生産技術になるには?必要資格や向いている人の特徴などを具体的に解説
生産技術となるにはどのようなルートを辿ればいいのか?有利になる学部や出身大学による採用傾向、面接のコツなどをご紹介。就職に関することだけではなく、生産技術として働くうえで知っておいたほうがいいこと、デメリットなどについてもご紹介していきます。
生産技術になるには何が必要?
主に製造業の現場で必要とされる「生産技術」という仕事。生産技術は化粧品メーカーや自動車メーカー、医療機器メーカーや住宅メーカーなどさまざまなメーカーでも活躍しています。はじめに生産技術になる方法や面接、就職に有利な資格などについて紹介します。
生産技術になりたいと思ったら?
家電や自動車など完成品メーカーの求人では「経験者募集」というケースがほとんど。未経験から生産技術を目指していく場合は「一般労働者派遣事業」を展開する会社で経験を積んでいくといいでしょう。文系出身者や未経験者を雇用して一人前に育てている会社もあるので、未経験から頑張りたいという人にはうってつけです。
メーカーで募集される「生産技術」の場合は生産技術部門への配属となりますが、新卒採用においては生産技術ではなく「生産技術職」という枠での募集や、「技術職」や「技術系総合職」といった大きな枠で募集されることもあります。大きな枠での募集の場合、生産技術だけでなく研究・開発部門や、製造ラインの現場へ配属される可能性もあります。
大手企業や専門的な技術が必要とされる会社では大卒以上の募集が多いですが、一部企業では高卒で採用しているところもあるようです。
面接に合格するためには
生産技術の就職面接の際に大切なことは、生産技術の仕事内容を理解しておくこと。製造業の大半の会社に置かれている生産技術の仕事内容は、業種や就職する会社により変わってきます。事前に仕事内容を理解し、面接の際には自分がなぜ生産技術として働きたいのかをしっかり説明できるようにしておきましょう。
どんな会社でも生産技術の基本的な仕事は、製品や部品を低コストで効率良く生産する体制を築くこと。就職希望の会社の情報を調べながら、具体的な仕事内容を調べて志望動機を明確に言えるようにしておくことが大切です。
面接のポイント
面接では志望動機を明確に説明できるよう準備しておき、希望する会社のことをしっかり研究して企業理念や製造製品、業界での立ち位置なども理解しておくとよいでしょう。
生産技術の仕事では、常により良いやり方を目指し改善努力を続けていくので、途中で諦めたりしない根気強さがあるかどうかを問われることもあるでしょう。また、海外展開している会社であれば、海外勤務についても意識しておく必要があります。
生産技術としての合格が厳しい場合、製造現場で働いてから生産技術へ異動するという方法もあります。製造現場が人手不足となっている会社も多いので、柔軟に対応できることをアピールすると面接を有利に進めていくことができるかもしれません。
就職に有利な資格
生産技術の仕事に就いている人は大学卒業・大学院卒業で約8割を占めているといいます。ですが、高校卒業や女性にも門戸は開かれていて、粘り強く探究心のある人なら高校卒業でも活躍することはできますし、就職のために必要な資格やスキルを身に付けるのもおすすめです。
生産技術は設計や開発、製造などさまざまな部門と関わりますが、設計や開発の際に使われるのがCADというソフト。生産技術の全ての現場でCADが使われるわけではありませんが、「CAD利用技術者試験」の資格を持っていれば、仕事の幅が広がることは間違いありません。
パソコン操作は当たり前
現場でパソコンを使えるのは当たり前。WordやExcelのような基本ソフトは頻繁に使うため、少しでも使えるようにしておくといいでしょう。また、海外に製造拠点を置く会社なら海外赴任を命じられることもあります。英語を中心に外国語のスキルを磨いておけば有利になるでしょう。
参考として、関連性の高い資格に「生産技術者マネジメント資格(CPE)」があります。生産プロセスの設計や改善、工場の維持や改善に必要な知識を持つことができますが、受験するには5年から10年ほどの経験が必要で、未経験者や新入社員がすぐに受験できる資格ではありません。
生産技術に向いている人、適正がある人
ものづくりの現場を裏方として支えていくのが生産技術の仕事。決して目立つ存在ではありませんが、縁の下の力持ちとして地道にコツコツと物事に取り組める人は生産技術に向いているといえます。
ここでは生産技術の仕事に向いている人、適正のある人の特徴についてお伝えし、生産技術ならではのデメリットについても紹介していきます。
