通訳案内士の仕事内容とは?観光ガイドのプロとしてのやりがいや魅力について解説

通訳案内士の仕事内容とは?観光ガイドのプロとしてのやりがいや魅力について解説

観光地などで頻繁にみかける「通訳案内士」。高いレベルの語学力と、幅広い知識に裏付けられたガイドはまさにプロフェッショナルです。今回は、通訳案内士の仕事内容や、通訳案内士だからこそ感じることができるやりがいについてお伝えしていきます。

通訳案内士とはどんな仕事?

通訳案内士は観光ガイドのプロフェッショナルで国家資格者

通訳案内士は、日本への外国人観光客に対して、観光客を観光地・観光スポットへ案内し、文化や伝統といった日本の魅力を伝えることを主な仕事としています。「通訳案内士」という国家資格を有し、報酬を得てサービスを提供する点で、ボランティアとは異なります。

以前は、通訳案内士の資格を取得していないと、報酬を得て観光ガイドを行うことはできませんでしたが、2018年以降は、資格を有していなくても、報酬を得て観光ガイドのサービスを行うことが可能になりました。

もちろん、通訳案内士の資格を持つことが無意味になるわけではなく、難関試験をパスし、通訳案内士として実績を積んだという点で、無資格者と比較してアドバンテージがありますので、気にせずに有資格者を目指すことは依然として効果的です。

通訳案内士資格保有者の資格活用状況は?

参考に、通訳案内士試験に合格した人が、自身の資格を実際にどの程度活用できているかをみてみましょう。

観光庁が発表した『通訳案内士の就業実態等について』(平成26年12月)をみると、「未就業」が75.7%、「兼業」が18.1%、「専業」が6.2%となっており、実に資格保有者の4人に3人が、取得した通訳案内士資格を活用できていない状況となっています。

地域限定案内士(=特定の地域に特化した通訳案内士)では「未就業」が59.0%で、通訳案内士全体と比べれば活用できているものの、それでも約6割に上っています。

他方、「専業」は通訳案内士全体(6.2%)でも地域限定案内士(2.4%)でも1割を下回っており、専業として通訳案内士の仕事を行っていくのは、実際のところ難しいという様子が浮き彫りになっています。

兼業先で多いのは?

では、兼業先としては、どのようなものが多いのでしょうか。観光庁発表の『通訳案内士の就業実態等について』(平成26年12月)をみると、「通訳・翻訳業」が16.6%で最も多くなったほか、「学校教職員」(10.6%)や「塾・語学学校講師」(8.3%)などが多くなっています。

語学力が求められる資格・職業であるため、自身の語学力を活かせるような職業が兼業先として多くをしめているというのが現状です。また、「専業主婦(夫)」は12.5%となっており、専業主婦(主夫)が携わりやすい職業としての一面があるというのも通訳案内士に特徴的な点といえます。

フリーランスとして、または、正社員として仕事を行う

通訳案内士として実際に仕事をする場合には、その多くがフリーランスとしてキャリアをスタートするため、一般社団法人 日本観光通訳協会(※)という団体に有資格者として仕事を受けるというのが大多数です。なかには、旅行会社や旅行代理店などに就職し、正社員として観光ガイドのサービスを行う人もいますが、現時点では少ないというのが実際のところです。

※日本観光通訳協会=Japan Guide Associationは、通訳案内士試験の合格者で、都道府県知事に登録済みの有資格ガイドを正会員とする団体です。観光庁長官の監督のもとで、通訳案内士の後継者育成や業務知識向上を図り、観光事業の発展を目指す団体とされています。

通訳案内士の具体的な仕事内容とは?

