外交官になるには?必要資格や向いている人の特徴などを具体的に解説

外交官になるには?必要資格や向いている人の特徴などを具体的に解説

外交官になるには超難関な公務員試験に合格する必要があります。知られていないポイントですが、大学受験から外交官の試験は始まっているのかもしれません。外交官の卒業大学や向いている人などの適正をご紹介しますので、みなさんも外交官をより知っていきましょう。

外交官になるには何が必要?

そもそも外交官の仕事の概要としては、日本の平和と国民の安全を守ることがこの仕事の使命です。

この平和と安全を守るため外交官は世界各地の大使館や総領事館に勤務することで海外との政治的な交渉や経済的な連携を通してこの使命を守っています。いわゆる日本を代表して世界との関係を保ってくれている人たちです。

外交官になるための素質

日本を代表して高度な語学力を使い、日本の平和と安全を守る外交官には一体どのような素質が必要になるのでしょうか。

結論としましては外交官の素質として日本を正しく海外に理解してもらうため、どのような場面においても冷静な判断と粘り強さを失わない姿勢を持てる人が外交官の素質があると考えられます。

外交官の仕事に対して、必要な素質は大きく5つあります。

外交官には使命感が求められる

外交官は刻々と変化する世界に対して、日本のために何をして何ができるかという使命感が必要になります。この使命感は人に言われたからやるのではなく、率先して自ずと行動できることが求められるのです。

臨機応変な思考

日本でもよく相手の気持ちに立って物事を話すよう教えられますが、外交官でも臨機応変な思考が大切になります。加えて外交官の相手は外人であり、つまり育ってきた環境が全く違う人とのやりとりになるので、日本での考えだけでは対応できないことも多々あるでしょう。

そのため日本だけではなく相手側の国の思考も頭に入れておき、いかなる場面においても臨機応変に対応できる思考が必要となるのです。

粘り強さも外交官には必要

国によって生活や文化は当然違います。日本では当たり前なことも海外では全く違うケースもありますし、外交の際にそのことが原因でトラブルになることも考えられます。すぐに諦めてしまう人であれば恐らくその現場での外交からは何も学ばず、成長が止まり外交官としての責務は果たせないでしょう。

海外の生活文化も異なる環境での仕事になるので、何事にも自身の考えを貫ける程の粘り強さが必要になるのです。

コミュニケーション能力

コミュニケーションは学校で教えてもらうことでもないので、人によってその取り方は様々です。社会で生活していくうえで人によっては全くコミュニケーションを取らない人もいるでしょう。

外交官での仕事はコミュニケーション能力は大切な要素で、コミュニケーションが苦手だから両国の関係が悪化するようなことがあってはなりません。海外の人にとって日本の外交官こそ日本人を知る最初に入り口になるので、どんな人にもしっかりと会話が出来るコミュニケーション能力が大切になります。

また国によって日本人への見方も違うので、柔軟に対応できるコミュニケーションが必要です。逆に言えばこのコミュニケーション能力を身につければ、どんな困難な課題もクリアされていくことでしょう。

適応力は外交官に求められる要素

外交官という仕事はどこの配属になるかもわかりませんし、今後どのような国に行くかもわかりません。どのような文化に対しても抵抗なくなじめる適応力が外交官には必要ではないでしょうか。

外交官に向いている人、適性がある人

上記で述べました外交官の素質がまず大前提として必要で、それを兼ね備えている人は外交官に向いている人といって間違いないでしょう。素質以外でいうと、日本を背負い自身も成長し、自身の語学力を日本の為に使いたいと考える人ではないでしょうか。

なぜならこのような考え方を持っている人が外交官になれば、殺伐とした世界情勢の中でこれから先も日本が平和で安全な国として暮らしていけるよう世界と真正面から向き合い、その中で切磋琢磨して自分自身を成長させ、よき外交官に成長できるからです。

外交官になるための学校・教室

外交官になるには3種類の試験があります。

一つ目が、「国家公務員採用総合試験」です。よくテレビで“キャリア”という言葉をお聞きになるかも知れませんが、まさしくこの国家公務員採用総合試験を通過した人々がキャリアと呼ばれ、将来的には滞在する大使館のトップの地位や重要なポストを築き上げることができるポジションです。

