青年海外協力隊の仕事内容とは?やりがいや魅力について解説

青年海外協力隊の仕事内容とは?やりがいや魅力について解説

青年海外協力隊というワードを耳にしたことはあっても、具体的にどんな仕事なのかよく知らないという人が多いのではないでしょうか。過酷な環境だけどやりがいがある、応募したいけど希望する国や職種の募集がなかなかない、といった話がよく聞かれます。ここでは、実際に青年海外協力隊ではどんな仕事ができるのか、詳細に解説していきます。

行政補助から農業・IT指導まで、募集職種は非常に多彩

JICAが開発途上国に派遣するボランティア

青年海外協力隊は、日本政府から海外の要請に応じて派遣されるボランティアです。実際に募集・派遣などのシステム運営を行っているのは国際協力機構(JICA)という組織で、日本政府の途上国支援(ODA)プログラムを委任されている独立行政法人です。

プログラム期間は2年、20〜39歳で日本国籍を持っている人が応募でき、合格すると研修を経て現地で仕事に就くことができます。派遣国や職種は年2回ある募集ごとに変わる可能性があり、いつも同じ職種を求められているわけではありません。

各国の要望に応じて職種が決まる

派遣先となる国から必要な人材の要請を行い、JICAが派遣期間ごとに取りまとめて「要望一覧」を公表します。応募者はその一覧の中から希望する職種を選ぶことになります。青年海外協力隊の職種が募集期間によって変わるのは、あくまで派遣国のニーズありきの体制を取っているためです。

日本の先進技術やノウハウを伝える仕事が主体

要請される職種は国によって異なり、種類も多様です。派遣先となるのはアジア・中近東・中南米・アフリカ・太平洋の諸島諸国がほとんど。JICAの2018年秋募集ではドミニカ共和国、タンザニア、ガーナなどからの要請が多数ありました。

日本のような技術先進国の人材に期待される内容は多彩ですが、いずれも技術指導や教育、ノウハウの伝授であることが共通しています。青年海外協力隊が始まった1965年当時には、建設作業員など労働力としての人材を要請されることが多かったため、近年ではニーズの変化が見られます。

小学校教諭・農業指導・IT指導など職種はさまざま

要請される仕事内容で特に多いジャンルは、コミュニティ開発という行政関連活動、小学校教育、日本語教育、環境教育、障害者支援などです。この他、医療やマーケティングといった専門知識・技術を提供するものや、農業指導・IT指導などが目立ちます。

日本で専門資格や高度な技能を持った人だけが青年海外協力隊として派遣されるわけではありません。例えば、PCインストラクターは派遣国から要請の多い職種ですが、日本でプログラマーとして数年仕事をしていた経験から、基本的なPC操作を教えられるということで派遣可能な場合もあるのです。

職種や案件ごとに、求められる能力や仕事内容は異なる

多数の職種がある青年海外協力隊では、それぞれ仕事内容が異なります。コミュニティ開発などは見慣れない職種名のため、具体的に何を行うのかイメージしにくいものです。個々の職種における仕事内容を見ていくと分かりますが、どれも現地の人々とのコミュニケーションが欠かせないものばかりです。

コミュニティ開発とは自治体の生産性向上を促す行政補助

コミュニティ開発にもいろいろな仕事内容がありますが、主に農業の生産性向上や自治体の活性化に関する仕事を担います。例えば、町の役場などに配属され、特産品となっている農作物などの生産性向上や、栽培への関心を高めるPR活動に携わるといった仕事です。

まずは自治体を巡回して人々から聞き込みするなどして現状調査を行います。農作物の栽培状況をモニタリングしつつ、技術研修やセミナーを調整・開催、農家どうしの組織化を促進、栽培への取り組みに関するPR活動、といった仕事に協力します。企画や広報など、多面的なサポートをする行政補助の人材といえます。

環境教育とはゴミ問題・環境保全などの重要性を啓発する活動

環境教育とは小学校や企業、住民を対象に、環境問題への関心を高める仕事です。派遣国によく見られる問題として、不法投棄・ゴミの不分別や未回収、森林・河川環境へ配慮不足などが挙げられます。

