スポーツカメラマンの仕事内容とは?やりがいや魅力について解説
スポーツカメラマンの仕事内容は、主にスポーツイベントなどでメディアに掲載されるための写真を撮ることです。会社に所属する働き方とフリーランスの働き方の違いによって業務の範囲が大きく異なります。このページでは、スポーツカメラマンの具体的な仕事内容、仕事のやりがいなどについてご紹介します。
スポーツカメラマンとはどんな仕事?
スポーツカメラマンの仕事は、スポーツ大会や試合、各種スポーツイベントなどの写真を撮ることで、主に新聞やスポーツ雑誌、インターネットなどに掲載する写真を撮影していきます。
オリンピックやサッカーなどのスポーツの大会は国内外で開催され、その撮影を任されるスポーツカメラマンは常に需要があるそうです。この世界は実力主義で、見る人を感動させるような写真を撮ることができるスポーツカメラマンは、多くのフィールドで活躍することができるでしょう。
ここではスポーツカメラマンの種類や撮影技術、素人からプロになった例などを紹介していきます。
スポーツカメラマンの種類は2つ
スポーツカメラマンには、新聞社や出版社で働くケースと、フリーランスで働くケースの2種類があります。
新聞社や出版社で働く場合は、さまざまなスポーツを撮影することになりますが、フリーランスのスポーツカメラマンはサッカーやテニス、自動車レースなど人気のあるスポーツを撮影することが多くなります。
新聞社や出版社で働く場合は、その会社で規定された給与をもらい、安定した収入を得ることができますが、フリーランスで働く場合は給与の上限はなく、実力次第では年収1,000万円を目指すことも可能です。
しかし、駆け出しの頃は簡単に仕事をもらうことはできず、安定した収入を得ることは難しいでしょう。
撮影技術はそれほど関係ない?
激しい動きを撮影するスポーツカメラマンの世界では、高い撮影技術が求められると思われがちですが、近年のカメラ機能の向上やフィルム性能の向上で、以前ほど撮影技術の差が出にくくなりました。
しかし、撮影するスポーツによってはシャッターチャンスが限られ、その瞬間を見逃さない技術が求められます。この技術を高めるためには、そのスポーツについて学び、撮影経験を積んでいく必要があるでしょう。また、オリンピックなどの大きな大会では海外で撮影することも多く、外国語を話せると有利になります。
一度きりのシャッターチャンスを逃さないために
スポーツのような激しい動きをする中で、一瞬のシャッターチャンスを逃さないためには、その瞬間を確実に捉える撮影技術が必要です。特定のスポーツに特化する場合、そのスポーツに対する知識を深めるとともに、興味や愛着を持つ必要も出てくるでしょう。
撮影するスポーツに対する興味や愛着があれば、どういう場面にシャッターチャンスが訪れるのか、何となくでも予想することができます。そのスポーツが好きであれば、意欲を持って仕事に取り組んでいくことができるでしょう。
興味や愛着があればプロになれる?
スポーツカメラマンの中村康一さんという方がいます。この方は、フィギュアスケートの浅田真央さんの公式サイトの写真を手がける有名なスポーツカメラマンですが、元々はフィギュアスケート選手の写真を撮るのが好きな素人のカメラマンで、撮影した写真を選手に渡したりしていたそうです。
ある日、自身が立ち上げたイリーナ・スルツカヤさんのファンサイトの写真が評価され、それがきっかけでリングサイドでの撮影が許可されるようになりました。知り合いのカメラマンの手伝いをしながら技術を身に着け、プロのスポーツカメラマンとなったそうです。
スポーツカメラマンの具体的な仕事内容
スポーツカメラマンの具体的な仕事内容として、会社に所属するスポーツカメラマンとフリーランスで働くスポーツカメラマンについて紹介し、勤務時間や働き方についてお伝えしていきます。
会社員として働くスポーツカメラマン
新聞社や出版社に所属するスポーツカメラマンは会社で規定された給与をもらうことができ、毎月安定した収入を得ることができます。自分の努力や頑張りが100%評価されることは難しく、賞を受賞するような写真を撮ったとしても、給与が格段にアップするわけではありません。
会社に所属するスポーツカメラマンは、スポーツ以外の専門外の写真撮影を求められることもありますし、好きな仕事を選べるわけでもありません。しかし、安定した収入をもらえるというメリットは大きく、会社に所属することを選ぶスポーツカメラマンも多くいます。
中には会社に所属して、実力を付けてからフリーランスとなる人もいますが、どちらを選ぶかは本人の考え方や実力次第といえるでしょう。
フリーランスのスポーツカメラマン
