バイヤーの仕事内容とは?やりがいや魅力について解説
ヒット商品が出る裏には必ずバイヤーの存在がいるとされますが、その詳しい仕事内容はどのようなものなのでしょうか。今回は商品を買い付け販売し、会社の売り上げに直接かかわってくるバイヤーの仕事内容やその魅力、やりがいなどをご紹介します。
バイヤーとはどんな仕事?
売れそうな商品を買い付ける
バイヤーとはその名の通り、製造元や生産元へ出向き、店舗に置く商品を買い付けてくる仕事をいいます。商品は多岐にわたり家電、靴や洋服などのアパレル系、食品、宝飾品や雑貨など様々です。
勤めている会社が運営する店舗に置く商品を選ぶので、売れそうなものを選択することが重要となります。その売れ行きが会社の売り上げに関わることから、会社の経営に大きな影響を与える責任のある仕事といえるでしょう。
またヒットする商品を売ることで経営状態の良くなかった店舗を立て直したり、同じ系列の業界に影響を与えたりすることもあることから、商品の選択によっては流通業界の活性化に大きく関わることも考えられます。
商品を置くのは実店舗だけではない
買い付けた商品を置くには実店舗がある会社を想像しがちですが、近年ではインターネットの発展によりECサイトで商品を販売している会社にもバイヤーの存在が増えてきています。ネットでの販売も実店舗で販売すると同様に、バイヤーの選択した商品の売れ行きが店舗の経営状況に大きく影響します。
良い商品を世間に広める
バイヤーが売れる商品を買い付けることは所属する会社以外にも大きな影響を与えます。買い付けに必要なのは「これから流行る商品」、「世間の人々が必要としているが、まだ世に出回っていない商品」を見出す力でしょう。それらの商品を発掘し世間に売り出すことで、消費者に対して生活の満足度の向上や喜びを与えることが可能になります。
中小企業や個人の生産者にも影響がある
バイヤーの仕事は中小企業や個人の生産者にも大きな影響を与えます。世の中にはまだ世間に知られていない良い商品が沢山埋もれています。それらの商品は個人経営を営んでいる地方の工房、お土産の製造、郷土料理、小さな工場が作っている製品、など様々です。
経営規模の小さな生産者は自社商品やサービスのニーズ分析、販路開拓の手法が充分に備わっていない場合も多くみられます。そのような時にバイヤーに良い商品を見つけ出してもらい商品が世間に広まることで、生産者にとって売り上げの増加ややりがい、やる気につながり良い影響を与えることができるでしょう。
バイヤーの仕事の具体的な内容
消費者ニーズ・流行の分析
売れる商品を見つけ出すためには、世間の流れをつかみ取ることが重要です。これから流行りそうなもの、必要になりそうなものを数多くある生産先から見つけ出すためには、日々情報収集をして売れる商品を予想し、なおかつ世の中の雰囲気を察知しなければなりません。
またバイヤーが働いている業界や取扱商品にたいする深い知識を兼ね備えておくことも、消費者ニーズの分析には必要となるでしょう。業界別、商品別のターゲットとなる年齢層、販売数、季節的売り上げなどを考えながら分析や情報収集の仕事を進めていきます。
商品を見て選ぶ
情報収集が終わったら、次は実際に自分の目で商品を見るために生産者のもとへ出向きます。出向く先は生産者が製造している工場や会社、定期的に開催されている展示会場などです。国内の地方に行くのは勿論のこと、目星をつけた商品が国外にある場合は海外出張も珍しくありません。
商品を選ぶときに一番重要なことは「本当にこの商品が売れるのか」ということを判断することですが、そのためには今までバイヤーとして培った感覚と事前に行った情報を組み合わせながら商品の購入を決定します。
生産元との交渉
買い付けをしたい商品が決まったら、生産元との交渉を行います。商品の購入数、仕入れ値、輸送方法などが主な内容です。この中でも一番需要なのが仕入れ値の決定といえるでしょう。仕入れ値は商品販売で売り上げる利益に直結します。
またその利益が直接バイヤーの評価につながることから、生産元がいくらの値段で売ってくれるか、ということが重要になってきます。当然利益を上げるためには仕入れ値を抑えることが商品購入において好条件になりますが、生産元の都合もあるので仕入れの数を増やすなどして交渉材料を出しながら折衝していくことになります。
値段交渉はバイヤーの力量に関わってくる部分であり、交渉経験が多いほうが様々な手段を持っています。その他の交渉内容には支払い方法の決定や商品が売れ残った場合の返品、売れている商品への交換方法などがあります。
