忍者になるには?なるための秘訣や仕事の魅力について説明
日本人だけではなく、外国人からも熱狂的な人気を得ている忍者。メディアに登場する忍者を見て、自分も忍者になりたいと思う人は少なくありません。とはいえ忍者になり、仕事を果たすにはそれなりのトレーニングと知識が必要です。この記事では、忍者になるために必要な条件や方法について解説しています。
忍者になるには?
日本人のみならず外国人にも絶大の人気を誇る、忍者。日本文化の代表的な仕事といっても過言ではありませんですが、忍者になるためにはどんな条件があるのでしょうか?
昔の忍者は君主のために諜報、破壊、浸透戦術、暗殺などを行い、敵に陣地に侵入し情報収集することが主でした。
ですから、変装術や心理学を含む密偵術や、忍術と呼ばれる技術、呪術、薬学、天文学にも長けている必要がありました。幼い頃、もしくは若い頃から訓練をはじめ、日々修行を欠かさないことによって一人前の忍者として仕事を果たせるようになります。
とはいえ、時代が変われば忍者の仕事にも変化が生じます。現代の忍者は、敵陣に潜り込み潜入捜査をしたりはしませんが、代わりにアトラクション俳優のようなハードな仕事をこなしたり、観光地でのパフォーマンスやおもてなしの仕事がメインになります。そのため忍者になるための条件や方法も異なるのは当然です。
資格ではなく人物像が大切
ある種の仕事を行うためには特定の資格が必要な場合がありますが、忍者に関しては特に資格は必要ありません。
現代忍者となるためには、国家資格や国家認定が必要とされるわけではないのでハードルは高くないかもしれませんが、資格の代わりに理想とされている人物像があるようです。もちろんこれは仕事を行う先の企業や雇い主の意向が大きく、それぞれ異なります。
例えば、忍者の募集要項の中にはこのようなものがあります。
- 人を楽しませたりすることが好きで、サービス精神にあふれている人
- 自分のパフォーマンスに自信がある人
- アクション経験者優遇
- とにかく体力がある人
- 忍者が好きで、日本文化に誇りを持っている人
自分が応募する先によって求められている忍者の人物像は異なりますので、まず事前に確認してみるのが良いかもしれません。
現代の忍者に必要な条件
忍者になるために資格が必要でないとすれば、他に満たさなければならない条件はあるのでしょうか?
年齢や身体的特徴についてもあまり詳しい記載がないので条件には含まれていないところがほとんどのようですが、やはり良く体を動かしたり、アクションを行うことも多いので、瞬発力がある若い世代や経験者の方が忍者になるには有利なのかもしれません。
ただ、どちらにしても初めに忍者のトレーニングを受けるので、未経験者でも十分可能ですし、年齢が随分上でも不可能なわけではありません。実際テレビで紹介された忍者の中には、51歳の男性忍者もいたほどですから、若い人に限っているわけではないことが分かります。
また体を動かす仕事ですから、比較的太っていたとしてもトレーニングによってスリムになることは大いに期待できます。スリムではないので忍者になれなかったという話は聞いたことがありませんが、応募先の中には体重や身長を重要視しているところもあるかもしれないので、チェックしておくべきでしょう。
忍者になるために求められる能力
忍者になるために求められる能力は幾つかあります。
忍者が行っている修行は、そのような必要な能力を鍛え上げるためのもので、昔であれ現代であれ、忍者になるためには必要不可欠なのです。
昔と同じことは行わないとしても、行っていた修業は現代でも役立つものがあるはずです。
記憶力
昔の忍者は、主のために有用な情報を敵方から持ち帰ることが主な仕事でした。
ですが、情報はすべて形あるものとは限りません。盗み聞きした話や周りに聞き込んだ情報など、誰が何を話したかといった情報を記憶して帰らなければならないのです。中には複雑な話や関係する人物が多いなど、かなりの記憶力が求められる場合もあったでしょう。
また、忍者にとって必須科目である暗号や符牒を記憶することも重要だったので、記憶力をよくするための修業は欠かせない者でした。実は人間の記憶は、短期記憶と長期記憶に分かれており、聞いたことや見たこと、体験したこと全ては一度短期記憶として蓄積され、そのうちの重要なものだけが長期記憶に変換されるといいます。
