国連職員の給与・年収は?気になる初任給額や手当は支給されるのか解説

国連職員の給与・年収は?気になる初任給額や手当は支給されるのか解説

世界の平和・秩序維持のため、世界各国・地域で日夜働いている国連職員。華やかそうに見える仕事ですが、その給与・年収事情は知らないことも多くあります。この記事では、国連職員の給与・年収とともに、給与アップの可能性・手段についてご紹介します。

国連職員の給料・年収について

国連職員の給料・年収については、日本国内で働くサラリーマンのそれとはやや異なった特徴があります。

初任給や年収について書いていく前に、それらの点について説明していきましょう。

国連職員の給料はあらかじめ決まっている

国連職員(各種国際機関で働く職員)の処遇については、OECD(経済開発協力機構)やIMF(国際通貨基金)などのような国際金融関係機関と呼ばれる一部を除き、国連共通制度(United Nations Common System)という制度で決まっています。

そのため、国連・専門機関・下部機関に関係なく、基本的な勤務条件・給料・処遇についてはどこで働く場合であってもほぼ同じです。

国連共通制度

国連事務局・国際機関・下部機関のほとんどはこの制度に加入しています(OECD、IMFなどの国際金融関係機関を除く)。

この制度を導入した目的には、これらの点があります。

  • 採用・人事面での競争を避けるため
  • 勤務条件・給与など待遇面を平等にするため
  • 人事交流を活性化するため

参考リンク:外務省 国際機関人事センター

賞与・残業(時間外)手当は支給されない

ここまで国連職員の給料・年収について説明してきましたが、「賞与や時間外勤務手当は支給されるのか?」という点について疑問を持つ人も少なくないでしょう。

これに関しては、賞与・残業(時間外勤務)手当とも支給されません。国連職員の労働時間も、日本の民間企業や公務員と同じく基本的には8時間です。しかし、職務内容によっては毎月平均それ以上に働くこともあります。

しかし、残業をいくらしてもそういった手当が支給されることはありません。また、一般企業や公務員であれば半期ごとに賞与がありますが、これも支給されません。

ですので、公開されている資料などから出た数字を12で割ると、おおよその月収となります。

国連職員の給料はこのようにして計算される

先に書いたように、一部の国際金融関係機関を除いて国連共通制度に加盟しています。これによって、勤務条件や給料などといった待遇はどの機関でも共通です。

この国連共通制度に加入している国際機関であれば、下記の計算式で算出することができます。

基本給(Net)+地域調整給+各種手当・補助金

それぞれの項目については、以下で詳しく説明していきます。

ちなみに、給料・年収については必要な項目を入力すれば計算できるようになっています。空席公告などを見て興味のある募集を見かけたら、どのくらいもらえそうなのかを計算してみてください(https://unjumet.net/ohrm_calculator/index.php)。

基本給はポジションによって異なる

国連職員の給料は、ポジションごとに設定されているレベルとステップにより決まります。レベルというのは、「P-1」や「P-2」などのように記載されているものです。

ステップは全部で13段階あります。P-1からD-1までは13ステップまで、D-2は10,ASGとUSGについては1ステップのみです。

基本給の見方は、このレベルとステップの交差するところとなります。たとえばP-2の公告に応募して採用された場合、P-2のステップ1からスタートします。その場合は、47,895米国ドル(約527万円)が基本給(年収)となります。

このステップは、2年働くごとに1つずつ上がっていきます。「定期昇給」をイメージするとわかりやすいですね。最初はStep1からはじまるので、同じレベルで働いているとすれば24年かけて最大で12回昇給することになります。

ちなみに、基本給は毎年1月に更新されます。基本給の詳細は、下記サイトからダウンロードすることが可能です(https://icsc.un.org/Home/DataSalaryScales)。

■専門職・管理職・上級職のランクは全部で9種類

私たち日本人の多くが「国連職員」と聞いて、イメージするのが専門職・管理職・上級職の3つでしょう。国連のメイン公用語は英語なので、すべて英語です。それぞれ英語で書くと、このようになります。

  • 専門職(Professional)
  • 管理職(Director)
  • 上級職(ASG・USG)

