携帯電話会社社員になるには?求められることや向いている人の特徴などを具体的に解説
私たちの便利な暮らしを支える、社会インフラとしての役割を持つ携帯電話会社。その社員になるには、どのような性格の人が向いているのでしょうか。この記事では、携帯電話会社社員に求められる適性や資格の情報などについてご紹介します。
携帯電話会社社員は誰でもなれる?
携帯電話会社社員になるのに資格は必要ない!
携帯電話会社社員になるには、希望する会社の内定を得なければなりません。そのため、各企業が定めた応募条件を満たしていることが必要です。しかし、これ以外に特別な決まりごとはありません。特別な資格がなくてもなることができます。
ちなみに、携帯電話会社はいわゆる「3大キャリア」と呼ばれる大手3社(NTTドコモ、au、ソフトバンクモバイル)、MVNO(仮想移動体通信事業者)に分かれます。
特に3大キャリアは学生の人気も高く、新卒学生を対象にした「就職したい企業ランキング」では、上位200社の中に必ずランクインしています。
また、特別な事情もあるため、内定までの競争も激しくなりやすいようです。
新卒は総合職・一般職採用などに分かれ、キャリアはピンポイントに採用する
新卒の場合は、総合職(事務系・技術系など)もしくは一般職(アソシエイト職)で一括採用されるのが一般的です。
事務系であれば、営業・企画・マーケティング・カスタマーサポート・人事・広報などの業務を、技術系であれば基礎研究・技術開発・システム運用や保守などを行います。
一般職(アソシエイト職)で採用された社員は、総合職のサポートが主な仕事です。その他、企業によって各種専門分野に関する有資格者もしくは専攻・研究してきた学生などを対象にした専門職採用を行う場合もあります。
キャリア(中途)の場合は、職種ごとに採用を行います。
新卒であれば学歴の基準を満たしていないとエントリーできない
先にも書いたとおり、携帯電話会社が属する通信・商社は人気が高い業界のひとつです。MVNO業者であれば10人~100人前後、3大キャリアであればここ数年は200人~300人以上採用しています。
総合職であれば高等専門学校卒業以上を募集対象としているところが多く、企業によっては専門学校・短期大学卒まで対象にしているところがあるようです。入社後はそれぞれの知識や適性などに応じて配属が決まり、研修や実務経験を通してスキルアップを行います。
一般職(アソシエイト職)の場合は、専門学校・短期大学卒を対象に含めています。総合職の場合、先にも書いたとおり事務系か技術系に分かれます。技術系というのは、システム開発・保守、技術開発などですが、理系の学部・学科に限定した募集はそれほど行われないようです。
応募対象は各社で異なるので、募集要項を確認してからエントリーしてください。
既卒者の採用に関しては会社によって異なる
携帯電話会社社員採用の特徴としては、いわゆる「既卒者」や「第二新卒」を対象とした採用活動を積極的に行っている点があります。ただし、考え方については各社で異なるので、注意が必要です。
例えば、ある企業では学歴要件を満たしていれば、30歳未満までは就職経験があっても新卒枠の対象としています。一方、直近2年~5年間の卒業生で、就職経験のない人のみ新卒枠での応募を受け付けている企業もあります。
携帯電話会社は、一部では就職経験に関係なく30歳未満まで新卒枠での応募できるようにしているところがあるなど、既卒者の応募に柔軟な姿勢であることが特徴です。
しかし、対象については各社で考え方が異なります。募集要項はしっかり確認するようにしましょう。
中途採用については経験・スキルが求められる
キャリア(中途)採用は、新卒採用の対象とならない既卒生を対象として、「スマホ決済アプリのビジネスモデルの企画推進」、「グローバル情報セキュリティ担当」などのようにピンポイントで行われるのが特徴です。
そのため、応募条件には募集分野で即戦力となりうる実務経験や資格などの各種スキルが求められます。中途採用であれば、すぐに第一線で活躍できる、良い就労条件で働くことができる点が大きな魅力といえるでしょう。
ただし、どの程度のスキルが必要かについては、募集職種や企業によって異なります。同じく募集要項をよく確認して応募してください。
