映画配給会社社員の資格・試験とは?取得しておくと役立つ資格の特徴などを解説
映画配給会社社員になるために特別な資格は必要ありません。しかし、洋画の配給を目指すのであれば英語ができると、交渉事などで力を発揮できるでしょう。本記事では、その他、映画配給会社社員で働く上で求められる知識と、それらに関する資格試験の情報をご紹介します。
映画配給会社社員の資格とは?
映画配給会社社員として働くには採用試験に合格することが必要
映画業界は大きく分けて3部門あります。
- 制作
- 配給
- 興行
その中で映画配給会社は「配給」の役割を果たします。日本で作られた映画にしろ、海外で作られた映画にしろ、制作しただけでは映画館での上映やDVDパッケージなどのような人の目に触れることはできません。
ヒットしそうな映画の買い付けをして、しかるべき流通ルートへ乗せた上で映画館にて上映するために営業を行い、観客(消費者)の元に届けるまでが映画配給会社の役割です。
その配給会社で働くのが映画配給会社社員です。まずは応募した上で採用試験を受け、内定を得ることが求められます。働くにあたって特別な資格を求められることはありません。
映画配給会社社員の仕事に役立つ資格
TOEIC・実用英語技能検定など英語の資格
いわゆる洋画を扱う配給会社であれば、英語の資格を持っているとひとつの強みになるでしょう。
当たり前のことですが、洋画を買い付ける場合は海外の映画会社との契約となるので、契約を結ぶ際は英文の契約書やメールのやり取りを日常的に行うことになります。その他にも、作品の良し悪しや映画の内容を理解するという点でも、字幕なしで映画の内容を理解できれば何かと便利です。
もし、英語を話せる人がいなかったら、外部から通訳を手配しなければなりません。当然ですが、映画の買い付けにも予算があるので、社員の中にビジネス英語をできる人がいれば、その分の予算を宣伝に回すこともできます。
どれくらい必要化は、会社によって変わってくると思いますが、できればTOEIC800点以上もしくは実用英語技能検定準1級レベルの英語力があればチャンスも広がるでしょう。
マーケティング検定
映画をヒットさせるためには、入念な市場調査が欠かせません、その市場調査を行うために必要な知識がマーケティングです。
マーケティング関連の検定試験には、マーケティング検定やマーケティング・ビジネス検定というものがありますが、どのような企業でも必須の知識なので、資格取得のために勉強しておいて損はありません。
その他映画配給会社社員の仕事に活用できる資格・知識
英語やマーケティング検定の他にも、映画配給会社社員として働く上で役に立つ資格はあります。ここでは、先に紹介した資格以外で役に立つ資格を紹介します。
英語以外の語学に関する資格
映画はなにも英語圏のものだけとは限りません。近年では、中国映画や韓国映画、もしくはフランス映画などのように英語以外の映画を専門に配給している会社もあるようです。
気になる映画配給会社が韓国映画に強い会社であれば、韓国語に関する資格を持っていれば有利になりやすい可能性があります。中国映画に強いのであれば中国語検定を取っておくといいでしょう。
ビジネス実務マナー検定
映画配給会社では映画の買い付けを行うため、各映画館に上映してもらうために交渉しなければなりません。
当然、礼儀や言葉遣いなどのビジネスマナーも求められるでしょう。
ビジネスマナーというのはどのような企業でも求められるので、特に中途採用で入る人は当然できているものとして見られます。
新卒での入社を目指す人も、中途で入社を目指す人も、できているかどうか確認する意味で受験してみるのもいいでしょう。
映画配給会社社員に役立つ資格の難易度・合格率
紹介した映画配給会社社員関連資格について、それぞれの難易度、合格率とともに、試験の特徴などをまとめました。
TOEIC
正式名称は「国際コミュニケーション英語能力テスト」といい、「Listening & Reading Test」と「Speaking & Writing Test」の2つがあります。
リスニングは約45分で100問、リーディングは75分間で100問の合計200問を約2時間で回答します。スピーキングは約20分間で11問、ライティングは約60分で8問、パソコンを使って回答します。
