空間デザイナーの仕事内容とは?やりがいや魅力について解説

空間デザイナーの仕事内容とは?やりがいや魅力について解説

空間デザイナーと聞くと、商業施設やホテルのエントランスなどを目を惹く空間にしたり、光や水の演出をしたり、と楽しそうなイメージがあるかもしれませんが、実際のところはどうでしょうか。今回はこの記事で、空間デザイナーの勤務先や、具体的な仕事内容、仕事のやりがいや特徴などについてご紹介します。

空間デザイナーとはどんな仕事?

コンセプトに合うように空間をデザインする

空間デザイナーの仕事内容は、文字通り「空間」を「デザイン」することです。

「空間」というのは、商業施設や宿泊施設のエントランス部分のこともありますし、美術館・博物館やコンサートホールといった公共公益施設のロビーのこともあります。ショーウィンドウやイルミネーションなどを手掛けることもありますし、オフィスビルやマンションのエントランスや廊下などの共用部分、さらには個人の家を扱うこともあります。

「デザイン」は、建物の持ち主やイベントの主催者が希望するコンセプトに合うように、壁や天井の最適な色・模様を見つけたり、照明を調整したり、カーテン、家具、調度品を配置したりします。

その空間がクライアントの希望する空間になるように、あらゆることをするのが空間デザイナーです。空間デザイナーは、屋内のインテリアを中心とする「インテリアデザイナー」と比べて広いスペースを手掛けることが多いので、「スペースデザイナー」とも呼ばれます。

仕事の内容は幅広い

空間デザイナーの仕事は幅広いので、仕事の受注方法も様々です。クライアントがロビーなどでイベントを行う際のデザインを依頼されることもあれば、リフォームの際に内装のデザインを依頼されることもあります。建物が新築の場合は、設計段階から関わることもあります。

中でも頻度が多い仕事は、イベントブースの空間デザインでしょう。はじめにクライアントのイメージなどを丁寧にヒアリングします。現場の面積や使用できる設備、全体の予算などを考慮しながらラフな案を作り、クライアントの意向を聞きながら修正を重ねます。

デザインが出来上がったら、実際に現場に設置する装飾物や照明など必要なものを準備していきます。現地でイメージ通りの空間に作り上げるための作業は半日程度のこともあれば、数日から数週間かけて行うこともあります。外部の業者に委託することがあれば、その手配もします。

空間デザイナーの働き方は様々

空間デザイナーの働き方は、大きく分けて3通りです。1つは、「社内デザイナー」として企業に就職し、その企業が作る物専門のデザイナーとして働く方法です。社内デザイナーは、就職した企業によってデザインの対象が変わります。小さな会社の場合、Webデザインや広報など、デザインのセンスやスキルが必要な仕事も任されることがあります。

2つ目は、デザイン事務所に所属して働く方法です。この場合は、手掛ける物、分野が決まっていませんので、社内デザイナーより幅広い仕事をすることになります。外部のクライアントから受注して仕事をしますので、クライアントのイメージや希望を具体的な形にしていくことが求められます。

3つ目は、フリーランスとして働く方法です。社内デザイナーやデザイン事務所で勤務して経験を積んだ後に独立する人も多くいます。フリーランスは自分のセンスを活かしてやりたいように仕事ができ、所属している事務所にマージンを取られるといったこともありませんが、一方で、仕事を安定して受注し続けられるとは限らないというデメリットがあります。

働き方によって仕事の内容も変わるので、これから空間デザイナーを目指す方は、自分の将来像をしっかりイメージして進路を決めることが大切です。

空間デザイナーの具体的な仕事内容

イメージのプレゼンテーションから施工まで

空間デザイナーの最初の仕事は、クライアントから依頼内容を聞くことです。作りたい空間のイメージやコンセプトなどのほか、人の導線、物を置ける場所や置けない場所などの制約があるかどうかや、予算、完成時期、作業スケジュールなども確認します。

次に、クライアントのイメージに沿ってデザイン案を作成します。デザイン案は、クライアントに説明する必要があるため、以前は手書きのスケッチなどを作成してイメージを説明するのが主流でしたが、最近は3Dの図面、模型、CGなどを使って、よりわかりやすく示すことが多くなっています。