国連職員になるためには空席公告やYPP、JPOの試験に合格して任命される必要があります。このうち、上級職は国連事務総長(SG:Secretary-General)から指名されることが多いので、日本人が応募することが多いのは専門職か管理職になります。

専門職は5種類(P-1・P-2・P-3・P-4・P-5)、管理職は2種類(D-1・D-2)、上級職は2種類(ASG・USG、各1段階)の計9種類です。

■後ろの数字がレベルを表している

ここで、「レベルは何を見て判断するの?」という疑問が出てくるでしょう。空席公告では「P-1」や「D-1」などのように表示されていますが、後ろについている数字がそれぞれのレベルを表します。

数字が小さいほど初級職、大きければ上級職というように考えれば間違いありません。それぞれのレベルと職階の関連性は、下記表を参照してください。

レベル 職名例 日本語 職階
USG Under Secretary General for 〇〇
Special Representative of the 〇〇
Secretary-General on 〇〇
など
〇〇局長
〇〇特別代理
〇〇事務局長
など
エグゼクティブ
ASG Assistant Secretary General for 〇〇
など
〇〇局次長
など
D-2 Director
Executive Secretary
など
部長
事務局長
など
シニアレベル
D-1 Chief  of 〇〇
Deputy Director
Principal 〇〇 officer
など
〇〇課長
部次長
首席〇〇官
など
P-5 〇〇 Officer
Chief 〇〇
など
〇〇官
主任〇〇
など
ミドルレベル
P-4 〇〇 Officer
〇〇 Analyst
〇〇 Maneger
など
〇〇官
〇〇分析官
〇〇管理者
など
P-3 〇〇 Officer
〇〇 Specialist
〇〇 Maneger
など
〇〇官
〇〇専門官
〇〇管理者
エントリーレベル
P-2 Associate 〇〇 Officer
〇〇 Officer
〇〇 Developer
など
〇〇官補
〇〇官
〇〇開発
P-1 Associate 〇〇 Officer 〇〇官補
■YPP・JPO派遣制度で赴任した場合はP-2からスタート

レベルについては、空席公告の「Level」に書かれています。たとえば、「P-1」と記載されていれば、P-1のステップ1がスタートです。

では、YPPやJPO派遣制度に通過して国連職員になった場合は、どうなるのかというとP-2のステップ1からはじまります。

47,895米国ドル+地域調整給+各種手当・補助金が、YPP・JPO派遣制度で勤務する国連職員の年収となります。

地域調整給は赴任する国・地域の情勢によって変わる

地域調整給というのは、国連職員として赴任する国・地域に応じて別途支給される金額のことです。

勤務地は世界各国に点在するため、どの職員の生活水準も均一にする必要があります。そのため、生計費や為替の変動などを見て、毎月地域調整定数を算出しています。

最新(2020年4月)の地域調整給は、もっとも低いPortugal, Guimaraesでは3.6、逆にもっとも高い香港では115.8です。日本では東京と広島が設定されており、それぞれ86.5と62.6になっています。

地域調整給は、基本給(Base Salary)に「Multiplier」にかかれている数字を掛けて算出します。

たとえばアフガニスタンにてP-2の国連職員(ステップ1)として働いている場合、47,895+47,895×45.4=69,639米ドルとなります(小数点以下は四捨五入)。

国連職員の各種手当・補助金は手厚く支給される

国連職員の給料・年収について最大の特徴は、各種手当・補助金の手厚さです。

国際機関の勤務条件について説明されている「外務省 国際機関人事センター」のサイトによると、全部で9種類の手当・補助金・休暇があります。

国連職員の勤務条件・待遇

先にも書いたように、OECDやIMFなど一部の国際金融関係機関を除いて多くの国際機関は国連共通制度に加盟しており、勤務条件・待遇はおおむね共通しています。

  • 扶養手当(Dependency benefits)
  • 教育補助金
  • 異動手当
  • 困難地手当
  • 住宅補助金
  • 赴任手当
  • 帰国手当
  • 帰国休暇
  • 家族訪問休暇

参考リンク:外務省 国際機関人事センター

■扶養手当(Dependency benefits)

