化学メーカー社員の資格・試験とは?取得しておくと役立つ資格の特徴などを解説

化学メーカー社員の資格・試験とは?取得しておくと役立つ資格の特徴などを解説

化学メーカーで商品となる素材を製造する際には、さまざまな化学物資を扱うため、業務をするにはそれらを扱うための資格が必要となることがあります。資格保有していないと化学メーカー社員を目指せないわけではありませんが、いくつか取得しておくと評価に繋がることがあるでしょう。本記事では、化学メーカー社員に役立つ可能性が高い資格などについてご紹介します。

化学メーカー社員の資格とは?

新卒で化学メーカーに就職する際に求められること

化学メーカー社員を目指す上で必須とされる資格は特にありません。大学や大学院から新卒の総合職として入社する場合、応募資格として特別な資格やスキルが条件になることはなく、仕事に対する意欲や熱意、人柄などが強く求められます。

専門性を必要とする技術系の職種の場合は、理工系の学部や学科の出身者が対象とされているため、大学や大学院で学んできた内容を問われることはありますが、業務上の専門的な知識やスキルは、配属が決まってから身につけていきます。

新入社員の段階では、業務に関する専門的なことを習得するために必要な、基礎知識や科学的思考能力などが求められますが、事前に取っておかなければならない資格はありません。

しかし、実際に業務を行うために取得しなければならない資格はあります。その資格とは、どのようなものがあるのか、主なものをご紹介します。

業務のために必要な資格

技術系に必要な資格

化学工場で必要とされる資格には

  • 危険物取扱者(甲種)
  • 高圧ガス製造保安責任者(甲種)
  • 有機溶剤作業主任者
  • 特定化学物質作業主任者
  • 公害防止管理者(水質、大気)
  • ボイラー技士(一級、二級)

などがあります。

事務系に必要な資格

事務系の場合、必ず持っていなければならない資格はありませんが、持っていると役に立つ資格として

  • 司法書士
  • 税理士
  • 社会保険労務士
  • 弁理士

などが挙げられます。

これらの資格は、通常業務を行いながら勉強をして資格を取得する人が多いです。これらの資格が必要となる業務は、有資格者がいないと外部に委託することになるので、有資格者が社内にいると会社にとっても助けになります。待遇もそれだけよくなるでしょう。

化学メーカー社員に役立つ可能性が高い資格

技術系の資格

危険物取扱者(甲種)

危険物取扱者の資格には、甲種、乙種、丙種の3種類がありますが、化学工場で業務を行う場合、甲種の取得が必要となります。

甲種は受験資格として、大学や大学院で化学に関する学科を学んでいるか、乙種の資格を有するなどの条件があります。甲種の資格を持っていれば、第1類から第6類までの全ての危険物を取り扱うことができます。

難易度は3種類の中で最も高く、合格率は30%ほどです。

高圧ガス製造保安責任者

高圧ガス製造保安責任者は、甲種化学・機械、乙種化学・機械、丙種化学・機械の3種類があり、甲種化学・機械を持っていれば、石油化学コンビナートなど、高圧ガスを扱う全ての施設に関する保安業務を行うことができます。化学工場では、この甲種化学・機械の取得が必要です。

難易度は3種類の中で最も高く、合格率は実施年によっても変わりますが、平均して50%前後です。

有機溶剤作業主任者

有機溶剤作業主任者は、有機溶剤を扱う職場で、従業員などの身体に危険や悪影響が及ばないように管理する立場の人です。

この資格は2日間の講習を受け、修了試験に合格すれば取得できます。受講料は1万円、合格率は90%以上と、取得しやすい資格です。

特定化学物質作業主任者

特定化学物質作業主任者は、健康を害する恐れのある化学物質から、従業員を守る仕事をします。

この資格は「特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者技能講習」を受講し、修了試験に合格すれば取得できます。

修了試験の合格基準は、各科目の得点が、満点中40%以上の得点率で、全科目の合計得点が、満点中60%以上の得点率を満たすことです。

公害防止管理者

公害防止管理者は、大気汚染や水質汚染などの公害を防止するために必要な技術事項を管理するための資格です。

この資格は、試験に合格するか、認定講習を受講することで取得できます。試験は誰でも受験できますが、講習には、技術士や計量士、甲種ガス主任技術者や薬剤師など、提示されている資格の有資格者であることが必要です。

試験の合格率は、大気関連が10~20%程度、水質関連が23~27%程度です。

ボイラー技士

ボイラー技士は、ボイラーの取り扱いや点検、安全管理を行う技術者です。この資格は、特級、1級、2級の3区分に分かれています。2級は誰でも受験できますが、1級を受けるためには2級、特級を受けるためには1級の資格が必要です。

