますが、保健師資格取得は決して難易度が低いわけではありません。保健師国家試験の受験資格が得られる学校への入学、また入学後の学習は非常に難しいと言われています。試験に至るまでの過程の難易度が高いと言えるでしょう。

ちなみに、前述の合格率は新卒の場合であり、既卒だとその半分以下の合格率となっています。専門性の高い内容ですので、学校で学んでそのまますぐに受験する新卒者の方が、知識の定着といった面で合格しやすいと言えます。

保健師国家試験の試験内容と合格基準

保健師国家試験は年に1度、毎年2月に行われます。試験内容は、公衆衛生看護学、疫学・保健統計、保健福祉行政論などがあります。

一般問題と状況設定問題に大きく分かれています。合格基準は、一般問題(例年74~75点満点)と、状況設定問題(例年60~70点満点)の総得点(例年134~144点満点)中、正答率60%以上(例年81~87点以上)で合格となります。

試験問題は過去問などから出題されますので、試験対策用に作成された過去問題集などのテキストを勉強しておくことができるでしょう。試験前の模擬試験で自分の実力や弱点を確認しておくことも助けになるかもしれません。

その他の保健師関連資格

保健師として働くうえで、他に持っていると活躍の場が広がる資格があります。ここではその一部をご紹介していきます。

養護教諭免許状

養護教諭、つまり学校の保健室の先生として働くために必要な資格です。養護教諭の養成課程がある大学院、大学、短大で所定の単位を収めることで取得することができます。実際に養護教諭として働くためには、国公立の学校の場合は各自治体で行われている教職員採用試験、私立学校の場合はその学校独自の採用試験に合格する必要があります。

産業カウンセラー

企業や公共施設などで、働く人の悩みを聞いたりして心のケアをするカウンセリングの専門家です。職場での人間関係や働き方に悩んでいる人は年々増加しているため、需要が高まっている資格であると言えます。

一般社団法人、日本産業カウンセラー協会が主催する試験に合格することで取得できます。大学で心理学やカウンセリングに関係する定められた単位を修めるか、協会が指定した養成講座を受講することによって受験資格が得られます。

第一種衛生管理者

企業における労働環境の衛生状況の改善や疾病予防などを担当し、事業場の衛生全般の管理者として働くための国家資格です。労働者が50人以上いる企業には、最低一人の衛生管理者を置くことが義務付けられています。

衛生管理者には第一種と第二種があり、医療や建設、製造業など、特に衛生管理が重要になる職場には第一種の資格が必要です。保健師免許を持っていれば、申請手続きをするだけで第一種衛生管理者の資格を取得することができます。

健康運動指導士・健康運動実践指導者

健康運動指導士は、運動不足による生活習慣病の予防と、健康維持・増進に効果がある運動メニューを作成・指導ができると認められた者に与えられる資格です。健康運動実践指導者は、その運動メニューに沿って実践的な指導が行えると認められた者に与えられる資格です。

どちらの資格も公益財団法人、健康・体力づくり事業財団が認定した試験を受けることで取得可能です。定められた養成講座を受講することによって受験資格が得られます。養成講座を受講するには看護師または保健師の資格が必要です。

公務員資格

都道府県または市区町村の職員として、保健所や保健センター、役所の福祉課などの行政機関に勤務する場合には、公務員試験に合格する必要があります。保健師の多くはこの行政保健師として働いています。地域によっても異なりますが、公務員試験には年齢制限があり、だいたい20~30歳代までのことが多いようです。

保健師の資格が取れる学校

保健師として働くためには、看護師国家資格と保健師国家資格の両方が必要となります。保健師になるためのルートは大きく分けて二通りあります。ひとつは、まず看護師養成施設を卒業して、看護師資格を取得してから、さらに一年保健師養成学校で学び、保健師資格取得を目指すというルートです。もうひとつは、看護師と保健師のダブル受験が可能な4年制の大学や専門学校で学ぶというルートです。

前者は段階的に資格を取得していく方法で、後者は二つの資格取得に向けて両方を並行して学んでいく方法であると言えます。自分の学習のペースやスタイルに応じて、合っていると思えるルートを選択できるでしょう。

先に看護師資格を取得する場合

短期大学または専門学校の看護師養成課程

まず看護師の資格取得を先に目指す場合、短期大学の看護学科、もしくは看護専門学校で看護師養成課程を学ぶという選択肢があります。3年の課程を履修し、看護師国家試験の受験資格が得られます。看護師資格を取得した後、保健師資格取得を目指します。

保健師養成学校または看護系大学保健師養成課程

看護師資格を取得した後、さらにもう一年保健師養成課程を学ぶ必要があります。文部科学大臣もしくは都道府県知事指定の保健師養成学校で学ぶか、看護系大学の保健師養成学科に3年次編入するという選択肢があります。

看護師と保健師をダブル取得する場合

大学または専門学校の保健師・看護師統合カリキュラム

看護師と保健師の試験を同じ年に受験し、ダブルで資格を取得する方法もあります。その場合は、4年制の大学もしくは専門学校の保健師・看護師統合カリキュラムで学ぶ必要があります。この方法だと看護と保健の知識を結び付けて学ぶことができ、卒業年次に同時に看護師と保健師の両方の受験資格が得られます。

ただし、看護師の試験が不合格だった場合、保健師の試験に合格しても保健師の資格は取得できません。翌年に看護師試験を再び受験する必要があります。ダブルで資格取得を目指す場合は、二種類の試験対策を並行して行うことになりますので、難易度は上がると考えておいた方が良いようです。

保健師の資格まとめ

保健師の資格を取得するためには、看護師の資格が必須です。医療や看護に関する知識を身に着けたうえで、保健や行政に関する知識を身に着けるために、さらに幅広い分野を学ぶ必要があります。より専門性の高い資格と言えるでしょう。資格取得の方法としては、まず先に看護師資格を取得してから保健師資格取得を目指す方法と、統合カリキュラムで学び、看護師と保健師の両方を同時に取得する方法があります。

さらに、付随する資格を取得することによって活躍の場は広がり、地域に密着した施設や学校や企業などでも、衛生管理、健康維持・増進のために欠かせない存在になることができます。高齢化社会が進むにつれて需要は高まり、また働く世代のストレス社会にもあって時代のニーズが大きい職業だと言えるでしょう。

保健師の参考情報

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