商品購入・販売価格の決定
購入する商品が決定したら、あらかじめ決めておいた数を購入します。仕入れ値交渉の段階ですでに販売価格を決定していることもありますが、この段階で店頭に出す時の価格を決定することもあります。
店頭に商品を出し顧客へ販売する
生産元から商品の購入までがバイヤーの仕事と考えられがちですが、商品を売る際のコンセプトを現場の販売スタッフや広報部門に伝えなければなりません。また商品をどのように並べたら魅力的に見えるか、など店舗内での商品配置を販売スタッフと一緒に考えることもあります。
バイヤーは商品の買い付けだけでなく、顧客にきちんと商品を販売するための社内スタッフ同士での情報を共有させることも重要な仕事です。
バイヤーの仕事のやりがい
生産者・消費者に喜ばれる
バイヤーとして働き商品が売れた時に一番のやりがいを感じるのは、生産者や消費者の笑顔を見られる瞬間といっても過言ではないでしょう。商品が売れるということは生産者の売り上げが上がること、世間に知れ渡っていない自社商品が広まること、消費者が求めていた商品を手に入れることができる、ということです。
バイヤーは生産者、消費者のそれぞれが求めていたことに応えることができる存在であり、それが達成した時に両者に喜ばれることで大きな満足感を得ることができます。
売り上げの達成
バイヤーの仕事結果は売上の数字として顕著に反映されます。仕入れた商品が売れなかった場合は当然悪い結果となり、売れた場合は流行をつかむ力や商品選択が間違っていなかったということが証明されます。
売上の数字はバイヤーの仕事結果として判断される以外にも、会社の経営状況に大きく関係してきますので、うまくいった時は会社に貢献したというやりがいを感じることができるでしょう。
ヒット商品を世に送り出す
選んだ商品が世間に知れて売れた場合は、バイヤーはヒット商品を世に送り出した存在になります。沢山の店舗を持っている会社であれば商品を多くの人の目に触れさせることもできます。またECサイトでの販売では、売り上げランキングや口コミなどによって選んだ商品が人に伝わり、流行を作ることもできるでしょう。
さらに取扱商品がテレビや雑誌などで紹介された場合は、ヒットを生み出した実感がもっとわいてくるでしょう。
培ってきた経験が仕事に生かせる
バイヤーとして仕事をするためには経験に基づく多くの判断能力が必要です。判断力をつけるためには様々な経験をして、あらゆる感覚を身に着けることが大事です。バイヤーになる過程においては会社に採用されてすぐにバイヤーとして働く場合はあまり無いといってよいでしょう。
バイヤーになるためには店の販売員を経験し、顧客対応の実践を積み業界内での商品知識を得る必要があります。また、海外に買い付けに行く場合は語学力も必要です。学生時代に語学に力を入れて勉強した人は必ず役に立つでしょう。バイヤーはコミュニケーション能力を必要とし、また重視される職業でもあるので、営業経験があるとなお役に立つでしょう。
他にも書類作成などの事務能力、商品を製造した経験があれば製造元に自分の意見を言えることもあります。
このようにバイヤーとして働く前に経験したあらゆることが、商品を見極める力、製造元との交渉能力などに発揮することができるので、バイヤーとしての仕事以外の様々な経験が無駄にならず生かすことができるのも仕事の楽しさにつながるといえるでしょう。
バイヤーの仕事内容まとめ
バイヤーは時代の流れをよみ売れる商品を見つけること
バイヤーの仕事内容の基本は店で販売する商品の買い付けをすることです。そしてその商品が売れたときは会社と生産元の売り上げ、消費者の満足度に貢献をすることができます。売れる商品を見つけ出すために、時代を読み消費者のニーズを分析し情報を集めることも大切な仕事となります。
またバイヤーになる過程において色々な経験をしておくことも、仕事のできるバイヤーになるためには大切です。
バイヤーの参考情報
平均年収 | 300万円~600万円 |
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必要資格 | 必要資格なし |
資格区分 | - |
職業職種 | 販売・サービス |
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