これらを改善するために、企業への廃棄物管理の提案のほか、住民へのゴミの分別や生ゴミのコンポスト化、3R活動(リデュース・リユース・リサイクル)の推進を周知し啓発します。人を集めて話を聞いてもらう活動になるため、英語などの語学力が必要とされる場合があります。また、環境保全活動の経験や環境関係の実務経験が求められることもあります。

PCインストラクターとは機器の修理や学校でPC操作を教える活動

PCインストラクターはITリテラシーを生かして、派遣国のPCをメンテナンスしたり現地の学校でPCの基本操作を教えるのが主な仕事です。派遣される教育機関は小学校から大学までとさまざまですが、教育内容はOfficeやExcelの基本操作から簡単なプログラミングというのがほとんどです。

派遣に必要な条件として、ITパスポートを保有しているか、それと同等の能力を求められることがあります。単純に仕事でPCを使っているという程度ではなく、IT管理・技術などについて幅広い知識のある人材が適している仕事といえます。なお、要請によってはITパスポートのような資格ではなく、数年の実務経験が条件となっている場合もあります。

どの職種でも満足度が高く、やりがいのある青年海外協力隊

やりがいは非常に大きく、得るものが多い仕事

2年間の派遣期間を終えた人たちは、どの職種であっても非常に充実した経験を得られたと語ります。知らない土地で言葉もあまり(多くの場合はほとんど)通じない中、仕事にあたるのは困難も多いはずですが、それだけに達成感もひとしおなのでしょう。

日本で生活していては経験し得ない、世界の実情や人々の生の声に肉迫することができるのも参加のメリットです。現地の人とふれあい、共に過ごしたり一緒に仕事をしたりする中で信頼関係や絆ができていくのも大切な財産となります。自分の中の何かを変えたくて、毎年多くの若者が青年海外協力隊として世界に飛び出すのもうなずけます。

病気・ケガなどでやむなくリタイアする場合も

派遣期間は2年間ですが、病気やケガなどで期間を全うできずにリタイアせざるを得ない場合もあります。仕事のやりがいがある反面、熱帯地域ではマラリアなどの感染症リスクがあり、交通網が整備されていない地域では事故によるケガの可能性も高いなど、注意が必要な場面もあります。

また、電気や水道など日本では当たり前に整備されているインフラがない地域もあります。派遣国も技術を積極的に取り入れておりそのような地域は減りましたが、派遣先によってはどうしても環境に適応できないケースも見られます。そのような意味でも、日本とは異なる環境で職務を全うすることが、自分自身を鍛え強くするのでしょう。

派遣終了後の仕事に悩まないよう段取りが大切

任期終了後に、日本でどのような仕事をするのかが意外に悩みどころとなっているのは事実です。仕事を辞めて青年海外協力隊に赴任すると、国内での職務経験が2年間空白になってしまうためです。

帰国後の就職活動に困らないよう、事前に現職参加というシステムを利用するのも一つの手です。現職参加とは、勤務先に在籍したままボランティアに参加することです。現職参加を認めている企業や団体は増えてきていますから、仕事の経歴が途切れないよう取り計らってもらえるのなら活用することが推奨されます。

熱意と特技が生かせる青年海外協力隊の仕事内容まとめ

多様な職種から選べて、シビアな面もあるがやりがいは大きい

多様な募集職種から自分に合うものを選んで応募すればよいため、何か特技がある人にとって青年海外協力隊の仕事内容は比較的明確といえます。派遣先ではJICAスタッフと協力したり現地の人とのふれあったりと、任務を通して日常では得られない貴重な体験ができることは間違いありません。

一方で、派遣国や地域によっては衛生状態やインフラが行き届かず、言葉も通じないという厳しい環境におかれることが珍しくありません。そうした意味でも、日本を離れて2年間の国際支援活動をやりとげるだけの熱意が必要な仕事といえます。

青年海外協力隊の参考情報

平均年収100万円〜200万円
必要資格 必要資格なし
資格区分 -
職種国際

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