扶養手当は全部で4種類あります。

・扶養配偶者手当(dependent spouse allowance)
配偶者の年俸が規定額を超えない場合、基本給(Net)+地域調整給の6%を支給。

・シングルペアレント手当(single parent allowance)
扶養配偶者がいない場合、第一子について同じく基本給(Net)+地域調整給の6%を支給。

・扶養子女手当(children’s allowance)
18歳未満または大学などに通学する21歳未満の子女に対して、年額2,920米国ドルを支給。

・第二次扶養家族手当(secondary dependent’s allowance)
扶養配偶者がいない場合で一定の条件を満たせば、第二次扶養家族(扶養されている父母、兄弟姉妹)1人に限り年額1,025米国ドルを支給。

■教育補助金

自国(帰国休暇先の国)以外で勤務する職員のうち子女がいる職員で、当該子女が全日制の学校・大学・同等の教育機関に通学している場合に支給。

支給年限は大学4年を修了、もしくは最初の学位を取得するまでのいずれか早い方で、兵役や病気など特別な理由があれば25歳まで延長されます。支給額はそれぞれの勤務地ごとに定められた条件の75%が上限です。

■異動手当

国連職員の勤務地が異動する際に支払われる手当です。受給資格は、1年以上の任期で採用された専門職職員で、国連共通制度に加入している機関で5年以上勤務している人となります。

■困難地手当

日常生活を送りながら、勤務を続けることが困難な地域で働いている職員に支給される手当です。

■住宅補助金

住居費が給与の一定限度を超えた際、赴任地・扶養家族の数・居住年数などを考慮して、超過分の一定割合が支給されます。

具体的には、以下の算式で算出されます。

毎月の家賃-(月給×Threshold rate)から、超過分の下記割合分を支給。

期間 支給割合
赴任~4年 超過分の80%
5年~7年 超過分の60%
8年~10年 超過分の40%
11年~13年 超過分の20%

(例)東京で単身、P-1 ステップ1 1年目の場合
640,410(7,684,919÷12)×22%=140,890円
家賃が20万円とすると、差額59,110円の80%、47,288円が支給されます。

■赴任手当

国連職員のうち、1年以上の任期で新しい勤務地に赴任する職員に対し、赴任の際の諸経費に充てるために支給される手当です。

一時金もしくは日当相当分の形で、一時金の場合は基本給+地域調整給の1~2ヶ月分、日当相当分の場合は赴任地ごとに定められた日当の30日分がそれぞれ支給されます。

■帰国手当・家族訪問手当

自国(帰国休暇先の国)外で勤務している国連職員が、帰国準備のための諸経費を賄うために支給される手当です。

■休日・休暇

国連職員は休日・休暇が多いことも特徴です。国連休暇が年間10日ある他、有給休暇は1年に月30日間、最大で60日間与えられます。

日本人の場合、日本以外で勤務している職員は、2年に1回(困難地に勤務している職員は1年に1回)、期間側の費用負担で帰国休暇を取得できます。ただし、帰国休暇の際は年次有給休暇を取得しなければなりません。

また、困難地で勤務している職員は、帰国休暇を取っていない場合は12ヶ月に1回家族訪問休暇を取ることも可能です。

その他、出産・育児休暇は6週間~16週間、男性の育児休暇は4週間~8週間。大学院や研究機関に行くためなどの目的で取得できる特別休暇などの休暇があります。

■年金・保険・税金

国連職員は国際公務員なので、給料から税金は控除されず年金と健康保険が控除されます。

健康保険については国際機関によって異なりますが、多くは外部の保険業者に加入しているようです。ただし、勤務地によって異なります。掛金の負担割合は、勤務先の国際機関と職員で折半です。

年金については国連合同職員年金基金に加入しています。加入資格は、6ヶ月以上の任期で採用された職員もしくは6ヶ月勤務した職員です。掛金は職員のランクに応じて定められた年金基礎級によって変わり、負担割合は3分の1が職員、残りの3分の2は所属する機関となります。

年金の受給資格は5年以上勤務した職員で、退職前5年間のうちもっとも高い給与を受け取っていた3年間の平均によって計算されます。

国連職員の初任給

赴任初年度の給料は41万円~133万円

国連職員の給料は基本給・地域調整給・各種手当・補助金の合計です。支給される給料の合計は、赴任地や扶養家族の有無などによって異なるので、まずは基本給のみで比較していきます。