作成した空間デザインに対するクライアントの希望を聞きながら、デザインを必要に応じて修正し、クライアントの了解を得られたら施工に移ります。施工業者を選定したり、必要な資材を手配したりします。工事を伴う場合は、デザイン通りに進んでいるか現場をチェックして、必要な指示を出します。

すべての施工が終われば、掃除をしてクライアントに引き渡して終了です。

単なる飾りではない

空間デザイナーは、空間を単に美しく飾るのではなく、「お客様に寛いで欲しい」「消費者の購買意欲をそそるような空間にしたい」といったクライアントの要望を形にすることが求められます。中には、かなり漠然としたイメージを持っているクライアントもいるので、いかに要望を叶えるかが腕の見せ所です。

空間デザイナーは、壁の色を決めるとか、調度品を置くといったことだけではなく、光を使った演出や水のある空間づくりをするなど、様々なアイディアで空間をデザインしていきます。

仕事はセンス・スキル次第

空間デザイナーの中には、飛びぬけたセンスを持ち、世界に名を馳せた人もいます。空間デザイナーとして評価が高まれば、空間デザインだけではなく、家具や照明、調度品などのデザインも依頼されるようになります。中には、空間デザインと合わせて商品のパッケージデザインをしたり、ライトアートなど芸術分野でも活動したりする空間デザイナーもいます。

また、後進の育成にあたる空間デザイナーも多くいます。大学や専門学校などで講師をしたり、企業で後輩を指導したりしながら、自分の経験を若手に伝えます。

空間デザイナーの仕事のやりがい

イメージを具体化する喜び

空間デザイナーの仕事のやりがいとしてまず挙げられるのは、漠然としたイメージを具体的な形に作り上げる楽しさです。

クライアントが、こんな雰囲気で、こんなコンセプトで、と言葉で表現したものを、空間デザイナーは、その空間を使う人の快適性や使い勝手なども考えながら、形作っていきます。何もないところから、魅力的な空間を作りあげることは、空間デザイナーの大きなやりがいとなります。

考える楽しさ

空間デザイナーは、照明器具やインテリアなども具体的に考えるので、予算内でどのように魅力的なものを取り入れるのかを検討することも仕事のうちです。インテリアが好きな人にとっては、魅力的な仕事と言えるでしょう。

成果が目に見えやすい

空間デザイナーは、自分がデザインしたものがだんだん形になり、出来上がったときの達成感、満足感を味わうことができます。クライアントに評価してもらえたり、その空間を使用した人から喜んでもらえたりすることも、大きなやりがいとなります。

また、以前に仕事をしたクライアントからの紹介で次の仕事をもらえたときは、大きな充実感を感じるとともに、さらなるやる気が湧いてきます。

空間デザイナーの仕事は、形となって残るため、成果が目に見えやすいのが特徴です。その分、空間デザイナーとしての仕事のスキルが問われます。良いデザインとして評価されれば、次の仕事につながり、収入の面でも良くなっていきます。自分の腕前が評価につながりやすいということも、空間デザイナーのやりがいとなります。

自分の成長を感じる

空間デザイナーの仕事は幅広いので、経験年数を重ねるにつれ、スキルが身についていきますし、クライアントを納得させる、説得力のあるプレゼンテーションもできるようになります。自分の実力がどの程度なのか、どのくらい成長したのかを実感しやすいことも、空間デザイナーの仕事のやりがいにつながります。

空間デザイナーの仕事内容まとめ

イメージを形にしていく喜びを感じられる仕事

空間デザイナーの仕事は幅広く、個人の家からオフィス、商業施設、ホテル、公共公益施設まで様々な空間を担当します。企業専属の社内デザイナーとしてある程度決まった範囲の仕事をする人もいますし、デザイン事務所やフリーランスとして多くの分野を手掛ける人もいます。

求められるイメージやコンセプトを実際の形にしていく空間デザイナーは、人が快適に過ごしたり楽しんだりする場を演出する喜びを感じられる仕事です。

空間デザイナーの参考情報

平均年収250万円~450万円
必要資格 必要資格なし
資格区分 -
職業職種広告・デザイン・アート

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