歯科医師の給与や年収は?初任給や支給されるボーナスはどれくらい?

歯科医師の給与や年収は?初任給や支給されるボーナスはどれくらい?

医師や弁護士をはじめとする士業は、他の職種に比べて高収入であることが多いもの。歯科医師も例外ではありません。勤務医か開業医かによって金額に開きはありますが、平均的には一般のサラリーマンより高収入です。では、実際に歯科医師の給与・年収はどれくらいなのか見ていきましょう。

歯科医師の初任給

20代後半で研修医としてスタート。国から月20万円支給される

歯科大学や大学の歯学部を卒業して歯科医師免許を取得すると歯科医師になれます。卒後1年間は研修医として働くことが義務づけられており、いきなり開業することはできません。したがって、研修医の給与が初任給ということになります。

初任給は通常20万円前後です。国から研修医の給与として支給されるもので、手取り収入はこれより少ないこともあります。歯学部は6年制であるため、ほとんどの研修医が20代後半の若者です。一般企業の大学院卒初任給とさほど変わらず、年齢から考えれば妥当な金額とも言えます。

初任給は世間並みだが、2年目からは月40万になることも

ただし、入職までに高度かつ専門的な教育を受けることや、仕事にも知識や技能が求められることを踏まえれば少ないという見方もできます。実際に、1年間の研修を終えた後は20代で月収40万円という場合もありますし、平均年収は700万円以上にもなります。歯科医師は、初任給が世間並みで研修後は高収入になる職業ということです。

研修先病院は決められている。実家が歯科医院でも卒後すぐの就職は不可

歯科医師として働くには、研修先病院に就職して1年間働くことが義務づけられていると述べました。

就職先となる病院は、研修病院として指定を受けた全国の歯科病院に限られます。給与はどの病院でもあまり変わりませんが、給与が不満だからといって最初の1年を指定病院以外で働くことはできません。仮に実家が歯科医院でも、卒後すぐにそこで働いて給与を受け取ることは国から認められていないのです。

これは、医療者として働くために国が定めている臨床研修制度によるものです。多くの人の健康に携わり、時に命に関わる重要な仕事を担うために、臨床経験を通して習得すべき項目があります。小さな医院では扱えない口腔外科手術などのケースもまんべんなく経験するために、研修先病院が指定されているのです。

歯科医師の平均月収・平均年収

勤務医と開業医では収入の差が大きい。ただし開業医の収入は経営手腕次第

歯科医師全体の平均年収は700万円前後です。歯科医師には、病院に勤務する勤務医と、開業して自ら病院を経営する開業医というスタイルがあります。

勤務医の平均給与は月30〜50万円、ボーナスを含めた年収は450〜800万円と言われます。

一方、開業医は月120万円と格段に高収入であり、平均年収は1,200万円前後。2,000万円を超えることもそう珍しくありません。

これほどまでに開業医が高収入なのは、病院の売り上げから自分の給与をどのくらい得るか自分で決めることができるからです。経営がうまくいけば、その額をアップさせることも難しくありません。

なお、開業医は働く地域によって収入に差があるため、月収が300万円を超える場合もありますし、逆に年収が300万円という開業医もいます。

中にはワーキングプアとなる歯科医師も

意外に思われるかもしれませんが、歯科医師の中には年収200万円〜350万円未満のいわゆるワーキングプアもいます。これは、歯科医師の数が供給過多で飽和状態にあることが一因です。今やコンビニの数より多いと言われる歯科医院・病院ですから、歯科医師一人当たりの収入低下は仕方のないことでもあります。

歯科医院・病院が乱立した結果、開業医といっても、うまく患者さんを呼び込んで経営が円滑に回る場合とそうでない場合が出てきました。地域にもよりますが、いずれにせよ患者数には限りがあるため、患者さんの取り合いになります。

戦略がうまくいかない場合は病院の売り上げや開業医の収入が低下していき、現在では開業医の4人に1人が廃業に追い込まれる厳しい世界となっています。

美容系歯科で働く歯科医師は収入も高い

ただし、矯正歯科や審美歯科というジャンルで働く歯科医師は総じて高収入です。インプラントや歯列矯正には専門的な治療技術が必要なため、歯科医師なら誰もが行えるというわけではありません。