国連職員の専門職・管理職・上級職のレベルは全部で9段階です。そのうち、上級職は国連事務総長からの指名で決まるので、ここでは日本人が自発的に応募できる7レベル(P-1~D-2)の基本給を比較してみましょう。

※1ドル=110円で計算。各レベルStep1のGross、Netで、それぞれ総支給額と年金・保険の控除額を差し引いた手取り額を比較。

総支給額で見るとエントリーレベルのP-1では約41万円、ミドルレベルのP-4が約84万円、シニアレベルのD-1になると約120万円が赴任初年度の給料(基本給)です。

参考リンク:Salary Scales | ICSC

実際の支給額は基本給に地域調整給が加算される

国連職員の勤務地は、世界各国に点在しています。為替レートや物価は国によって異なるので、基本給だけでは待遇も一律にはなりません。そこで、地域ごとに出てくる違いを吸収してそれぞれの状況に合わせる目的で支給されるのが地域調整給です。

それぞれの勤務地(国・都市)ごとに地域調整率が公開されているので、その中の「Multiplier」に記載されている数字を掛けて出てきた数字が給料に加算されます。

ここでは、一例としてアメリカのニューヨークで勤務したP-2、Step1(赴任1年目)の職員という仮定で、地域調整給加算後の給料を計算してみましょう。

■算式(1ドル=110円で計算)
{47,895+(47,895×70.3%)}×110÷12=747,681円(6797.1米国ドル)
上記金額に各種手当・補助金が加算され、米国ドルにて支給されます。

レベルが上がるほど給料も高くなる

国連職員の基本給は、レベルが上がるほど求められる役割も多くなり、その分支給される給料も高くなります。

専門職(Professional)はP-1~P-5までの5レベル、管理職はD-1・D-2の2レベルがあります。それぞれの職務経験レベルの対照表を下記にまとめているので、参照してみてください。

また、それぞれの職務内容については「Job Title」をクリックすると詳細が表示されるので、応募する前に条件を満たしているかどうかしっかり確認してから申し込んでください。

国連職員の給料統計

国連職員の平均給料は約57万円~260万円

国連に属する各国際機関・下部機関の給料は、アメリカ連邦公務員の給料や各都市の生計費、職務・生活の困難度などを考慮して決められています。

国際連合日本政府代表部のWEBサイトに、ステージごとのモデル給与が記載されています。2017年なのでやや古いデータとはなりますが、いくらくらいの収入が得られるのかについて参考になるのではないでしょうか。

P-2 step1(エントリーレベル)

都市 単身者(米国ドル) 単身者(日本円)
()内は月給
ファミリー(米国ドル) ファミリー(日本円)
()内は月給
ニューヨーク(アメリカ) $76,449.19 8,409,411円
(700,784円)
$86,894.34 9,558,377円
(796,351円)
バンコク(タイ) $62,319.20 6,855,112円
(571,259円)
$71,916.36 7,910,800円
(659,233円)
カブール(アフガニスタン) $113,823.36 12,520,570円
(1,043,380円)
$136,162.37 14,977,861円
(1,248,155円)

P-4 step6(ミドルレベル)

都市 単身者(米国ドル) 単身者(日本円)
()内は月給
ファミリー(米国ドル) ファミリー(日本円)
()内は月給
ニューヨーク(アメリカ) $130,107.80 14,311,858円
(1,192,655円)
$143,772.27 15,814,950円
(1,317,913円)
バンコク(タイ) $114,189.19 12,560,811円
(1,071,734円)
$126,406.80 13,904,748円
(1,158,729円)
カブール(アフガニスタン) $174,336.15 19,176,977円
(1,598,081円)
$199,611.73 21,957,290円
(1,829,774円)

D-1 step7(シニアレベル)

