携帯ショップ店員の仕事内容とは?やりがいや魅力について解説
携帯ショップ店員は、大手キャリアの携帯販売店などにて契約手続きや端末修理受付、プラン説明や操作説明など、接客・販売全般を担当する責任の大きい仕事です。このページでは、携帯ショップ店員の具体的な仕事内容についてご紹介します。
携帯ショップ店員とはどんな仕事?
携帯業界の最前線である店舗での販売や契約を担当する仕事
携帯ショップ店員は、ユーザーに最も近い携帯販売店において接客業務を務め、主に携帯電話等モバイル端末の販売と通信契約手続きを担当する仕事です。その他にも、モバイル端末の下取り、解約更新手続き、プラン変更手続き、周辺機器の販売、修理受付など、携帯電話やタブレット、モバイルWi-Fiなどの商材に関する多様なサポートを担当します。
昨今の携帯業界は成熟しきって、契約件数は飽和状態に達しているといわれています。時代とともに状況は刻々と変化し、総務省が価格是正やプランの簡略化を求める中、まだまだ携帯電話の契約プランに関しては不透明かつ複雑な状態が継続しています。
こうした中で、携帯ショップ店員はそうした多種多様かつ複雑なプランをわかりやすく説明し、ユーザーが求める最適なプランを提案、ユーザーとの合意の元で適正な契約手続きを行うことを求められます。
また携帯会社の顔として日々気遣いのある接客やきめ細やかなサポート、それに応じた高い責任を求められる仕事でもあります。携帯ショップ店員は、最もユーザーに近い場所で働くため、最も消費者の印象に残る業種であり、それゆえに責任は重大です。
そしていざ全社レベルの大規模なトラブルが起きた際には、真っ先に矢面に立たされる立場でもあります。ユーザーに近い場所で働くからこそ、会社を背負って仕事に取り組まないといけません。
携帯ショップ店員の多くは携帯会社の所属ではない
意外に思われるかもしれませんが、携帯ショップの大半は、携帯会社の直営店舗ではありません。特に大手の3キャリアに関しては、直営店舗はごく一部のみか、あるいは直営店舗を全く置かないというスタイルです。例えば代表的な携帯会社であるドコモの場合、直営店舗は一つもない状態です。
携帯ショップを運営しているのは、多くの場合携帯会社ではなく各携帯会社と代理店契約を結んでいる「携帯販売代理店」と呼ばれる企業です。代理店が各キャリアの看板を背負って、契約や販売、各種サポートを一手に引き受けています。
しかし全く別個の組織なのか、と言われたらそうでもなく、携帯会社の手がける携帯電話や通信プランを販売しているわけですから、その仕事は非常に細かいところまで携帯会社が管理、指示を徹底させる形で運営しています。
そのため制約は非常に多く、提供する商材や契約プランは勿論のこと、キャンペーン広告に使うポスターやPOPのグラフィックから、店舗の入り口に置く幟のデザイン、着用するユニフォームのデザインまで、全てが携帯会社の本社によって細かく、厳しく決められています。また各店舗の販売実績やインシデント有無に関しても逐次共有され、しっかりと管理されています。
よって、携帯ショップ店員は携帯会社の社員ではないのです。そのため給与体系も本社社員とは全く別となっています。しかし上記のように携帯会社の細かな指示のもとで仕事に従事し、また店内で扱うシステムは本社と直結しており、情報や契約状況などのデータの一元管理を全社で一括して行なっています。
携帯ショップ店員の具体的な仕事内容
携帯ショップの雇用主である携帯販売代理店とは
携帯ショップ店員は、多くの場合、携帯会社に雇われているのではなく、携帯電話における通信事業者である大手携帯キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)と提携している「携帯電話販売代理店」に雇われて働いています。
代理店の中でも、通信事業者である大手携帯キャリアの看板を掲げたショップの殆どは「一次販売代理店」が運営しています。一次販売代理店とは、携帯会社と直接取引を行って携帯電話の契約や販売を担う事業者のことで、商材や販促品、店の内装やポスターに至るまで携帯キャリアの厳しい管理・運営の元で接客対応にあたっています。
一次販売代理店は規模が大きく、大量の携帯電話端末を仕入れる必要があるため、豊富な資金が必要になります。そのため一次販売代理店として参入する企業は、資金面、運営面において運営を担保しうる規模がある大手商社や、端末メーカーなどが多いです。
また一次販売代理店から端末を仕入れて販売する二次販売代理店、二次販売代理店へ回線手続きを取り次ぐ三次販売代理店といったように、携帯電話の通信事業者を頂点とした階層構造が出来上がっています。
その他にも、携帯キャリア、一次販売代理店を頂くピラミッド構造に当てはまらない併売店と呼ばれる、複数のキャリアの端末の販売を並行して行う店舗もあります。階層構造に左右されないので、比較的自由な販売スタイルを取ることができる他、基本的には端末の販売を担当し、契約に伴う各種変更手続き等は行いません。