ものづくりに関わりたい人
製造現場と深い関わりを持つ生産技術の仕事は、より良いものづくりをするための方法を考え、常に改善・改良を続けていくことを求められます。ですから、ものづくりに高い関心のある人であれば仕事を楽しみながら進めていくことができるでしょう。
高い関心があれば、新しい技術の勉強や特殊な機械に触れる場面でもワクワクしながら働くことができるはずで、たとえ困難な局面に直面したとしても、それを乗り越えていくことができるでしょう。
探究心がある人
ものづくりに関心があることに加え、探究心がある人も生産技術に向いているといえます。この仕事ではマニュアルに沿って進めるだけでなく、改善点や問題のある点について論理思考で原因追求することが求められます。
期間や予算に制約がある中で結果を出すこと、限られた設備や人員の中で生産性を上げることにやり甲斐や喜びを感じられる人であれば、積極性を持って仕事に取り組んでいけることでしょう。
人とのコミュニケーションが苦にならない人
一般的に生産技術の仕事というのは、職人や研究者のように一つのことに没頭するというより、本社と現場をつなぐ役割を担う仕事です。社内をあちこちと駆け回り、さまざまな人たちとコミュニケーションを取る場面が多く、それが苦にならない人が向いています。
工場で働く人たちや開発部門、管理部や工場以外の人たちとの連携も必要で、ときにはリーダーシップを求められる場面もあるでしょう。そのような時にもリーダーシップを発揮して、現場と本社をつなぐパイプ役をこなせる人は生産技術の仕事に向いているといえます。
生産技術ならではのデメリット
コミュニケーションが苦にならない人が向いているとお伝えしましたが、多くの人から異なる意見が出ることに気疲れしてしまうこともあるでしょう。生産ラインでトラブルがあれば生産技術の責任ともなってしまうため、常にプレッシャーを抱えながら仕事をすることになります。
生産技術の現場では点検や修繕、改善などが主な仕事となるため、生産ラインが止まっている休日に出勤することもあります。生産拠点が多い大きな会社であれば出張だけでなく、海外赴任の可能性もあります。
どれだけ入念な準備をしたとしてもラインが思うように稼働せず、予期せぬトラブルが起こることもあるでしょう。休日に出勤することもあり、どうしても労働時間が長くなる傾向にあることは覚えておいてください。
生産技術になるのに有利な学部・学歴
製造業の現場で必要とされる生産技術は、さまざまなメーカーで必要とされています。ここでは就職に有利になる学部や、学歴についてお伝えしていきます。
就職に有利になる学部とは
生産技術は専門性が重視される仕事なだけに、大学理系学部卒業が応募条件となるのが一般的です。その中でも有利なのが電気工学系や機械工学系、土木・建築系や化学系で、これらの学部だと就職先の選択肢が広がり有利になるでしょう。
ただし、上記の学部が有利になるといっても、就職先によっては学んだことを活かせない場合もあります。ですから、事前に会社のホームページを確認し、大学で学んだことがその会社で活かせるかどうかを調べてみてください。
大学卒か大学院か
生産技術の仕事を目指すうえで大学卒業をして就職するか、大学院まで進んでから就職するかで悩む人もいるはずです。理系学部を卒業する場合、一般的には大学院卒業のほうが有利になるでしょう。
就職先が研究職の場合は別ですが、大手企業では大学院卒業のほうが採用枠も広く、大学院卒業を条件としているところもあります。初任給においても大学卒業より高く設定されていることが多いです。
生産技術になるには?まとめ
大手企業への就職を目指すなら
生産技術として大手企業への就職を目指す場合は、最低でも大学卒業、できれば大学院卒業であるほうが望ましいです。就職を目指す企業のホームページを確認し、大学で学んだことを活かせる業種であれば、生産技術への道もぐっと近くなります。
大学院を卒業し、CAD利用技術者試験の資格を取得して、パソコン操作に慣れておけば、万全の準備を整えることができたということができるでしょう。
生産技術の参考情報
平均年収 | 300万円〜500万円 |
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必要資格 | 必要資格なし |
資格区分 | - |
職業職種 | 販売・サービス |
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