都市 単身者(米国ドル) 単身者(日本円)
()内は月給
ファミリー(米国ドル) ファミリー(日本円)
()内は月給
ニューヨーク(アメリカ) $179,554.09 19,750,950円
(1,645,913円)
$196,185.34 21,580,387円
(1,798,365円)
バンコク(タイ) $158,555.39 17,441,093円
(1,453,424円)
$173,195.44 19,051,498円
(1,587,625円)
カブール(アフガニスタン) $225,801.39 24,838,153円
(2,069,846円)
$253,779.20 27,915,712円
(2,626,309円)

(※)1米国ドル=110円で計算。ファミリーは、配偶者・子2人を想定。

給料については、毎年1月に更新される基本給に地域調整給を加え、さらに各種手当・補助金を合計したものとなります。地域調整給は赴任する国によって変わってくるので、それによっても大きく変わってきます。

あくまでも目安とはなりますが、エントリーレベルであれば約57万円(単身者)~125万円(ファミリー)。ミドルレベルで約107万円(単身者)~183万円(ファミリー)、シニアレベルの場合は約145万円(単身者)~263万円(ファミリー)です。

危険な地域、生活困難な地域ほど高めの給料となっていることがわかります。

国連職員は福利厚生が手厚い

国連職員の給料・年収が高収入と思うか見合わないと思うかは、個人の価値観によります。ただ、国連職員が恵まれているのはその福利厚生です。

例えば、住宅費として超過分があれば一定割合が補助されます。休暇も帰国する際の諸経費が支給され、その分の休暇(有給休暇)が保障されるなど、赴任先が世界各国に点在している国連職員ならではの特徴が数多くあります。

また、有給休暇も帰国(家族訪問)休暇に充てる場合もあるため、最大60日間とかなり手厚くなっています。

給料に男女差はない

国連職員は各種国際機関で働く職員です。国連では男女同権を謳っているので、勤務条件・待遇も男女で差はありません。したがって、毎月の給料についても男女同額です。

女性は出産があるので、産前産後休暇や育児休暇などでキャリアが中断しやすいのは確かです。しかし、休暇後の職場復帰についてもしっかりと制度が整えられています。

2年に1度ステップが上がり給料も上がる

国連職員にも昇給があります。赴任当初、新しいレベルに上がった当初はステップ1からのスタートです。その後、ステップが上がると、その年度ごとの俸給表に記載された年収が支給されます(毎月の給料は12で割ったもの)。

専門職の5レベル(P-1~P-5)、管理職のD-1の6レベルではステップ13まであり、D-2はステップ10まで。上級職のASGとUSGはそれぞれステップ1のみです。

最初に国連職員となったときに採用されたレベルのまま働いたと仮定すると、D-1までは最大12回(24年間)、D-2は最大9回(18年)昇給が保障されています。

国連共通制度があるのでどの国際機関でも給料はほぼ共通

一部の国際金融関係機関(OECD、IMFなど)を除き、ほとんどの国際機関では国連共通制度というものに加入しています。

これは、国際機関同士での過当競争を防止するため、人事交流を行いやすくするために導入されたもので、職員の福利厚生や給料についてもベースとなる部分はどこに勤務しても共通しています。

昇給についても、ステップごとに定められているので、こちらについてもどの国際機関で働いていても加入している機関であれば同じ給料が支給されます。

給料をアップするにはレベルを上げることが近道

国連職員の給料は、一部を除いて国連共通制度で規定されています。そのため、どの国際機関でも一定の給料が支給されます。これはステップも同様で2年に1度上がり、昇給も同じタイミングです。

ただ、それはあくまでも同じレベル内での話です。レベルをあげるためには、自分で空席公告を探して、その都度応募して採用試験に合格することが求められます。

昇給すると、前のレベルより確実に給料は上がる

レベルが上がると、再びステップ1からのスタートです。そのため、前のレベルで長くいた場合は、給料が低くなることも考えられます。

しかし、仕事内容が高度になる分、基本給の設定も上がってくるので、経験を積んでいくと前のレベルの最大給料を超える額となります。

給料を上げるためというのもありますが、仕事へのモチベーションを上げるという意味でも、実務経験を積んだら積極的に高いレベルに挑戦するといいでしょう。

国連職員の年収統計

国連職員の年収は約496万円~2,211万円前後

国連職員の年収をベースとなる部分で比較すると、エントリーレベルのP-1(ステップ1)で約496万円、最高レベルのUSG(ステップ1)で2,211万円です(※1)。
(※1)総支給額で比較。1米国ドル=110円で計算。