もちろんその地位に就くまでに世界情勢の把握、各言語においての高い交渉力が必要となります。

二つ目が、「外務省専門職員採用試験」です。こちらは地域社会や文化、歴史に通じた専門家として活躍する人たちで、一つ目の国家公務員採用総合試験とは違いノンキャリアの部類には当てはまります。

研修期間2~3年を経て、本省勤務と在外公館勤務を5~6年繰り返すことになります。ノンキャリと聞くと聞こえは悪いかも知れませんが、先ほども述べた通り地域社会や文化、歴史に通じた専門家として活躍する人たちなのでキャリア組以上に専門的な語学力が必要となります。

最後の三つ目が、「国家公務員採用一般職試験」と呼ばれるものです。一つ目と同じと思う方もいるかもしれませんが、違いとしては会計、通信・文章管理、秘書などとして活躍する一般職です。つまり、外交官の補佐役にあたるポジションです。

国家公務員採用総合試験内容

国家公務員採用総合試験は、一次試験と二次試験のふたつに分かれています。

一次試験は筆記試験がメインです。この試験では基礎能力試験(公務員として必要な基礎的な能力)と専門試験の2つの筆記試験で構成されています。

二次試験は専門試験、政策課題討議(グループ討論)、人物試験が行われます。この試験の倍率はなんと20倍前後とされており、これに合格したとしても採用のプロセスの一つである官庁訪問をしなければなりません。

さらに、最終的に外務省に入省できるのは年間で20名程度と、本当に狭き門となっております。

外務省専門職員採用試験内容

外務省専門職員の試験は上記同様、一次試験と二次試験の二つに分かれています。

一次試験は筆記試験がメインで、2日間連続で行います。試験科目は一日目に国際法、憲法または経済学、時事論文試験。二日目に基礎能力試験、外国語試験(2題)。

二次試験は面接による外国語試験、人物試験(個別面接、グループ討議)、身体検査です。こちらも倍率は10倍前後と高くなっています。

国家公務員採用一般試験内容

国家公務員採用一般試験内容は、一次試験が基礎能力試験、適性試験、作文試験、専門試験。二次試験が人物試験、身体検査です。倍率は4倍前後です。

外交官の出身大学

もちろん外交官になるために試験の勉強はしなければなりません。ですが試験以外にも有利な立場になろうとすると、それは外交官の出身大学を知ることも大きな武器のひとつになってくれるはずです。

そんな外交官を多く輩出している大学が東京大学や京都大学、早稲田大学、慶應義塾大学などの皆さん一度はお聞きになったことのある有名大学です。学部でいうと、法学部を筆頭に、政治経済学部、国際関係学部、外国語学部などです。

外交官として現在活躍している人は難関大学の出身者だということを覚えておいてください。ただでさえ難しい外交官試験ですが、大学受験の時からこの外交官試験は始まっているのかもしれません。難関大学でなければ外交官になる事は出来ないという訳ではないですが、有名大学を卒業している人が外交官という職業になっている割合が多い事は覚えてくと良いでしょう。

難関大学に在籍しながら面接に進むと、面接官がその大学のOB、OGである可能性は非常に高いですから、とても心強いです。またOB、OGに直接お会いして話しを聞ける可能性も0ではありません。

外交官になるには?まとめ

外交官は熱意がないとできない仕事

知的で聡明な外交官に対して、クールなイメージを持っているという方も多いのではないでしょうか。しかし海外の人たちとやりとりをし、日本の平和と安全を守る外交官は、クールとは反対のところにいるのかもしれません。

外交官の仕事はコミュニケーション能力や粘り強さなど多く求められる仕事ではありますが、平和と安全を守るやりがいのある仕事なので、必要な要素や資格などを確認して外交官という仕事に興味を持ってくれれば幸いです。

外交官の参考情報

平均年収300万円~1200万円
必要資格
  • 国家公務員採用総合職試験
  • 国家公務員採用一般職試験
  • 外務省専門職員採用試験
資格区分 試験合格
職業職種国際

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