さらに、審美目的の治療は高額かつ保険治療の適用外となることが多いため、病院の売り上げや歯科医師の収入に直結しやすいわけです。

専門医なら収入が高いというわけではない

歯科には専門分野がいくつかあり、小児歯科、矯正歯科、歯周病、口腔外科、歯科麻酔などの専門医があります。専門医試験に合格すると専門医を名乗ることを許されますが、専門医だからといって収入が大きく変わるわけではありません。

専門医とは、あくまで専門的な知識や経験があることを認定するものであり、資格の有無が直接給与に影響することはあまりありません。

一番稼げるのは40〜50代!統計で見る歯科医師の年収

ピークは50代の1,400万円。世代別で見る歯科医師の年収

歯科医師の年収は、世代によってずいぶん異なります。

20代の平均月収は40万円、30代は60万円、40〜50代では90万円、60代で60万円となります。これにボーナスが加わると、最も収入が低い20代ですら平均年収は750万円程度にもなります。各世代の年収を表にまとめました。

年代 平均年収
20代 年収750万円
30代 1,000万円
40代 1,300万円
50代 1,400万円
60代 1,000万円

日本全体の平均年収と比較すると約2倍稼げる歯科医師

一方、日本全体の世代別平均年収は20代で300万円、30代で400万円、40〜50代で500万円、60代で400万円前後です。歯科医師の年収は、全世代を通して日本の平均年収の2倍もあります。歯科医師一人一人の収入には大きな開きがあるものの、平均してみると「歯科医師は高収入」というイメージどおりになります。

生涯年収は4億6,000万円

生涯年収で考えてみても、一般の平均と比べれば2倍以上です。日本全体の平均生涯年収が1.9億円ほどなのに対し、歯科医師は生涯で約4.6億円もらえるのです。上記の世代別年収から計算すると、次のようになります。

  • 20代で750万円×5年=3,750万円
  • 30代で1,000万円×10年=1億円
  • 40代で1,300万円×10年=1.3億円
  • 50代で1,400万円×10年=1.4億円
  • 60代で1,000万円×5年=5,000万円
歯科医師の生涯年収
3,750万円+1億円+1.3億円+1.4億円+5,000万円=4.57億円

歯科医師の年収は減っている。原因は患者数に対する歯科医師数の飽和

一般人の年収からすると格段に高い歯科医師の収入ですが、これでも10年前に比べるとかなり減っているのです。厚生労働省の統計によると、平成17年から平成26年における歯科医師の平均年収は約150万円低下しています。期間中に増加した年もありますが、徐々に減少していることは事実です。

物価が上がっているのになぜ収入が下がるのか疑問に思われるかもしれません。先ほど、歯科医師数の供給過剰が起きていると述べました。その度合いが深刻なため、歯科医師一人当たりの収入がここまで減ったと言えるのです。ここ30年で歯科医師数は1.7倍に増えましたが、患者数の増加は1.2倍にとどまっています。

さらに、少子化によって日本の総人口は減る一方ですから、今後も患者数の急増は見込めません。それに引きかえ、毎年一定数の歯科医師が誕生しています。実はこの状況を改善するために、2004年から歯科医師国家試験の難易度を高めて合格率を低下させ、歯科医師数を抑えてきました。そのため一時期に比べて歯科医師の増加率は落ち着き、平均年収の低下もやや改善が見られます。

歯科医師の給与・年収まとめ

平均は年収700万円と高額だが、実態は200〜2,000万円とピンキリ

歯科医の平均年収は700万円と、一般企業のサラリーマンに比べれば高収入です。しかし、働き方によっては年収200〜2,000万円と非常に幅の大きい職業でもあります。

妥当な収入がいくらかと一概に言うことはできませんですが、求められる能力やスキルレベルは非常に高いため、高度で専門的な技能を持った歯科医師ほど高収入であることには納得です。

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歯科医師の参考情報

平均年収200万円~2000万円
必要資格
  • 歯科医師免許
資格区分 免許
職種医療

統計情報 出典元:

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