これに地域調整給(生活水準を均一にするための調整額)が加わります。これは国・地域ごとに異なるので、その赴任先によります。これを合計すると、450万円~3,200万円前後が各種手当・補助金を除いた手取り額です(※2)。
(※2)手取り額で比較。1米国ドル=110円で計算。

レベルが上がるにつれて基本給も上がるので、年収も高くなります。しかし、赴任先は世界各国の問題が発生している地域です。また、職務内容によっては連日8時間以上働くということもありえます。

そのことを考えると、その職責に見合う年収かどうかは、それぞれの価値観によるでしょう。

国連職員の年収はレベルとステップによって決まる

毎月の給料のところでも書きましたが、国連職員の年収は一部の国際金融関係機関を除いて多くの機関が加入している国連共通制度で決められています。そのため、どの国際機関でも年収はほぼ変わりません。

通常、空席公告で応募できることが多いP-1からD-2までの基本給について、下記表にステップ1と最大ステップでの年収について日本円に換算したものをまとめましたので参照してみてください(※3)。
(※3)P-1~D-1まではステップ13、D-2はステップ10。1米国ドル=110円で計算。

レベル 最低年収(Gross) 最高年収(Gross)
D-2 16,028,870 19,328,540
D-1 14,347,190 18,113,150
P-5 12,361,140 15,486,900
P-4 10,133,860 13,075,700
P-3 8,316,880 10,888,460
P-2 6,425,540 8,725,420
P-1 4,964,630 6,867,190

職務経験が浅い人であればYPPやJPO派遣制度もある

国連職員になる方法でもっとも一般的な方法は、空席公告で探して個別に応募することです。ただし、専門職以上の場合はエントリーレベルのP-1でもそれなりの職務経験が求められます。

それならば、若い人は諦めなければならないのかというと、そのようなことはありません。若年層であれば、YPP(ヤング・プロフェッショナル・プログラム)やJPO派遣制度を使って応募することも可能です。

YPPであれば32歳まで、JPO派遣制度は募集分野に関する修士号を取得して、募集分野の関連で2年以上の職務経験を有する35歳までが応募の対象となります。

特にYPPは大学を卒業した人であれば、職務経験がなくても応募できることから倍率も600倍とかなり高いですが、若い人が国連職員を目指すのであれば一番のおすすめです。

これらの派遣プログラムであれば、P-2のステップ1からのスタートなので、総支給額で約642万円、手取りで約527万円が初年度の年収となります。

アルバイトやインターンは職歴として認められないことが多い

YPPは職歴がなくても応募することができます。一方、JPO派遣制度で応募する場合は最低2年間の職務経験が必要です。JPOであれば、アルバイトやインターンでの経験は職歴に含まれないので、正社員で2年以上というのが求められます。

職歴に関しては、空席公告でも基本的には同様で正社員としての職歴が必要です。ただし、アルバイトやインターンでも認められることもあるので、その点はしっかりと確認してください。

国連職員の給与・年収まとめ

世界の平和維持のために働く国連職員の年収レベルは高い。また、給料以上にやりがいも得られる仕事

国連職員の赴任地は、世界各国・地域に点在しています。その赴任地によっては、精神的・肉体的なタフさも求められるでしょう。また、数多くの問題が横たわっている国・地域で働く場合は、それこそ連日長時間の勤務ということも少なくないようです。

そこから考えると、赴任先によっては「仕事内容と給料・年収が見合わない」と感じる人もいるかもしれません。とはいえ、国連職員として働いていると2年に1度ステップが上がることで給料アップもあります。

その他、国連ということもあり各種福利厚生も手厚いですし、世界の平和・秩序の維持に寄与する仕事なので、給料・年収以上にやりがいの得られる職業といえます。

国連職員の参考情報

平均年収500万円~2000万円
必要資格
  • JPO派遣候補者選考試験
  • 国連ヤング・プロフェッショナル・プログラム(YPP)
資格区分 -
職種国際

統計情報 出典元:

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