フリーランスで活動するスポーツカメラマンの場合、よほどの実力や知名度がなければ、向こうから仕事がやってくることはありません。仕事を得るためには営業など、自分から積極的に仕事を取りにいく必要があります。
スポーツカメラマンの仕事をもらうために自ら取材企画を提案し、撮影テーマの立案までを行なって営業していく人もいるそうです。有名なスポーツカメラマンになれば、海外への旅費や現地での滞在費なども負担してもらえますが、普通のスポーツカメラマンは航空券の手配から宿泊先の予約まで、全てを自分で行わなければなりません。
駆け出しの頃は大変な苦労をするかもしれませんが、実力次第で高収入を狙えるのが、フリーランスで働くスポーツカメラマンという仕事です。
スポーツカメラマンの勤務時間
会社に所属するスポーツカメラマンは、他の一般社員と同じように毎日会社へ出社します。
撮影するスポーツの試合や大会へ出かけて仕事をしますが、編集者やスポーツライターなども同行し、一緒に行動することもあります。世間の注目を集める大きな出来事があれば、休みも関係なく現場に駆け付けることがあり、仕事については会社に管理されることになります。
普通のサラリーマンと同じように、休日は必ず仕事を休めるという保証はなく、休日でも仕事に出る可能性もあることは覚えておいたほうがいいでしょう。
フリーランスの働き方
フリーランスとして働く場合、仕事の主導権は自分にありますが、よほどの実力者でなければ自分のやりたい仕事を選べるわけではありません。さまざまな調整や打ち合わせを一人で行わなければならないため自宅にいる時間は短く、大きなスポーツ大会や海外へ行くときなどは長期間自宅へ帰れないこともあります。
仕事がなければ、馴染みの出版社に顔を出したり、知り合いのスポーツカメラマンと情報交換をしたりして過ごすことになりますが、なかなか仕事をもらえない人は営業活動に時間を使うことになるでしょう。
スポーツカメラマンの仕事のやりがい
スポーツカメラマンの仕事をしていると、スポーツ史の歴史に残るような瞬間に立ち会えることもあり、そんな歴史的瞬間に居合わせたときは大きな喜びを感じるといいます。スポーツカメラマンの仕事は、スポーツの魅力やその時の空気感を伝えることで、自分が納得し満足できる写真を撮れたときには大きなやりがいを感じることでしょう。
ここではスポーツカメラマンのやりがいや魅力について紹介していきます。
人に評価してもらえたとき
ほんの一瞬のシャッターチャンスを捉えるためには、大変な努力と技術が必要とされますが、そのような中、自分の写真を評価してもらえたときには、スポーツカメラマンとしてやりがいを感じることでしょう。ときには被写体となる選手の目に触れ、選手本人から評価の声をもらえたときには、この上ない喜びを感じるといいます。
また、写真を撮るという部分の労働時間の短さに魅力を感じているスポーツカメラマンもいるそうです。スポーツ写真を撮るためには移動時間がかかりますが、移動中は時間の融通や自由が効くということで仕事とは意識せず、労働時間が短いと感じているのかもしれません。
憧れの選手と顔なじみになることもできる
スポーツカメラマンは多くの指導者や選手と顔なじみになることができます。写真撮影のための被写体ともいえる選手ですが、人によっては憧れの対象ということもあるでしょう。スポーツカメラマンでなければ知り合えなかった憧れの選手と話ができるだけでも、大きなやりがいになることでしょう。
スポーツ選手のポートレート写真など、近くで撮影をするときは選手をリラックスさせる雰囲気作りも大切です。このような人を相手にすることに喜びを感じ、仕事を進めていくスポーツカメラマンもいるそうです。
スポーツカメラマンの仕事内容まとめ
シャッターチャンスを逃さないための努力が必要
スポーツカメラマンの仕事は、ほんの一瞬のシャッターチャンスを逃さず撮影するということに尽きます。その一瞬を逃さないためには、日頃の努力も必要ですし、撮影対象となるスポーツの知識を頭に叩き込む必要もあるでしょう。
プロのスポーツ選手と顔なじみになれるチャンスがあるなど、普通の人にはできない体験をすることもできますが、それ相応の努力が必要となることも意識しておかなければなりません。
スポーツカメラマンの参考情報
平均年収 | 350万円~650万円 |
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必要資格 | 必要資格なし |
資格区分 | - |
職業職種 | 出版・報道 |
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