昔の忍者には独自の記憶術があったと言われていますが、現代でもあらゆる忍術や忍法、作法を覚えるために記憶力はとても大切です。
肺活力
忍者になるには、肺活量も大切です。忍術の中には肺活量を必要とするものも多いですし、一度の呼吸で取り込める酸素の量が多いということはハードな動きをする忍者の体力回復、疲労軽減にも一役買ってくれます。
昔の忍者は、二重息吹と呼ばれる独自の呼吸法を取り入れており、それによって横隔膜を鍛え肺活量を向上させていました。
視力
忍者の動きは凡人の動きとは異なります。遠くのターゲットを見張ったり、素早い動きで相手の目をくらますなど、視力に加えて動体視力を鍛え上げておく必要があります。
また視力が良ければ敵からの攻撃も首尾よく避けることができ、自分の身を守る術を身につけることにもなります。そのためにも忍者は視力強化の修行を行っていたと言われます。
詳しい内容な記述が残されていないので正確には分かりませんが、現代行われている視力回復トレーニングとほぼ同じ趣向で行われていたと考えられるでしょう。その他にも、視力を回復させたり、目にいいと言われている食生活を心がけるなど、視力を高める工夫を行っていました。
脚力
忍者といえば、走る能力は特に秀でていたはずです。速く走るのはもちろん、自分の足音を完全に消す歩き方など、感覚的な部分が関係している訓練も必要でした。
昔の忍者は、長く垂らした布や胸に当てた笠が地面に落ちないように速く走る修行を行っていました。この修業は現代の忍者トレーニングでも行っている場合もありますが、自分の最高速度と速度の維持力を推し量るためのトレーニングで、毎日続けることで成長は自分の目にも他人の目にも明らかになりました。
現代の忍者もアクロバットな動きやハードな体勢を行うことが多いので、脚力は最低限でもクリアしておかなければならない必須条件と言えるでしょう。
跳躍力
高いジャンプ力は忍者に必ず求められる能力と言えるでしょう。追ってから逃げる時、素早く身を隠す時など跳躍力は必要です。もたもたしていては自分の命にもかかわり、任務を遂行できないのです。
昔の忍者は跳躍力を鍛えるために幾つかの修業をしていました。代表的なものの一つは、成長の早い麻という植物の上を毎日飛び越えるというもの。この麻は、成長が早いもので一日あたり3cmくらい伸びるものもあり、気付かないうちにハードルが上がっていくという修行方法です。
跳躍力を鍛えるうえでこの方法は効果的だったようですが、現代の忍者はこの方法は使っていません。ですが、大きく体を動かす仕事であることに変わりはありませんから、現代の忍者にも跳躍力のトレーニングが必要なのは言うまでもありません。
洞察力
忍者に必要な能力として他に挙げられるのは、洞察力。自分の置かれている状況や現場の動きを冷静に把握し、臨機応変に対応する能力がなければ、忍者は仕事を遂行できませんし、自分の命も危険に晒してしまいます。洞察力が発揮できるかどうかは、肉体を鍛えることに加えて、豊富な知識と情報量に関係します。
例えば、兵法などの座学や実地演習なども対応しておく必要があります。現代の忍者も仕事内容は異なりますが、お客さんの前でパフォーマンスをする際に雰囲気を察したり、必要とされていることを感じ取ったりする洞察力が欠かせないのです。
忍歩力
忍者には最大の特徴である、忍者ならではの歩き方があります。一般にも良く知られている歩き方で、足音を立てにくい歩き方のことです。
スパイのような活動をする必要があった忍者にはとても大切なもので、自分の気配を相手に感じさせないような歩き方を身につける必要がありました。
忍者がトレーニングして身につけていた忍歩と呼ばれる歩法は、普通に歩くよりも効率よく長距離を行くことが出来、疲れにくいといわれていて、これも忍者の仕事に役立っていたと思われます。
この歩き方は現代に忍者もトレーニングで取り入れることがあるようで、忍者独特の動きには欠かせません。
忍者になるための方法
現代ではヒーローのようなポジションにいる忍者に憧れている人は少なくありません。日本人はもちろん、外国の方や子どもたちにまで人気です。
人気俳優を起用した忍者映画やアニメ、パフォーマンスショーなどの影響もあり、忍者になりたいと願う人は増えていますが、忍者になるにはどんな方法があるのでしょうか?