試験に合格・不合格はなく。両方ともスコアで表示されます。リスニング・リーディングは10点~990店で、スピーキング・ライティングは0点~200点で採点されます。
合格率
スコアで表示
Listening & Reading:10点~990点
Speaking & Writing:0点~200点
受験資格
誰でも受験可能
受験費用
Listening & Reading:6,490円
Speaking & Writing:10,450円
※追加申込期間は13,200円
申込後に試験日、時刻・会場変更する場合の変更手数料:2,750円
出題範囲
実際のビジネスシーン、コミュニケーションで使われる英語から出題
実用英語技能検定
実用英語技能検定は、公益社団法人日本英語検定協会が主催する検定試験で、日本にある英語検定の中ではもっとも歴史の古い検定です。
レベルとしては、2級と準1級は社会生活で求められる英語を、1級では広く社会生活で求められる英語を言う設定となっています。新課程では、2級と準1級は高校~大学の一般教養、1級は大学卒業レベルとされているので、2級以上を目指してみるといいでしょう。
合格率
1級:11.6%
準1級:約15.2%
2級;25.9%
受験資格
誰でも受験可能
受験費用
1級:10,300円
準1級:8,400円
2級:7,400円
出題範囲
【一次試験】
- 筆記試験
- リスニングテスト
※マークシート・英作文
【二次試験】
- 自由会話
- スピーチ
- Q&A
マーケティング検定
マーケティング検定は、公益財団法人日本マーケティング協会が実施・運営している内閣府認定の資格試験です。
マーケティングの基本概念・市場環境など基本的なことからサービス・マーケティングまで幅広く出題されるので、マーケティングの幅広い理解が求められます。現在は3級のみですが、2級・1級も実施予定です。
セクションごとの評価と全体の総合評価が出るので、習熟度・理解度がひと目で分かるので、学生であれば在学中に受験するといいでしょう。
合格率
非公開
受験資格
誰でも受験可能
受験費用
3級:6,600円
出題範囲
- 基本概念
- 市場環境
- マーケティング戦略
- マーケティング・リサーチ
- 消費者行動
- 製品戦略
- 価格戦略
- コミュニケーション戦略
- チャネル戦略
- サービス・マーケティング
映画配給会社社員に役立つ資格が取れる学校や講座
大学であればどの学部でもTOEICを受ける人が多い
日本にも大学は数多くありますが、どの学部・学科でもほとんどの学生がTOEICの試験を受験します。大学生であれば公開テストを受ける場合もありますが、学校単位で申し込む場合もあるようです。
平均点はリスニングが285点、リーディングが225.5点で合計510.5点です。1年生はやはり低く、学年が上がるにつれて点数もアップする傾向があるので、継続的に勉強する姿勢が求められます。
マーケティングを本格的に学ぶのであれば経済・経営系の学部
マーケティングは、ビジネスマンにおいて必須のスキルとなりつつあります。
基本的には経済・経営系の学部で詳しく学ぶことができますが、勘のいい人であれば本や検定用テキストなどを使って独学で学んでもいいでしょう。専門学校に通う学生も、経済・経営関連の学校であれば、詳しく学ぶことが可能です。
映画配給会社社員の資格・試験まとめ
映画配給会社社員になるために、特別な資格は必要ありません。映画が好きな気持ちが大切です。ただし、新卒採用・中途採用ともになかなか求人が出にくく、配給会社の採用情報をちょくちょくチェックするしか方法がありません。
正社員で入社できれば一番いいのですが、なかなか正社員での応募は少ないようです。そのため、現在正社員として働いている人でも、アルバイトや契約社員・派遣社員などで入ってから正社員になったという人も多くいます。
とはいえ、英語をはじめとした語学やマーケティングの知識があれば、就職に有利となる可能性もあります。求人を見つけたら即応募できるよう準備は怠らないようにしましょう。
映画配給会社社員の参考情報
平均年収 | 400万円~500万円 |
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必要資格 | 必要資格なし |
資格区分 | - |
職業職種 | 企業 |
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