スマートフォンの普及以降は、携帯電話の端末料金については販売代理店での回線契約と併せて割賦での手続きを行って支払うことが一般的となったため、併売店の役割は徐々に無くなりつつあります。
携帯ショップ店員の仕事の幅は年々広がり続けている
携帯ショップ店員の役割は、携帯電話の普及期には豊富な需要があり、とにかく携帯電話を持とうという人が後を絶たなかったので、携帯電話の販売と回線契約に限られていました。
しかし携帯電話の普及は進みきって、いまでは国民一人当たりに換算して2台以上保有しているくらいに、誰でも携帯電話を持っていて当たり前の時代になりました。携帯電話が一通り浸透しきった円熟期ともいえる期間に入ってから比較的年月が経った今では、携帯電話の販売数、契約数を増やすことよりも、カスタマーサポート的な立ち位置へと変貌を遂げつつあります。
それに伴って携帯ショップ店員は、既に長年契約している多くのユーザーの契約更新、契約変さらに伴う諸手続きや、端末の故障に係る修理受付、操作や設定の説明やトラブル時の問い合わせ対応などの各種サポートを担当するようになりました。
その他にも、システム障害時のクレーム対応、通信事業者が並行して展開する固定回線の紹介や契約斡旋、店舗によっては携帯電話と直接関係のないウォーターサーバーの販売など、半ば「何でも屋」に近い様相となっています。
ただでさえ複雑な契約手続きに関する知識に加え、ガラケー、スマホを問わず包括的なモバイル端末そのものの知識、トラブルシューティングに至るまであまりにも多様な知識を要求され、非常にハードな仕事となっています。
こうした事情から、カスタマーサポートのコールセンターのみならず、携帯ショップ店員をサポートするコールセンターも別途設けられるようになり、その役割も非常に重要になってきています。
携帯ショップ店員の仕事のやりがい
国民の主要な通信インフラである携帯電話の契約を担う仕事
携帯ショップ店員は、今やほとんどの国民にとって欠かせないインフラとなった携帯電話の販売と、回線契約を一手に担う仕事です。
殆どの場合は長期的に契約を継続することになりますから、ユーザーの求める契約プランを適切に提案し、契約後も快適な携帯電話の利用を行ってもらうために長期に渡って努力し続ける必要があります。
今や携帯電話がなければ生活が成り立たないと言っていいほどの時代となり、携帯電話の販売は通信インフラの根本を担いつつあります。そうした時代だからこそ、多様な端末の中から、それぞれの個人、法人に合った携帯電話を提供することに対して大きな責任を負うことになります。
携帯ショップ店員が携帯電話などのモバイル端末をトラブルなく提供することで初めて、多くのユーザーはその利便性を享受できます。直接ユーザーの声や要望を親身に聞き、最適なプランや端末を提案できることは、責任を伴う反面、大きなやりがいにも繋がっていきます。
ユーザーと最も近い場所で、直接やりとりができることがやりがい
携帯会社の本部は、法人を相手にするのでもない限り、滅多にエンドユーザーと接する機会はありません。
そのため携帯ショップ店員や代理店を取りまとめるスーパーバイザー、エリアマネージャーなど、現場で働くスタッフの声をフィードバックしてもらわなければ、販売戦略を練ったり、品質やサービスの改善を行うことができません。
携帯ショップ店員は、直接ユーザーの顔を見て、声を聞き、要望をヒアリングし、会話をしながら契約手続きを進めていきます。そうした人間的なやりとりを現場の最前線で行うことで、携帯電話や携帯会社を信頼してもらうことができたなら、携帯ショップ店員にとって大きな喜びとなり、やりがいも一入でしょう。
また現場の最前線にいるということは、トラブル時の対応の矢面に立つということでもあります。勿論、頂点に立つ通信事業者の責任が最も大きいものの、大規模なトラブルが発生した際に真っ先に対応に追われるのは、コールセンターと携帯ショップ店員です。
そうしたユーザーからの怒りの声を受け止めることも携帯ショップ店員の役割で、それは辛いことでもありますが、そうした声を真摯に受け止め、本部への改善要求をしっかりと行うことも、誰かがやらないといけないことです。
苦しいことも多いですが、そうした重要な仕事を任されることもやりがいの一つです。
携帯ショップ店員の仕事内容まとめ
主要な通信インフラの提供を現場の最前線で行っていく仕事
携帯ショップ店員は、今や誰もが重宝する主要な通信インフラとなっている携帯電話やモバイルWi-Fiなどの提供を行う仕事です。契約プランは幅広く複雑な仕組みなので決して楽な仕事ではありませんが、需要に合致した端末と契約を提供できた時、大きな喜びに繋がります。
また現場の最前線でユーザーの対応を行う携帯ショップ店員がいなければ、店舗運営を統括している通信事業者も利益を得られず立ち行かなくなります。
携帯ショップ店員の参考情報
平均年収 | 300万円~500万円 |
---|---|
必要資格 | 必要資格なし |
資格区分 | - |
職業職種 | 販売・サービス |
携帯ショップ店員の関連記事
「フォロー」をお願いします
最新情報をお届けします