仕事として忍者になるためには、いくつか方法があるので自分に合った方法を選ぶことができるでしょう。
企業や団体に直接応募する
特に忍者の有名どころとして知られている地域では、様々な企業や団体が忍者を募集しています。パフォーマンスを行うという仕事がほとんどですが、応募先によっては何ヶ月かのトレーニングを本格的に行うところもあり、かなりリアルな修行になります。
大抵、企業や団体で募集している忍者に応募すると、一次選考(書類審査)と二次選考(オーディション)を経て合否が決められます。経験者の方が喜ばれますが、今はかなり忍者の人数が切迫しているので、初心者でも大歓迎のようです。
現在の忍者の主な仕事は、客をもてなすことですから、訓練や指導を受けていない状態で人前に出されることはありません。研修やトレーニングもきちんと行ってくれるので心配ありません。
忍者の養成学校に行く
もっと本格的に忍者を目指したいという方向けに、忍者を育てる養成学校に行くという方法もあります。
都内にある数少ない忍者学校(忍者を養成するための教室)では、一人前の忍者になるために1~2年もの時間をかけて訓練が行われます。プロの忍者として舞台で活躍するために身体的なトレーニングはもちろん、忍者の知識や歴史、忍法、忍術などを徹底的に学びます。
ある意味、忍者の専門学校に行くと考えればイメージしやすいでしょう。
忍者検定を受ける
忍者の有名どころとして知られている伊賀流と甲賀流では、忍者検定なるものを行っています。年に1回、毎年6月の中旬の行われており、初級や中級、上級といった自分のレベルに合わせることができ、筆記試験や実技試験を受けます。
初級の場合は合格率も高いようですが、中級以上となると筆記試験のレベルも上がるようで、苦戦している人も少なくないようです。もともと甲賀や伊賀地区のPR活動のために広報が行っていたご当地検定の一つだったのですが、人気に火が付き、今では全国から忍者検定を受けるために多くの人が集まるようになりました。
この忍者検定はとても有名ですから、検定に受かっていれば忍者の仕事を始めるうえでかなり有利になるはずです。
忍者になることの魅力とは?
最近では忍者愛好家なる人たちが集まって、忍者に関するシンポジウムや研究結果の公開が行われるほど忍者熱は高まっている様子。国内だけ限らず、海外でもこれだけ忍者に魅了されている人が多いのには、それなりの理由があるはずでしょう。
昔は忍者があまりクローズアップされることがなく、情報量も少なかったので、忍者は秘密の多いミステリアスな存在としてイメージされていました。ですが昨今、忍者に関する関心が高まったことからメディアでも注目するようになり、情報も増え、様々な過去の資料も見直されるようになりました。
その結果、忍者の生き方、精神、仕事に対する姿勢、毎日の生活についてよく知られるようになり、過去のミステリアスな存在ではなく、私たちが親しみを感じやすい存在に変化しつつあるのです。
日本人ならではの精神が身につく
忍者は日本古来の存在ですから、より日本人らしい精神を表している存在といっても過言ではありません。主君への並々ならぬ忠誠心、身に危険が生じても任務を遂行しようとする真面目さ、日々の鍛錬を怠らない勤勉さなど日本人特有の精神力を反映している仕事でもあります。
現代では薄れつつあるそのような精神力に魅力を感じ、忍者になりたいと思うようになる若者も多いのです。忍者になるには様々な修行やトレーニングが求められますから、辛抱強さや忍耐、勤勉さなどが自然と身につき、忍者になるにしても、一人の人間としても一回り大きく成長できるはずです。
日本の文化や歴史に詳しくなる
忍者として仕事をするためには最低限のトレーニングを受けなければなりませんが、それは身体的な訓練だけではありません。
忍者の仕事の中には、パフォーマンスショーや講演会などで日本の歴史の中で忍者がどのように生きてきたか、また忍者の生活パターンや作法なども話す機会がある場合があるでしょう。そのために日本の歴史や文化の概要、忍者と時代のかかわり方など様々な知識を取り入れておくことが求められます。
もちろん、忍者の歴史を知らないのに忍者として仕事をするというのはちょっとおかしいという理由もありますが、忍者になりたいと思っている人は忍者の魅力を沢山の人に知ってほしいという熱意をもっていることがほとんどだからです。
忍者の魅力にはまっているからこそ「忍者が好き」イコール「日本の歴史や文化に詳しくなる」というメリットが引き起こされるのかもしれません。
体力維持にも役立つ
忍者になるためのトレーニングはとても本格的です。もちろん働く場所や企業の方針にもよりますが、長いところでは1~2年のトレーニング期間を設けることもあります。
身体的なトレーニングが主ですが、アクロバットな動きや忍者特有の動きを学んだりするので体力面でも向上が見られ、健康的になれるというメリットもあります。大好きな忍者の仕事をしながら、同時に体力維持もできるなんて一石二鳥です。
忍者になるには?まとめ
昔の忍者が自分の仕事を果たすために様々な修行をこなし、トレーニングしていたのと同じように、現代でも忍者になりたい人は忍者に求められている能力や条件を満たすように努力しなければなりません。
体力的な事はもちろん、忍者に関しての基礎的な知識や記憶力、洞察力、パフォーマンス力など覚えることは沢山あります。もちろん応募する場所によって必要事項は左右されますが、基本的な条件は変わりません。また忍者になる方法も幾つかありますから、好みに合わせて選ぶことができるでしょう。
忍者には多くの人を魅了する要素が沢山あります。「忍者になりたい」という純粋な気持ちがあれば、あなたも忍者になることができるのです。
忍者の参考情報
平均年収 | 260万円~320万円 |
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必要資格 | 必要資格なし |
資格区分 | - |
職業職種 | その他 |
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