2級の合格率は年度によっても異なり、その範囲は50~60%程度となっています。

事務系の資格

司法書士

司法書士は、法律分野における専門資格で、誰でも受験できます。工場の新設時に不動産登記に関わる業務を行うなど、法的な手続きが必要な際に有効です。

試験の難易度は最難関とされる司法試験に次いで高く、合格率は3~4%といわれています。

税理士

税理士の資格を取得するためには税理士試験に合格する必要があります。試験科目は11科目あり、その中から会計科目の簿記論と財務諸表論を含む5科目を選択して受験できます。

受験資格は大学または大学で法律学か経済学を1科目以上履修するか、法律関連の資格を有することです。また、会計科目や消費税、事業税などに関する科目では、日商簿記検定三級程度の知識が必要です。

この試験は一回の受験で1科目ずつ受けられるのが特徴で、合格するのに必要な年数は平均で8.6年ともいわれています。合格率は年々厳しくなっており、最新の平成30年度は、15.3%と公表されています。

社会保険労務士

社会保険労務士は、労働関連法や社会保障法連に基づく書類を作成する役割を担うことが出来る資格です。

社会保険労務士試験の受験資格として、短期大学及び高等専門学校以上の学歴が必要です。

この試験の合格ラインは正答率65%以上となっており、合格率は5~10%程度と、難関の試験だといえるでしょう。

弁理士

弁理士は、知的財産に関する専門家で、特許権や実用新案権、意匠権、商標権などの知的財産権を取得するために特許庁への申請手続きを行う役割を担います。

独自の製法で新商品を次々と開拓する化学メーカーにとって、必ず必要な業務なので、社内に有資格者がいると大きな助けになります。

弁理士になるためには弁理士試験に合格しなければなりません。受験資格に制限はなく、誰でも受験できます。合格率は5~10%程度と、難関の試験といえるでしょう。

その他、化学メーカー社員に関する資格

技術系の関連資格

化学メーカー総合職の技術系の業務で、取得すれば役立つ資格として「衛生管理者」と「フォークリフト運転資格(1トン以下、1トン以上)」などがあります。

化学工場では、石油やガス、化学物質を扱うだけでなく、労働安全衛生法を順守しなければならないので、衛生管理者を置く必要があるため、その有資格者が必要です。

また、工場内の製品はフォークリフトを使って運ぶため、フォークリフト運転資格も重要な戦力となります。

事務系の関連資格

化学メーカーの事務系は、化学関連の資格は必要ありませんが、事務に関わる業務を行う上で役に立つ資格がいくつかあります。

職場ではパソコンを使って業務を行うことが多いので「MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)」や「Excel(R)表計算処理技能処理検定試験」などを取得すれば、業務に役立ちます。

また、経理業務を行うことも多いので「日商簿記検定」を持っていれば、業務の役に立つほか、上記の税理士資格の取得を目指す際にも勉強をスムーズに進めることができます。

さらに、化学メーカーは、ほとんどの会社で海外に向けて業務展開を行っているため、語学力も必要です。TOEICや英検など、語学関連の資格を取得するのもよいでしょう。

化学メーカー社員の資格が取れる学校

医療分野や化粧品関連の専門学校

化学メーカー社員になるために、予め習得しておかなければならない資格はないので、特に資格を取るための学校もありませんが、化学分析や化粧品、医薬品に関する学びを行う専門学校では、一部の資格の取得を目指すことができる学校があります。

これらの専門学校で取得を目指すことができる資格は「危険物取扱者」「特定化学物質作業主任者」「有機溶剤作業主任者」などです。

しかし、上記のとおり、化学メーカーの業務に必要な資格は、就職してから取得することが可能であり、学歴として就職のために有利なのは、専門学校よりも大学卒業資格の方です。

化学メーカーへの就職を希望するなら、業務に必要な資格取得を目指して専門学校に入るよりも、大学への進学や編入学をおすすめします。

化学メーカー社員の資格・試験まとめ

必要な資格は就職してから取得が可能

化学メーカーの仕事で、工場に勤務する技術系の場合は、業務上必ず取得しなければならない資格が複数あります。

一方事務系は、必ずしも必要というわけではありませんが、取得すれば会社にとって大きな助けになる資格があります。

どちらの場合も、日常の業務を行いながら勉強して取得することが可能であり、資格を取ることがそのままキャリアアップにもつながるのがこの職種の特徴といえるでしょう。

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