観光ガイドがメインの仕事

「案内士」というだけあって、外国人観光客に対して観光ガイドをすることが主な仕事となります。

通訳案内士となるためには通訳案内士試験に合格することが必要となりますが、試験科目に日本の地理や歴史、一般常識といった科目が含まれていることからもわかるように、通訳案内士として日本を案内するうえで、広く日本について知っておくことが求められます。

特に、通訳案内士の行う観光ガイドの対象となるのは外国人観光客であるため、実際の観光ガイドにおいては、単に高い語学力があるだけでは足りず、日本の文化や伝統を客観的に理解し、かつ、外国文化との違いを把握しておくことが必要となります。

そのため、文化の違いについてきちんとした理解に基づいた観光ガイドサービスを行えるということが、通訳案内士として提供すべきサービスといえるでしょう。

関連業務としてホテルへの送迎やホテルの手配もあり

メインの観光ガイド以外には、外国人観光客が宿泊するホテルへの送迎を行ったり、宿泊先の手配を行ったりといった、「あっせん業務」と呼ばれる仕事もあります。観光ガイドの1日あたりの報酬が、おおよそ1万円~3万円であるのに対し、上記のあっせん業務の場合には、1日あたりの報酬が数千円~2万円前後というのが一般的となっています。

そのため、観光ガイドの仕事やあっせん業務の仕事を別々に受けるのではなく、セットで受けることができれば、報酬単価を上げることは十分可能となるでしょう。

具体的な仕事の流れは?

フリーランスとして仕事を受けた場合、旅行会社や旅行代理店に勤務し仕事を担当する場合のいずれも、まずは担当する地域に実際に行って観光地・観光施設を下見したり、関連する情報を集め、まとめたりといった準備作業を行うことから始まることが多いです。

単発の依頼であったり、地域が広くない数日程度のプランであったりすれば、それほど準備に時間はかかりませんが、広い地域や日本全国をまわるような長期のツアー・プランの場合には、内容に合わせて日本全体を下見することもあります。

当日は、案内するお客様である外国人観光客を、宿泊しているホテルなどに迎え、または待ち合わせをし、ツアーに出発します。人数は、10人以下の少人数の場合もあれば、100人近い団体の場合もあります。

待ち合わせをし、ツアーに出発したあとは、計画したプランのタイムスケジュールを管理し、観光ガイド業務を行います。実際のガイドに際しては、ただ機械的に案内・紹介するのではなく、ユーモアを交えながらお客様に日本を心から楽しんでもらえるように心がけることが求められます。

通訳案内士の仕事のやりがい

すべて自分で伝える難しさはあるも、達成感は格段にあり

通訳案内士は、すべて自分の言葉で観光地・観光施設を案内・紹介する仕事です。

日本語をただ外国語に訳して伝える通訳とは異なります。そのため、「上手く伝えられるだろうか」、「面白いと思ってもらえるだろうか」、「また日本に来たいと喜んでもらえるだろうか」など、通訳案内士特有の難しさはたしかにあります。

しかし、担当するお客様がどのようなこと知りたいと思い、何を目的に日本に旅行に来たのかを考え、ニーズに合ったガイドをすることで、お客様から多大な感謝をされることは間違いないでしょう。

高い満足度を目指すと、その後の仕事に直接つながる

仕事の最後に、笑顔で「また来たい」「ありがとう」と言ってもらえたら、それ以上の報酬はないのではないでしょうか。同時に、そのことは通訳案内士としてのキャリア形成にプラスに働き、継続的に仕事を受けることができるようにもなります。

まさに、お客様から高い満足度が得られるサービスの提供がそのまま自身の実績に結び付くのが通訳案内士の仕事といえるでしょう。

通訳案内士の仕事のまとめ

今後ますます活躍の場が広がる通訳案内士で強いやりがいを感じてみよう

通訳案内士の仕事は、文化や伝統などが異なるお客様を相手にする仕事で、様々なことに気を配り、かつ、理解しておくことが求められます。それだけ、多くの時間と労力が必要となってきますが、それを乗り越えてお客様から満足のいく言葉や笑顔をもらえたら、それ以上に勝る喜びややりがいはないでしょう。

単純な仕事では得ることができないやりがいが、通訳案内士にはあります。現在、日本への外国人観光客が増加の一途をたどっており、今後、ますます日本の観光産業が発展していくことが期待されることに伴い、通訳案内士の活躍の場は確実に広がってくるといえます。

日本の素晴らしさを自分の言葉で伝えることに少しでも興味があるという方は、自身のレベルアップをしながらやりがいを強く感じられる通訳案内士を目指してみてはいかがでしょうか。

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