携帯電話会社社員に向いている人、適性がある人
携帯電話会社社員には変化への対応力が大切
携帯電話会社などのIT・モバイル業界では、新技術が開発される世界です。それにともない、スマートフォンやタブレットなど次々と新しいデバイスが出てきます。
そのため、つい最近まで最新だった考え方や技術がすでに古くなっているということも珍しくありません。使うものが変われば、これまでのやり方を変える必要も出てくる可能性もあるでしょう。
その場合、開発中の新しいデバイスを実際に操作して試してみたり、情報を入手して最新の業界動向をいち早く入手したりするなどの動きも大切です。このように、旧来の常識にとらわれることなく、変化を楽しめる人に向いているといえます。
ストレスをためず、新しいことを楽しむ姿勢も大切
前述のように技術革新のスピードが早く、仕事のやり方も短いサイクルで変わることも多いので、そうしたことへの適応力が試されます。
しかし、中には変化をストレスに感じる人がいるのも確かです。変化するというのは、常識にとらわれないということでもあるので、新しいことを積極的に楽しむ姿勢が求められます。
幅広い仕事に興味を持つこと
3大キャリアと呼ばれる大手3社はもちろん、「格安スマホ」もしくは「格安SIM」と呼ばれるMVNO事業者も大規模な企業の多いことが特徴です。そのため、多様な職種の社員が活躍しています。
特に、新卒であれば総合職採用がほとんどです。事務系であれば、営業・企画から人事・経理などの部署へ、技術系であればシステム開発・保守・運用、各種ネットワーク管理などの仕事の部署を数年単位で異動することが多くなります。
そのため、必ずしも希望の仕事を任せてもらえるとは限らないのが実情です。幅広い仕事に興味を持ち、前向きに取り組む気持ちを大切にしましょう。
異業種への参入が目立つ
携帯電話市場はスマートフォンの普及もあり、16年~17年ごろまでは成長しつけました。しかし、普及が落ち着いたこともあり、近年は成長も鈍化しているようです。
携帯電話会社は、「新しいことにも積極的に挑戦しよう」という企業風土なので、現在は電力や保険、無人運転車の開発など異業種への参入が目立っています。
これから携帯電話会社社員として就転職を目指す方は、携帯電話とはあまり関係ない部署に配属される可能性もあることを頭に入れておいてください。
教養や知識、スキルを得る貪欲さも強みに
先にも書いたとおり、近年では、さまざまな異業種ビジネスへの新規参入が目立っています。新規参入するということは、これまでの事業にも相乗効果があることを期待してのものなので、携帯電話とのつながりを考える力も求められるでしょう。
そういうことを考える力というのは、さまざまな教養・知識・スキルを得ようとする姿勢にも現れます。
携帯電話会社社員になるための学校や講座
先にも書いたとおり、中途採用では実務経験やスキルを求められるでしょう。しかし、新卒採用であれば将来的な伸びしろを判断して採用されます。そのため、携帯電話会社社員になるには、特に新卒学生であれば特別な資格は不要です。
実際、現場のスタッフには高校の卒業生、専門学校・短大・高等専門学校出身者、大卒・大学院修了者、転職してきた方などさまざまな方がいます。とはいえ、携帯電話会社は人気の高い会社のひとつなので、実際に働くためにはコミュニケーションスキルも求められるでしょう。
また、IT・モバイル業界に就職するということは、それなりのITスキルも求められるので、IT関連の資格を取得するか独学で学んでおくと有利になる可能性もあります。
大学・短大|学部・学科は不問
大学や短大で学ぶメリットは、専門分野から一般教養まで、幅広く学べる点です。
大学や短大によっては、ウェディングプランナーとして接客するのに必要なマナーとして、正しい言葉遣いや所作を身に着ける授業も行っています。マーケティングの講義や、ホテル学などを学べる学科を用意している学校もあります。ビジネス面からブライダル業界を見つめることもできるでしょう。
大学の場合、初年度約80~170万円というのが一般的な学費の相場のようです。
携帯電話会社社員に近づける学部・学科は?
携帯電話会社各社の採用は、学部・学科不問です。基本的には、エントリーして選考に通過できれば、なれる可能性があります。
しかし、携帯電話会社各社では入社前にIT関連知識を身につけておくことを呼びかけていることから、情報関連について学べる学部・学科を出ていると有利になる可能性はあるでしょう。
例えば
- 理工学部情報工学科
- 情報工学部
- 情報ネットワーク工学科
- コンピュータ科学科
などでは、IT関連の知識について学べる可能性があります。
これまで、情報技術の研究・教育を理工学部・工学部・理学部などの理系学部で行ってきたこともあり、「情報系であれば理系」を選ぶのが一般的でした。
しかし、近年では情報社会の到来にともなって、情報関連の学部・学科を設置する大学も増えています。
例えば
- 経営情報学科
- 経済情報学科
- 情報社会学科
- 文化情報学部
などの学部・学科があります。近年では、文系・理系に関係なく情報学を教える必要性が高まり、文系でも情報関連について学べるところが増えています。
進学先を選ぶ際は、「情報系だから理系」などのように決めつけるのではなく。選択肢を広げて学部・学科選びをしてみましょう。
資格取得サポートが充実していればさらに良い
大学・短大を選ぶ場合、1つ注意しておきたいことがあります。それは、どの程度踏み込んで学べるかという点です。
学校によっては、プログラミング実習など実務に即した講義・実習を重視したところもあれば、研究がメインで実務までは踏み込んでいないところもあります。
IT関連にもさまざまな資格があるので、そういった資格取得サポートをしているか、講義内容はどうかというところまでチェックするといいでしょう。
専門学校|より実践的な勉強が可能
短期間で効率的に携帯電話会社社員に求められるITの知識・スキルを身に付けたいと考えるなら、専門学校という選択肢があります。
IT系専門学校の特徴
専門学校の場合は最短で1~2年で卒業できる上、大学や短大に比べ実践的なカリキュラムになっていることが多いのが特徴です。また、もっと専門的に学びを深めたいと考えている人であれば、3~4年かけてIT専門知識の学びを深めることができます。
実践的な勉強ができるのは、卒業後は携帯電話会社などをはじめとしたIT関連業界に就職することを前提であることが多いからだと考えられます。
また、プログラミングやアプリ開発などでよく使用される言語の実務実習のカリキュラムが多いので、就職してからすぐ業務に馴染むことが可能です。
その他、学校の名称についても「〇〇テクノロジー専門学校」もしくは「〇〇コンピュータ学院」などのようにカリキュラムを連想させるような名称となっています。
専門学校の場合、初年度約70~160万円が一般的な学費の目安です。大学や短大に比べれば、若干費用を抑えられるのも特徴といえます。
携帯電話会社社員に関する資格
携帯電話会社の業務ではIT関連の知識を求められます。そのため、どの会社でも「ITに関する知識を身につけておくことが望ましい」ということを学生に呼びかけているのも事実です。
そのことから考えると、新卒の学生であればIT関連の基礎資格と言われている「ITパスポート試験」を取得しておくことをおすすめします。
ITに関する幅広い知識が身につく
情報処理推進機構のサイトでは、ITパスポート試験について「ITに関する基礎的な知識を証明する国家試験」という定義づけがされています。
同試験では、下記の出題分野から幅広い知識が問われます。
- 経営分野
- IT管理分野
- IT技術分野
CBT方式なので、全国47都道府県のどこかで毎月実施されています。合格率も45%~50%程度で比較的難易度も低いので、学生のうちに取得しておくといいでしょう。
各種制度を活用して資格取得を考えよう
携帯電話会社の仕事範囲は、今や日本を飛び越えて海外にもその舞台が用意されています。例えばTOEICなどの語学関連の資格を取得していれば、将来海外赴任をはじめとしたグローバルな働き方も可能になるかもしれません。
資格を取得することで、取得にかかった費用の援助だけでなく、資格手当もつきます。会社の制度を利用して、自身の能力を証明するためにも資格取得を考えてみてはいかがでしょうか。
携帯電話会社社員になるには?まとめ
携帯電話会社社員になるには、採用試験に合格しなければならない
携帯電話会社社員になるには、幅広い仕事に興味を持つこと、変化を楽しめることなどが必要です。また、IT・モバイル業界なので、特にIT関連の知識を求められることを忘れてはなりません。
採用内定を得ることができれば働くことができますが、新卒であれば学歴要件を満たすこと、キャリア採用であれば求められる実務経験・スキルを有することがその条件となるでしょう。
条件を満たしていないと判断されると、書類審査で落とされることになるので、しっかりと応募要項を確認するようにしてください。
携帯電話会社社員の参考情報
平均年収 | 600万円~900万円 |
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必要資格 | 必要資格なし |
資格区分 | - |
職業職種 | 企業 |
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